それとこの章では箸休め的な話が続きます。この章が終わったら最終章になります。
その日少女は……
ゲヘナ学園校門付近、数人の不良が一人の生徒に突っかかって、返り討ちにされていた。
「くふふぅ、先輩たち、弱すぎ☆~」
ゲヘナの制服を着込んで背丈は小さく、白っぽい髪をサイドテールにして纏めている少女...それはゲヘナ学園1年生無所属の浅黄ムツキだった。彼女は夏休み明けすぐの学校に登校するときに、先輩の不良に絡まれて、カツアゲされそうになったのだった。もちろん血の気の多いキヴォトス人のムツキが黙ってカツアゲされるわけもなく、持ち前の爆弾と愛銃である「トリックオアトリック」を使って、完膚なきまでにボコボコにしたのだ。
「も~、先輩たちのせいで、始業式遅れちゃったじゃん!アルちゃんと喋りたかったのに~」
体育館からロボット教官の声を聞きながら、先輩不良たちに文句を言うムツキ。残念ながらその声は届いては居なかった。なぜなら、自分で投げた爆弾によって伸びきっていたからだった。
「はぁ~、もういいや、教室行こ。」
ボコした不良の死体蹴りに飽きたのか、ムツキは体育館の始業式が終わると同時に自分の教室に向かっていったのだった。
「あの野郎……覚えてろよっ!」
意識を取り戻した不良生たちは復讐を誓うのだった...
~ ~ ~ ~
「アルちゃん。おっはよー♪」
教室に入るが否や、すぐに大好きな幼馴染を見つけて声を変える
「おはようムツキ。」
こちらに気づいてくれたアルちゃんは読んでいた本をしまい。私の顔を見てから挨拶を返してくれる。最近は何かと仕事が忙しいかったみたいで会う機会が少なくなっていた。だからこそ、顔を見れただけで、今日の不運な出来事によって下がった気分は最高潮まで上がったムツキ。ここにアルちゃんが眼鏡をかけてくれればさらに最高だと思ったが、アルちゃんに無茶な頼みはしたくないので高望みはしない。
「ねぇねぇ、アルちゃん。聞いてよ~私さ、さっきダサい不良に絡まれちゃて大変だっただんだよ。」
「それで、今日の始業式に遅れたのね?お相手は可哀そうに……」
「あったり~☆」
額に手を当てて、憐みの声を呟くアルちゃん。最近のアルちゃんは一言で話の要件を理解することが多い。多分『便利屋』でのお仕事のせいだろう。生真面目なアルちゃんもいいけど、こうゆうインテリなアルちゃんもいいな(o^∇^o)
「アルちゃんはいいよねーまったく不良に絡まれないから」
「そうね。大方私が便利屋所属だからでしょうけど、後は無暗に戦わないようにしてるからでしょうね」
アルちゃんの言う通り、私はアルちゃんの戦うところを見たことはない。絡まれても大抵は便利屋の名前を出すか、話術でのらりくらりと回避するなどして、戦わないのだ。別に見たいわけではないが、少し甘い気がもする。この前なんて相手に下出に出ていたのはさすがに怒りなくなった。
「あら、私もいざという時は戦うわよ?でも必要以上に戦うことをないと思ってるだけよ?」
「もう~勘ばっかり鋭くなっちゃって。」
何も言ってないのに、私の考えを読み解いてくるのももう慣れたことだった。
~ ~ ~ ~
そして、時刻は夕方。学校も終わりまっすぐに帰宅しようとした時だった。
「キキキッ、おい待てよ。お前だろ~私の可愛い後輩を可愛がってくれたのは~」
突然声を掛けられて、振り返ると今朝よりも多い人数の不良たちが集まっていた。チラホラと見たことがある顔がいる大方今朝の出来事に対する報復できたのだろうとわかった
「今日はしっかりと、“躾”してやんよ~」
ノコノコと近づいて煽ってくる灰色の髪のリーダー格と思われる人物のアホずらに鉛玉をプレゼントしてやった。
「グブォォ」
無防備な顔面に銃弾を食らったその女は鼻血を流しながらうずくまった
「負けたからって大人数で戦うとか、ダッサイ☆~」
「ぶっ殺してやるっ!!」
私が笑顔で不良たちに煽ると、全員が青筋を立てて激高したのだった。ちょっろ~
その後は不良たちが大勢で襲い掛かってきた。でも~無駄無駄!私の爆弾の前に次々とやられていく不良たち。しかし、
「オリャァ!」
「っ!」
「調子にのってんじゃねぇぞ!」
流石に人数が多すぎたのか、だんだんと押され始めるムツキ。その内、爆弾が底を尽きてしまいどうしようも打つ手が減っていく。
「…!?あれは少しまずいかな?」
さらに相手は、戦車まで持ってきたのだ。いよいよ絶体絶命な状況に陥るムツキ。
「一体多数。しかも、一人に戦車なんてムツキの言った通りダサいわね?」
そこにいたのはまさかの人物だった。
「ア、アルちゃん!?」
「誰だてめぇ?」
そこにはいつも通り眼鏡をはずして目が細くなっているアルちゃんの姿だった。
「偶然通りかかってね。助太刀するわよムツキ?」
「誰かってきいてるんだよっ!?」
「危ないよ!アルちゃん」
さっきのリーダー格の女に胸倉をつかまれたアルちゃん。このままだとアルちゃんも!そう思った瞬間。
「がぁ!?」
「えっ?い、一撃?」
次の瞬間にはリーダー格の女は右の電柱に叩きつけられて完全に気を失っていた。そこからアルちゃんは左手で銃を撃って、不良たちの足元に命中させた。すると、命中した箇所から煙が出てきて私含めた全員の視界を奪う。
――パァン、「ぐわっ」パァン、「ぎゃ!」
「う、うわぁぁ」
聞こえるのは短いスパンで聞こえてくる銃声とそのあとに続く悲鳴だけだった。
煙が晴れるころには、生き残っていたのは半数だけで戦車も破壊されていた。
「さて、まだやる?」
挑発的に銃を向けてくるアルちゃん。その言葉で不良たちは完全に戦意を喪失していた。
「便利屋は仲間が一人でもやられたら、全力で報復するわ!いいかしら!?」
そう言った後。後ろからサイレン音がなる。おそらく、救急医学部の車だろう
「ほら、ムツキさっさといくわよ!」
「うん!」
見つかってはいけないと判断して、すぐにその場から二人で逃亡した。
~ ~ ~ ~
「アルちゃん強いんだね」
あの数を相手に圧勝してしまったのだからそんな感想しかでなかった
「まあ、弱いわけではないからね」
手を腰に当てて、少し自慢げなアルちゃん。どこまで行ってもアルちゃんじゃアルちゃんらしい。
「そんなに強いなら、喧嘩避ける必要ないとおもうんだけどな~」
「いいのよ。それで、私の憧れる『アウトロー』は力を誇示するだけじゃないのよ。ただ...」
「ただ?」
「身の回りの人を助けられるだけの力があればいいのよ」
そう言ったアルちゃんの笑顔に私は引き込まれてしまった。始めて、アルちゃんをかっこいいと思ってしまったのだ。
~ ~ ~ ~
「アル。今日新人入るから」
「新人珍しいですね誰ですか?」
「入って来て~」
トワ社長が新人を呼ぶと共に知ってる顔が出てきた
「どうも~便利屋新人の浅黄ムツキです~」
「な、な、なんですって~」
この作品のヒロインと言えば?(エンディングに関わります)
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黒服
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空崎ヒナ
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陸八魔アル
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小鳥遊ホシノ