それはそうと文化祭。皆さんどんな思い出がありますか?
雑草は只管食べ物系の出店コンプしにいってました。一人で。
え、友達どこ行ったのかって?ふふ、文化祭なんてリア充の祭りですよ?
そうだよぉ!皆彼氏彼女とイチャコラしに行ったよぉ!
くそぉぉぉおおおおおおおおおお!!!
因みにチャレンジ系の出店も出てましたが普通に無双しホワイトボードに乗りました。
ふふ、達成感はある。けど、なんでしょうこの胸の虚しさは……ははは……畜生めっ!!!
「ということで、今回の出し物は”白雪姫親衛隊with小人”できまりです」
「いやなんだそれ」
季節は巡り11月。文化祭の季節がやってきた。
現在、
そうして感じの内容決めを行っているわけなのだが、決定した作品のタイトルがやばい。
なんだ白雪姫親衛隊with小人って。可笑しいだろ、色々と。
そんな一心でツッコミを入れる誠。だが隣に座る
「楽しそうだよ?白雪姫を狙う
「いやツッコミどころ満載だろ……つーか」
そこで誠は勢いよく振り返る。
「なんでいるんだよお前ら!今授業中!お前ら中等部だろ!」
「暇なんだよね!」
振り返った席に座っていたのは中等部にいるはずの
暇だといった紡に対して誠は「さぼってないで授業行けよ」と至極真っ当なことを言うが…。
「細かいことを気にする奴はモテないらしい」
「余計なお世話だ!!」
律の一言に誠が食いつけば律は誠を鼻で笑った。
それに対して誠がぐぎぎと唸っていれば、律と一緒にいた紡が「そんなことはどうでもいいの!」とばんっと勢いよく机を叩いて立ち上がる。
「それより今年のBHCの優勝賞品!食堂食べ放題チケットだよ!!絶対欲しい!!」
「BHC…?」
誠は聞きなれない言葉に首を傾げる。
「BHC。正式名称は”ビューティフルヒューマンコンテスト”って言ってパフォーマンスを皆の前で披露して優勝者を決める大会なんだ」
「いやネーミングセンスだッさ!!」
誠がまたもや声を上げる。それに対して八生は苦笑いを浮かべる。否定しない辺り彼女も同じことを思っていたのだろう。
「あ、因みに前回の優勝者は親父ギャグ連発してたよ!」
「親父ギャグって…それパフォーマンスなのか?つか評価基準何処だよ…」
「顔面」
「率直かよ…」
「あとコネが多いやつ」
「公平もくそもねぇな」
「人間なんて所詮そんなものだ」
「急に重いな」
文化祭のメインとも言えるイベントについて話し合う四人
だが忘れてはいけない。現在は授業中だということを。
担任である
「氷雨君、坂谷さん。今学期の国語の成績楽しみにしていてくださいね」
「「え”」」
「筑波くんと勅使河原くんは生徒指導です」
「「え”」」
そうして落とされた充幸の言葉に四人は絶望した表情で彼女を見たのだった。
そうして時間は流れて文化祭当日
沢山の拍手喝采が体育館に響く。
やっていた演目は白雪姫。そう誠たちのクラスのものであった。
客受けがよく、観客たちは満足げな顔で拍手を送っていた。
そんな体育館からノロノロと出てきたのは誠だった。
だが、その風貌はいつもの学生服姿ではなく。
美しいドレスに身を包みしっかりメイクされた姿だった。
「なんで男が白雪姫やる羽目になってんだよ。
女子居るんだから女子がやればいいのに……なんで俺…」
「ドレスをきたらみんなお姫様だよ!」
「くそ…お前はお咎めなしだからって楽しそうにしやがって…」
白雪姫親衛隊with小人
その主人公である白雪姫をやったのは、なんと誠だった。
なぜこうなったのかというと先生に交渉し悪い成績を回避するための交換条件として誠が白雪姫をやる、という話になってしまったのだ。
皆裏方や派手に暴れまわる小人や王子、継母をやりたいから、ということだった。
主役なのに一番人気がないとはこれ如何に。
なお八生は普段の生活態度から許された。解せぬ。
劇は無事に終わりを迎えたからよかったものの、ひどい目にあった。はやく更衣室に行こう。
そう考えていれば「まこちゃーん!」という聞き覚えのある声が聞こえた。
見ればそこには紡の姿。後ろには律の姿もあった。
「劇見たよ!すごく面白かった!特に王子をバズーカーで城ごと吹っ飛ばすシーンと老婆に化けた継母に王子が求婚するシーン!
僕白雪姫見たことなかったんだけどあんな話だったんだね!!面白かった!!」
「今すぐ原作買って読んでこい」
「筑波、そんな話をしにきたわけじゃないだろ。着替える前に本題を話せ」
「あ、そうだよね!!!あのねあね!!
じつはまこちゃんをBHCにエントリーしといたらいってほしくて!」」
紡は純度100%の笑顔でいう。
「はぁ?!」
誠は素っ頓狂な声を上げた。
白雪姫をやれと言われた時以上にすごい顔をしていると八生は内心思った。
「冗談じゃねぇぞそんなこと!!!!」
「大丈夫だ。その格好なら全員の視線を独り占めできる。すでに独り占めしているんだから」
「奇抜だから注目されてるだけだろ!!」
「注目されなきゃコンテストで優勝できないだろ」
「それっぽいこと言って丸め込もうとしてんじゃねぇ!!!!」
断固拒否の姿勢を見せる誠に律と紡はやれやれと言いたげなことをする。
それに対して「なんで俺がわがまま言ってるやつ見てぇな態度取ってんだよ確実にお前らのが悪いだろうが」という。
彼の主張はもっともだ。しかしここで誠に牙を向いたのは律でも紡でもなく、この学校だった。
「そうか。そんなに嫌がるなら仕方ないな」
「うん。本人が嫌なのに無理強いさせるのは良くないよね…」
うんうんと頷き、そして
「キャンセルになるとまこちゃんはペナルティとして課題出されることになるけど、仕方ないよね!」
「は??」
その言葉に誠は固まる。
「ペナルティに課題って…な、なんだよそれ!」
「前に先輩方が集団で出場をブッチしたことがあってね。それ以降BHC出場者はキャンセルしたら課題出されるようになってるの。因みにそれ蹴ったら生徒指導へ」
「いやいやまてまてまて!!!」
八生の説明に誠は異議を唱える。
「おかしいだろそれ!!!体調不良とかでマジでキャンセルしないといけなくなったらどうすんだよ!」
「自分の行動言動には責任を持たないといけない…みたいな?」
「俺の場合俺の意思関係なくやられてんだけど?!ペナルティ受けるならコイツラだろうが!!!」
「うちの学校騙される方が悪い、やられる前にやれ、が校風だから…」
「どこの世紀末だよソレ!!!!」
真っ当すぎるツッコミをいれる誠
彼を前に律と紡は「大変だね」とこの騒動の原因のくせして他人事のように言う。
「それで?どうする氷雨」
「課題か、出場か」
「くっ」
ぐぐぐっと葛藤する誠
彼は顔を顰め二人をにらみ
「なんか賞もらったとしてもお前らには絶対景品は渡せねぇからな!!!!」
「えっ、まこちゃんのケチ!!!まってよぉ!!」
「…」
誠は自棄になったように叫ぶとそのまま走りだしそのすぐ痕を紡と律も追いかけた。
一気に静かになる空間
取り残された八生は「いっちゃった」と苦笑いを浮かべる。
「劇も終わったし、ここからは自由時間か…どうしようかな。誰とも回る約束してないんだよね」
静かな廊下で八生はぼそりと呟く。
ふと、廊下の外。校庭が見える。校庭には勿論出店が沢山立ち並んでいてにぎわっている。
だがその中で特ににぎわっているのはステージだった。
「あ、先生たちだ」
ステージにはギターを持った
「そういえば今年の先生たちの催しはライブだって言ってたっけ………」
八生は窓に手を置く。
「皆楽しそう」
ぼそりと、消え入りそうなほどに小さな声で呟く。窓ガラスに反射した顔は少しさみしそうに見えた。
「おい八生!お前手伝え!!!」
「え?」
と、突然手を掴まれる。弾かれたように見ればそこには誠がいて。彼は荒い息を吐きながら八生の手を引く。
「一緒にこい!出るからには優勝狙うぞ!!」
「えぇ?!BHCのこと、だよね?!結局出るんだ!?」
「ちっ、アイツ等ギリギリに言いに来やがって、今からやっても間に合うかどうか……とりあえずお前化粧やれ!任せたぞ!」
そう口早に言って走り出す誠
釣られて八生も走り出す。八生は呆然としながら誠の言葉を反芻する。そして
「…うん!任せて!」
八生の顔に笑みが咲いた。
因みに、誠はそのクオリティの高さから見事優勝を果たしたという。
皆さんの学校はミスコンみたいなのありましたか?
うちの学校はなかったんですけど、あったら楽しそうだなってちょっと思いました。
でもあれ、ぶっちゃけ顔面の良さと人望の高さで選ばれてるところありません?
始まる前からこいつ絶対優勝するな、みたいなのわかりそうだなっていつも思います。
雑草が捻くれてるだけかしら?(;´Д`)