アニメの進行に合わせてチマチマと書いていく予定ですが、予定は未定なのであしからず。
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おれはねーちゃんのどれいじゃないっつーの!! 【ライザのアトリエ】スレより
15:ガイア
姉ちゃんが本格的に錬金術学び出した件
なお、屋根裏の俺の部屋が奪われた模様
22:名無し
>>22
あぁ、ガイアって屋根裏部屋使ってたのか
どうするん? 野宿?
29:名無し
ガイアなら畑が俺の家って言って真ん中で寝てそうだな。いつでも農作物の世話も出来るって理由で喜びそう
36:ガイア
失礼だな、数回しかやったことないぞ。乾期は迅速な対応が必要だしな
通りがかった人に通報された後、アガーテ姉さん出動案件になっちゃったからもうやらないけど
ちなみに、姉ちゃんの部屋と交換した
42:名無し
>>36
うーん、この農奴
47:名無し
ライザの奴隷じゃなくてカブの奴隷の方だったか
50:名無し
ま、ガイアは平常運転ってことだな
とりあえず、ライザは順調に錬金術をしているって感じでOK?
54:ガイア
>>50
それで問題ないんだけどね、俺も調合素材の採集に連れていかれるんだよ
大抵、畑仕事終わった昼頃から合流してそのまま森とか洞窟に連れていかれてさ
岩や木やらの前で斧渡されて、『そっちお願い』って言ってくるんだぜ?
終わったら昼頃に渡された予備のでっかい籠に詰め込んで、それ背負って帰るのダルいんだけど
63:名無し
>>54
ガイアって採集量ボーナスとか持ち運べる素材上限アップが付いてそう
72:名無し
調合たくさんやるプレイヤーなら結構欲しい能力の仲間だなw
ところで魔物はどうしてるん? やっぱ、後ろに隠れとくのか?
81:ガイア
>>72
もち戦う
ただ、武器がね。一応、昔にアガーテ姉さん経由で色々試させてもらった所感とか、姉ちゃんの採集に出かけた時の所感だと以下の通りかな
剣:途中ですっぽ抜けるか、振り下ろした時に加減できなくて折れる
槍:振り回しすぎて柄の部分が折れる。投げ槍は可だけど、コストがヤバいので竹槍とかその辺の木の棒尖らせた物がマスト
槌:採集道具として振り回してる。魔物にやるとスライムみたいなやつがつぶれた
斧:採集道具として振り回してる。たまにすっぽぬけてゲッ●ートマホーク(ただし戻ってこない)になる
肉弾戦:小妖精の森に居る奴らを殴る蹴るしたら、一撃目で遠くに飛んでいくから戦闘にならないと怒られた。
色々試したけど、やっぱ一番しっくりくるのは鍬とかの農具だわ
88:名無し
一揆かな?
91:名無し
耕作殺法!
98:名無し
パティと合いそう
100:名無し
声的にな
105:ガイア
また知らない人の名前が出てきた
誰なん? 農家の人? 金髪?
107:名無し
ぐいぐい来てて草
113:名無し
金髪でもないし、農家でもない。後、安定の粉かけるのやめとけ系
118:ガイア
あーね……
だけど、錬金術やり始めて姉ちゃんが色々変わったのも確かだなー。この間なんか鎌作ってクーケンフルーツの収穫手伝ってたし
正直、ここの存在無かったらボオス兄さんとのことや小言でかなり溝出来るところだったわ
サンキューな
125:名無し
>>118
よせやい、照れるぜ
126:名無し
いきなり真面目になるな。いつもの農筋全開のアホなガイアをみてぇんだよ
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俺ってそんなアホな行動してたっけ。最近だと水の入ったタルを旧市街の高齢の人に配ったり、ヤギを追い立てようとして逆に徒党を組まれて追われたりとかしたけど、どれも真面目に考えてやったことだしアホなことにならなくね?
ただ、あのヤギは絶対許さん。なんかしょっちゅう脱走してるみたいだし、あんだけ広い牧草地で何が不満なんだ。
「ガイアー、ちょっと屋根裏部屋にお茶とお茶菓子持って行ってくれない?」
「はーい」
おっと、母さんから呼び出しだ。……ってあれ、なんかいつも家で出さないお高そうな茶菓子が乗ってるんだけど、どうせレント兄ちゃんとかタオだろ? なんでこんなものを出すんだろ? あれ、なんだこの音……笛?
客に聞こえたらヤバいということで黙って階段を上っていた俺だが、唐突に笛の音が聞こえてきた。所々失敗したのか音は掠れてはいたが、音楽に疎い俺でもその音楽は心に何の抵抗もなく染み渡り、同時に心を温かくさせるナニカがその笛の音にあった。やがて曲が終わり、姉ちゃんの歓声と拍手が聞こえたところで俺の頭に誰が演奏したのかという疑問が浮かび上がる。
姉ちゃんは除外。歓声が聞こえてたし、仮にやったとしても何度か甲高い音出した後にポイ捨てしそうだ。レント兄ちゃんは……ムリダナ。タオは……一番候補に挙がりそうだけどそんなキャラじゃないだろ。
ただ、これだけは伝えたい。そんな衝動に後押しされ、俺は現俺の部屋に飛び込んだ。消去法であの敵になりそうな見た目の人か、でっ……すごい人だと思うので、俺は『綺麗な演奏でした』とだけ書いて盆に載せると姉ちゃんが自信たっぷりに『アトリエ』って言ってる部屋をノックする。
「はいはーいってガイア?」
「母さんからお茶とお茶菓子。あと、これを演奏した人に」
「あっ、こっそり聞いてたな!」
演奏を聴いていたことに突然怒り出した姉ちゃんだが、この広いとはいえない家で笛の音が聞こえないわけがないだろ。そう弁解すると姉ちゃんは部屋の方に振り返って『クラウディアごめん~』って謝ってた。
演奏したのはクラウディアさんだったのか、たしかにらしいっちゃあらしいな。未だに目線がこっちの目に合っていないところを見るに第一印象に如何に最悪だったかを実感させられるけど、うら若き女性(姉ちゃん除く)をじろじろ見るのも失礼なので俺はさっさとドロンさせてもらう。
階段を下りていく際、『え、ガイア君が書いたの!? この文字』や『あいつ、ガタイに似合わず綺麗な文字書くんだよね』といった姦しい声が聞こえるが、モリッツさんや古老から代筆作業が回ってくるから綺麗になったんですー! 姉ちゃんが荒っぽいだけですー!
あ、でも帰り際にクラウディアさんが目を合わせて感想のお礼を言ってくれたのは嬉しかった。でも、掲示板の民には『ガッ……ガイアッッッ!』とか『挟まっちまったぜ!』とか言われたのが解せなかった。
***
そんなこんなで数日過ぎたある日。父さんからもらった久方ぶりの1日休みに、俺は部屋で掲示板にて姉ちゃんや島の先生をしているシンシアさんやロミィさんの画像。そこに定番の俺のポージング画像を混ぜて投下してスレッドを阿鼻叫喚にさせながら楽しんでいると、階下で言い争う声が聞こえてきた。
「錬金術なんて訳の分からないものに熱なんか上げて……。そんな遊んでいないで農作業を手伝ったらどうだい」
「錬金術は遊びじゃない!」
うーん、母さんと姉ちゃんがまーた喧嘩してるよ。でも、錬金術のあれこれは掲示板で聞いたけど、それをやってるからって今の姉ちゃんが農作業をやらずに済むって理由にはならないんだよなぁ。
うちって農家だから子供も貴重な労働力なわけだ。そんな環境で労働を免除されるには、『はっきりとした理由』ってやつが必要だ。今の姉ちゃんにそんな理由があるとは思えない。
さてどうした物か……、そうだ。そんな時こそ掲示板があるじゃないか。さっきのやつでまだ阿鼻叫喚の最中だけど、一応助力を頼んでみよう。
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おれはねーちゃんのどれいじゃないっつーの!! 【ライザのアトリエ】スレより
342:ガイア
阿鼻叫喚の地獄中、失礼します
母さんと姉ちゃんが絶賛、喧嘩中で困ってます
原因は錬金術。母さんが錬金術を訳が分からないものを使った遊びと言っており、姉ちゃんが遊びじゃないって平行線な状態です
なにか良いアイデアが浮かんだ人には~そうだな、レント兄ちゃんの水浴び画像をあげよう
348:名無し
>>342
地獄に地獄を重ねていく畜生がよぉ
351:名無し
一部にしかご褒美になってねーんだわ
354:名無し
あー、そこまで行ってるのか。なら、静観で良くない?
余計なネタバレって嫌いだろ?
361:ガイア
でも、周りの人間が不幸になったり、嫌な気持ちになるのは嫌というね
せめて、一定の理解を双方に持ってほしいかな
363:名無し
八方美人の緩衝材気質が過ぎるぞ、この筋肉達磨
365:名無し
>>363
大きい身体の化け物は心が優しいって昔話の定番だからな
367:ガイア
おーい、解決案だしてくれー。姉ちゃんの後ろを歩いた時の画像もつけるからー
【画像】
373:名無し
なんだガイア。やれば出来るじゃないか
俺からの案はアンペルに相談するかなぁ。餅は餅屋っていうのもあるしな
374:名無し
これは健康的な肉体。ならば、俺も案を出さないわけにはいくまい
アトリエっていってるなら依頼を出してやれば? 鎌作ってるわけだから、他の農機具も作れるわけだし
376:名無し
こちらも出さねば無作法というもの
困っている人をガイアの方で取りまとめて、後はライザに委託するのはどうだい?
良い評判があれば母親だって無視できないでしょ
381:名無し
ガイアが錬金術学んで農業に活かせば?
389:ガイア
なんだよ、皆ツンデレさんかよ。しかたねぇな、タオのもやるよ
アンペルさんやアガーテ姉さんなどの誰かに相談案に依頼案か
あ、ちなみに俺は素材や製品の良し悪しは分かるけど、錬金術が出来ないことはアンペルさんから確認してもらった
397:名無し
(いら)ないです
405:名無し
ちょっとまて、なんで地味に鑑定スキルみたいなもの標準装備してんだよ
410:ガイア
>>405
いや、姉ちゃんがお世話になってるって言ったから掲示板情報で甘い茶菓子を手土産に持って行ったんだけどな?その時、姉ちゃんが初錬金してたんよ
材料はそこら辺の草とアンペルさんが持ってた水なんだけど、その水がなんか嫌な感覚? っていうか濁ってそうなイメージ受けたんだよね。で、『それよりこっちに並んでる水の方が良いよ』って言ったら驚かれてさ
その後は品質が悪い順に素材並べ替えさせたり、姉ちゃんがいくつか錬金した物を良さそうな物順並べ替えさせたりと色々実験した結果、品質がなんとなく分かるって結果になった
ちな、菓子はアンペルさんに全て食われた。リラさんに最後の楽しみを奪われたんだと
417:名無し
採集の人手がふえるわ、素材を一杯持てるわ、品質もある程度分かるわってどんだけ錬金術士のサポートに特化した人間なんだよ。この農家
421:名無し
>>410
わかった、お前もうライザに依頼しろ。農機具作れって
品質が分かるなら大丈夫だろ
423:名無し
俺も依頼の方が良いと思う。後は肥料とかかね? やりすぎはよくないって聞くからちょうど良さそうなのをな
429:名無し
んだんだ
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なるほど、農業関係の依頼か。そういえば最近、また井戸掘りにチャレンジしてたらあのかったい物体に阻まれてスコップ一つをおじゃんにしたなぁ。そろそろ母さんなりにバレそうだし、いっちょ依頼してみるか。
おっと、一応約束したしレント兄ちゃんとタオの水浴び画像を貼り付けておこう。
やるべきことを終えた俺は、善は急げと姉ちゃんのアトリエの扉を叩いた。すると、怒られたにしては機嫌よく扉を開けた姉ちゃんが俺の顔を見るなり不機嫌そうな表情で俺に要件を問いかけてくる。
「なに? あたし忙しいんだけど」
「えーっと、錬金術士のライザリン・シュタウト様に依頼があってきたのですが」
一応依頼を受ける立場ということもあり、俺はかなり丁寧な言葉を選んだつもりだ。……つもりなのだが、むしろそれがいけなかったらしい。
遊びやからかいの類だと勘違いされ、俺は押されてアトリエから追い出されそうになるが、
「ごめん、母さんに怒られて……」
「それは聞いてたから分かるよ。だから見返すってわけじゃないけど、母さんに錬金術が役立つって分かってもらうために何かないかなって俺なりに考えてみたんだよ」
「流石あたしの弟! ただの農業と小言が大好きな大男じゃなかったんだね!」
なんだ、最初はしょげてたのにもう元気になりやがった。思わぬところで姉ちゃんの本音を聞いてしまったが、依頼を取り消したことによってスコップを壊したことが母さんにバレる方が怖かった俺は依頼料としてロミィさんや行商人から受け取ってはため込んでいたお金の一部を渡す。
「ふふーん。じゃあ、ちゃっちゃと作っちゃいましょうか」
依頼をしてお金を受け取るという行動にすっかり気を良くした姉ちゃんは何かが溜まっている釜──錬金釜の前で素材を吟味する。あれ重かったんだよなぁ。他にもベッドとか持たされたし……。って、姉ちゃん品質低い物入れようとしてる。
「姉ちゃん、俺からの依頼だからってその品質の物はないだろ。こっちにしてよ」
「たかがスコップでしょ! これだと出来た物が良すぎて怪しまれるでしょ!」
「品質が分かるって苦労するんだな」
レント兄ちゃん、しみじみ言ってるけど品質は大事なんだぞ。見た目が良い野菜からすぐ売れていくんだからな。……まぁ、結局出来たのはそこら辺にあるふつーのスコップなんだけど、一応これがあれば母さんからは怒られないだろ。
「ありがとうございました。それではこれにて」
「あ、ガイア。ここからはお姉ちゃんとしての頼みなんだけど」
「嫌」
「お姉」
「嫌どす」
くっそどうでも良いことをしたくて、体よく俺を使おうとする魂胆が透けて見える。15年の仲だ、それくらい分かる。むくれても知らん、俺は帰る。今日は新しく引っ越したバレンツさんに手伝いがないかの営業に向かおうと心に決めていたのだ。
ふふふ、このお嬢様のお父さんならきっと良い物がお礼として──。
「皆っ!」
「ガイア、頼む」
「頼むよ」
「ガイア君、お願い」
「……はいッピ」
「相変わらず、あたし以外の人のお願いには素直に聞くんだよね」
だってしょうがないじゃん。姉ちゃんは俺をよく農業から脱出する時の隠れ蓑にするし、最近は採集やら調合の手伝いとかさせるじゃん。こっちの都合を考えろよ。
まぁ、頼まれたものは仕方がないが聞くことにする。──が、姉ちゃんが言ってきたことは誰にも邪魔されない秘密基地を作るという本当にどうでも良さげな提案であった。
「その歳で秘密基地かぁ」
「なによ、文句あんの?」
「場所は? 一応言っとくけど、クーケン島は望み薄だよ」
錬金術を行う設備的に、そこら辺の一軒家を借りるぐらいの広さが必要なのはこの部屋を見たらある程度想像は付く。しかし、クーケン島にそういった物件は旧市街しかないし、そういった所はアンペルさん達やクラウディアさんのお父さんのように誰かから借りる必要がある。
村で有名な悪童が3人と行商人の娘が1人。いきなり来て『錬金術に集中したいので、家を貸してください』と言ってくる? 通るか、そんなもん!
以上が俺の率直な感想だ。
「ふっふっふ、甘いわね。ガイア君、あたしがそんなお子様な考えを持つと思った?」
「思ったし、裏手の船着き場にテントを張った野ざらし拠点という最悪のケースも想定してた」
「あんたがあたしをどう思ってるのか、よーく分かったわ。話は戻るけど、場所は小妖精の森にある広場。あそこに廃屋があったでしょ?」
「あぁ、あそこか」
レント兄ちゃんが感心したように頷いている。姉ちゃんも結構考えてるんだな。
たしかにあそこなら行商人や護り手、島の何人かぐらいしか寄り付かないだろうし、あの森は街道とは別方向だからめったに人も来ないだろう。
ただこの人達、ちょっと前に獣に襲われて危なかったの忘れてないだろうか。
まぁ、レント兄ちゃんがリラさんから戦士の心構えってやつ教えてもらってるっぽいから大丈夫だろ。多分!
「そういえば、隠れ家って家が必要だった……かな?」
「クラウディアさん、隊商にテントってあります?」
「えっ? うーん、私達のだけで売り物はなかったはず」
「ちょっと! なにテント生活しようとしてるの!」
いや、だって隠れ家の発案者が家の存在忘れてるって抜けてるって範疇じゃないだろ。ほら、せっかく盛り上がったレント兄ちゃんやタオが可哀想な子を見る目で見てるぞ。……うわ、錬金術でぱぱって建てるとか言っちゃってるし。もう知らねぇ。部屋戻って掲示板しよ。
すっかり2ちゃんねるな気分になった俺は、姉ちゃんに見つからないように部屋を出るとスレッドに書き込む。内容はもちろん我が姉のお馬鹿加減についてだ。
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おれはねーちゃんのどれいじゃないっつーの!! 【ライザのアトリエ】スレより
516:ガイア
我が姉、拠点の当てもなしに秘密基地作とほざくほどのアレだった件
これはなにか手助けしてやらなきゃダメ系?
しかも、品質悪い材料を順番に使う悪癖持ちだし。俺、依頼人ぞ?
520:名無し
あー、初期のライザ達って良くも悪くも悪童だからなぁ
あと、品質悪い物から依頼品見繕うのはプレイヤーも結構やってることだから気にすんな。べつに壊れやすいとかないんだろ?
523:名無し
デフォだから静観しときな。あまり上から目線で過干渉だと嫌われるぞ、シスコン
528:ガイア
>>523
そっか、分かった。いざとなったらクラウディアさんのお父さんからテント売ってもらってゆるいキャンプでもしようかと思ったけど止めるわ
529:名無し
テントよりも数十倍良い物が出来るから楽しみに待っとき
多分手伝わされるだろうけど
535:名無し
初期の初期。満足な採集道具もなくレベルも低い頃
そんな時に採集を手伝ってくれて、持ち帰る量が増える仲間を連れていける。何も起きないはずはなく
536:ガイア
えー、やだー
537:名無し
>>536
お前の筋肉は何をするために育てた! 今こそ役立てる時だろ!
541:ガイア
>>537
農業をするためだよ! もう役に立ててるよ!
546:名無し
でも、ガチで手伝わないとその後の展開に置いていかれかねんぞ?
知らんぞ。気づいたらもう終わってたとか
549:名無し
別の原作だけど、裏からひっそり介入しては正体を明かさなかったせいで最後に置いてけぼり食らってたやつ居たなぁ
そいつみたいになりたくなければ、今のうちに絡んどけ絡んどけ
556:ガイア
>>546 >>549
あー、それは困る
仕方ない、言われたら手伝うか
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やっぱ手伝うことになるのか。時間ある時は良いけど、姉ちゃんってそこらへん遠慮しないからなぁ。
そう思いながら掲示板を見ながらウダウダしていると、どうやらアンペルさんに聞きに行くことに決めたらしい。結構響く声と共に階段をどたどた降りる音が聞こえてきた。太陽もそろそろ真上だし、俺もそろそろ出かけるか。
そう決心した俺は母さんや父さんに一言言ってから家を後にする、姉ちゃんとは違ってこっちはちゃんと働いてるから快く送り出してくれるんだよね。
さてさて、当初の予定通り旧市街へ行こうかねーっと。あそこに居るのはボオス兄さんとランバーさんじゃないか。
「ボオス兄さん、どもっす」
「うぉっ!? ってガイアか。どうした、まだ農作業してる頃合いだろ」
「今日は休み。それよりどうしたんです?」
近づいてみると、ランバーさんが蒼い顔をしていることに気づいた。気になったので詳しい話を聞くと、どうやら行商人から買った格安の薬を飲んでからランバーさんのお母さんがお腹を壊したらしい。
そこから行商人や流れ者といった話となり、最近村に家を借りて遺跡の調査をしに来たアンペルさんも怪しいというところで俺がやってきたのだとか。
「俺もある程度錬金術について調べてみたが、どうも胡散臭くてな」
まぁ、たしかに胡散臭くはあるな。レシピがあるにしたって性質が異なるものを混ぜ合わせたら何故か糸になったり爆弾になったりするんだ。原理などあったもんじゃない。
流石に不安がっているボオス兄さんの手前、『しかも姉ちゃんに聞いたら結構簡単に出来てしまうってことですよ』とは口が裂けても言えない。
俺は掲示板から錬金術は扱う人次第だということも、アンペルさんも結構やばいことをやってはいるが基本はこっちを巻き込まないことも何度も聞いているから分かっているつもりだ。姉ちゃんもそんなことする人間でもないのは弟という観点から分かってはいる……と思う。
ただ、それをどうやって伝えたものかと思案していると都合が悪いことに姉ちゃんが口を挟んできた。
相変わらずの上から目線で錬金術は如何わしい呪いの類だと諭すボオス兄さんだが、長年その口調を浴びせかけられてすっかり聞く耳を持たなくなってしまった姉ちゃんがどこかへ駆け出していく。横でランバーさんがボオス兄さんをおだてる声が聞こえるが、それを無視して俺に話しかけてきた。
「すまん、後は頼めるか」
「ういー」
やっぱり責任感からか口調が強いだけで言ってることは成人を経験した身からしては全部正しいんだよなぁ。悪いのは働かずに冒険してばかりの姉ちゃんだし。
ただ、一応? だけど俺も姉ちゃんの味方なわけだし、ちょっとは慰めとくか。そう思ってきた道を引き返して家に戻ると──。
「あ、ガイア。良いタイミング! この簡易建材をじゃんじゃん運んでって。それが終わったらこの簡易石材と海草土もね!」
「やっぱり如何わしい呪いじゃねぇかぁ!」
どこの世界に岩とか鉱石とか何かの実を鍋で煮込んだら形の整った石材が出てくるんだよ。おかしいだろ、その錬金術。あ、今度は木材となにかの実入れたら建材出てきやがった、もうなんでもありじゃねぇか! 世の中の石工とか木工営んでる人が泣くぞ!
ただ、俺が叫んだところでどうにかなるはずもなく……。出来た端から俺やレント兄ちゃんがえっちらおっちらと木材とかを運び出したかと思えば、次は船に積み込んで対岸に運べと言い出すわ、『この資材乗せたままだと沈むから、姉ちゃんとクラウディアさん降りて』って言ったら怒り出すわで大変だった。
──ていうか、クラウディアさん勝手に連れてきちゃダメだろ! あーあ、俺しーらね!
「じゃ、あたし指示出しー! ほら、ちゃっちゃと動く!」
「うへぇ」
なんとか例の廃屋前に材料を運び終えるや否や、姉ちゃんが元気よく手を上げる。
俺知ってる。最初に指示出しとか音頭取ろうとする人って碌なのが居ないんだよね。
その勢いで秘密基地の建築は開始された。レント兄ちゃんが建材を抱えて奔走し、決して肉体労働向きではないタオが案の定素材の山に押し潰され、それらを姉ちゃんが厳しく叱咤するいつもの光景。それでも未だに友達やれている絆がなんだか眩しいぜ。
「ガイアも手を動かす! 秘密基地に入れてあげないわよ!」
「へーい、親方~」
おっと、こっちにも飛び火した。ま、正直なところとしてこれから乾期に入るから日が昇らない早い時間に起きて作業することが増えるし、乾燥する中を村の中で過ごすのも馬鹿らしいから避暑地が出来るのはありがたい。
それに何か起こるならば姉ちゃんの傍が一番見ごたえがある最前席だからね、そのためならこんな土方作業ぐらい訳ないさ。
建材を運び、海草土を繋ぎに石材を組んでいく。時折クラウディアさんが紅茶片手に登場するけど、このお湯はどこから生み出したのだろうか。……深く考えないようにしよう。
「あ、ガイア君。その机、こっちよりあっちに移動しない?」
「承知いたしました。お嬢様」
あれ、もしかしてこの子も結構人を使うタイプかい?
***
「完成だ──っ!!」
「いよっしゃあー!!」
あっという間というほど短い時間でもなかったが、数日という建築を生業にする人間からしてみたら目から鱗が何枚も落ちるぐらい圧倒的な速度で秘密基地が無事に建てられた。いや、元々ある廃屋を基に痛んでいるところを直しただけだから修繕……なのかな?
まぁ、なんでも良いや。この達成感に水を差すのも悪いし、俺も農作業と建築の二足の草鞋から解放された気持ちよさと少なくない達成感に茶々を淹れるのは気分が悪い。
そんな秘密基地──発案者である姉ちゃん命名の『ライザのアトリエ』にて、姉ちゃんは全員に向かって錬金術の上達を誓った。その誓いの勢いにつられたのか、次々と自身の目標を改めて発表し出す。
レント兄ちゃんは『塔』の攻略、タオは自分の家にある本の解読、クラウディアさんはフルートの演奏。様々な誓いが俺の耳を叩くが、それらを言い終わると同時に全員は俺に視線を向ける。
「ガイアは? あるんでしょ、なにか」
「農場で畑弄って綺麗な嫁さんもらうぐらいしかない」
「随分現実的な誓いだこと」
姉ちゃん、呆れてるところ悪いんだけど嫁さんは現実的じゃないからな? 俺知ってんだぞ、村の女の子は最低1回は俺の顔見て泣いてるってこと。この前、通りすがりに偶然聞こえちゃったんだからな!
もう、レント兄ちゃんのお父さんみたいに外で嫁さん見つけてこようかな。
「ライザ、もう遅いし引き上げようぜ」
「ん、そうだね」
レント兄ちゃんの提案で全員アトリエを後にする。外は既に夕刻で、木々が生い茂っている森は外よりもはるかに早く闇を伸ばし始めていた。早くしないと闇の中で戦闘という最悪の事態がいつ起こってもおかしくない時間帯になってしまうので、途中の採集はしないと姉ちゃんと認識を合わせて森を出よう──としたところでレント兄ちゃんの足が止まる。
「レント兄ちゃん、早くしないと暗くなるよ」
「そうだよ、早く帰ろうよ」
「森がざわついている……そんな気がするんだ」
言われてみれば……たしかに静かすぎる気がする。姉ちゃんもすっかりその気になってしまったのか、俺にクラウディアさんの護衛を任せてレント兄ちゃんとタオを連れて様子を見に行ってしまった。
慎重かつ大胆に偵察を敢行する姉ちゃんらの後姿。掲示板ではネタバレを極力しないようにお願いする俺だが、今の感覚でこれだけは分かった。
──物語が動き出すと。
ガイア追加情報
意外と字は奇麗で気遣いが出来る
素材や錬金術で作ったものの品質は分かる
↑ただ、特性は分からない
姉以外の頼まれごとは極力はなんとかする性質
たまにやらかしてアガーテ姉さんの厄介になるので、悪童とは言えないがやらかす存在だと認知されている
クーケンこそこそ噂話
ガイアに今まで(身体のでかさや大男感に)泣かされた女は数知れず。主に夜道に一人歩きは危ないだろうと声をかけ、そのままアガーテ姉さん案件がデフォ。
本人曰く、『もう夜中は姉ちゃんと居る時以外は声をかけない』と誓っているそうだ。
武器に関しては農具だったり、投げ槍だったり、盾だったりと迷走なうでございます