「……以上が便利屋とアビドス高校との間で起こった出来事だよ。」
便利屋の事務所にて、すべてを語り切ったトワ社長は俯きながら水を飲む。
「そんなことが……」
頼れる先輩であった人物の暗い話にアルはただ茫然とするしかできなかった。アルにとって、平等院トワとは孤高な強者なイメージがあったからだ。
「まあ、誰にだって暗い過去はあるものなんだ。だから大切なのは繰り返さないことだよアル。私のようにはなるな」
「…はい。わかりました」
そう笑いながら言うトワ社長だったが、明らかに目が笑っていなかった。その後いくつかの事務仕事を終わらせて、私は退社することとなった。
~ ~ ~ ~ ~ ~
「アルにはやっぱり少し重い話だったかな?」
ココアシガレットを加えながらアルに過去を語った感想を零すトワ
「アルさんは真面目でお優しい方ですからね。引きずってしまうかもしれませんよ?」
トワの独り言に答える黒服。元々アルにトワの失敗談を語らせるのは反対だった黒服それゆえか故にトワに対して少しトゲがある言い方をしているのだろう。
「仕方ないよ。私の来年には私は“一時的に失踪”することになってるんだから、そのときにアルを社長に据える必要がある。だからこそアビドス高校に依頼を回す作業を引き継いでもらわなきゃならない」
必要なことだった。と言い訳するかのようなことを言うトワ
「わかってはいます。それはそうと最後に“
社長に反抗してしまったと恥じながら話題をすり替える黒服
「う~ん。そうかもしれないね、でも案外君だったりするかもね」
「私がですか?御冗談を...社長は誰が良いんですか?」
「そうだね~個人的にはヒナがいいけど、ホシノも悪くないかもね」
まるで好きなお菓子を語るかのように自分を殺す相手を考えるトワと黒服。それは一種の狂気染みた会話であった。
~ ~|アビドスから帰還後|~ ~
「まずいな」
黒服がいない自宅にてそう結論付けるトワ。なぜなら、アビドス砂漠で自らの魂の中に色彩を封じた後、人体に異常がないか見聞色で探知したところ。今は大人しくいるがその内体中をむ蝕んで自身の体もテラー化することが分かってしまった。色彩は精神生命体であるということはすでに先駆者の記憶からわかっている。それを精神を操るエデンの果実で“先駆者の遺伝子”を持つ自分と融合させることで封印できたのだが、生憎今の自分の体は神秘を纏うキヴォトス人の肉体だ。それゆえに色彩は抵抗してじわじわと体を神秘から恐怖に変えているのだ。その猶予はおよそ、一年と半年チョイ。私が二年生で正月の時期にガタがくるだろう。それまでに色彩とキヴォトスの生徒たちの寿命問題をどうにかしなければいけない。考えろ...考えろ...はっ!
「色彩とエデンのリンゴの力を使って“崇高”に至ればいい…」
とんでもないことをいってる自覚はある。ゲマトリアの奴らは“崇高”に至るために膨大な時間と資源を使っているのに、“崇高”に至っていない。それを一年で成すなんて逆立ちをしても難しいだろう。しかし、それを覆す、力と理論がある。ゲマトリアがそれを実行しないのは“自身が死ぬ”ことが前提だからだろう。そして、“崇高”の領域に立った時にその力を利用して生徒たち全員のヘイローを改造する。大まかな流れが出来たた。後は役者を用意する必要があるな“
★解説
・“崇高”に至る方法
まず、色彩君を制御します。次に、色彩君の力で神秘を“恐怖”に変えます。そして、“恐怖”に染まり切らないようエデンの果実の力で一部を神秘に戻して、安定させます。これを、一年ほど繰り返し。最後に他人に殺してもらって『死後に強まる念』によって、神秘”と“恐怖”を高めてほんの一瞬だけ“崇高”に至ります。
・連邦生徒会長
連邦生徒会長に年齢の話をしてはいけない。なぜなら、キヴォトスで先生を覗いて最年長だからだ。(ヘイローに神秘を制御する器官が備わってる)
この作品のヒロインと言えば?(エンディングに関わります)
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黒服
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空崎ヒナ
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陸八魔アル
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小鳥遊ホシノ