夜の帷が消えるまで   作:発狂する雑草

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別サイトに投稿はしてたんですけど、あんまり利用しないサイトだからか更新が続かなくてハーメルンに生えてきました。
ハーメルンでは初投稿です。
今作処女作なんで温かい目で見守っていただけると嬉しいです。
失踪するかもしれませんがその時はすみません(^_-)-☆
お豆腐メンタルなので、ほんっと、ほんと優しくしてください。


第一章 咲イタ犬蓼
第一節 第一項


____2×××年

 

 

 

 

 

パチパチと爆ぜる火花の音

この世のモノとは思えぬほど(おぞ)ましい”何か”の呻き声が辺りに響く。

 

時刻は夜中の三時

まだ誰もが寝静まっているであろう時間だというのに、その日は酷く五月蠅(うるさ)かった。

夜空を仰ぎ見ればぽっかりと大きな月が一つ

その前を鳥の大群が通っていくのが酷くはっきりと(まふまた)の裏に焼き付いた。

次々と崩落(ほうらく)していく家々

崩落により巻き上げられ、土煙が辺りを(にご)した。

 

 

「あ”、あ”あぁぁぁぁぁぁぁああああああああ?!?!」

 

 

しかし濁しきれない現実がそこには存在した。

一帯を埋め尽くすほどに悲痛な叫びが鼓膜(こまく)を貫き、絶望を張り付けたような表情の人々が脱兎(だっと)のごとく地を駆け回る。

そんな彼らを己こそが捕食者(ほしょくしゃ)だといわんばかりに追い回す黒く大きな影

 

この世のものとは思えないほどの巨体をもった怪物。

ぎょろりとした大きく赤い目玉に体から生えた花と長いツタ。ギラギラと光る鋭利な牙。

 

怪物から逃げ惑う人々の群れがあった。

子だけは守ろうとする女の姿があった。

訳も分からず喚き散らす男の声があった。

膝まづき神に救いを求める教祖の姿があった。

苦し気に呻く子供の顔があった。

噎せ返るほどの血の匂いがあった。

 

形容しがたい地獄がそこにはあった。

 

「あははははははははははっ!」

 

誰もが恐れ(おのの)き、逃げることしかできない中

恍惚(こうこつ)と言いたげな表情を浮かべ笑う男が一人

男は両手を血に染めあげると、手を掲げ、笑い声を上げていた。

その姿は正気を失ったようにしか見えない。

しかし彼はこの場の誰よりも正気だった。

 

美しく長い白髪を掻き乱し高らかに笑う男の顔は見えない。

ただ、一つ言えることはこの男は誰よりも”正常”であり”異常”であるということ。

 

やがて男は笑いを収める。

だがその表情には(こら)えようがない笑みが浮かんでいる。

ひくりと痙攣(けいれん)する口角を押さえながら男は一歩前に出る。

足元に広がった誰のモノかもわからない血だまりが飛沫(しぶき)を飛ばし、素足に絡みつく。

どろりとした生暖かい温度と、液体でとろけた泥の不快感

だが男は気を止めることも無く、()せ細った手を満月に伸ばす。

無い髪の隙間から見えた深紅の瞳は、まるでおもちゃを手にした子供のようにキラキラと光っている。

無邪気。無垢。それが似合いそうなほど輝かしい笑みで男は笑って見せる。

 

「ようやく!漸く私の夢が叶う時が来た!」

 

 

一片の光すら届かぬ闇の世界で男はただただ笑う。

 

 

「さぁ、粛清(しゅくせい)を始めよう___神の名のもとに




(ハーメルンで投稿するの初めてなのでうまくできているのかどうか心配すぎてすでに失踪しそうになっている雑草→)(;'∀')
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