夜の帷が消えるまで   作:発狂する雑草

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作者にもメンタルケアは必要なんや。
グロと鬱は大好物だけど、心がしんどい時があるんや。
そういう時に、メンタルケアもかねてこの小説は大事なんや。あひゃひゃひゃひゃ(^◇^)
はい!この酩酊賛歌はおまけシナリオです!
まったりとした息抜きも大事だよね!!!ねっ!!!
もともとは個別シリーズとして収納してたんだけど面倒クセェなってなってこっちに植え付けちった☆テヘペロ
シリアスの余韻に浸りつつ次の話が読みたい人は読まずに次の話へ進んでください。
息抜きしたい!って人は読んでっちゃってくださいね。


酩酊賛歌〜入学式〜

ぴぴぴぴ、というアラームの音が部屋に響く。

ベッドがモゾりと動き、アラームを叩く。

時計の周りにはすでに大量の目覚ましが倒れており、たった今叩かれた目覚ましもがしゃんっと倒れる。

瞬間、その目覚ましについていたらしい糸が引かれ仕掛けが作動し、水の入ったペットボトルががたりと傾き、開け放たれた飲み口からんバシャんっと水が降り注いだ。

補足しておくと寝汚いこの部屋の主自身が必ず起きるために”自ら作った仕掛け”であり、決して誰かのいたずら、という訳ではない。

 

「うおおおお!?」

 

自身の仕掛けとはいえ、寝ぼけているところに突如ペットボトルから放たれた冷水の冷たさに襲われ、ベッドで寝ていた少年がキュウリを見た猫の如く飛び上がった。

 

「つめったッ!?てかい”ってぇ!?鼻いってぇ!!!げほげほっ、やべっ、これが作動したっつーことは…」

 

激しく咽ながらも、彼はたった今自分が殴りつけた時計を掴んで時刻を確かめる。

時刻は7時50分を指している。

それを見た瞬間彼の顔はサァァァァッと青くなる。

 

「やべぇ遅刻する!!!入学初日の遅刻は心象がっ!」

 

思わず叫び声をあげる少年

この慌ただしい少年の名は氷雨誠(ひさめまこと)、歳は16歳だ。

彼がこれから通うのは”殲滅学園”小中高一貫の学校だ。

名前こそ物騒だが、ごく普通の学園

 

 

 

この物語は、ごくごく”普通の学園”に通う生徒たちの、ちょっとした物語____

 

 

 

【入学式】

それはその学校に入学することを許可し、お祝いをする式典のことだ。

殲滅学園というぶっとんだ名前をしている学園といえど、この学校だっていたって普通の学校。勿論入学式くらいは存在する。

集合しろと言われていた体育館には整列した生徒たちの姿がすでにあった。

当然だ、少し時間が過ぎてしまっているのだから。

 

(結局間に合わなかった。くそ、絶対先生に悪い意味で認知されただろ…)

 

内心溜息を吐きながら遅刻してしまった誠はこそこそと列の最後尾に紛れる。

そうして目だけでぐるりと体育館内を見回した。

 

(小中高一貫なだけあって人多いな。やっぱすでにコミニティー築かれてるよな。

外部受験者だから知り合いなんざいねぇし…やってけっかな)

「あれ、見たことない顔だ」

 

きょろきょろとあたりを見ていると、隣から女子生徒の声がした。

見ればそこにはミディアムくらいの茶髪の少女

誠の学ランとは違い、黒のセーラーを着ており、二の腕部分にはこの学校の校章ともいえる花を模したワッペンを付いている。

急に話しかけられ驚く誠をみて、彼女は困ったように笑う。

 

「急に声かけてごめんね。私坂谷八生(さかややよい)です」

「俺は氷雨誠。外部受験したからな、知らなくて当然だ」

「ああ、成程ね!にしても外部受験で入って来るなんて珍しい~

ここの列ってことは同じクラスだよね。これからよろしく、誠君!」

 

にこっと微笑んだ八生に誠は「おう」と軽く頷く。

そんな風に話していると壇上に校長先生が登って来る。

 

「え~新入生の諸君、まずは入学おめでとうございます」

 

挨拶をしたのは浅葱大賢(あさぎたいけん)。歳は40代半ばで、この学校の校長を務めている男だ。

 

「諸君はこれからここで様々な事を学び、成長していくことでしょう」

(校長の話っていっつもなげぇんだよな、すでに眠くなって…)

「という定型文を喋ったところで、どうせ”校長の話いつも長いんだよな、眠くなってくる”と思って欠伸をする生徒が多いことでしょう」

「!」

 

その言葉に誠はぎょっとする。

だが校長は言葉を続ける。

 

「なので、この学園に入るにあたり注意事項を三点だけいいます。まず一つ目」

 

ごほんっと喉を鳴らした彼は言う。

 

「喧嘩で校舎を破壊しないこと」

 

直後、がんっというものすごい音が外から響いた。

音の方向を見ればグラウンド、正門の門がぶっ壊れ、地面に倒れていた。

 

「だからさ、遅刻したのはたった五分やそこいらでしょ。それなのに門締めようとするとか心狭くねワンコ先生」

「誰がワンコ先生だ。殺すぞクソ餓鬼ィ。つかピアスしてんじゃねェ、制服も羽織ってんじゃねぇ、ちゃんと着ろ。校則守れや」

「校則は破るためにあるんだよ。これ常識」

 

門があったであろう場所には一人の少年。高等部三年、天満善(あまみよい)だ。

彼は一人の教師に怒られているものの、気にしている様子もなく校舎に入っていく。

勿論破壊した門はそのまま放置だ。役割を果たそうとした結果ぶっ壊され、挙句放置された門が酷く寂しげに見えた。

 

「二つ目に、危険な研究をしないこと」

 

「ぎゃぁぁぁぁ爆発したぁぁぁ!!」

「先生!勅使河原くんが巻き込まれて吹き飛びました!!!!」

「りっちゃぁぁぁぁぁん!?!?」

 

外から物凄い爆発音が空気を揺らした。

見れば校舎の一角。窓からは黒い煙がもくもくと沸き上がっており、一人の男子生徒が二階の窓から吹っ飛ばされ、花壇に落っこちていったのが目視で来た。

その光景を見ていた誠の頬がぴくぴくと引き攣る。

 

「……最後の注意事項は、自分の身は自分で守ってください。ヤラレル前にヤレ」

(いいのかそれで!?)

 

どことなく死んだ目をした校長の酷く真面目な言葉に思わず突っ込む誠

 

「いっつもこんな感じだよ、この学校」

 

大して驚いた様子もなく笑う八生

 

(そういえばこの学校のパンフレットに滅茶苦茶”普通”とか”仲良し”とか”平和”とか書かれてたな…怖いくらいに)

 

普通の学校案内パンフレットといえば行事のことやその学校が残した功績や見どころなど、そういったことを載せるものだろう。

だがこの学校はそうではない。学校の様子と寮があること、そしてでかでかと”平和な学園生活”という文字がど真ん中に乗っていたのだ。

学校生活って普通平和なものだろ、と思いつつも、インパクト狙いでこんなことをしているのだろうかと勝手に解釈してしまった誠、この時もっとちゃんと考えるべきだったという後悔が今になって押し寄せる。

 

「大丈夫だよ。慣れたらなんってことな___」

 

「なんてことないよ」と言おうとした八生、その頭には白い蛇が噛みついていて、そのまま後ろにひっくり返った。

 

「八生ぃ!?」

 

慌てて誠が抱き起すと彼女は口らか血を流す。

ぷるぷると手を震わせながらもその手はサムズアップして誠に向いている。

 

「だ、大丈夫だよ。あはは、慣れたら楽しいか…ら、ごふっ」

「八生ーーー!!!」

 

「あら?アタシの蛇が一匹足りないわ。どこ行ったのかしら」

 

遠くの方からは蛇を探す黒髪を編み込んだ女子生徒の姿があった。

彼女は夜縁螺(やえんにな)、中等部一年だ。

 

(にな)さん!!蛇はもってきちゃだめだって言われたでしょ!」

「仕方ないわよ先生、この子たちがひっついて離れないんだもの」

 

いうと彼女の制服から蛇がぞろぞろと出てきて教師の女性は「きゃぁぁぁ」と悲鳴を上げ、どんどんと事態がデカくなっていく。

また外からはドカンッというものすごい音が響き、グラウンドからは「まてごらァ!」という男の怒号や「先生!謎のガスが発生してます!先生!!」という声が響いている。

控えめに言ってカオスだ。

混沌極まれりな体育館の中、誠は何処か満足そうな顔で気絶した八生を抱えながら顔を引き攣らせる。

 

(俺、入学する学校絶対ミスっただろ…)

 

入学初日から早速やめたくなった誠であった。




自称普通な殲滅学園物語、開幕~
ってことで。カオスここに極まれりってかんじですね!!!!はははっ!
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