IS~インフィニット・ストラトス~ for Answer   作:白姫彼方

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今回は短いです。


計画始動

郊外特別実習期間最終日、鈴夏は割り当てられた部屋の隅で蹲っていた。普段の鈴夏を知る者ならば酷く心配する程に鈴夏は憔悴しきっていた。

そんな鈴夏を慰めようと、ウィン、リリウム、メイ、小鳩、美沙、稚詩は声をかけ続けるが、全く反応がなかった。

 

「鈴夏、そろそろ行く時間だから立とう?」

「………」

 

メイが声をかけるも、鈴夏はただ俯くだけだった。それを見かねたのかウィンディが無理矢理鈴夏を立たせ、頬を思いっきり叩いた。

 

「何すんのよ!!ウィンディ!!」

「さっさといくぞ、これ以上皆を待たせるわけにはいかないだろう?」

「………わかってるわよ」

 

鈴夏は不機嫌になりながらも、既に纏めてあったボストンバックを担いでウィンディに連れられていった。

そして、鈴夏は帰りのバスの中、稚詩が心配層に見つめる中、ただ海を見ていた。

 

「す、鈴夏ちゃ~ん………」

「………………ん?どうしたのよ稚詩?」

「ううん、なんでもないよ~」

「………そう?」

 

鈴夏は稚詩が何を言おうとしたのか興味を持たずにまた、外の風景を見続けていた。暫くすると、途中休憩の為に、サービスエリアで停車する。その後、千冬が立ち上がる。

 

「これから1時間ほど休憩を挟む!今のうちに手洗いや昼食を済ませておけ!いいな!」

 

千冬の掛け声に1組の生徒が返事をすると、千冬はその場を離れた。そのすぐ後にリリウム、美沙と合流、鈴夏、稚歌、リリウム、美沙はバスを降りる。数分経った後にウィンディ、メイ、小鳩とも合流したが、美沙、メイ、小鳩、稚詩が昼食を買いに離れ、ウェンディ、鈴夏、リリウムはひとつのテーブルに座り、ウィンディが鈴夏に言葉をかける。

 

「鈴夏、一夏おじさん、鈴音おばさんは無事でいると思うぞ?」

「………だといいけど………」

「あぁ、一夏おじさんと鈴音おばさんは『IS戦争』で生き残った猛者だからだ。それに、鈴夏が信じてやらないとな?」

「………そうね、夏音が居ないから私が信じてなきゃ駄目よね………!」

「その通りですよ、鈴夏」

「………リリウム、ウィンディ………」

「礼を言うならメイや小鳩、稚詩、美沙にも言うんだぞ?あの2人だって鈴夏のことを心配してたからな」

「………うん」

「「「おまたせ~♪」」」

「戻りました」

 

ウェンディ、リリウムと鈴夏の話し合いが終わると同時に、メイ、小鳩、美沙、稚詩の4人がトレーに乗った食べ物を持って戻ってくる。そして4人が席に着いた時を見計らって、鈴夏が4人に頭を下げて謝ると、4人は気にしないでと言って、鈴夏が泣きながらお礼を言った後、お昼を食べ始めた。

 

 

                     ◆

 

 

時間は飛んで午後6時、あれから何事もなく、サービスエリアからIS学園に戻ってきた鈴夏は、ラフな格好に着替えて食堂にいた。

今日の夕飯である白米、もつ煮込みうどん、お新香を乗せたトレーを持ちながらいつものメンバーが座っているテーブルを見つけ、リリウムの隣に座った。軽く雑談を交えながら食事をしていると、テレビの方が騒がしくなる。

「どうしたんだろ?何か騒がしいけど」

「わからん、行ってみるか?」

 

メイとウェンディがそう言うと同時にテレビのボリュームが上げられたのか、食堂全体に聞こえるようになる。

 

『臨時ニュースが入りました! 日本時間の今日午後5時30分頃に、世界各地のIS関連施設に襲撃がありました! 繰り返します! 日本時間の今日午後5時30分頃に、世界各地のIS関連施設に襲撃がありました!』

 

女性アナウンサーのその言葉を聴いた生徒たちはざわめくと共に動揺する。

 

『この襲撃による死傷者は死者5千名、重傷者及び重体の方が963名、軽傷の方が600名に上ると言われ………えっ! 解りました。当局に今回の襲撃犯と思われる集団から映像付きのメッセージが届きました! ご覧下さい』

 

女性アナウンサーがそう言うと同時に、画面が切り替わり、灰色の空と4本の黒い旗が映し出される。

 

『諸君、初見となる。今回の襲撃を企てた『LIDR(エリデル)旅団』旅団長のマクシミリアン・テルミドールだ。

さて、今回の襲撃を企てた理由だが………。今は亡き、筱ノ之束が始めたこの時代と言う茶番(ファルス)を終わらせる為だ。諸君も知っている通り、数十年前に筱ノ之束が開発して現在も使用されている『最強の兵器』IS、それによって多くの者達が悲観のうちに死んでいった。

特に中東などでは既に時代遅れと言われた戦闘機、戦車が売り払われ、テロリストにそれが渡り多くの人々が死に、多くの幼い子どもが親を亡くし、家族と死に別れると言う悲劇が増加していった。更にISと言う兵器を使える資質があるというだけで驕り、増長する女尊男卑主義者、それらを全て終わらせ、あの懐かしい時代に戻し、人類に新しい一歩を踏み出させる為の狼煙として今回の襲撃を始めた。

このメッセージを聞いている『LIDR(エリデル)旅団』員の諸君! リターン&クローズ計画(プラン)を開始する! ………最悪の反動勢力『LIDR旅団』のお披露目だ………。諸君、派手に行こう』

 

テルミドールのメッセージが終わると同時に、鈴夏、リリウム、メイ、ウィンディ、小鳩、美沙は各々の専用機を展開する。

 

『リリウムは稚詩を連れて離脱してくれ、私と小鳩は職員室に強襲をかける。残った鈴夏、メイ、美沙は訓練機及びISコアを全て破壊を頼む』

『『『『『了解』』』』』

 

ウェンディが個別通信(プライベート・チャネル)でそう言うと、『カプタイン』を構えてデュアルハイレーザーを放ち、大きな穴を開ける。

リリウムは稚詩を抱えて離脱していき、ウィンディ、小鳩は瞬時加速(イグニッション・ブースト)を使って職員室に向かい、鈴夏、メイ、美沙は格納庫に向かった。

IS格納庫の前に着いた鈴夏、メイ、美沙はシャッターを破壊して立ち上げた状態にある『ラファール・リヴァイヴ』、『打鉄』を『アサルト・ネイル』、『コジマ』で破壊し、美沙は『月光零式』でコアを両断する。それを何度か繰り返し、格納庫にあった全ての訓練機及び教員用のISは全て破壊した。

 

『ウェンディ、聞こえる?格納庫の方は全て破壊したわよ』

『了解、こっちも粗方終わった。そのまま離脱してくれ』

『ウィンディさん。援護に行きましょうか?』

『私たちの方は問題ありませんので、先に離脱してください。美沙さん』

『うん、ウィンディ、小鳩も気をつけてね~』

 

ウィンディ達との通信を終えた鈴夏達は、瞬時加速(イグニッション・ブースト)を使ってIS学園を離脱したのだった。




如何でしたでしょうか?
それではまた次回♪
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