ヒーロー社会の水雷戦隊   作:島田愛里寿

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第柒話

さて、横須賀に無事拠点を得た神通組だったが問題は山積みだった。

 

 

まず最初の問題はシノギの確保だ。

 

 

「それで各組の状況はどうですか?朝潮」

 

 

「はい。陽炎・夕雲・白露組は既に全員が到着し、夜の街の店に守代契約に向かうか護衛業務を確保すべく動いています。私たち朝潮組は本部の警護、吹雪組は四国のスラムの情勢悪化によりしばしの間来られず、島風さんは本家に書類を届けている最中、その他の組は現在移動中かすでに活動中ですね」

 

 

「なるほど、ありがとうございます」

 

 

「いえ!当然のことです!!」

 

 

そう言って敬礼をしているのは朝潮組組長の朝潮だ。

 

 

彼女は‥‥はっきり言って任侠の世界に向いてなさすぎるほどくそ真面目な性格の持ち主だ。

 

 

 

なので神通の指示で警護任務に就いている。

 

 

 

 

「さて、ヒーロー関連の情報で何か動きはありましたか?」

 

 

「はい・・・・」

 

 

 

 

 

さて、ここで神通組と現地ヒーローとの関係についてお話ししよう。

 

 

基本的に神通組は薬等は扱ってないが武器などは扱っている関係で現地のヤクザや半グレとの衝突が絶えず、銃撃戦や抗争が多発しているのが現状なのだが、そこにヒーローが介入してくるのでなおさら面倒な事態が多発したりするのだ。

 

 

そのため、現地の公認ヒーロー達とは犬猿の仲なのである。

 

 

「現在のところ強制捜査のための証拠を集めようと警察と連携しているみたいですけどこっちは洋上でやり取りしてますから今のところバレていません」

 

 

「さすがは阿武隈さんですね。極秘輸送に限ればあの人の右に出る者はいません」

 

「ただ白露組の指示に苦慮しているそうで‥‥」

 

 

「後で白露たちを折檻する必要がありそうですね」

 

 

 

 

そう言って神通は窓から空を見上げていた。

 

 

 

それから数か月後‥‥

 

 

川内side

 

 

「さて、ここかぁ…」

 

 

そう言う川内は現在、神通組近くの家にいた。

 

 

最近活発に活動する新興ヤクザ。『神通組』

 

 

その実態の把握を依頼されたのだ。

 

 

川内としては別に断ってもよかったが神通組の大本の組織があの悪名高い『霧島組』であると聞かされれば流石にヒーローとしてはほおっておけない。

 

 

横須賀の街の安全のためにひと肌脱ごうと思ってやって来たのだ。

 

 

「にしてもすっごい警備だなぁ…(^^;」

 

 

『清霜、どうかしら現状は?』

 

 

『夕雲姉さん!はい!!今のところは問題ありません!!』

 

 

川内が双眼鏡で見ている先には緑色の髪を長い三つ編みとアホ毛をした少女が同年代と思われる前髪は顔にかかるくらい長く、特に右のもみあげの辺りは先を切りそろえた状態で胸元くらいまで伸びている銀髪の少女に話しかけていた。

 

仕掛けておいた盗聴器から聞こえる内容からして話しかけられている方はどうも屋敷の警備担当らしく、警備状況を報告しているようだ。

 

 

「う~ん…。ここから見える範囲だと警備についているのはほとんどが中学生くらいの見た目の女の子ばっかりだなぁ…ってお!なんかごつい車が来たぞ!!」

 

 

川内の目の先にはリムジン(むろん防弾装備完備の)が走ってきていた。さらに護衛らしき黒色の車両も何台か見受けられる。

 

その車が見えたとたん警備担当らしき少女たちが全員で屋敷の門の前に整列し、降りてくる人物を迎え入れようとしていた。

 

 

「あの様子だと組長かな?さてさて、どんな顔が拝んで‥‥や‥‥ろ‥‥‥‥」

 

 

 

川内は双眼鏡で降りてきた女性を見て愕然とし、言葉が続かなかった。

 

 

 

その女性は和服を着こなして同年代らしき女性を幾人か引きつれ、オレンジ色のツインテールの少女と先ほどの緑色の髪の少女から報告を受けている。

 

 

雰囲気がかなり変わり、目線だけで相手を殺しそうな威圧感を持っているが明らかに見覚えがある。

 

 

リボンと一体化した鉢巻を締めているがその顔は間違いなく消息が分からなくなっていた妹であったのだ。

 

 

 

「な、なんで…神通が!?」




次回 原作開始

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