今回から二年生編・破が始まります。ですが先に言っておくとこの章はほとんどが一年前のアビドスでの話となりますので実質的に一年生編になっております
影と太陽
「それじゃあ!乾杯!」
「乾杯。」
「か、乾杯!」
アビドス地区のとあるラーメン店にて便利屋がアリウス地区での仕事が終わった記念の打ち上げをしていた。小さなテーブル席にてトワが乾杯の合図をだしそれに答えて二人が「乾杯」と答える。
「トワ社長。なんでこんな遠くのラーメン屋さんなんですか?」
こんな遠くまで来なくてもいいのではないか?とアルが問う
「なんでっておいしいからだけど?」
しかし、的外れな答えをするトワ社長。アルが聞きたいことをそうではなかった。少しの怒りを抑えながら反論する
「トワ社長違います。おいしいのはわかりますがなんでわざわざこんな遠くの地区で打ち上げ会してるかを聞きたいんですよ!」
「あぁ、それはね。このお店は私の行きつけだからだよ」
先ほどと同じようにすっとぼけたような返答をするトワ社長。流石のアルも腹がたつのを感じられずにはいられなかった。
「もう!ふざけるのも大概にしてください!」
「あはは...ごめんごめん。あんまり言いたくなかったんだけどね」
何処か悲しい顔をしたトワ社長だったがすぐに切り替えて懐から紙束を取り出した。
「せっかくだからアルがこの依頼書を届けてくれない?」
「?...いいですけど。どこにお届けすれば?」
「この近くにある。アビドス高校の対策委員会に渡してくれればいいから」
そういって場所を細かく教えた後、その依頼書をアルに手渡して丸投げする
「相変わらず勝手な人なんだから」
と渋々トワからのお使いを受けるアル。
『上司の命令ならば意見することはあっても反抗はしない』それがが便利屋で働いていく過程で覚えた志の一つであった。だから多少イラついたからと仕事をほっぽりだすほど子供ではないのだ。
「よろしかったんですか?社長。アルさんをアビドスに向かわせて?」
ラーメンを食べ終わり、ポケットチーフで口元を吹いている黒服が答える。
「いいんだ。そろそろ潮時だよ。アルには知る権利がある...私たちの失敗について」
~ ~ ~ ~ ~ ~ ~
ラーメン屋を出てすぐの見える位置にある。廃墟のような建物...おそらくここがアビドス高校だろう。本当に学校として機能してるのかしら?思わざるを得ないほどにボロボロ美感じられた。校舎に入ってすぐに声を掛けられた。
「うへ~君誰だい?ゲヘナの制服みたいだけど。君みたいな若い子が来るようなばしょじゃないよ~」
フワフワしたようなかわいらしい声を背後から掛けられて後ろを振りむく。ピンクの髪をした小さい少女がいた。常に見聞色で気配を探知していたはず。なのに一瞬で背後を取られた!この人ただ物じゃない。でも敵意は感じないわね?
「えっと。私、便利屋の者でして、この紙を渡してくるようにトワ社長に伝えられてここに来たわけなんですが……っ!」
私が便利屋だと名乗った時。一瞬、ほんの一瞬だったけれど尋常ならざる殺気を感じた。まるで
「そっかぁ~それはそれはご苦労さま~。じゃあその紙、おじさんが受け取るからもう帰っていいよ~」
お、おじさん?この人の一人称を不思議に思いながらすぐにラーメン屋に戻った。
~ ~ ~ ~ ~ ~ ~
――ガラガラァ
「トワ社長。戻りました」
「うん。お帰り、アルも帰ってきたことだしお勘定にしよう」
そう言って財布を出す社長だったが私がそれに待ったをかける
「どうしたの?アル。なにかあった」
その時に初めて私はトワ社長の感情の揺らぎを感じた。おそらく先ほどのアビドス高校での話を恐れている!
「社長。教えてください。アビドス高校で何があったんですか?」
その言葉を聞いた時トワ社長が目を細め。
「立派になったねアル。アビドス高校にいってすぐに気が付くとは、観察力と洞察力が身についた証拠かな?……いいよ、教えよう。便利屋とアビドス...もとい私とホシノの間に起きた事件について...」
そう言ってトワ社長は1年前のことを語りだした
☆解説
・依頼書を渡した理由
アビドスは借金まみれでその助けになるようにと便利屋の仕事を一部アビドスに譲ってる。もちろん依頼料は全額引き渡し
この作品のヒロインと言えば?(エンディングに関わります)
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黒服
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空崎ヒナ
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陸八魔アル
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小鳥遊ホシノ