朽ちぬ箱舟
目に映るは絶望、
瞼に映るは一時の幸福
ならば私は闇の中で君たちの目を塞ごう
眠れ、安らかに
⚠独自設定注意です
「くぅ~やっぱり大仕事の後の一杯は最高だね!」
「三ツ矢サイダーなんですけどね」
夕日の落ちる時間。アルが帰った後の便利屋事務所にて、トワと黒服の二人はアリウス地区の仕事が終わった打ち上げの前夜祭と言う名の晩酌をしていた。もっとも二人が飲んでいるものは安いサイダーであり、雰囲気だけで楽しんでいるのである。
「それで聞きたいことってなに?わざわざアルが帰った後にさ」
「そうですね。私はあなたやアルさんと共に便利屋で仕事をしてきました。もはや私には“崇高”に対する興味はありません。それは私という種の在り方であり、使命だったからです。」
(もったいぶらずに言ってくれない?焦らされるのはきらいでさ)
「…わかりました。要件を言いましょう私は社長..いや先生に聞きたいのです。キヴォトス誕生のなぞを、ここに住まうロボットたち、ヘイローを持つ生徒。これら一切が謎なのですよ。前世は不思議にも思いませんでした。ですがあなたはそのことについてなにか知っているのではないのですか?」
確信を突く黒服の問いにトワは黙ったまま、サイダーの入ったコップをグイッと飲んだ後にため息を吐いた。
(勘が鋭いね黒服。そうだねまずなんでそう思ったか聞こうか?)
「理由はいくつかあります。一つは前世でキヴォトスの記録を確認したときのこと、テンプル騎士団たちが秘密裏にキヴォトスに侵入したことがありました。しかし、全員が忽然と姿を消しました。発見された時にはすでに殺された後だったのです。ここから私はここキヴォトスにはテンプル騎士団が興味を持つ何かがあると推測できます。そしてあなたが真実を知っていると思う理由二つ目はそのテンプル騎士たちが殺された後ほどなくしてあなたが先生としてキヴォトスに来ていることです。これだけでは状況証拠だけで確定的と言えないでしょう」
(そうだね。私がただの偶然の一致でしかないといってしまえばそれで終わりだ)
「ですが私は確信した一番の理由があります」
(なんだい?)
「それはあなたが生徒たちを見る時どこか憐みを感じる目をする時があることです。あなたは生徒たち...いや、キヴォトス人のなにかを知っている。そう確信しました」
(……正解だよ黒服。私はキヴォトスの誕生の経緯からキヴォトス人の秘密について凡人よりも多くのことを知っていると言える)
「そのことについて教えてください。その秘密を抱えているあなたはあまりにも痛々しく感じてならないのです」
(ありがとう黒服。いつかは話さなきゃとは思っていたからいい機会だから...教えよう私の知っている秘密を)
そう言ってトワはすべてを語りだした。
――――――――――――—――
この秘密を知ったのはキヴォトスにいるテンプル騎士団を暗殺するために情報を集めて得たものと私の遺伝子に刻まれている第一文明人の記憶から知ったものだ。
まず前提として、過去の時代に繁栄した種族がいた。そいつらは母星を失くし宇宙から地球に移住してきた種族だった。そしてさまざな呼び方をされているかつて来たりし者たち、第一文明人、先駆者、イス星から来たりしもの通称イス族。そんな宇宙人たちは約500万年前地球にテラフォーミングした。
そのときに労働力として人類を造った、まぁ反乱されてしまってたけどな。そのときのプロトタイプとして神秘のエネルギーを持った生命体キヴォトス人...いやイス族の呼び方に合わせて天使と呼ぼうか。(名もなき神々とも呼ばれていたがそれは別にいい)その天使族を創造したのもその種族だった。
強い力を持ち、簡単に死ににくく、見た目が綺麗。奴らにとって最高の奴隷だったことだろう。でも、失敗に終わった。
なぜなら洗脳しきれかったからだ。天使族は個体値による上がり幅が大きい。それゆえにエデンの果実による洗脳や教育だけでは頭がよかったり、エデンの果実の能力に抗えたりして人類と同じように反乱したそうだ。
それ以外にも天使族を不完全だと思っていたからだ。何故かって?簡単さ、
イス族の寿命は数千年生きるのに対して天使族はニ十ニ、三年ぽっちだ。
わかるか黒服、なぜキヴォトスに“大人”がいないのか?高校以上の年代はどうなったのか?その答えがこれだ。
元々イス族は自分たちよりも劣った生物を作ろうとしたみたいだが、あまりに寿命が短すぎて不完全な作品だと判断したらしい。身勝手な話だね。
そうして天使族をスペースコロニーに集めて、宇宙に飛ばしたわけだ。それが今のキヴォトスそのものだ。でも今だにキヴォトス人が消えないのはなぜか?
それは一人のイス族が抵抗したからだ。その男は天使族の設計した男だった。自分の作品もとい子供たちを彼は心から愛していたんだ。
だからこそ天使族皆殺しではなく、追放としたわけだ。キヴォトスにあるロボットや技術力も元々はその男の製作品だったものだ。
そいつは最後の抵抗として次に作り上げた人類の遺伝子に天使族の遺伝子を混ぜたんだ。そうすることで人類の中から一定の確率で天使族が生まれるわけだ。しかも用意周到なことに他のイス族にばれないように人類から生まれた天使族は生まれた後すぐにキヴォトスに転送するようなシステムを作っておいて、今でもそれが機能しているわけだ。
――――――――――――—――
これが私の知っている秘密さ。かつて天使族を作った男は天才だったことだろう。私の遺伝子記憶に残っているからこそわかる。そんな人物でも生徒たちの寿命は解決する方法はなかった。理論上可能な机上の空論はある。だが実現不可能らしい。つまり私は生徒たちが成人してすぐに死ぬところも見ることになるわけだ。そのことに気が付いたのは私が先生として就任してすぐのことだったよ。ほんとうに馬鹿な話だよ。
だがな黒服。そんな机上の空論をひっくり返す手段が一つある。聞いてくれ
――|説明後|――
「先生。それは危険です一歩間違えばあなたが死んでしまう」
「いいんだ。これは賭けだ。
トワちゃんのしようとしてること
ヒント:トリコのアカシヤの計画がモデル(ガバガバなところと最後が特に似てる)
色彩の力を使う
例外が一人いる
進撃のユミル方を使う
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◇真実は残酷なものです
・キヴォトス
かつて来たりし者たち(イス族)が天使族(キヴォトス人)を追放するために作られたスペースコロニー。イス族の技術が多く残っており、ミレミアム近郊の廃墟にその名残が多く残っている
・キヴォトス人(天使族別名)
イス族が作り上げた人口生命体のプロトタイプ。神秘のエネルギーを使って生きており皆女性で美形。しかし、強い種族であると同時に寿命が短い。平均25歳であり、個体によっては19歳で死ぬものもいる。例外は一人たったひとり。その原因は体内の神秘の制御ができないから。トワ元大先生の曇らせ要因一番の原因
・AL-1S
天使族を創造したユピテルが溺愛した天使族の女性を模して作ったロボット。元々は名もな神々こと天使族の皆殺しの為に作られたロボットだったがユピテルにはそれが出来なかった。自分の愛した女の姿をしたものが自分の子供を殺すさまを創造して耐えられるほど冷徹ではなかった。故にAL-1Sの機能を初期化してキヴォトスに置いておいたのだ。いつだったか見せたあの笑顔を幻視して
この作品のヒロインと言えば?(エンディングに関わります)
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黒服
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空崎ヒナ
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陸八魔アル
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小鳥遊ホシノ