「皆、無事でいてよね……!」
大戦での傷がまだ癒えていない負傷者や非戦闘要員を安全圏まで逃がし、暗い森を駆ける影がひとつ。
いや、正確に言えばまだ完全に逃がし終えたわけではない。今の彼らはデスピアンらによる待ち伏せに対する応戦中である。それでもその影が敵も味方もいない場所を駆けているのは、戦場に背を向け逃げ出したからではない。共にその任に就いて先を急いでいたフラクトール達から、直接に頼まれたのだ。
『……キット。ここは引き受ける、どうか戦場を頼む』
『フラクトール……了解っ!このスーパー美少女天才メカニック、キットちゃんに頼むとはお目が高いねっ!ちょちょいっと勝ってくるから、任せといてよ!』
『頼んだわい、がっはっは!なあに心配するでない、この程度儂だけでも蹴散らしてくれる』
『そういうこと!もう楽勝よ、楽勝!』
『ケラス、ナーベル……うん!』
精一杯に茶化しはしたものの、どんな思いでフラクトールが自分に戦場を託したのかは、キットにも痛いほどよくわかった。まず前提としてデスピアンの猛攻は激しく、シュライグ達のもとに送れる人員はひとりがやっと。人馬一体のフラクトールは鉄獣戦線の中でも指折りの実力者ではあるが、最大限その種族的特徴を発揮できるのは平地での戦い。入り組んで狭く足元も不安定な森の中ではその機動力は大幅に削がれ、そればかりか木の陰に隠れることも難しい横に大きな図体は敵にとっていい的となってしまう。わかっているのだ、自分では足手まといになりかねないと。だがそれを認めるのには、文字通りに血を吐くような精神力が必要だろう。磨いた技も、力も、頭脳も、何もかも関係ないもっと根本的な身体的特徴こそが足枷となっているなど、獣人として最大級の屈辱だ。
それでも、フラクトールは自分の感情を殺してより戦略的に正しい一手を選んだ。身軽なうえに科学的な武装を数多く有するキットならば、より有利に立ち回れる。だからせめてその想いに報いるため、キットは戦場へと引き返し全力で走る。幸いにもどうやらルガルのものらしい、重い剣戟の音が絶えず前方から響いてくるために迷う心配もない。夜目の効く山猫の体は、悪路もお構いなしにノンストップで走ることができる。
『……!』
「えっ!?」
その足が、突然止まった。あまりにも急な停止に勢いを殺しきれずその場でつんのめりかけ、横の木に手をついて辛うじて転ばず踏みとどまる。
そこまでして足を止めたのは、聞こえた気がしたからだ。いや、聞こえた、という表現は違うだろう。なぜなら、それが聞こえるはずがない。それでも確かにキットには今、『歌わず』の少女が自分を必死に呼び止める声が聞こえた気がした。
「ど……どこ!?どこにいるの!?」
今が一刻を争う事態、そんなことわかっている。こうしている間にもリーダーやルガル、それにリズねえちゃんは戦っている、そんなことわかっている。フラクトールがそうしたように自分を殺して鉄獣戦線全体のことを考えれば、いくら行方不明になっていたとはいえここで戦力にならない少女にかまけている余裕はない……そんなこと、わかっている。
それでもやっぱり、放っておけなかった。これは理屈じゃない、感情だ。勘に任せて横に飛ぼうとしたところで、ふとその鼻がひくついた。それは、この場所で立ち止まらなければいくらキットの嗅覚でも感知できなかったであろうごくわずかな匂い。彼女にとっては嗅ぎ慣れた、しかしこの世界ではあまりにも特徴的な匂い。『ホール』の向こうから時折落ちてくる、未知のエネルギーによって稼働する機構が彼女の手により息を吹き返し、動き出す寸前に発する独特なそれ。
「これをキットおねーさんに教えてくれたの、『歌わず』ちゃん?」
その元を辿り、自然と足が速くなる。誰にも聞かれず闇に溶けた小さな呟きは、彼女の本心だった。なぜかはわからないが、そんな気がしたのだ。当然どこからも返事はないが、奇妙にも小さな満足感が彼女の胸を満たす。まるで当の『歌わず』の少女本人が、目の前でそうだとにっこり微笑んでくれたかのような。
そして。辿り着いた目当ての品の前で、彼女は目を丸くすることになる。
「驚いたなあ……いやあ、キットちゃん本当に驚いたよ。『ホール』は時間も空間も無茶苦茶だってのは知ってたけど、それでもまさかこの子が、ね。まさかまた会えるとはねえ」
見つけた『それ』を、まるで触った瞬間夢のように消えてしまうことを恐れるかのようにそっと手を伸ばす。だが固く冷たい鋼鉄の質感が、これがまぎれもなく現実であるという確信と共に頼もしくその指を押し返してきて。
「ありがとうね、『歌わず』ちゃん?待ってて皆、すぐ行くから!」
姉とお揃いのゴーグルを装着して胸を張り、地に伏した『それ』に飛びつく。
そして数秒後、轟音と共に森が震えた。そしてその響きは、今なお戦い続けていたシュライグとルガルの耳にも届いていて。
「クソッ、新手か!?」
肩で息をしながら、もう何百回目かもわからない切り結びから大きく距離を取ったルガルが自棄ぎみに吼える。こちらの戦局は、かなり悪い。謎の剣士は膂力と剣技の両方でルガルをわずかにだが確実に上回っており、それに対抗するために彼が取った手は単純明快。足りない力を埋めるためただひたすらに動き続ける、それだけだ。守勢には回らず、決して攻撃の手を緩めない。手数で上を行き続け、走り、跳び、密集した木々や地面を最大限に活かした三次元的な攻撃。スピードを乗せることで破壊力を増した攻撃を、絶え間なくぶつけ続けては離れてまたトップスピードに乗る。
当然、いかに獣人といえどそんな無茶な戦い方を延々続けていれば体力が持つはずもない。むしろ、ここまでそんな無茶をやってこれたことが彼自身の戦士としてのレベルの高さと恵まれた素質、そして日頃の鍛錬のほどを表していると言えるだろう。並みの獣人であれば、この半分も持たずに胃の中身をすべて吐き出していてもおかしくない。
だが剣士の腕は非情なほどに確かであり、命を削るような猛攻を続けてなお今のところルガルはこの敵に傷のひとつも付けられてはいない。今この瞬間だけを見れば、状況は完全に五分……だがこのままではいずれ、そう遠くないうちに必ず約束された限界が来る。本人がそれを誰よりもわかっているからこその、戦局不利。
「大丈夫か、ルガル!」
「人の心配してねえで、そのクソ鎧どうにかしといてくれ!」
一方でシュライグの側には、ルガルに比べればまだ多少の余裕がある。少しずつだが確実に彼の銃弾や斬撃はクエリティスの鎧を削っており、その動きも当初に比べれば精彩を欠く。だがそれでもなお正面切って戦うには強敵であることに変わりはなく、むしろ手負いと化したことでより危険な存在になっていた。どうも先ほどから何か行動のルーチンが変わったらしく、少しでもシュライグが攻め手を弱めれば即座に例の『叫び』を行おうとしてきている。読みやすくなったという意味では弱体化と言えなくもないが、その度に『叫び』を中断させるための接近戦を仕掛けて強引に防御させなければならなくなったという点ではより危険度が増したともいえる。
多少の危険は承知の上で強引に攻め落とし、一刻も早くルガルの加勢に回るべきか?そんな考えも何度か彼の脳内をちらついたが、その度に彼の中の冷静な部分がそれは無理だと結論付ける。今クエリティス相手にある程度優位に立ち回れているのは、彼がかつての大戦中に見極めたその動きを基にして動いているからだ。以前に白薔薇の回廊でブラック・ローズ・ドラゴンの動きの癖を読み取りあらゆる攻撃を回避した、それと同じことが起きている。だがそのペースを崩し攻撃に特化するということは、せっかく自分のものにしつつあるこのリズムを捨てるということである。もしこの距離で『叫び』を受ければ、そのまま自分もルガルもここで死ぬ。
「(……だが)」
彼の冷静な部分は、無理な攻め込みはリスクが大きすぎると断じたその口で今の戦局が余りにも不利であるという事実を冷徹に指摘してくる。自分、ルガル、謎の剣士、クエリティス。この中で最初に倒れるのは、体力が既に限界近いルガルだ。そのルガルよりも純粋な実力では上であるあの謎の剣士がクエリティスに加勢したら、この戦場の均衡はもはや完全に崩れる。遅かれ早かれ、待っているのは敗北の闇。
「……しまった!」
ほんの少しだけ、思考に攻撃の手が緩んだ。それを自覚した時には既に、クエリティスは『叫び』の体勢に入っていた。今からでも耳を塞ぐ、いやまずルガルに警告を飛ばす……いずれも、既に間に合わない。悔やんでも悔やみきれない致命的なミスに、シュライグの表情が歪み。
「キットちゃん謹製!スプライト印の二連装電磁ミサイル、発射ーっ!」
絶望の戦場にはあまりにも似つかわしくない明るい声が響き、そのすぐ横を真っ赤な炎を後に引いて2本の直線体が飛んでいく。意識外からの攻撃に反応する暇すら与えず、その両方がクエリティスの体の中心に直撃し。
次の瞬間には、爆音とともに激しい火柱がその場に吹き上がっていた。呆然と振り返る彼の目に飛び込んできたのは、ミサイルポットが覗く開いた顎から白い煙を漂わせる鋼鉄の獣と、その上で彼めがけ満面の笑顔でブイサインを送る見知った少女。
そしてその後ろの座席には、ぐったりと気を失ってはいるが呼吸は安定している返り血まみれのフェリジットも寝かされている。一度戦場を離れたのち援護がまるで来ないと思ったら、彼女も彼女でひとりぼっちの戦場で孤軍奮闘していたらしい。返り血を浴びるような近距離戦、それもその数は数体程度ではきかないだろう。手負いの体でよくそんな無茶をしたものだと心配が沸き上がるが、それもすぐに心からの感謝に変わる。状況を考えるにキットがまず彼女を見つけて拾い上げるまで、自分たちの戦線に雑魚が乱入するのをたったひとりで押し留め続けていたのだろう。ならば自分たちのこの戦場の均衡は、彼女がいたから保たれていたようなものだ。
「ニャッハハハ!どう、どう?今のなかなかカッコよかったでしょ?ヒロインは遅れてやってくる!ウルトラスーパー美少女メカニック、アーンドスーパーパイロットのキットちゃん……そして!」
少女……キットが、自身の乗り込む鋼鉄の獣の外装を力強く叩く。シュライグにも、その獣には見覚えがあった。だがあれはあの大戦の最後、ゴルゴンダでの決戦で喪われたはず。しかしキットは満面の笑みのまま大きく息を吸い、『それ』の名を口にした。誇り高く。
「地獄の底から帰ってきた、キットちゃん最高傑作!撃鉄竜リンドブルム、参上!」
「ぷっ……ははははは!聞きたいことは山ほどあるがな、キット!とりあえず言っておくぜ、よくやった!そして、テメエも!」
呆然とするシュライグとは対照的に、鋭い犬歯をむき出しにして大笑いするルガル。突然の乱入者によほど驚いたのか、動きが止まった謎の剣士に左の銃剣で飛び掛かりざまに斬りかかり。
「当然そう来るよな?だがな、さっきより動きが甘いぜ!」
動揺していても確かな剣さばきでその一撃を正面から受け止める謎の剣士……だが、それはルガルの想定通りの行動であり、想定通りにその動きはいまだ冷めやらぬ動揺によってか曇っていた。彼ほどの猛者ならば、それを隙ができたと断じられるほどに。
「そうら、よっ!」
切り結んだ状態からそのまま体を離さず宙に舞い、謎の剣士の頭上を飛び越えながら右の銃剣をその頭部に向ける。そこまでくれば剣士がその動きにさらに対応を重ねてくるよりも、引き金を引く方が早い。これまでに散々仕掛けた際の対応のごくわずかな差から、この位置に鎧の切れ目があり、ほぼ誤差に等しい程度だが他の部位より耐久力が低いことも予想が付く。獣の咆哮を想起させるような重い銃声が鳴り響き、振り返りかけていた体勢のまま剣士の全身が大きく痙攣。そのままその体が倒れ伏すのとほぼ同時に、空中で半回転したルガルが残心と共に足から着地した。
「……次があったら覚えときな。俺ら鉄獣戦線にはな、こういうとんでもないことやらかしてくれる奴……あー、頼もしい仲間がいるもんなんだ」
「……!」
少女が意を決して引いたカード。それは、その祈りに対し十分に応えるだけのものだった。
「いいカード、引けたみたいね」
「……!」
まず最初に取り出したのは、先のターンでサーチしたフラクトール。それを丁寧な手つきで、墓地へと送り込む。
「フラクトールは自身が戦場に出る機会と引き換えに、その場面により合った味方を墓地リソースとすることができる。そしてそこから繋がる連携は……」
次いでデッキを手に取り、さらに1枚。そしてそこから、もう1枚。
「墓地に送られた際にさらに1枚の味方を墓地に送ることができるキット、そして墓地に送ることで後続のサーチが発動するナーベル。それは定石通りの動きだけれど、同時に鉄獣戦線の連携技として最も洗練された動きでもある。皆のこと、よく見ているのね」
「……」
賞賛の言葉を聞きながら、初動のフラクトールから連鎖して発動したナーベルの効果が適用される。ここで手札に加えたのは、2枚目のキット。そしてそのキットが、更地と化した戦場にそのまま呼び出される。
鉄獣戦線 キット 攻700
「……!」
ここで少女が指示したのは、キットの持つ鉄獣戦線の共通効果。同じ戦場に直接は立てずとも、なお墓地というもうひとつの戦場から自分たちの戦いを続けている仲間たちの意思を継ぐ、心強い味方を呼び出す力。
「墓地のフラクトール、ケラス、ナーベルをコストとして除外。同じ数のリンクマーカーを持つリンクモンスター……当然あの男よね、彼が戦場に出てくる」
鉄獣戦線 銀弾のケラス 攻2300
ここで、少女は搦め手を使う。このまま攻撃に転じる、そう意思表示したのだ。一瞬の逡巡の後、クエムもそれに対応してメインフェイズ中にしか使えないクエリティスの効果を使う。
「……!」
「速攻魔法、
そしてその瞬間を狙い打って繰り出される、たった今引いたばかりの少女の虎の子。鉄獣の咆哮はその発動時に同じ鉄獣戦線に所属するカードを墓地に送ることで、その種類に応じて効果が決定される。そして少女が選んだのは魔法カード、
クエリティスの効果が一時的にとはいえ無効となったことで、キットとルガルを守り抜く。だが、これで終わりではない。再び戻ってきたこのメインフェイズ、少女が握っていた次の一手が牙を剥く。
「……!」
「三戦の才!?」
そのプレイングに、今度こそクエムがその表情を崩し目を丸くする。三戦の才……強力な効果がずらりと並ぶうちひとつを状況に応じて選択、発動できる極めて強力なカードだが、強力であることと引き換えにその発動には自分のターン中に相手がモンスター効果を使用したという実績が必要となる。クエリティスの効果を一目見ただけで手持ちの札による最適な発動可能状況を逆算する観察眼、そして本来攻撃力で劣るルガルにキットを並べただけの状況で、バトルフェイズ開始のちらつかせという高等戦術をやってのけた見かけによらないその胆力。
クエムも口にした通り、彼女たちが行っているのは単なるカードゲームという言葉では語りきれない。このカードの向こう側には、実際に生きた彼らがいる。物を言うのはゲームの経験やルールの知識などではなく、そこに生きるひとりの存在としての思いの強さ。少女がこれまでこの旅を通じて積み重ねてきた彼らとの交流は今まさに実を結び、鉄獣戦線を構成する彼ら彼女らへの思いの強さは限界以上にその能力を引き出していた。
「……!」
強力な効果のうち、少女が選んだのは最初のもの。すなわち最も視覚的にわかりやすくアドバンテージを得ることができる、デッキからカードを2枚引く効果。そして補充されたそのカードは、またも少女に応えて見せた。鉄獣戦線は集団にしてひとつの獣……まさにその一員である少女自身の、実の手足のように自在に動く。
「融合、それに沼地の魔神王。なるほど、あれを呼び出すのね……キットもさぞ驚くでしょうね、『ホール』の産み出す時空間の歪みが、偶然過去と繋がるなんて」
召喚条件は、まずアルバスの落胤。しかし彼は今この場にはおらず、それを沼地の魔神王が代用する。そしてもう1体が、獣、獣戦士、あるいは鳥獣族。獣族であり条件を満たすキットがその
撃鉄竜リンドブルム 攻2500
「リンドブルム。確かに強力だけれど、その攻撃力はようやくクエリティスと並ぶ程度のもの。当然、ファイナルシグマには届いていないわ」
「……」
それは、少女も理解している。だからこそ、さらに前へと手を伸ばす。彼らならば、この盤面ですらも正面から食い破り活路を開くことができると信じて。ふとルガルとキットの笑顔が、少女の脳裏に浮かんだ。まるでその通りだ、と、少女を励ましてくれているかのように。
「速攻魔法、
少女自身には知る由もないが、それはつい先日にもあの白薔薇の回廊でルガル自身が見せた戦闘の再現。リンク状態にある特定種族のモンスターを任意の数だけ選択し、その攻撃力を一律で700引き上げる速攻魔法。そして少女の場にいるのはリンクマーカーを自陣に向けたルガルと、その先にいる鳥獣族のリンドブルム。
すなわち2体の攻撃力は、クエムの場のそれを上回る。
鉄獣戦線 銀弾のルガル 攻2300→3000
撃鉄竜リンドブルム 攻2500→3200
「……!」
そして始まる、一転攻勢。まず初陣を切ったのは、リンドブルム。
撃鉄竜リンドブルム 攻3200→デスピアン・クエリティス 攻2500(破壊)
クエム LP4000→3300
「あら」
その攻撃に、少し意外そうに声を漏らすクエム。だがそれきり何も口にすることはなく、追撃のルガルを受け入れる。
鉄獣戦線 銀弾のルガル 攻3000→炎斬機ファイナルシグマ 攻3000(破壊)
本来、ルガルとファイナルシグマの現在の攻撃力は同じ。だが少女は間髪入れず、墓地に存在する鉄獣の邂逅の効果を切った。すなわち、自分の場の特定種族のあらゆる破壊に対する一度限りの身代わり効果。盤面だけ見れば、これは疑いようもない少女のプレイングミスである。リンドブルムでファイナルシグマを、ルガルでクエリティスをそれぞれ攻撃していれば鉄獣の邂逅を温存したまま盤面を返せたし、それでも与えられるダメージ総量に変わりはない。戦術的な意味も価値もない、いたずらな防御札の無駄打ち。
しかしカードを手にしたとき、ルガルの声が聞こえた気がしたのだ。責任は俺が取る、だからコイツは俺に獲らせてくれと。その意思を汲んでの少女の判断に、クエムは敬意を表し口を挟みはしない。
そして怒涛のバトルフェイズが終了し、残る手札2枚全てが少女のフィールドに裏を向いて並ぶ。ターンが、再びクエムのものへと移り変わる。
鉄獣戦線 銀弾のルガル 攻3000→2300
撃鉄竜リンドブルム 攻3200→2500