IS~インフィニット・ストラトス~ for Answer 作:白姫彼方
「さてと、みんな改めて、『ラインアーク』所属、『
君達にはこの1年間で、初級から国家代表クラスにまで、操縦技術を高めてもらう。生半可な覚悟でやろうとすれば……死ぬからな?そこは覚悟しておけ!いいな!」
『はい!!』
普段の一夏からは、想像も出来ない剣幕に、夏音と鈴夏も揃って返事をする。
「よし!まぁ、入学式初日だからいきなりやれとは言わないが……そうだな」
一夏が少し考えようとした時、『
『織斑君、聞こえるかい?』
『えぇ、聞こえてますよ、轡木さん』
『デモンストレーションにと優秀なIS操縦者達を呼んだ、派手にやっても構わないよ?』
『それはどんな―――』
―――
ユキアネサからそう言われ、一夏は『
『こちら、『IS学園』所属、『
一夏は警告後に、ハイパーセンサーを使って敵ISをズームビューで覗くと、何処かで見た事があるIS達だった。その内の5機からビットが射出され、その膨大な数のビットが一夏に向かう。
一夏も『ツヌグイ』を全基射出、ビットに対応させて自身は、『
敵ISとの距離を瞬時に詰め、両腕に『月光零式改』を展開して、斬りかかる。
6機は散開することで避け、朱色のISが実弾のアサルトライフルとENのアサルトライフルから実弾とEN弾を放ち、一夏も3連装超高熱線砲『グレイズ』を放つ。
朱色のISと一夏は、互いに射撃を避け、
だが、一夏はそれを『
そんな中、一夏の両脚にワイヤーブレードが絡みつく、見ると6機のISのうちの黒いISから伸びたワイヤーブレードだった。ワイヤーブレードを放った黒いISは、そのままワイヤーブレードを巻き戻しながら、一夏を地面に叩き落さんとして、強く引っ張る。
その意図に気付いた一夏は、あえて抵抗せずに地面に叩き付けられる瞬間に、ワイヤーブレードを切断、そのまま着地をして『ツヌグイ』を全基呼び戻す。
―――
―――このまま敵性ISに牽制を仕掛けるよ!
ユキアネサの報告と美緒の言葉と共に、再度『ツヌグイ』が射出、6基ずつに分かれて敵ISに向かった。
◆
一夏の戦いを初めて見た夏音と鈴夏は驚いていた。
自身の父親が『英雄』と呼ばれる所以をこの目で見たからだ、家では家事に精を出す普段の父親しか、見れなかったと言うのもあるからだ。
そんな父親の一夏が6機のISと互角以上に渡り合っている……、夏音は無意識の内に自身の胸をぎゅぅと握り、父親である一夏と同じぐらい強くなろうと胸に誓った。
鈴夏も夏音と同様に父親に胸を張れるIS操縦者になろうと誓った。
「また腕を上げたな、一夏は」
「本当ですね織斑先生、20年前からは考えられませんね」
「仕方ないさ、そろそろ終わる頃だな」
千冬がそう言うと、一夏が6機のISに降伏する様に言うと、6機のISは素直に従い、グラウンドに下りた。
「おや?もう終わったのですか……私も見たかったのだが……」
そう言って現れたのは恩歳90歳を越える、『IS学園』影の実質的な学園長轡木十蔵だった。表向きにはその妻が学園長で、本人は用務員をやっている。
だが90歳を過ぎていると言うのに、その体格は作業着の上からでも判り易いぐらいに、筋肉があり、名実共に化物であった。
「轡木さん!?どうしてここに……」
轡木が現れた事に驚いたのは、千冬だった。その千冬の様子に轡木はほっほっほと笑い、話した。
「なぁに、20年前の『IS戦争』の『白き英雄』、『
この老いぼれ共が止める事が出来なかった、あの戦争の悔いとしての……。
当時の総理も無力だったと、悔いを残して逝ったからの……」
轡木はそう言って、遠くを見つめ、一夏の元に歩く。
夏音と鈴夏も轡木の後に続いて、一夏の元に向かった。
「いやはや、流石『
「何を言ってるんですか、轡木さん。それで?こいつらはどうするんです?」
一夏は先程のIS6機のを見る、だがやはり何処かで見たことがあると思っていた。
「そろそろいいかも知れませんね、織斑君、彼女達に見覚えは?」
「やはり俺の知り合いでしたか」
一夏と轡木が話すと6機のISが解除され、そのうちの一人の女性を見た夏音と鈴夏が驚く。
「母さん!?」
「お母さん!?」
「ふふ♪夏音と鈴夏も驚いてるみたいね」
「それはそうだよお母さん!お母さんが専用機を持ってたなんて……」
「僕も母さんが、専用機を持ってたなんて知らなかったよ……」
「隠してたのは悪かったとは思ってるけどね、けどこれは仕方なかったのよね……」
「おーい、夏音!鈴夏!ちょっとこっちに来てくれ」
他の5人と話をしていた一夏から声をかけられ、3人は一夏の元に行く、そこで1人の女性に声をかけられる。
「貴方達が夏音君と鈴夏さんですね?」
「はい、織斑夏音です」
「織斑鈴夏です」
2人を見て、その女性はにっこりと微笑む
「はい、私は千条院家当主の千条院美紗緒です。『ラインアーク』を取り仕切っています、宜しくね」
美紗緒の言葉に夏音と鈴夏は驚く。
「「い、いつも父がお世話になってます!」」
「ふふ♪此方こそ、いつも一夏さんと鈴さんにはお世話になってます。さて、挨拶はこれくらいにして……、夏音君と鈴夏さんに私達からプレゼントがあります♪」
美紗緒の言葉と共に1台の大型トレーラーがアリーナに入ってきて、美紗緒の後ろに止まる。
「プレゼント……ですか?」
「えぇ、貴方達のお父さんとお母さんからのプレゼントでもありますから」
美紗緒の言葉が終わると同時に、トレーラーの荷台が開く。その中からは姿は同じだが、色が違うISが佇んでいた。
それを見ていた他の生徒が騒ぐも、すぐに千冬が諌める。
「これは……」
「白いISが夏音君の専用機『
「これが……僕のIS……」
夏音はそう呟いて、『
「凄い……凄いよ!」
「な、何が凄いわけ?」
夏音がかなり興奮しており、それに不安を抱いた鈴夏は、『
「なるほどね……、これは確かに凄いわ。でも、よくこの性能のISを乗りこなせたわね?お父さん」
「まぁな、でも最初の頃はユキアネサが居たからなんとかなったんだ。
だからこれからお前達は放課後、俺が直接訓練を行う、それとここでは織斑先生と呼べ」
一夏の言葉を聞いた他の生徒達は、皆羨ましそうな声を上げる。
「え~、いいなぁっ!変わってほしいなぁっ!」
「親子だからってずるい……」
そんな声を聞いた夏音と鈴夏は乾いた笑いしか出なかったのだった。