代わりに次回は長いよ!!
美味いこと調整できればいいけど、残念なことに区切りが下手過ぎてこんなことになったよ。やってらんねぇな!!!!
「もっとそっち切ってくんない?邪魔なんだけど」
「あ?お前こそ手際悪ィんだよ。さっさと切れや」
「それは駄犬ちゃんでしょ。傍にいるのにぶんぶん何も考えずにぶん回さないでくれる?目玉ついてないんじゃないの?」
「あ”ぁ?テメェが被せてくるんだろうがァ」
お互い殆ど無表情でありながら、ぎゃんぎゃんとそんな口喧嘩をしながら不死者の群れを物凄い勢いで一掃していくのは善と飛鳥の二人だった。
彼らが駆けながら獲物を振るえば、一瞬で不死者の死骸の道が出来上がる。
きっと不死者たちもすれ違いざまに切られていることもあって、自身が死んでいることに気づくより早く殺されている。事実、悲鳴を上げることなく朽ちているのだから。
「大体テメェのが年下で殲滅隊歴も下なんだからちったァ敬えや」
「はっ、お生憎様自分より弱いやつを敬う趣味はないんだよ老犬ちゃん。そういうのは強くなってから言ってくれる?」
「テメェ脳みそいかれてんじゃねェのかァ?
今までのトータルの勝率は俺の29勝28敗だろうが。テメェのが雑魚だろ」
「やっぱ老犬だね。記憶力弱りすぎでしょ。その勝率逆だよ。君が一勝分負けてるの」
そういって善は思いっきり鋏を振る。
その鋏が飛鳥に当たりそうになり、思わず身をかがめる飛鳥
「あぶねェだろうがァ!!さっきから殺す気か!?」
「ごめんね。人間にしか気を使えないんだ。ああ、そういえば駄犬ちゃん人間だったね」
「………よくそんなんで俺らに連携がどうこう言えたなァ」
「ああ、なら連携してあげるよ。そこの右端から2匹来てるよ。頑張って殺してきてね~」
「連携じゃなくて顎で使ってるだけじゃねェか!ぶっ殺すぞ……!」
「殺すしか言えないの?語彙力貧困過ぎて笑えるんだけど」
「てめ………っ!!!」
ぎりぎりと歯を食いしばり、飛鳥は迫ってきている不死者を切り伏せていく。
するとその死体を踏み台にして飛びかかってくる不死者がいて、飛鳥はそれを蹴り飛ばしながら舌打ちをする。
そしてすぐに体制を整えた彼は再び駆け出すと、同じように飛鳥に襲いかかろうとしていた不死者をまとめて切り倒した。
「くそ、テメェも口じゃなくて手ェ動かせよ。クソガキ!」
二体を殺して見せた飛鳥は忌々しそうに顔を顰め振り返ると善に向かって叫ぶ。
だが善は呆然と立ち尽くし一点を見つめている。
「あ?聞いてんのか…って、おいっ」
だが善は飛鳥の声には反応しなかった。
代わりに、走りだす。
飛鳥は驚いた顔をした後、善の後を慌てて追いかける。
「急に走り出すんじゃねェよ…」
そういって飛鳥が善に追いつく。
「って、あ?ここ…………病院か?」
開いた扉に飛び込めば部屋の内装は一転した。
先程までの家のような風景ではなく冷たく昏い雰囲気を纏った院内が広がっている。
心なしひんやりとした空気が頬を撫でた。
「…」
その中央、そこにはカウンターがあって。一体の化け物が横たわっていた。
それに飛鳥は近寄る。生きているのかどうかの確認のために、警戒は怠らず。
「…………こりゃ夜縁か?長年生きてるやつじゃねェか。
誰が殺したかしらねェが、死んでんなら万々歳だな」
そして近づいて見つけたソレは死骸だった。それも子禽のものだ。
長年人を苦しめていた元凶の片割れが死んだことを飛鳥は嬉しく思う。
だが、飛鳥の声に返答はない。
「おい、どうした?さっきから」
飛鳥が善に声をかける。
善なら軽口の一つや二つ返してくるはずだった。なのに善は何も言わず、ただじっと冷たく硬い床を見つめていた。
善の背中で何を見ているのかわからず飛鳥はひょいっと覗き込んだ。
「…あ?…………こりゃ、死体……だな」
そこにあったのは死体だった。
「大方不死者どもに踏まれたんだろうな。原型がねェ…」
部屋をランダムにする元凶である不死者が死んだことで、部屋に閉じ込められていた不死者が解放され、つい数分前不死者の大群が走っていくような音がしたのを彼らは聞いていた。
恐らくその不死者の大群によってぐちゃぐちゃに踏みつぶされたのだろう。
誰だったのかも一切判別できないほどに死体は肉塊へと様変わりしていた。
傍には千切れた上着の切れ端と、武器と思われるものの破片が散らばっている程度。
唯一分かることがあるとすれば…恐らく死ぬ前に抱きしめあって死んだのではないだろうか、ということくらいだ。
悲惨だ。だが仕方ないことだろう。
そう飛鳥は結論付けようとした………が
「…隊長副隊長が揃ってリタイア決めんなよ」
善の、今にも消えそうなほど小さな声が飛鳥の耳に届いた。
「…は?」
昨日の段階で西の殲滅隊で隊長副隊長が健在なのは善が隊長を務める断罪部隊…そして
「…雪村…か?」
雪村兄弟がやっている戦闘部隊だけだった。
「…おい」
「うるっさいなぁ駄犬ちゃんは。耳元で吠えないでくれない?」
どう言えば良いのか迷いながら声をかける飛鳥。だが振り返った善は、いつも通りけろりとしていた。
その顔に飛鳥は少し面食らう。もっと悲しそうな顔をしていると思っていたからだ。
だが善はいつも通り。寧ろ間の抜けた顔をした飛鳥を見て、何処か馬鹿にしたような表情さえ浮かべていた。
「なに焦ってるのか知らないけどさぁ、別にちょっと驚いただけだよ。
こんなのどうでもいいし。さ、ラスボスは目前だ。早く行こう」
そういって善は背を向け歩き出す。
その物言いに飛鳥は少し眉をひそめた。
「お前…チームメイトだったんだろ。最後がそれでいいのか____」
そういって飛鳥が善の腕を掴んだ。
「____」
振り返った善の顔は………無表情だった。
軽薄な笑みはなく、ただただ無。だが…どこか泣き出しそうな子供のような顔だと、飛鳥は感じだ。
思わず手の力が抜ける。善はもう殆ど力のこもっていない飛鳥の手を振りほどいた。
「死んだ奴のことなんて気にしたって時間の無駄だろ」
そういって歩き出した善の背中を見て飛鳥は「おまえは…」と何か言いたげな顔をした。だがすぐに「ああ、そうだな」と頷き歩き出した。
えー、死体になった後でも更なる追い打ちをかけていく。それが雑草クソリティ(^◇^)
ごめんね善ちゃん。雑草は善ちゃんが一番好きなんだよ。好きなんだけどね…なんでこうなったんだろうね?
なお雑草はハッピーエンドが一番好きです!次いでメリバが好き。
まぁ大丈夫ですよ。うん。きっとハッピーエンドに向かってくれるはずだから(震)
明日の更新もお楽しみに~(*'ω'*)