ラブライブ!の世界に転生した俺はトップアイドル兼プロデューサー!? 作:とある幻想郷の暇人
トップアイドル
一人では広すぎる光輝くステージ。俺を照らす眩しすぎるスポットライト。一万人以上入るドームに空席は無く、興奮したような大きな歓声が耳に入る。皆、汗を流し、全力で俺の歌う曲に合わせて淡く光るサイリウムを振っている。
「暁ーー!」
「暁様ーー!」
「こっちも見てー!」
そんなステージの中心に、俺、神座 暁(かみくら あかつき)はマイクを右手に持ち、自分の中に溢れる気持ちを歌で表現していた。
今日、俺は東京にある、とあるドームでライブを行っている。俺は世間でトップアイドルなどと呼ばれているがあまり自覚はない。ただ、今を全力で生きるだけだから。
-----曲が終わった。
観客はワッと盛り上がり、
「最高ォ!!!」
「暁って良い曲ばかりよねっ!」
と、暁を賞賛した。
俺は深呼吸を一回し、頬をつたる汗をリストバンドで乱暴にふき取った。
「みんな!ありがとう!実は次の曲でラストなんだ。だから最後、ノリノリでいこうっ!!!」
会場全体の気持ちは1つにまとまり、皆、腹の底からオー!!!!!!!!!という声を出した。そして、ラストソングが始まる。体の奥をゾクゾクさせるようなギターのリフから始まり、一瞬で観客の心は奪われた。
***
ライブが終わった。結果は観客の顔を見れば一目瞭然、大成功だ。
「それにしても、俺がトップアイドルか・・・」
俺が自分で言うのもなんだかおかしいが、実は俺の「アイドル」、という仕事は本業ではない。俺の本業は「NEXT」という世界的にも有名な企業の経営だ。俺はまだ16歳のため名前を出していないが、実際は俺が「NEXT」を創設したために会長という役柄になっている。・・・なぜだかわからないが昔から俺は「幸運」だ。「NEXT」だってもともとは1枚の宝くじから始まった企業なのに、今では世界的に有名になるまで成長したしな。まあ、これは俺の「幸運」だけではなく、「NEXT」の社長をしている姉の手腕もあったからだろうけど。・・・、とりあえず考えるのはやめてシャワーでも浴びるか。
汗を流し、楽屋で休憩をしているとコンコンという音が鳴り響く。だれかが来たみたいだ。
「はい?」
返事をして、ドアを開けると一人の女の子が立っていた。ワインのような赤い髪と、アメジストの色をした猫のような少しつりあがった瞳、均整のとれた体型の美少女、西木野 真姫がいた。
「ああ、真姫ちゃん。見に来てくれてたんだ。」
真姫ちゃんとは3年前に知り合った。「NEXT」主催の立食パーティが真姫ちゃんとの初めての出会いだ。真姫ちゃんは会場で一人、ポツンと隅で所在なさげに立っていた。真っ赤な真姫ちゃんの髪と同じ色をしたきれいなドレスを着ていたが、うつむき、悲しそうな顔をしていた。いてもたってもいられなかった俺は話しかけ、最初は警戒されたが色々あって仲良くなった。今ではこうしてライブに来てくれる。
真姫はそっぽを向いて頬を赤らめた。
「べ、別にいいでしょ!私はあなたのファンなんだから!」
唇を尖らせ、そわそわとしている。借りてきた猫みたいで可愛いなあ。
「うん、いつもありがとね。今度お礼に、真姫ちゃんの家へ行くよ。」
「ええ!?私の家に来るの!?」
「うん。真姫ちゃんの御両親にもひさしぶりに挨拶したいし。」
「わ、私のパパとママに挨拶!?」
真姫は眼を見開き、口をぽかんと開けて固まったが、固まりが解けるとワタワタし始めた。真姫の顔がどんどん赤くなっていく。
真姫ちゃんが何を想像したのかわからないが、俺はとりあえず笑みを浮かべ、真姫の頭を撫でた。すると、真姫はキッと俺を睨み、
「も、もう!意味わかんない!まぁ別にいいけど!」
と言ってまたそっぽを向いた。
・・・やっぱり真姫ちゃん、猫みたいで可愛いなぁ。
皆さん、ステージに立ったことありますか?スポットライトって熱いし、明るすぎて観客が実はあまり見えないんですよ。μ’sがライブの後に汗だくなのは、全力で踊ったからだけじゃなく、ライトのせいもある、というのが私の持論です。
真姫ちゃんとの会話が少ないと思ったので、次回からは会話シーンを増やします。