IS~インフィニット・ストラトス~ for Answer 作:白姫彼方
鈴夏がテルミドールと話した日から4日が経ち、郊外特別実習期間初日が始まった。
鈴夏の隣には稚詩が座っており、お菓子をポリポリと食べていた。
「う~み~う~み♪あむあむ♪」
「かなり機嫌が良いわね?稚詩?」
「海を眺めながら~お菓子を~食べると~また格別なのだ~♪あむあむ♪」
「その単純さが羨ましいわ………」
「あむあむ♪」
鈴夏はそう言って背もたれに深く体を預け、稚詩に着いたら起こす様に頼んで鈴夏は意識を深く沈めていった。
◆
鈴夏が目を開けると、そこは星も月もない暗い砂漠であった。
「ここは………?」
「ココハ私ノ心象世界デモアリ、貴方ノ心象世界デモアル場所」
鈴夏が振り返ると、そこには鈴夏に似た人物が立っていた。
「あんたは?」
「私ハ貴方、貴方ハ私」
「つまり私自身ってことね?」
鈴夏はコクリと肯定を示す。
「それで?何の為にここに連れてきたの?」
「ソレハ………」
鈴夏と鈴夏は言葉を幾度か交わしあった。
◆
時は過ぎ、今回の郊外特別実習期間で止まる旅館である花月荘の前に鈴夏は居た。
花月荘の女将である
森林内は初夏の陽気の現在でもやや涼しく、心地が良かった。そして鈴夏以外に人気がないと解ったのか、鈴夏に声が掛けられる。
『漸ク、一人ニナレタネ』
「そうね、それで?私に何の用?」
鈴夏に話し掛ける声は鈴夏と同じ声なのだが、鈴夏が辺りを見渡しても人影はなかった。
『気ヲツケテ、アノ黒イISニハ』
「どういうことよ?」
『ソレハ……!!ゴメンナサイ!』
その声は何かを言おうとしたが、人の気配を感じたのか慌てて鈴夏との話を打ち切った。
「え?どうし「……捕獲対象発見」あんたは!」
鈴夏は前方の木の陰から現れた美緒を見て警戒心と敵意を剥き出しにする。
「何が目的よ!夏音を返しなさいよ!!」
「……マスターの命令……。『織斑鈴夏の捕獲』……投降を推奨する」
「投降なんてするわけないでしょっ!!」
「捕獲対象に投稿の意思なし……。実力行使にて捕獲します。『
「上等よ!!!」
美緒は黒いIS……『
――――『
飛び込んできた『
「ここから逃げて!!それと織斑先生達を呼んで!!」
鈴夏がそう言うと同時に、森林内から荷電粒子砲が放たれるが、鈴夏は『
「早く!!先生達を呼んできて!!」
――――マスター!『
――――マスター、私も借りるよ!
アザトース、アブホースが言って『
「!!!あぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
それを見て聞いた鈴夏の表情が憤怒に染め上げられていった。
「おのれぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」
――――操縦者の感情が一定値を超えました。BSDシステム起動します。
美緒の荷電粒子砲が止むと同時に射出された『
「あんたは絶対許さない!!!!!」
「……捕獲対象の戦闘能力が飛躍的に上昇……。現フィールドでは不利と判断、後退します」
美緒はそう言うと、海上へと後退の『
「ぜぁぁぁ!!」
『
「ゴポッ!!」
美緒の口から気泡が吐き出され、鈴夏はそのまま横殴りに『アサルト・ネイル』を振るうが美緒はそれをエネルギーシールドで受け止めて掴み、鈴夏ごと体を捻って鈴夏を海底に叩きつけ、その反動を利用して海中から出る。鈴夏も続いて海上へ飛び出た直後に美緒のエネルギーブレードが襲いかかり左肩の装甲を抉られるが、鈴夏は『アサルト・ネイル』で右腕前腕部の装甲を抉りとる。
――――『
――――『
『
鈴夏は荷電粒子砲を避け、両腕の『アサルト・ネイル』を振るうが、美緒は瞬時に数ミリの距離を後退、その後にがら空きの鈴夏に美緒が『月光零式改』を振るい、鈴夏を海面に叩きつける。
鈴夏は海面に上がると同時に『
美緒はそれを後退で避け、もう一度『月光零式改』を振ろうとしたが『アサルト・ネイル』を振り上げた速度のまま、脚部の隠しビームブレード『ラプラス』を展開した鈴夏の蹴りによって阻止されると同時に後退を余儀なくされる。
そのまま鈴夏はブースターを吹かして左腕の『アサルト・ネイル』を突き出して美緒の胴体を掴もうとするが、美緒はそのまま後退しながら左に体を逸らして『アサルト・ネイル』を避けながら左腕の『月光零式改』で鈴夏の脇腹を切り裂く。
鮮血を飛び散らせながら鈴夏は姿勢を修正して先程以上の速度を出しながら左に回転しながら美緒に突撃する。美緒はそれを回避しようとするが、それは不可能だと感じると『アイギス』を展開して受け流す。
だが、受け流した瞬間に、鈴夏は回転を急停止、直ぐに右腕の『アサルト・ネイル』で美緒の胴体を掴み持ち上げ、『
「はぁっはぁっ………。あと、どれぐらいもちそう………?」
――――BSDシステム起動しながらだと、後3分が限界です。マスター
――――BSDシステムを解除すれば、後6分程度だよ。マスター
そして、崩れた崖が更に崩れ、その中から美緒が出てくるが、無傷とは言い難い姿であった。
その姿は『
「………ダメージレベルDを突破………。離脱する」
「逃がすかぁぁぁぁ!!!!」
――――マスター!高エネルギー反応がこちらに急接近中!!回避してください!!
美緒は後退の『
そこには夏音を拉致したもう一機のISが居た。
「データ以上の性能と
「邪魔をするなぁぁぁぁ!!!!」
鈴夏は美緒からその赤いISに目標を切り替えて突撃しようとした瞬間、赤いISにビームが降り注ぐが、赤いISはそれを避けると鈴夏の前に『
「鈴夏、遅れてすまない。あとは俺に任せて退くんだ」
「でも!!」
「いいから退け!!」
「………わかったわよ」
鈴夏はそう言って反転して宿の方に戻っていった。
◆
鈴夏が戻っていくのを見送った一夏は赤いISに向き直る。
「それで?よくもまぁこんな真昼間に大人数で襲撃をかけて来たもんだなぁ?『IS委員会』?」
「マスターがどう言った経緯で命令を出したかは知りませんが、私たちはマスターの命令で動いてるだけですもの。知ったこっちゃありませんわ」
「はっ!そうかい、15年前と変わらねぇなぁ?
一夏の言葉に
「………なぜ私の名を?」
「『IS戦争』の時に、お前のオリジナルに会っているからな。それに、美緒の事をお姉様って呼ぶのはお前しかいないからだ」
「中々の洞察力ですこと。流石『災厄の英雄』と呼ばれる方ですこと。全く、貴方の御蔭で捕獲対象に逃げられてしまいましたの」
「俺の家族に手を出しておいてよくもそんな口が叩けるもんだな。まぁいい、ここら辺で消えてもらうとするか、15年前と同じ様にな!!」
一夏はそう言って左腕に『月光零式改』を展開と同時に『
白昼夢はそれを後退の『
白昼夢が荷電粒子砲によって吹き飛ばされるが、一夏は『ツヌグイ』を30基全て射出して白昼夢を取り囲み、荷電粒子砲を放つ。
態勢を整えようとした直前に白昼夢は背後の『ツヌグイ』から放たれた荷電粒子砲を受け、再び体勢を崩しそのまま幾重にも迫る荷電粒子砲を受ける。
そして一夏は『ツヌグイ』を戻すと右腕の『グングニル』を『月光零式改』に切り替えて突撃する。
白昼夢は両腕にビームブレードを展開、一夏と鍔迫り合いになるが、白昼夢の背後にある機械翼から一夏に熱線砲が放たれ、一夏は後退しながら避け、距離を取る。
「30もの荷電粒子砲を受けて損傷はその程度か」
「世代がもう違いますわ、縛られた英雄」
「はっ!まぁいいさ、それに………。もうこちらの増援は来たぞ?」
一夏の後方から鈴音、ウィンディ、リリウム、メイ、美紗、小鳩が来る途中だった。それを見た白昼夢は舌打ちをした後反転して、離脱したのだった。
如何でしたでしょうか?それではまた次回♪