ラブライブ!の世界に転生した俺はトップアイドル兼プロデューサー!? 作:とある幻想郷の暇人
救世主、雪穂が現れた後ことりと海未の胸の話に関する争いは中断となった。
雪穂が話しかけたことで我に返ったようだ。
まぁさすがに道端で胸の話をするのと、男である俺に抱きついていたのが恥ずかしかったのか、俺から少し離れて顔を赤くして俯いている。
ーー俺の服のすそをきゅっとつまみながら。
なんか妹みたいで可愛いなぁ・・。
その様子を見た雪穂が俺に聞いてきた。
「ねぇ暁さん、いつの間にことりさんと海未さんと仲良くなったんですか?」
あれ? もしかして雪穂ってこいつらの知り合いなのか?
「え? 雪穂、お前この2人を知ってるのか?」
「うん。だってお姉ちゃんの幼なじみだもん」
穂乃果の幼なじみ・・だと? ということは、今日穂乃果が俺に紹介するって言ってたのはまさか・・・?
「今日お姉ちゃんが暁さんにことりさんと海未さんを紹介するって言ってたけど、もう会ってたんですね! 安心しました。お姉ちゃん、暁さんにはどうやって紹介しようか悩んでいましたから・・。それにお姉ちゃん何をしでかすかわかりませんし」
やっぱりか。でもまぁ手間も省けたし、穂乃果の怪しい紹介を回避できからラッキー、かな?
「あの、そろそろ家に行きませんか?私はおつかいに行った帰りなので、早く帰らないとお母さんに怒られちゃいますから。お姉ちゃんもきっと待ちくたびれてますよ?」
ハッとなり、スマホを取り出して時間を見ると、約束してた時間を軽く過ぎていた。
これは穂乃果怒ってるだろうなぁ。
「まずいな。海未、ことり、歩くからそろそろ手を離してくれ」
いや、可愛い子に裾をきゅっとつままれるとか超嬉しいんだけど、ずっとつままれたいんだけど、このままだとあらぬ誤解されちゃうから、ね?
「え〜離したくないよ〜?」
「・・・、離さないといけないのですか?」
「いけなくないよ! いけなくないんだけど・・・その、世間様の目が、ね?」
心の中で葛藤し、理性が勝った俺は苦笑しながら頬をポリポリと掻く。
うぅ、心が痛い・・・。
すると、俺の行動と言葉に疑問を感じたのか顔を上げて周囲に視線を向ける。
「「え?」」
2人の体が固まる。
なぜなら、そこには・・・
「ねぇねえ、あれ見て見なさいよ。若いっていいわねぇ〜」
「あら、私だって若い頃は凄かったのよ?」
「私も後30年若かったらあの中に入ってたわねぇ。あの男の子、凄いイケメンだし」
「あんたじゃ無理よ。見て見なさい、男の子の周りにいる女の子達を。みんな可愛いじゃない。」
「・・・私だって若い頃は可愛かったのよ! あの子達に負けないくらい!!」
「そうだったかしら・・・?」
と、俺らを話題にして井戸端会議を開いている近所のおばさん達がいるからだ。
いつもはバカップルを見るとからかいたくなったりするが、いざ自分にやられるとめちゃくちゃ恥ずかしいぞこれ。
「さ、さぁ早く行こうか! 」
恥ずかしさから、俺から手を離したことりと海未も顔を赤くして同意する。
「う、うん!」
「行きましょう!」
そして俺たちは雪穂を先頭にして逃げるように穂むらへ向かった。
***
「おーそーいーよー!!!」
穂むらの店頭で待ってた穂乃果は俺たちが来るのを見つけると、一目散に走ってきた。
牛かお前は。
「あれ? どうしてみんな揃ってるの?」
「いやまぁ、色々あって出会ったんだよ。それより早く部屋に行こうぜ。少し疲れたから休憩したいんだ」
「暁さん、大丈夫ですか?」
「あぁ、精神的に疲れただけだから大丈夫だ」
「 ん?よくわからないけど、早く部屋に行こ! ちゃんとお掃除しといたから!」
俺の正面に来てグイグイと腕を引っ張る穂乃果。そしてその後に海未とことりは穂乃果の強引さに呆れながらついてくる。
「じゃあ私は店番をしなければいけないので・・」
そう言って雪穂は店側へ行ってしまった。
雪穂・・中学生なのに偉いなぁ・・・。
***
「じゃあ改めて紹介するね! 南ことりちゃんと、園田海未ちゃんだよ! 2人は小さい頃から一緒で、仲良しなんだ〜。 それでね、こっちが神座暁君! アイドルをやってて、私のゴニョゴニョ・・・なんだよ!」
穂乃果が俺らの紹介を始めた。ゴニョゴニョのところが声が小さくて何を言っていたのかわからなかったが、まぁしっかりと紹介してくれた。
やればできるじゃないか穂乃果。俺は満足だ。
「え〜! 暁君アイドルだったの〜!?」
「はぁ・・・聞いたことがある名前だと思いましたら、やっぱり名の通った方だったんですね」
ことりは驚き、海未は納得したようにうなづいた。
うん、驚かれるのはもう慣れたよ・・・。
「アイドルだからといって態度を変えたりしないで接してくれると嬉しいよ。 改めてよろしくね」
「うん! 」
「えぇ」
良い子だなぁ・・・この子達。 穂乃果よ、よくぞ俺に紹介してくれた。 素直で優しい子の友達なんて久しぶりにできるよ・・・。
あんじゅ達3人なんて癖が強い奴らだし、撮影が一緒になるアイドルとかなんて俺を見ると何故か顔を赤くして逃げていったり、抱きついてきたり、どこかへ連れて行こうとするし・・・。
俺・・いじめられてるのかなぁ。
「暁、そんな悲しい顔をしてどうしたのですか?」
海未・・その優しさが何故か心に染みるよ・・・。
「悩み事があるのなら私ならいつでも聞いてあげますよ? わ、私の胸だっていつでも貸してあげます!」
・・・・へ?
む、胸をいつでも貸してくれるだとぉ!? ま、マジでぇ!!??
「ぜひとも貸してくだ「だ〜め!」ことり・・」
「ことりの方が〜 ふかふかしてるから、ことりの胸を貸してあげる♪ こっちの方が絶対いいよぉ♪」
そう言って両腕で胸をたくし上げる。
「で、でかい!! じゃなくて! 年頃の女の子がそんなことをしてはいけません! 」
俺に便乗して穂乃果も言う。
「そ、そうだよ! 胸を貸すのは穂乃果なんだから、ことりちゃんの胸は胸が穂乃果達より小さくて落ち込んでる海未ちゃんに貸しなよ!! 」
え? 海未が胸のことで落ち込んでる? 疑問に思って海未がいる方を見る。
「どうせ私の胸なんて・・・。胸なんてただの脂肪の塊ですし・・・弓道の邪魔ですし・・・体重が重くなるだけなのに・・・・。 これが格差社会でしょうか・・・ふふふふ」
「うぉーー! 海未ぃ! 胸なんて大小関係ないんだぞ!! それにお前はまだ成長期だ!だからこれから大きくなるし、気にするなぁ!」
なんとか励まそうとするが、これで効果があるのだろうか。
「・・・そ、そうですよね。これから、ですよね。・・・・よし、さぁ暁! 私の胸に飛び込んでください!」
「また降り出しかよぉぉぉぉぉ!」
「暁君! ことりの胸に来てよぉ〜!
「穂乃果の胸だってばぁ!! もぉぉぉぉぉ!!!!!」
「お姉ちゃん達うるさーーい!!!」
最後に穂乃果が大声を上げたところで雪穂から苦情が来た。その声でバツが悪くなった俺たちは雪穂に謝り、大人しくすることに決めた。
俺は我を忘れていったい何をしてたんだ・・。
***
「な、なぁ・・トランプでもやらないか? トランプなら静かに遊べるだろ」
「トランプかぁ・・ちょっと待ってて! たしかここに・・・あったあった。何やる?」
「あの、私はババ抜きしか知らないのですが・・」
「ことりもババ抜きがしたいなぁ。罰ゲームありで!」
「いいね! じゃあじゃあ、勝った人が負けた人に一つ言うことを聞いてもらうとかでどうかな!?」
「えぇ! それじゃ王様ゲームじゃないですか! 」
王様ゲームか・・まぁ勝てば大丈夫だろ。俺は運がいいし。
「んじゃ、やろうか」
シュッシュッシュっと穂乃果がトランプをリズム良く切った後、全員に手札は配られた。
俺の手札は・・お、3枚揃ってる。
「じゃあ穂乃果からで」
俺、穂乃果、海未、ことりの順で丸く円を作って座っている。
「う〜ん、これ! あ! 揃った!」
さっそく海未からトランプを引いて揃ったようだ。
やるな・・お主。
「では私はこの1枚だけ飛び出たやつにしましょう・・・!? 」
ことりからトランプを引いた海未は、いかにもガビーンと音が鳴りそうな表情をした。
あ・・絶対にババ引いたな。というか、顔に出過ぎだろ。
「じゃあ〜、ことりはこれにしよ〜!」
俺の手札からカードを引いたことりはトランプが揃ったらしく、山札に揃ったトランプを置いた。
「俺の番か。じゃあ適当にこれでいいや」
・・揃わないか。いつもはすぐに揃うのに、今日はついてないな。
と、まぁこれで1周したわけだけど、ことりがもともと手札が少なくて有利だな。次に穂乃果で、俺と海未は同列ぐらいか。
いや、勝負はまだこれからだ!
***
「わ〜い! ことりが勝っちゃった〜!」
結局ことりが1位になった。
おかしい・・計画だったら俺が勝って敗者に、お兄ちゃん、と呼ばせるはずだったのに・・・!
残りの手札は俺が1枚、穂乃果が2枚、海未が2枚で、次は俺が穂乃果から引く番だ。
「どっちがいいんだ・・。神よ、俺にご加護を!」
神に祈りを捧げた後、穂乃果の手札からトランプを1枚引く。
ど、どうだ・・?
・・・・・・合わないか。
「はぁ・・・」
「ふふ♪ 残念だったね暁君。 大丈夫だよ〜暁君が負けても、ことりは優しい女王様だから優しい命令にしてあげる!」
「優しい命令ってどんなんだよ。というかまだ負けてない!」
負けたくない。何かことりから嫌な気配がするし。俺が負けたら何を命令されるかわからない。
「あっ!穂乃果揃っちゃった〜 イェーイ!」
なぬぅ!? 穂乃果、お前もか!この裏切り者!
ま、まぁいい・・・ビリにならなければいいんだからな。
後は俺と海未の一騎討ちだ。
「うぅ、どうして皆さんすぐに上がってしまうのでしょうか」
いや・・それは海未が罠に引っかかりまくったり表情に出過ぎたりするからだろ。
「まぁとにかく次は海未の番だ。どうぞ」
俺が持ってるのはハートのAが一枚とクローバーのキングが一枚の計2枚だ。
海未がそろーりと手を伸ばし、カードを掴んで俺を見つめる。
うるうると涙ぐんでいて半べそ気味だ。なんだか俺がいじめてるみたいで心が痛い。
ハートのAを自分の手札に入れた海未はトランプをシャッフルして俺の前に差し出す。
「ど、どうぞ・・」
「・・・・・・」
これはどっちにするべきか。どう見たって力んでる右手の方が怪しいんだが・・・・。
スッと手を右手のトランプの上に伸ばす。すると、海未はこの世の終わりのような顔をした。
こ、これは・・・・・・!!
次に左手のトランプの上へ手を移動させる。今度は救いの神様が降臨したかのようにぱぁっと明るい笑顔になった。
・・・・・・・・・・分かり易すぎだろ!!!!!
もう一度右手の上に手を伸ばす。すると、またこの世の終わりのような顔をした。
あれだ、ムンクの叫びの顔だなこれは。
どうしようかと迷っていると、海未が俺だけに聞こえるように小さな声で喋った。
「お、お願いです・・・それだけは選ばないでください・・・お願いです・・・」
「・・・・・わかった。じゃあ俺は左にするよ」
仕方ない、今日は俺が犠牲になるか。海未があまりにも可哀想すぎて悲しくなってきた。
楽な罰ゲームだといいなぁ・・・。
そして海未からババを引き、俺の手札に入れる。とりあえず、海未を上がらせてあげるためにハートのAを高くしとくか・・・はぁ・・。
***
「やったぁ、上がりましたよ! 初めてトランプで勝ちました!!」
「え〜!海未ちゃんすごい!」
「ということは〜暁君が罰ゲームで決定ー!」
「こんなはずじゃなかったんだよちくしょおぉぉぉぉぉお!!!」
「じゃあ〜女王様の命令〜!」
「ことり、楽なやつにしてくれよ?」
「大丈夫大丈夫〜! ことりの命令は、今度暁君のお洋服を作らせて欲しいことだから!」
え? 服を作る? そんなんでいいのか?
「え、それじゃあ俺の方が得しちゃってるんじゃないのか?」
「ん〜ん♪ ことりはお洋服を作るのが好きだから経験にもなるし、男の人のお洋服も作ってみたかったから♪」
ほわぁぁ。ことりって裁縫もやるとかどんだけ女子力高いんだよ。もしかして天使なのかな。
「暁君!ことりちゃんの作る洋服ってすっごくレベルが高いんだよ! ねぇー穂乃果も作って欲しいな〜」
「それはいいですね。私もスカートが長めのお洋服を作って欲しいです」
「うんうん♪ 順番に作ってくから待っててね」
「ありがとな、ことり」
「うん!」
***
ピリリリリ!ピリリリリ!
「あ、悪い。電話だ」
もう一度ババ抜きをやろうとすると、俺のスマホに着信が入った。一度みんなに断ってからその場で出る。
「もしもし、上座暁です」
「あ、暁さん。突然すみません、私先日の音楽番組のディレクターなのですが、実は撮り忘れたところがあって再撮影することになったんですよ。大変申し訳ありませんが、今からスタジオに来ていただけませんか?」
「そうですか。皆さんに迷惑をかけるわけにはいきませんし、今から向かいますね」
「すみませんがよろしくお願いします・・失礼します」
電話を切り、皆にもう帰らなければいけないことを伝える。
「えぇ〜もう帰っちゃうの!?」
「そうですか・・まぁそれは仕方ないですね」
「うん・・・お洋服が完成したら連絡するね」
「皆ごめんな」
穂乃果は不満そうな顔をし、頬を膨らませる。海未は残念そうな顔をするが、納得したようにうなづいた。ことりはさみしそうな顔をした。
俺ももっと皆と遊んでたかったけど、仕事だからしょうがない。
「じゃあまた今度、元気でな!」
「またね〜! 」
「ではまた会える日まで」
「ばいば〜い」
少し名残惜しいけど時間もあまりないため足早に出る。出口へ向かう前に穂むらまんじゅうを差し入れに買うことを忘れずに。
「あ! 暁さん、おまんじゅうを少しサービスしときましたので暁さんの分は2個ありますよ!」
「お、雪穂ありがとう!」
やっぱり出来た妹だな雪穂・・・。
そして俺は穂むら屋を後にした。
皆さんこんにちは。1週間ぶりですね。 次回は、やっと音ノ木坂学院の学校見学の予定です。 そこで、原作1年前の春の季節は終了します。ですから、学校見学が終わると夏に入ります。夏では皆さんがお待ちかね?のA-RISEが登場する予定でいます。