人理修復に巻き込まれたンゴwww 作:一般通過マスター
一人ぼっちになってしまった。
みんなは何処へ?何故はぐれた?思うことはあれどいつまでも悩んでたって何も変わらん。ひとまずは行動。考えるより先に体を動かすんだよ。
と言ってもまずどこに向かうべきか。
だだっ広い草原。何も見当たらない。
フッ、詰んだな。
お?なんか空にあるな。
環型蛍光灯みたいな光輪っか。凄いね、明かりいらずだ。
……ふーむ、凄いな。かなりのエネルギー量だ。
光の帯がいくつも束になってひとつの大きな光の輪になってるのか。帯の一つ一つがサーヴァントの宝具レベルのエネルギーを持ってる。
アレ落ちてきたら世界終わるど?大丈夫?
「ま!何とかなるか!」
考えてもしゃーない。とりあえずブラブラ歩いてみるか。
いつかなんか起きてくれるだろ。
──ン~~ンン、ンン~~♪
みなみのし~まは、あったけえ~~♪
あたまポカポカ、アホばっか~~♪
き~た~のし~まはさ~~む~い~~♪
あたまブルブル、アホばっか~~♪
そんな鼻歌を歌いながら歩き出した。
▽▼▽▼▽▼▽
さて、歩き続けてどれくらいか。今俺は何をしてるでしょーか?
正解は…、
「キュートなお目目に白い歯。可愛いじゃないか。美容に気を使ってるね?化粧品は何使ってる?」
「ギャオォォォォオオスッ!!!」
ドラゴン?ワイバーン?と追いかけっこしてました。
まさかこんな生物が実在するとは……、お兄さん感動で涙が出てくるァ…!
それにしても不機嫌なトカゲさんだ。
……もしかして男の子?確かに男の子は可愛いと言われるのは嫌がるからな。おとこの娘だったら問題ないんだろうけど。
そうなると、
「……イケメンですね。出身はどちらです?」
「ぎ、ギャオォォォオ!」
あ、顔赤くなった。照れ屋さんめ。
でも、爪を振り下ろされた。照れ隠しか。可愛いじゃん。あー、いや可愛いはよくないんだったな。
あ、目の前のワイバーンが他のワイバーンに叩かれてる。
ふむふむ、なになに?『なにおまえ照れてんだよ!』『いや、褒められたのって初めてだし…』『敵だぞ!?』……なるほど。
「いや、分かるぞワイバーンくん」
「っ!…ギャォ…」
「うんうん、どれだけ頑張ってかっこよく決めてもキモイと言われたりするんだ俺も。君の気持ちは痛いほどよく分かる」
ワイバーンくんの肩に手をおき頷く。
「上司に無理難題言われて、『しょうがねぇ、やってやるか』って意気込んでやり切っても労いの言葉なんて全然貰えたりしないんだ」
「「「「「………」」」」」
おっと、このワイバーンくん以外のワイバーンくん達まで肩を落としてるじゃないか。みんな心当たりがあるのか。
「……そうだよなぁ、みんな苦労してるよな。俺も初めての土地で仲間からハブられてぼっちなんだ」
「っ!……っ」
おいおいやめろよ。俺の肩に手を置いて涙なんて流すんじゃあない。後ろの子達も口に手を当てて、『なんてこと!』なんてそんな顔せんでくれ。
く、ワイバーンくん達の優しさが心に染みる。
「どれ、ここで出会ったのも何かの縁かもしれん。どうだい?今夜一杯付き合ってくれんか?」
力強く頷くワイバーンくん達。
みんな不満は溜まってる。今日はそれを吐き出すぞ!
「ついてこい諸君!まずは酒と食料の確保だ!」
「「「「「ギャオッ!」」」」」
ハジメの言葉に叫び声を上げたワイバーンたち。
てれれってれー♪
イッチのパーティにワイバーン軍団が加わった。
▽▼▽▼▽▼▽
──翌日
レイシフトして来てからカルデアはフランスの聖女、『ジャンヌ・ダルク』と行動を共にしていた。
舞台は西暦1431年のフランス。
百年戦争の休止期間中であり、ジャンヌ・ダルクが火刑に処されてからさほど日が立っていない時代。
ひと時の平和を享受しているはずのフランスでは、邪竜による蹂躙が行われていた。
その邪竜たちを率いるのは、憎しみのまま殺戮を愉しむ【竜の魔女】
そんな事情を知ったカルデア一行は地道に聞き込みを始めようと動いた矢先に、
「ねぇお願い。誰か私の頭に水をかけてちょうだい。まずいの、やばいの、本気で頭おかしくなりそうなの!だってそれくらいしないと、あまりにも滑稽で笑い死んでしまいそう!」
「ほら見てよ"ジル"!あの哀れな小娘をッ!何あれ、羽虫?ネズミ?ミミズ?どうあれ同じことね。あんな小娘に縋るしかなかった国とかネズミの国にも劣っていたのね!ねぇ、ジルあなたもそう思……ああ、ジルは連れてきてなかったわね…」
ハジメがこの場にいたのなら「ミ〇キーマ〇スをバカにすんなよ!あぁん!?」とガチギレ案件まっしぐらなセリフを高らかに叫ぶ黒い少女。彼女こそが【竜の魔女】その人だ。しかし、
「あなたは……貴方は誰ですか!?」
ジャンヌ・ダルクは困惑気味に叫んだ。
それはそう、竜の魔女がジャンヌ・ダルクにそっくりだったからだ。
「それは私の質問なのですが……いいでしょう答えてあげます。私は"ジャンヌ・ダルク"。蘇った救国の聖女ですよ。もう1人の私」
「何を馬鹿げたことを……貴方は聖女などでは無い。私がそうでなかったように。……いえ、それはもう過ぎたこと、語ることではない。それより……、この街を襲ったのは何故ですか?」
「何故?そんなことジャンヌ・ダルクであるならわかるはずですのに。属性が変転してるとここまで鈍いものでしょうか?この街を襲った理由?そんなの明白じゃないですか。このフランスを滅ぼすためですよ。私、サーヴァントですもの」
「バカなことを…!」
「バカなこと?愚かなのは私たちでしょうジャンヌ・ダルク?なぜ救おうと思ったのです?裏切り、嘘を吐いた人間たちだと知りながら!」
「それは……」
言葉につまるジャンヌ・ダルク。
沈む表情を見てカルデア一行もなんと声をかけたらいいのか困惑していた。
「ふん、もういいわ。バーサーク・ランサー、バーサーク・アサシン。殺りなさい」
黒いジャンヌ・ダルクの声に反応した白髪をたなびかせた男のランサーと目元を隠した麗しい女のアサシンが前に進み出てきた。
「先輩!来ます!」
「うん、マシュ!」
「セイバー」
「あぁ、やることはやる。下がっていろ」
睨み合う両者。
まさに一触即発。そんな空気の中、ロマンが叫んだ。
『ん?……な!?』
「どうかしたの、ロマニ」
『魔性の反応が多数、こっちに向かってる!この速度はワイバーンか!?かなりの数だ!』
「「「「!?」」」」
「へぇ、いいじゃない……」
嗤うもう1人のジャンヌ・ダルク。
前門の竜の魔女、後門のワイバーン。まさに絶体絶命。
「ど、どうしよう!」
「落ち着きなさい、藤丸…」
宥めるが内心、穏やかではない。
そうしてやがて見えてくるワイバーンの大群。
まさに絶望の表情を浮かべた時、アーサー王が言葉を漏らした。
「……おい、貴様ら。先頭のワイバーンの背中を見てみろ」
「「「『え?』」」」
アーサー王の言葉に視線を向けるカルデア一行。それにつられるように顔を向ける敵陣営。やがて視界に映り込んできたのは、
腰だけに葉っぱを巻いた全裸の男が十字架に手足を括り付けられて、顔から血を流しながらワイバーンに乗せられた姿だった。
それを見たカルデアと一行は口を揃えて叫んだ。
『「「
ついでに敵陣営は、
「「「「なんだあの変態はッ!!??」」」」
みんな心がひとつになった。
ここに一時だが平和が流れたそうな。
フランスもいずれギャグに沈む。