戦姫絶唱シンフォギア Z-TON   作:ゼットン信者の地球人

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なるべくシンフォギアのアニメタイトルに沿ってタイトル考えてるんですけどいいのが思いつかないねぇ…


EPISODE.3 友達との誓い

「ハァ…ハァ…」

 

雪音クリスは困惑していた。

気がつけば横には見知らぬ少女、着替えた覚えのない服、知らない場所に連れてこられていたからだ

 

彼女は深く息を吸い、呼吸を整えてから自分が最後に何をしたかをゆっくりと思い出し始めた

 

(アタシは確か……そうだ!あの宇宙人を自称する変なヤツに担がれてすごい勢いで回転して…あぁ!思い出したらムカッ腹が立ってきた…!!!)

 

「良かった、目が覚めたのね。びしょ濡れだったから着替えさせてもらったわ」

 

優しく微笑む少女、小日向未来を睨みつけながら立ち上がり、警戒態勢を取る

 

「勝手なことをッ!!」

 

「あ…」

 

「ん?…へッ!?」

 

立ち上がった雪音クリスを見て小日向未来が頬を赤らめながら顔を逸らす

 

最初は不思議そうな顔をしていた雪音クリスだがすぐ違和感に気がついた

 

「な、なんでだ!!?」

 

雪音クリスは現在、"小日向"と書かれた体操服の上だけしか着ていなかったのだ

 

「さ、さすがに下の着替えは持ってなかったから…」

 

すぐさま毛布に身を包み、顔を赤く染めあげていると廊下から足音が聞こえる

 

「未来ちゃん、お友達の具合はどう?」

 

「目が覚めたところです!ありがとうおばちゃん!お布団まで貸してもらっちゃって…」

 

「気にしなくていいんだよ!あ、それとお洋服は今お友達が洗ってくれてるわよ」

 

「お友達…?アタシに友達なんか…」

 

雪音クリスが話終わる前にふらわーのおばちゃんの前にゼータが現れた

 

「オバチャン、洋服が洗い終わったぞ」

 

「あ!!!!」

 

「おぉ、ユキネクリス。目が覚めたのか。コヒナタミク、変えの水だ」

 

「ありがとう、ゼータさん」

 

「アリガトウ…?それはなん…」

 

ゼータが小日向未来へ話しかけようとするよりも早くに雪音クリスは毛布から飛び出しゼータに掴みかかる

 

「お前ェ!人のこといきなり担いでグルグル回りやがって!!」

 

「おぉ、体の調子は良くなったみたいだな。ユキネクリス」

 

「その体調を悪くさせたのはお前だろうが…!!」

 

「そうなのか?」

 

首を傾げるゼータに対し、さらに怒りを露わにする雪音クリス

 

だが彼女は気づいていない

 

「そうなのかってお前ふざけてんのか!!」

 

「あ、あのッ!」

 

「なんだ!!!」

 

「し、下…」

 

「あぁ!?…あ」

 

自分の現在どんな格好をしているのかを思い出した雪音クリスは顔をみるみる赤く染め、俯いてしまった

 

「顔が赤いぞ?ユキネクリス」

 

「こっち見んなぁあああああ!!」

 

「ゼ、ゼータさん!別の部屋に!!!」

 

「それじゃあ、ゼータくんには私と一緒に干すのを手伝ってもらおうかね!」

 

「わかった。コヒナタミク、ユキネクリスは任せるぞ」

 

 

 

洗濯物を干し終えた俺はオバチャンの経営している店の椅子に座り、オバチャンは厨房、と呼ばれる場所でなにやら作業をしていた

 

「なぜユキネクリスは俺を殴ったんだ?オバチャン」

 

「年頃の女の子の柔肌を見ちゃったからねぇ」

 

「柔肌を見たら殴るのか?ニンゲンのオンナノコは?」

 

「そりゃそうさ!」

 

ニンゲンは肌を見せたら攻撃的になるのか?だが一体なぜ?

 

まさか、ニンゲンは肌の露出が多ければ多いほど力を増す生命体なのか?

 

だとすればタチバナヒビキやカザナリツバサ、ユキネクリスの格好にも説明がつく

 

柔肌をあえて見せることにより力を増幅させているのか

 

「なるほど…そうやって戦闘力を高めているんだな、ニンゲンは」

 

「戦闘力?」

 

オバチャンは不思議そうな顔をしながら何かを俺の前に置いた

 

「コレは?」

 

「コレはお好み焼きっていうの。地球の食べ物よ」

 

茶色やら黄色やら液体、緑の粉やヒラヒラとした何かがふりかけられたものが俺の前に置かれた

 

「ふむ……これがオコノミヤキ」

 

俺はオコノミヤキを一切れ掴んで一口で食べる

 

そして驚愕した。

 

「"美味しい"。とても美味しい」

 

「良かった。宇宙人のお客さんは初めてだからね」

 

「ニンゲンはこんなに美味しいものを食べているのか?」

 

「そうよ〜!他にもたくさん美味しいものがあるわ!宇宙にはこういうのは無いの?」

 

「俺は記憶が無いからな。あったのかもしれないが……」

 

どれだけ考えても思い出せない。だがこれほど美味しいものは食べたことがない、それだけは確かだ

 

「さ、そろそろお洋服もかわいた頃だろうし2人のところにいってくるわね。ゼータくんはここで待っててちょうだい。お皿はそこに置いておいたままで大丈夫だからね」

 

「ああ、わかった」

 

オコノミヤキ、とても良いものを知ることが出来た。こんなに美味しい食べ物を作るとはやはりニンゲン侮れん

 

「……もう無くなってしまった」

 

ひとつ、またひとつと食べているといつの間にかオコノミヤキは無くなっていた

 

夢中になっていたとはいえ残りの個数も分からなくなるほどとは…こんなことならもっとゆっくり食べておくべきだったな…

 

無くなったものは仕方がないと割り切って、俺はオサラをそのままにしてユキネクリスとコヒナタミクの元へ向かった

 

 

 

 

ゼータがオコノミヤキを食べ終わる少し前、ふらわーのおばちゃんが持ってきてくれた自分の服に着替えた雪音クリスに小日向未来が"とある事"について話をしていた

 

「喧嘩か、アタシにはよく分からないことだな」

 

「友達と喧嘩したことないの?」

 

「……友達いないんだ。アタシ」

 

「えっ…?」

 

「地球の裏側でパパとママを殺されたアタシはずっと一人で生きてきたからな…友達どころじゃなかった」

 

「そんな……」

 

「たった一人理解してくれると思った人も…アタシを道具のように扱うばかりだった」

 

「誰もまともに相手してくれなかった」

 

雪音クリスは小日向未来に背を向け、自分の過去について話始めた

 

「大人はどいつもこいつもクズ揃いだ、痛いと言ってもやめてと言っても聞いてくれなかった…!」

 

自分を痛めつけてきた大人たちの顔、自分以外の子供たちの泣き声…幼少期の辛かった思い出が蘇り、語気が強くなっていく

 

「アタシの話なんてこれっぽっちも聞いてくれなかったッ!!」

 

「ごめんなさい、辛いこと思い出させちゃって…」

 

小日向未来の言葉にハッとした雪音クリスは力の入った拳を緩め、深呼吸して心を落ち着かせた

 

「……なぁ、お前その喧嘩相手ぶっ飛ばしちまいな」

 

「えっ?」

 

「どっちが強いかハッキリさせたらそこで終了、とっとと仲直り。そうだろ?」

 

「できないよそんなこと…」

 

「ふん、わっかんねぇな…」

 

頭を掻き、次の案を出そうと考えているのかうーん、と唸っている雪音クリスを見て小日向未来は笑い、畳んだ体操服を膝から下ろした

 

「でも、ありがとう」

 

「あん?アタシはなんにもしてないぞ?」

 

「ううん、本当にありがとう。気遣ってくれて」

 

「優しいんだね、クリスは」

 

「なんでアタシの…ってあぁ、そうか。あのノイズ擬きのせいか……」

 

「私の名前は小日向未来。もしもクリスが良いのなら…私はクリスの友達になりたい」

 

小日向未来握られた手はとても暖かく心地の良いものだった

 

だが雪音クリスは手を振り払い、自分が彼女たちにしてきたことを思い出し俯く

 

「アタシは…お前たちに酷いことをしたんだぞ」

 

「ノイズ擬きだと?」

 

弱々しく呟いた雪音クリスの言葉はゼータの声によってかき消された

 

「ゲッ…」

 

「2人が話していると思って黙って聞いていれば…俺を"ノイズ擬き"だと?だいたいアイツらと俺のどこが似ているのだ、俺は人を灰にしたり無闇矢鱈(むやみやたら)に襲ったりはしないし、体色も見た目も似ている要素などどこにもないだろう。それに俺には"ゼータ"という名前が…」

 

「わ、わかった!わかったから!!早口で近づいてくんなよ!!」

 

身長が200超えのゼータが体をかがめて150ちょっとしかない雪音クリスをジリジリと壁際まで追い詰めていく光景ははたから見たら恐怖を感じるが、小日向未来は恐れることなく止めに入った

 

「はい、そこまで!もう、クリス。ゼータさんにそんな事言わないの。ほら、ごめんなさいして?」

「うっ…悪かったよ。ごめん」

 

「ゴメンナサイ?なんだそれは」

 

「地球じゃ悪いことをして謝る時に"ごめんなさい"っていうんです」

 

「ほう、ではさっきのアリガトウは?」

 

「ありがとうは感謝を伝える時に言うんです」

 

「謝る…?感謝…?」

 

「あらら…」

 

「お前、ホントに宇宙人なんだな。アタシはてっきり…」

 

3人が話していると突然街中にサイレンのが鳴り響き、人々の悲鳴が聞こえ始める

 

「ん?何だこの音は…」

 

「悲鳴…?一体なんの騒ぎだ…?」

 

「なんの騒ぎって…ノイズが現れたのよ!警戒警報知らないの!?」

 

「なっ!!」

 

雪音クリスは階段を駆け足で降りてふらわーの扉を思いっきり開く

 

「……ッ!!」

 

雪音クリスの目に広がったのは恐怖に顔を歪め、ノイズの現れた場所と反対の方向へと走っている人達

 

「ゼータさん、おばちゃん、クリス!私達も早く避難を」

 

「くそッ!!!」

 

「クリスッ!どこに行くの!!?」

 

(アタシってば何やらかしてんだ!!!)

 

小日向未来の制止も聞かず、逃げ惑う人々とは逆の方向へ雪音クリスは走り始めた

 

「クリス!!待って!!」

 

「コヒナタミク、おまえはオバチャンと行け。俺はユキネクリスの所に行く」

 

「で、でも!」

 

「俺は宇宙人だ。テレポートを使えるし、ニンゲンよりも頑丈だ」

 

小日向未来の肩に両手を置き、ゼータは膝を曲げて同じ目線で話をする

 

「……絶対に2人で会いに来てくださいね。約束ですよ」

 

「あぁ、"約束"だ。オバチャン、また後でオコノミヤキを食べに来る」

 

「わかったよ。気をつけてね、ゼータくん」

 

立ち上がったゼータはコクリと首を縦に振り、テレポートを使って2人から姿を消した

 

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