ラブライブ!の世界に転生した俺はトップアイドル兼プロデューサー!?   作:とある幻想郷の暇人

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学校見学スタートです


音ノ木坂学院学校見学②

「ここは1年生のクラスよ。いつもはみんな部活へ行くか帰宅するのだけれど・・・今日は一人残っているみたいね」

 

グラウンドから聞こえてくる運動部の掛け声が校舎内にいる俺たちに青春と放課後を感じさせる。

だが、教室内にいる少女だけはまだ放課後が訪れていないようだ。

 

英語の教科書、可愛らしいオレンジ色の筆箱、そして真っ白なノートが机の上に置かれ、その上に少女は頬をくっつけて寝ている。

ノートは少女のよだれで世界地図ができてしまっていてベタベタだ。

 

うわ・・・汚ねぇ。

 

 

「・・寝ているみたいやね。起こしたほうがええんかなぁ」

 

希の声に少し反応したのか、少女は体をモゾモゾと少し動かして寝言を言う。

 

「ふみゅぅ〜今度こそ穂乃果が勝つんだよ〜」

 

 

「あの子はたしか・・高坂さんね。寝言も言っちゃって。ふふふ、可愛いわね」

 

「そうだな・・。こんなに気持ち良さそうに寝てるんだし、起こさずにそっとしといてやろうぜ」

 

起こすと色々めんどくさいことになるかもしれないしな、と心の中で呟く。

まぁ可愛いのは同意するけどな。

 

「そうやね。じゃあ音を立てないように移動しよか」

 

コソコソと音を立てないように俺たちは教室から出て、次の目的地へ向かった。

 

穂乃果、風邪引くなよ〜、いや、馬鹿は風邪を引かないか・・・。

 

 

 

***

 

「ここは講堂よ。ここで集会などをやるの。この辺ではウチとUTXにしかないから自慢の1つよ」

 

教室を出た後、購買、屋上、中庭に向かった後、俺たちは次に講堂へ来た。

 

この講堂は生徒が減少した現在、全校生徒が入るらしく、スポットライトも完備していて音響システムも良いだとか。

 

「まぁ古いんやけどね」

 

あはは、と希は苦笑いをする。

 

たしかに少し古いけど、綺麗に使われているようで特段汚くはない。

 

「でもこれは誇れるものの1つじゃないか? ここで劇とか演奏会とかライブとかできそうだぜ?」

 

「そうなのよ。この間オペラ歌手に来校していただいたんだけど、凄かったのよ? ・・・良かったらステージの上で何か歌ってみたら?」

 

「え? 勝手に使ってもいいのか? 」

 

誰も使っていないとはいえ部外者の俺が・・・。

 

「いいんよ。生徒会が許可したらOKやし」

 

なら大丈夫か。

 

「んじゃ、ちょっくら失礼して・・・」

 

俺はステージの上に登る。

すると、絵里と希は観客席の最前列に座った。

パチパチパチと拍手をして、絵里と希は意地悪そうな顔をしている。

 

・・・こいつら、絶対俺をからかう気だな。

ならば見せてやろう。俺の実力を!

 

俺は大きく息を吸い、新鮮な空気で肺を満たす。

音ノ木坂に来てからずっと思っていたけど、この学院はとても良い匂いがする。

ずっと嗅いでいたくなるような、甘い香りのような感じの。

 

ーーよし、歌うか。スゥーっと息を吐き出し、先週の音楽番組でリリースしたばかりの曲名を告げる。

 

 

「それじゃ、聞いてください。『ススメ→トゥモロウ』」

 

 

***

 

絵里side

 

 

開いた口が塞がらないとは今の状況だろうか。

 

希と私で暁をからかってやろうと思って3人しかいない講堂で歌わせてみた。

普通の人だったら緊張して歌えないのに、堂々とステージの中央に登って歌い出した。

 

だが、ただ歌っただけならこんなに驚くことはない。

 

なんというか、暁の歌は言葉にするのが難しいほど素晴らしかった。

 

ただ、話題が口に出せた一言は、

 

 

「ハラショー・・・」

 

 

の一言だった。

 

 

自称ではあるが、しっかり者の私でさえこの反応しかできないのだ。

なら希はどうなのかしら。

 

そう思って横目で希を見る。

 

すると、希も同じ反応だった。

 

彼の卓越した容姿、技術に呑み込まれたのか、目を見開いて口をパクパクと動かすだけで、何も言葉を発せていない。

 

こんな希も珍しいわね・・・。

 

 

side out

 

 

***

 

暁side

 

 

「ふぅ・・・」

 

上々の出来だった。俺はステージを後にして、絵里と希の元へ向かう。

絵里と希は俺が近くにくると、珍獣を見たかのように固まっていた。

 

いや、珍獣って俺は人間なんだけど・・・。

 

 

「あなた・・何者なの?」

 

やっと動き出した絵里が訝しげに聞いてきた。

 

「人間だけど」

 

「そんなのは見りゃ分かるわよ! そうではなくて、どうしてそんなに歌が上手くて容姿が整って、人を圧倒できるような魅力を持っているのかっていうことよ! 」

 

いやぁ、そんなに褒められると照れるなぁ。

 

「いや、容姿が整ってて人を圧倒できるような魅力を持っているのは絵里のことだろ。美人だし、スタイル抜群だし」

 

 

俺の言葉を聞いた絵里は顔をカァッと赤く染め上げてアタフタと慌てる。

 

さすがに本人に向かってスタイル抜群って言ったのはまずかったのか?

 

でも、「俺の好みなスタイルで最高っす!」なんて言ったら張り手か通報されてしまうだろうし。

 

 

「にゃにゃにゃ!? にゃにを言っているのよ! 私なんてそんな・・・」

 

噛み噛みに驚いた絵里は赤くなった頬を両手で挟み

体をクネクネと揺らして俺をチラチラ見上げた。

 

なんだよ・・・? 俺の顔に何か付いてるのか?

 

なんて思っているうちに、いつの間にか希が隣りにやってきて絵里に話しかけた。

 

「えりち〜いつもとキャラが違うで〜」

 

希の言葉を聞いて更に顔が赤くなった。

 

「.う、うるさい! 次行くわよ! 次!」

 

 

希が茶化したせいで怒ってしまった絵里はさっさと出口の方へ向かってしまった。

 

 

「ちょっ! 待てよ絵里! 」

 

「ちょっと待って〜!」

 

 

絵里を追いかけるために走り出した俺と希も講堂を後にする。

 

ちなみに、走ると縦に揺れる希の胸をガン見していたら階段につまずいて転んだことは一生誰にも告げる予定はない。

 

 

 

 

***

 

 

「ここは文科系の部室があるの。運動系は外にある部室棟よ」

 

「へえ、文科系も色々あるんだな・・・ん?」

 

 

物珍しくてキョロキョロと見回していたら何か変わった部活があった。

しかも何か音楽が聞こえてくる。

 

 

・・・・・・俺がリリースした曲じゃねぇか。

 

 

「あれ? 何かこの曲の声って暁君と似てる気がするんやけど・・・」

 

「確かに似てるわね。あそこの部室かしら」

 

 

そう言って絵里が指差しな場所には、『アイドル研究部』というプレートがかかっていた。

 

まずい・・・アイドルってことがバレるかもしれない。いやまぁ別に隠してはないけど。

 

というか、音ノ木坂学院のアイドル好きの女子高生なんてすげぇ当てはまる奴が1人いるんだけど。

 

 

「アイドル研究部はたしか・・・にこっちだけの部活やな」

 

「にこっち? 誰よそれ。とりあえずは注意しに行きましょ。廊下まで聞こえるなんて音が大きすぎるわ。良い曲ではあるけれど、生徒会として認められないわ」

 

そう言って顔をムッとしかめた絵里は俺と希を連れてアイドル研究部へ入ろうとする。

 

「待て待て待て! 廊下には俺たちしかいないんだし、放っとこうぜ! なっ! にこっちという子も一人で寂しいんだよきっと。寛大な心で見てやろうよ!」

 

まさにドアを開けようとした絵里の手を掴み、必死に止める。

 

開けさせねぇぞ・・・開けてしまったら最後、宇宙NO.1アイドルが出てきて平穏な学校見学ができなくなるかもしれん。

 

なぜなら最近のにこは独占欲が強くて、よく俺にメールとな電話で「今何をしてるの?」とか「女の子と一緒にいたりする?」とか聞いてくるし、仕事ですぐに返信できないときは何通もメールが来たり着信が来たりするし・・・。

 

ちなみに、俺がメールや電話を控えてくれと言ったら泣きそうな顔をしたけど渋々了承してくれた。

 

まぁきっとにこは友達が少ないから俺が友達をやめないかどうか不安なだけだろう。俺はずっとにこの友達でいると決めているのに。可愛い奴め。

 

 

「そ、そう? 暁がそこまで言うのなら今日は見逃しておこうかしら」

 

絵里は戸惑い顏でドアノブから手を離した。

よしよし! 後はここから離れるだけだ。

 

 

「それじゃあ次に行こう! 次!」

 

今度は俺が絵里と希の手を取ってグイグイと引っ張る。

 

こいつらの手・・スベスベで柔らかいな。俺のゴツゴツとした手とは大違いだ。

 

 

「あぁをや、そんなに引っ張らんといて〜!」

 

「ちょっ、手を繋ぐなんて恥ずかしいじゃない!」

 

 

希は少し慌てて追従し、絵里は頬を軽く赤らめて恥ずかしそうについてきた。

 

 

 




次回にて、音ノ木坂学院学校見学と、春のシーズンは終了なり、夏のシーズンになる予定です。

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