夜の帷が消えるまで   作:発狂する雑草

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今回の章はこれにて終わり!!いえい!(*´ω`)


第三項

「さてと、一周終わったし時間も時間なのでぱっぱとやっちゃいますよ」

 

時間も過ぎ、時刻は18時になっていた。

最期に律の刃を破壊し終えた會は律に休憩に入る様に促すと誠の方を見る。

その言葉に誠は所謂「最後の一本をやる」という言葉だと察して、誠は前に出る。

 

「この袋から一本武器とってくださいっす。

最初に言った通りこれが今日最後の1対1なんで、全力で来てくださいっす」

「はい」

 

頷くと誠は渡された袋から少し歪な刀を一本抜き取り…瞬間切りかかった。

誠の行動に少し驚いた會は、足を一歩下げて攻撃を塞ぐ。

だがすぐに誠が距離を詰めてくる。

 

(一撃目はそこそこよかったっすけど、他はぜーんぜん治ってねぇっす。こりゃ時間の無駄だったっすかね)

 

そんなことを思い、刀を圧し折るために足を払い、傾いたところにナイフを叩き込もうとして

 

「!」

 

誠は素早く地面に片手をつくと、低姿勢から會の腹目掛けて蹴りを放つ。

決まりはしなかったが、會の体が少し崩れた隙に低姿勢のまま僅かに後ろに下がる。

だが會は逃がす気はなく、一歩で追いつくと、そのまま木のナイフ二本を振る。

 

(変に力に抗うとすぐに折られるのは分かってる。だから、流すように…捌く)

(多少は学習してるっすか、なら)

 

少し會が後ろに下がると、直ぐ体制を低くする。

強烈な踏み込みから発せられる、正面からの突進と同時の薙ぎ払い。

それが誠の体に襲い掛かる。刃が悲鳴を上げる。折れることはなかったが衝撃が腕に伝わり痺れる。次の行動を遅らせる。

その間に横に薙いだ二本のナイフを流れる様に内側に持ってくると、そのまま下から上への切り上げ。

誠は片足を滑らせ半転。二撃目を辛うじて回避する。

だがそこに容赦なく三撃目が叩き込まれた。何とか刀を滑り込ませてナイフを受ける。

しかし衝撃を流しきることが出来ず、刃が僅かに欠ける。だがまだ折れていない。

しかし先程の凄まじい斬撃の圧力に腕ではなく足が屈し、その場に踏ん張ることができず地面の上を滑るように転げる。

間合いが開いた。距離を埋めるためには七歩か八歩を必要とする。

受け身を取り、半ば跳び上がる形で素早く立ち上がる誠

だが既に、目の前には會がいた。

會はその跳躍力と足の力で、数歩を1歩で済ませたのだ。

そうして振り上げられるナイフ、それを

 

「らぁぁぁぁ!!」

「はっ!?」

 

刀を立て、二本のナイフに切っ先を突き刺すように、スプーンで救い上げる様に、僅か斜め右上から二枚のナイフを巻き込み下から上へと突き弾いた。

會よりも非力である誠の反撃が、會の攻撃を防ぐどころか、あろうことか両腕を握るナイフごと跳ね上げてみせたのだ。

 

「ああああああ!!!」

「!」

 

そのまま、空いた腹に素早く薙ぐように刀を引く。

それを素早く弾いた會。だが誠の追撃は終わらない。一気に距離を詰めるとそのまま刀を振るう。

會は思わぬ誠の行動に目を見開く、だが

 

(近寄りすぎっす。やっぱまだまだっすね)

 

誠の腕を弾く。明かにがら空きになった誠の胴体にナイフを叩き込もうとして

 

「!!!」

 

背筋が凍った。會はぎょっとして地を這うように腰を低く落として僅かに後方へ跳ぶと。

 

「!」

「っ」

 

直ぐに誠の腹に蹴りを放った。

そして下がった顎に思いっきり蹴りをを放った。

思わぬ反撃に誠は防御が間に合わず諸に攻撃を受ける。ぐわりと誠の脳が揺れ、吹き飛び、そのままごろごろと地面を転がる。

 

「……あ」

 

どさっという地面に倒れる音を聞いて、會はハッとする。

 

「す、すんません誠くん!大丈夫っすか!?」

 

慌てて倒れた誠に近寄るが

 

「……気絶してる」

 

誠は目を回して気絶していた。そんな彼の右手に會は目をやる。

 

(逆手……俺の視界から刀が消えた隙に切り替えて、首裏掻っ切りにきたってことっすか…)

 

つまり、あのまま気づかずに攻撃していれば危なかったのは會の方だった、ということだ。

掠り傷一つつけられやしないと高をくくっていたというのに殺されかけていた。

その事実に冷や汗が流れて、會はぐっと顔を顰める。

 

「すごかったね」

 

そんな會に吞気に声をかけてきたのは日向(ひなた)であった。

會はジトッとした目で日向(ひなた)をみる。

 

日向(ひなた)くん。誠くんになに話したんすか」

「特別な話はしてないよ。アドバイスらしいアドバイスも特にしてない。これは他ならぬ彼自身の実力ってことだね」

「……」

「下に見てた新人に負けかけて不満?」

「…そんなことは」

「噓。あの話、ちょっと妬み入ってたでしょ。

君が今の立場を確立するために、文字通り血を吐く様な努力を積み重ねてることは知ってる。…でもそれは相手だって同じだ」

「………わかってます」

 

そういうと會は誠を担ぎ上げる。

 

「念のため支援に連れていくっす」

「うん、そうしてあげて。僕が代わりに彼らの相手をしておくから」

「頼んます」

 

それだけいうと誠を連れて會は立ち去っていく。

廊下を歩く會は顔を顰める、分かりやすく機嫌が悪そうだ。

大股で廊下を歩き、医務室に辿り着くと扉を開ける。

 

「亜怜さん。すんません。此奴見てやってほしいっす」

 

 

”でもそれは、相手だって同じだ”

 

 

___わかってても、受け入れられるかどうかは別問題だっつーの

 

 

ぼそりと呟くと會はそのまま支援の医務室に入っていった。

 

 

 

 

 

・・・・・・

 

 

 

 

 

「んふふふふふ」

 

不気味な声が大広場から響く。

部屋にはソファーがあって、黒いローテーブル

壁の方には作業机と揃いの椅子が一つ。そして奇妙な絵の描かれた額縁が壁にかかっていた。

部屋の中央、大きなソファーに座り、隅っこの方でクッションを抱えて縮こまっているナニカ

黒い影に白い面が一つ。どこを見ても到底人間とは思えないそれ

眼の前にはまんまるな体躯の似たような化け物が座っていた。

 

そして作業机、椅子ではなく机の腰を下ろした小柄な化けもの

彼は歪なほど長い指で楽し気にホルマリン漬けの中身をいじっては眺めている。

笑い声しか聞こえない部屋。

見つめているホルマリン漬けには脳みそや心臓、目玉が半分に切られ、小さな瓶に詰まってプカプカと浮いている。

仄暗い室内の僅かな光にかざしながら、彼はまた機嫌よさげに笑いを漏らす。

 

「き、機嫌よさそう…ですね」

「まぁね~!」

 

ソファーで縮こまっている化け物が恐る恐る声を掛ければ、机に腰かけていた化け物はニコニコと笑いながらブンっと手を振り上げる。

その拍子にポーンッとホルマリン漬けが天井まで舞い上がり、地面に落ちて叩き割れる。

ホルマリン漬けの液体が床に染み込んで、中身が転がる。

彼はぴょんっと机から飛び降りる。

その際、靴裏がそれらを踏み潰したが気にした様子もなく、ソファーに飛びついて笑った。

 

「楽しい楽しい人間狩りナリ。フヘヘ。たのしみにきまってるナリよ」

 

彼は縮こまるソレの肩に腕を回して歪に笑う。

 

「人間狩りなんて何年ぶりナリかねぇ?ふへへへへっ、腕がなる〜」

「う”っ、僕は自信ないですよ。

そもそも僕よりよっぽど優秀な…ああ、きっと後でリンチに遭うんだぁ。

僕なんかがマグレで呼ばれたから調子乗んなって殺されちゃうんだぁ、おわりだぁ」

 

なんてぶつくさと独り言を延々と垂れ流し始める。

一方楽しげな化け物は彼から離れると、くるくると「楽しみナリ~」なんて言いながら回り始める。

二人が奇怪な行動をとる中、体格の良い。化け物だけはじっと地面に落ちて砕けた目玉を眺める。

テレビの映像を眺めていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

_______褪セタ午時花ハ朽チ果テル




人間って複雑な生き物だなぁ、雑草は雑草なので人間の事情とか知らんけど( ̄▽ ̄)
次章はいよいよ交流会!新キャラ大登場だぜ!だぜ☆

次回の更新は結構先かもね!!恐らく2週間は無理!!わぁお!
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