ベアトリーチェの館の付近についた。あらかじめ見えない所に装甲車を止めておく。積んであったRPGを担いでレジスタンスのリーダーに預ける。
「え?あのトワさん..これは?」
困惑しているようだが構わずに私たちが攻撃したらそれを打つように伝える。
「は…はい。わかりました....」
同意の返事を聞いたら、トワホークを取り出しすぐに館の入り口の門前に向かう。
「・・・・・」
銃を持ったガスマスクの少女がこちらを凝視している
「来ましたか先生。お相手もこちらを警戒しておられますよ」
「だろうね。館の結界のせいなのか攻撃しては来ないみたいだけど」
黒服の横に並びながら答える。ベアトリーチェは神秘を帯びた特殊な道具(ゴルンダ作)を使って本人が許可したもの以外は中に通れないようになっているのだ。黒服曰く「勝手に持ち出した」らしいがこっちからしたらいい迷惑だよ。だからこそ私と黒服の一撃を持ってその結界を打ち砕くことになった。
「準備はいいですか先生。何気に
「ぬかせ。黒服こそ久しぶりでできないなんて言い訳は聞かないよ?」
お互いに軽口を叩きながら覇気を全力で開放する。バットの要領で得物を振りかぶる。辺りの空気ががらりと変わったことをその場にいた全員が理解した。敵は悪寒と共に避難を始めて、レジスタンスの皆は固唾を飲んで見守っている。構えていた二人がタイミングを合わせたように同時に振り被っていた武器を前方方向に振ったことでその技が発動する
『『覇海』』
武器を振り終わると同時にとてつもなく巨大な衝撃波が館ごと包むようにぶつかっていった。その光景に誰もが目を見開き言葉が出なかった。ドゴォォォンと爆発音のようなものが鳴り響き、館を守っていた半透明な結界があちこちひび割れ音を立てて壊れていく。
「なかなか頑丈だね。門の城壁までは壊せなかったよ」
「ですが、十分でしょう。あの愚女はいまごろ大慌てでしょうから」
クックックとそれはもうおかしそうに黒服は笑っている。それはよそにトワはレジスタンスのリーダーに指示を飛ばす
「リーダー!RPGで城壁を!」
「は、はいわかりました」
~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~
その状況になにより驚いたのは紛れもなくベアトリーチェ本人だったことだろう。
「バ、馬鹿な!?あの結界が壊れるだなんてそんこと天地がひっくり返ってもあり得ないわ!何かの間違いよこれは...そうよ、そうに決まってるわ」
何よりも信頼していた警備システムを壊されて半狂乱になっているベアトリーチェ。しかし、現実は非常である。現に館の結界は壊れている。その現実をベアトリーチェが受け入れるのに時間はそう多くはかからなかった。
「ぜ、全軍突撃!」
「ウオォォォォォォ!」
RPGを打ったことで城壁が壊れ大きな穴が開いた。そこにリーダーが突撃の合図を送ることで怒号を上げたレジスタンスたちがその大穴に向かっていった。ただそれを指をくわえてみているほど護衛の者たちは馬鹿ではなかった。すぐに反撃をしようと銃を向ける。しかし、突如一番前にいた者たちが動きを止める。まるで糸が切れたかのようにだらんとした後、こちらに振り返りあろうことかレジスタンス側ではなく味方だった他の護衛を攻撃し始めたのだ!突然のことの連続に護衛のものたちはパニックに陥っていた。その隙に武装したレジスタンスたちもここぞとばかりに攻撃しだす。次々に倒される護衛兵たちだったが更なる地獄を目にすることとなった。それは敵の攻撃に倒れたものまで起き上がってきてこちらに敵対し始めたのだ。もはやゾンビパニックのような状況に護衛兵たちは
「Vanitas Vanitatum」
とつぶやくことしかできなかった。
「思ったより簡単にいきましたね」
片手にリンゴを輝かせながら呟く黒服
「ここの兵士たちは洗脳教育のおかげで精神力が弱いからね。そろそろ私も動くよ」
「えぇ、今この状況で厄介なのはアリウススクワッドですから。対処よろしく頼みますよ」
「任せろ、私は
そう言って月歩でその場から消えるのだった
☆解説
・リンゴ(精神支配)
通称エデンの果実。様々な機能があるが代表的な機能の一つに相手の精神を操るものがある。細かい指示は与えられず「自分の敵を攻撃しろ」や「自害せよ」などの単調な命令しかできない。精神力が高い(神秘力の大小も含む)者には効果が薄く下手すると命令が弾かれることもある。
今回は館の護衛兵たちの精神を支配して敵味方の区別を逆にしたものである
この作品のヒロインと言えば?(エンディングに関わります)
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黒服
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空崎ヒナ
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陸八魔アル
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小鳥遊ホシノ