ラブライブ!の世界に転生した俺はトップアイドル兼プロデューサー!? 作:とある幻想郷の暇人
急ペースで書いたため、ご都合主義や変な文脈になってるかもしれません。すみません。
ジリリリリリ…
もう朝か…だるいなぁ。
俺はやかましい目覚まし時計を止めるために腕を伸ばす。
そしてもう一度眠りの世界へ旅立とうとするが、俺の寝ているベッドの上に明るい茶色の何かが視界に入る。
あれ?俺こんな色の毛布使ってたかな?
まぁ…いいや……。
***
「暁君起きて!朝だよ!!穂乃果が起こしに来てあげたんだよ!!!」
……穂乃果の声?俺、そんな目覚まし時計持ってないぞ。もっと寝かせてくれ。
「むぅぅぅ…! 起っきろぉぉお!!!!!」
「うぉぉぉぉぉ!? えっ!?何で穂乃果が俺の家の中にいる!?」
穂乃果の大声で目が覚めると、俺の隣に穂乃果が寝転がって俺を起こしていた。穂乃果は頬を膨らませ、拗ねた顔で唸っている。
「むぅぅぅ…やっと起きた。何で起きてないの?昨日メールしたのに!」
め、メール? そんなものが来てたか?と俺は絶賛寝ぼけ中の脳を動かす。
ーー明日、穂乃果の大事な幼馴染を紹介するから穂乃果の家に来てね!
「あ……ごめん、忘れてた」
「やっぱりぃ! 穂乃果、朝早く雪穂に起こしてもらってずぅっと待ってんだよ!?なのに全然来ないし連絡もないんだもん。もしかしたら事故に遭ったりしたんじゃないかって心配したよー」
「…ごめん」
俺が全面的に悪いために謝ることしかできない。
しかし、どうしても腑に落ちないことが1つある。それは穂乃果が俺の家にいることだ。確かに俺は住所は教えた。だが、鍵を渡した記憶はない。
「ところでどうして穂乃果が俺の家にいるんだ!?」
俺の疑問に穂乃果は不敵な笑みを浮かべて口を開ける。
「暁君が来ないし心配だから来たんだよ!」
「で、でもどうやって部屋に入ったんだ!? マンションの入り口の自動ドアは俺が開けないと入れないし、玄関には鍵が掛かってたはずだぞ!」
「入り口は管理人さんに開けてもらったんだぁ。穂乃果がね、暁君の恋人だって言ってツーショットの写真を見せたら快く開けてくれたの!玄関は、近くにあったサボテンの鉢の下に鍵があったからそれで開けたんだよ!」
管理人め…!こんな穂乃果の嘘を信じやがって…給料減らしてやろうか……。第一、俺はアイドルだから恋人なんて作れないのに。サボテンの鉢の下に予備の鍵を隠しといたのは仕方がないけどさぁ…はぁ。
思わず溜息が漏れる。
「恋人ってお前なぁ…嘘でも他のことにしとけよ。誤解解かないといけなくなるし…」
俺の言葉のどこかにカチンと頭に来たのか、穂乃果は眉を釣り上げ、声を荒げる。
「何でよ!暁君は穂乃果が恋人だって言ったのがそんなに嫌なの!?」
穂乃果の豹変ぶりに少し驚くが、これは穂乃果なりのドッキリなのだろうと予想をたてる。
俺も昔、当時の人気女優さんにドッキリをされたことがある。その時は酔っ払って乱入してきたというドッキリだったが、今回はきっと穂乃果のお目覚めドッキリで、穂乃果が俺のことを好きだというドッキリだな。
俺の頭を完全に起こそうとするとは、なんて良い奴だ。
ここは、俺も穂乃果に乗るべきか?
いや、あえて捻って返そう。
俺の出した答えは…
「嫌に決まってるだろう!ベンベン!」
この返しは意外なはずだ。これで相手のペースに乗らずに自分のペースに変えることができる。
「えっ…!じゃ、じゃあ穂乃果のこと嫌いなの!?嫌なの!?勘弁して欲しいほど嫌なの?…ひどい、ひどいよ…」
「あれ…?」
マ ズ イ。
穂乃果が手で顔を覆って泣き出してしまった。手と手の隙間から涙が零れ、重力に従って零れた涙がシーツを濡らす。
嫌じゃないよとか言ったら、調子に乗るな!とか言われるかと思ってあえて捻ったのだが。
もしかして、穂乃果にとって男友達=恋人って思ってるのか!?
それで俺の返答で、
穂乃果の恋人が嫌=友達として嫌=穂乃果が嫌い
と思ったのか?
そうすると、これは穂乃果が俺のことを(恋愛的に)好きですー的なドッキリじゃなくて、(友達として)好きですーってやつだったのか!
しかも俺の返答で、穂乃果は俺が穂乃果のことを嫌いだとか思ってしまったのか!
「ご、ごめん穂乃果!穂乃果が嫌いとか嫌だとかそんなんじゃないんだ!」
馬鹿だ。俺は馬鹿だ。よく考えないで返答するなんて…。
「グスッ…じゃあ穂乃果のこと好き?」
「あぁ!(友達として)大好きだよ!」
えへへ♪と笑い、笑顔を取り戻した穂乃果。シュンとなったところは尻尾を下ろしたり、笑顔になったときは尻尾をブンブン降ってる小犬みたいで可愛い。
「ほんとに穂乃果のこと好き?大好き?」
「(友達として)好きだよ、大好きだよ。子犬みたいで可愛いし。」
「えへへへへ♪穂乃果も暁君が大好きだよ!…穂乃果、ワンちゃんだったら暁君がご主人様だといいなぁ」
わんわん!なんて言って右手を丸めて俺をつついてきた。たまに自分の頬を丸めた右手でこする真似をしている。だがな、穂乃果、それは猫だ。
「後な、俺はアイドルだから恋人なんて作るとスキャンダルになっちゃうから恋人だなんて言うなよ?」
「うん、ごめんね?」
恋人=男友達 という誤解を解くのはまた今度でいいや…。いつか自分で気づくだろ。
***
穂乃果side
えへへ♪暁君が穂乃果のことを大好きだって言ってくれた!
穂乃果が恋人なのは嫌?って聞いて、嫌だって言われたときはすぐにでも死んじゃいたいくらい辛かったけど、暁君はアイドルだから今は恋人を作れないってことを言いたかったんだよね?
穂乃果、わかってるよ。今は作れないだけで、アイドルを引退したら恋人を作れるから、そのときに穂乃果を恋人にしてくれるんだよね?
だって穂乃果のことを暁君は大好きって言ってくれて、穂乃果も暁君のこと大好きだもん!愛し合う男女が恋人になるのは当然だもん!
あっ!そういえば午後から海未ちゃんとことりちゃんが穂乃果の家に来るから暁君を紹介しようと思ってたんだった!
今から暁君が支度するのを待って…一緒に手をつないで穂むらまで帰って…2人が来るのを待って…ってあぁ!部屋の片付けをしてなかった!!
部屋が片付いてないと海未ちゃんに怒られちゃうし、暁君に整理整頓ができない女の子って思われたくない。
ど、どうしよう…。私が先に帰ってお片づけしないとダメかなぁ。
そこで穂乃果は暁君の部屋を見回す。本棚はキチンと出版社別に並べられており、部屋の隅には塵ひとつない。
すっごくすっごぉく残念だけど先に一人で戻ってよ…。
「暁君、穂乃果はみんなが来る準備をしないといけないから先に帰ってるね。暁君も支度ができたら来てね!」
「あぁ。起こしてくれてありがとな」
「うん!どういたしまして!」
だって将来の彼女として彼氏を起こすのは当然の義務だもん。
「じゃあね〜!」
顔が真っ赤になりそうなのを暁君に見せないために穂乃果は急いで飛び出した。
…見られるの恥ずかしいもん。
***
ベッドから降りてシャワーを浴び、普段着に着替えて支度をした俺はサングラスを鞄に入れて家を出た。
まぁ飯は向かいながらどこかで買って食べればいいだろう。歩いていくつもりだし。
そういえば、穂乃果の幼馴染を紹介するって言ってたけどどんな子なんだ?穂乃果みたいな天真爛漫が増えたら俺では対処しきれんぞ。
道を曲がったところで、ほわ〜んと醤油が焼けたような良い香りがした。そこには屋台があり、頭に鉢巻を巻いたおっちゃんがイカの丸焼きを焼いて売っていた。
朝から何も食べていないためペコペコだ。ここで何か入れとかないともたないかもしれん…。
「おっちゃん!イカの丸焼き5個くれ!」
「おっ!イケメンの兄ちゃん。ありがとよ!1500円な。」
「あざす。1500円ね、と」
「ピッタリだな。熱々だから気をつけろよ!」
確かに受け取ったイカ焼きが入ったパックは熱々で、口の中に冷まさずに入れると火傷しそうだ。
少し冷ましてから食べよう。そう思って曲がり角を3つ曲がって誰も来なそうな裏路地に入る。
***
???side
「ことり、このままでは約束通りの時間に間に合いませんから近道しましょう」
今日、私とことりは幼馴染である穂乃果に大事な人を紹介するから来て欲しいと言われ、約束の時間の少し早めに行く予定でした。
しかし、何故か今日は全部の信号に引っかかったため、約束の時間までには間に合いそうにありません。
そこでいつもは通らない裏路地を通って近道を通ることにしました。
そこはあまり治安が悪いため、通らない方がいいと言われていました。
しかし、そのときはすっかり忘れていて思い出すことはありませんでしたーー2人のガラの悪い男に話しかけられるまで。
「おい、そこの女共。可愛い顔してんじゃねぇか。ちょっと俺らと良いことしようぜ!」
「ケヒヒ!兄貴、俺こっちの灰色の髪の姉ちゃんがいいなぁ!」
「ひぃっ。う、海未ちゃぁんどうしよぉ」
「ケヒヒ!声も可愛いねぇ」
「誰かぁ!」
「何なのですかあなたたち!私達は急いでいるのです!!警察呼びますよ!?」
怖がって震えていることりを見て、私が何とかしなくては!と思って勇気を振り絞ってみましたが、男達にとっては逆効果でした。
怒らせてしまった私は何をされるのかわからなくて身体が震えてしまいます。
「うるっせーんだよ!!!いいから黙って俺らについてこい!!!!!」
激昂した男は私達の手を掴もうとし-----逆に掴まれたのはガラの悪い男の腕だった。
「おい、お前ら…俺が見ている前で女の子達を泣かすなんていい度胸してんな…」
このとき、後の私達が取り合いになるほど好きになった男の人が、私達の前に王子様のように颯爽と現れた。
side end
***
裏路地に入ったところで何か争っている声が聞こえた。どんどん奥へ向かって行くと、どうもそこらの馬鹿が誰かに絡んでいることがわかった。
また馬鹿が湧いて来やがったか…。こういう馬鹿はどこでも湧いて来るんだよな。Gか、台所によく現れる黒い悪魔Gかお前らは。
「ひぃっ」
女の子の可愛らしい悲鳴が聞こえた。これはマズイなと思い、現場へ駆けつけてみると可愛い女の子が2人、世紀末かとツッコミをされそうなモヒカン男2人が女の子達に絡んでいた。
こちらには気づいていない。
とりあえず…こいつらをどう料理してやろうか。
そんなことを考え込んでいたらモヒカン男が激昂し始めてしまった。
モヒカン男は凛とした女の子とほわほわっとした女の子の手を掴もうと薄汚れた腕を伸ばす。
「おい、お前ら…俺が見ている前で女の子達を泣かすなんていい度胸してんな…」
俺は女の子達の前に進み出てモヒカン男の腕を掴む。
「あぁん!んだテメェは?ぶち殺されてぇのか!?」
「俺たちは今からこの子達と遊ぶんだから引っ込んでろ!」
「うるせぇ!可愛い女の子には純粋な心で接しろよ!この子達、どう見たって嫌がってるじゃねぇか!」
「嫌がってるフリをしてるだけだろ!なぁお前らぁ!」
モヒカン男に怒鳴り声で話しかけられた女の子達はビクッと震え、俺の後ろに隠れて首を左右に振る。
「…嫌がってるじゃん」
俺の言葉と女の子達の拒絶でさらに激昂し、顔を怒りで真っ赤にしたモヒカン男達は殴りかかってきた。
「あぶねぇ!あぐっ!」
女の子達を抱きしめて庇ったため、背中を強打された。痛ぇな…。
俺に庇われた女の子達は涙目で俺に話しかけてくる。
「だ、大丈夫ですか!?」
「ごめんなさい…ことり達のせいで」
「いや、大丈夫だ。それに、こいつらを制圧するのなんて簡単だ。俺にはこれがある」
そう言って鞄から取り出したのは串に刺さった熱々のイカの丸焼きだ。正直言って持ってる串の方も熱くて今すぐにでも投げ出したい。
俺が意外なものを出したために驚いたのか、大口を開けているモヒカン男達の前まで素早く。
そして、右脚にチカラを込めて空へ飛び上がり、右手を真っ直ぐモヒカン男達の口の中へ向けて突っ込む!
熱々のイカの丸焼きを口の中へ入れられたモヒカン男達は-----
「「あふーーーーい!!!!!」」
「「あふっ!あふいあふい! ういてくうぇぇぇえ!!!」」
熱々すぎて口の中を火傷したモヒカン男達は転げ回った。だが、火傷した口の中とイカがくっついて取れず、苦しみ続ける。
今のうちだ、と思った俺は女の子達の手を掴み、裏路地の出口へ向かって走り出す。
あれ? なんか俺、かっこ悪くね…?
***
ことりside
変な人達に絡まれて、ことり達は困ってた。誰かに助けてもらおうと思っても誰も通らない。ことり達の力では抵抗もできないし、怖くて身体も動かない。
もうダメかな…なんて思ったそのとき、ことり達の前にかっこいい男の人が現れた。
お姫様を助けに来た騎士様みたいだった。
ことり達を庇って守ってくれたときに抱きしめてくれた彼の身体はとっても暖かくてポカポカとして何故か安心した。
鞄からイカの丸焼きさんを取り出したときには驚いたけど、ことりには聖剣を取り出した騎士様にしか見えなかった。
聖剣を取り出した騎士様は悪者をやっつけ、ことり達の手を引っ張って走り出した。
彼は騎士様で、ことりはお姫様で、海未ちゃんはお付きのメイドさんみたい!
見つけちゃった! ことりの…騎士様を……!
side end
***
「ふぅ…ここまで来ればもう大丈夫だよな」
ここはもう穂むらの近くだ。
俺は鍛えているため息切れをしていないが、凛とした女の子も息切れをしていない。
灰色の髪色の女の子は息が絶え絶えとしているが、目がキラキラと輝いている。…何故だ。
「あの…ありがとうございました。あなたのおかげで無事に幼馴染の家に行けます」
しずしずと俺の横にやって来てお礼を言う凛とした女の子。だが、近い、近いぞ。女の子特有の甘い香りがする。
「私は園田海未といいます。彼氏はいません。海未とぜひお呼びください。私は音ノ木坂の1年で、弓道部で、15歳、彼氏はいません。好きなものは幼馴染の家の饅頭で、嫌いなものは炭酸飲料です。趣味は読書と書道です。彼氏はいません」
……彼氏はいませんって言葉を3回も聞いた気がする。
何も聞かずに自己紹介してくれたこの凛とした美少女は海未という名前だそうだ。
海未という名前に恥じない綺麗な群青色の長い髪をしていて、大きな目は俺を上目遣いでじーっと見ている。目鼻立ちはくっきりとしているけれども派手でなく、まさに清楚可憐で、陶器のように白い肌は滑らかだ。
「えーと、俺は上座暁だ。とりあえず、近いから少し離れようか」
そうして俺は少し横にズレると海未はすすすっとまた距離を詰めてくる。
何でや……。
はっ…!きっと海未はまだモヒカン男達が怖いのだろう。
なら落ち着くまではこのままでいいや。
そうして溜息を吐こうとすると、後ろから誰かに抱きしめられた。
ほにょんとした弾力と女の子の甘い香りがする。
「はぁはぁはぁ…あん…んん…はぁはぁ」
息切れがまだ収まってないのか、可愛らしい声で俺の耳元で喘ぐ。
背中に当たる感触と香りと声が俺の脳内を刺激する。
「ちょっ…! 」
「ことりはぁ…南ことりって名前だよ。ことりって呼んで欲しいなぁ。それでね、ことりは海未ちゃんと同じクラスで幼なじみなのぉ。はぁはぁ…ことりも彼氏なんていないよ?」
「わ、わかったからとりあえず離れて!」
「も、もうちょっとこのままでいさせて欲しいなぁ…」
「う、ちょっとだけだぞ…?」
俺の背中に抱きついているのは南ことりという名前だそうだ。灰色の髪と特徴的な可愛らしい髪型と、目鼻立ちはくっきりとしているけれども、派手でなく、大きなタレ目がちの目はほわほわっとした雰囲気がマッチしていて、とても可愛い美少女だ。
声もとろけるような甘い声でいて、最高だ。
そのため、お願いをされてつい断ることができなかった。
ことりの呼吸が整ってきたようだ。だから離れるように言う。
「ことり?そろそろ離れてくれると嬉しいなーなんて」
「やだぁ!もうちょっとだけぎゅっとさせてぇ?」
「あ、あぁ…」
呼吸は整ったようだけど離れないからどうしよう、これ以上されたら萌え死んじゃうよなんて思っていると俺の腕にいつの間にか抱きついている海未が爆弾を投下した。
「ことり、離れてください。暁が嫌そうな顔をしているではないですか!」
「むっ!暁君が嫌そうな顔をしているのは海未ちゃんがくっついてるからだよ!ことりの方がおっぱい大きくて柔らかいはずだもん!」
お、おっぱ!? 考えないようにしていたのに…。それに俺は嫌そうな顔をなんてしていない。鼻の下が伸びそうになるのを必死に防いでいるだけだ。
「確かにことりの方が大きいですが、それは重いだけです!私のように適度な方が良いのです!そうですよね暁!?」
突然俺に話を振られた。どうしたいいのかわからずオロオロしていると2人は俺にさらに密着してきた。
「どうなの!?暁君!」
「どうなのですか!?」
「えと…その…」
ことりの手のひらに収まり切らないような胸もいい、だけど海未の手のひらにちょうど収まるくらいの胸もいい。
俺には…選ぶことなんてできない…!
そしてそこで、ことりと海未にとってはバッドタイミング、俺にとってはグッドタイミングで救世主がやってきた。
「あれ?暁さんに海未さんにことりさん、ウチの近くで何やってるの?」
本当は1話でまとめたかったのですが、前後編になってしまいました。次回は後編です。