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SMILE&SMILE
AURA
(シティーハンター'91 ED)
夏美「ここは……」
香「冬華さんが行きたかったのってここ?」
冬華「えぇ、レコードショップよ。」
冬華が訪れたかった場所
それは、古の音楽たちがひしめき合ってその音を奏でているレコードショップだった
現在は需要が少なくなっているレコードだが、今でも好む者は多い
獠「懐かしいな、まだまともな連絡手段が伝言板しかなかった頃を思い出すぜ。」
香「そうね、昔に戻ったみたいだわ。」
千束「ん……? そう考えると、獠さんと香さんは一体何歳なんだい?」
香「あ、あたしはまだ若いわよ!!」
獠「そうか〜? 最近小言が多くなったような気もするけどな〜。」
香「そ、それはあんたが家事や仕事への自覚が足りないからでしょ〜!?」
千束(……聞かなかったことにしよ。)
昔のレコードを懐かしいと発言した獠と香に質問した千束は、野暮なことを聞いてしまったとそっと口を閉じるのであった
夏美「千束ちゃん、私ちょっとトイレに行ってくるね。」
冬華「あぁ、それなら私もお手洗いを済ませようかしら。」
夏美「冬華さんは来なくても大丈夫ですから!」
冬華「私も早く済ませたいの、ほら行くわよ!」
夏美「えっ!? は、はい!」
そして、2人はトイレに到着する
だが、夏美と冬華は両方、手洗い場から動こうとしない
夏美「あの、冬華さん? お手洗いはいいんですか……?」
冬華「あなたこそ、早く用を済ませたらどうかしら?」
夏美「な、何を……」
冬華「私知ってるの、あなたの余命が僅かなこと……薬を飲むなら今のうちが良いんじゃないかしら?」
夏美「もしかして、冬華さんって探偵業とかやられてます……?」
冬華「……それに近い仕事をしてるわ。」
夏美「あはは、凄いな、探偵さんって……」
夏美はバックからカプセル状の薬を取り出すと、ごくんと水と一緒に飲み干した
夏美「この薬、一時的な心臓への負荷を減らせるんです、でも死を止めることはできないんですよ……」
冬華「……」
夏美「私、きっと神様に嫌われてるんですよね……昔から周りに迷惑かけてばっかりだったし、お姉ちゃんにも……」
冬華「そんなことない!!」
夏美「え……?」
薬の効果、そして夏美の死への恐怖を察した冬華は彼女の声を遮る
冬華「あなたが生きているからこそ意味のあることだってある! 私だって、あなたが生きていることが分かって本当に嬉しかったのよ!? こうして会えたこと……本当に嬉しかったんだから……!」
夏美「冬華さん……」
冬華「ご、ごめんなさい! 今の話は……!」
夏美「……私が昔生き別れた姉、冬華さんだったんだね。」
冬華「そんなわけないじゃない、私はただ……」
夏美「だって……その涙は私のお姉ちゃんと同じなんだもん……!」
冬華「……」
夏美「やっぱり、お姉ちゃんじゃん……!」
ここで、夏美を説得している内に本性を見せてしまった冬華は、とうとう正体に気付かれてしまう
しかし夏美は、冬華が実の姉であることを知ると、目に涙を浮かべながら喜んでいた
夏美「でもどうして私に会いに来てくれたの? それに海外で暮らしてたって本当?」
冬華「えぇ……私は海外の傭兵団に拾われて戦術を学んだ、そしてこの手で何十という命を奪った……」
夏美「で、でも! お姉ちゃんは私だけのお姉ちゃんだよ! もう一緒に過ごせる時間は少ないけど……」
冬華「夏美……」
夏美の言葉に胸打たれ、冬華はある決心をする
冬華「夏美、足には自信ある?」
夏美「あんまり運動は得意じゃないかな、でも何で?」
冬華「私と一緒に来てほしい所があるの、勿論2人きりでね。」
夏美「……分かった、今はお姉ちゃんだけを信じる。」
冬華「ありがとう……」
夏美は冬華からの誘いに乗った
こうして千束たちには秘密の、2人だけの逃避行が始まる
夏美「あ、でもちょっと待って。」
冬華「どうしたの?」
夏美「この流れてる曲、もう少し聴いていきたいな。」
冬華「確かに、折角なら最後まで聴いていきたいものよね。」
流れていたのは、入店時にもかかっていた90年代初頭のロックバンドの曲だ
2人は世代でこそないものの、今の音楽にはない感覚に、しばらく浸っていた
夏美「お姉ちゃん私ね、今なら何処までも走れそうな気がするの。」
冬華「フフッ、そんなには走らないわよ……多分だけど。」
その時、トイレの入り口付近から千束と香の声が聞こえてくる
冬華「時間ね、そこの窓から脱出しましょう。」
夏美「う、うん!」
千束たちが扉をこじ開けて侵入してくるまで僅か数秒
その一瞬の隙をつき、2人は外へと逃亡するのであった
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香「ど、どうしよう!? 冬華さんと夏美さんが居なくなっちゃったわ!!」
獠「何騒いでんだよ、2人とも〜。」
千束「獠さん、2人が居なくなっちゃったの!」
獠「何だって……!?」
その頃、2人の様子を伺いに来た千束たちは、姿を消してしまった冬華と夏美の行方を探そうとしていた
だが誘拐されたには、女子トイレは一切荒らされておらず、不自然な状況だ
千束「ん? あそこにあるのは……」
その時、千束は洗面のノズルの脇に小さな紙片が挟まっているのを見つけた
獠「千束、そいつは……」
千束「冬華さんからのメッセージだ……'私はかつての組織ときっちり決別する、この街を廻り続ける場所が戦場よ。冬華'……」
香「獠、一体どういうこと?」
獠「まさかな……」
この街を廻り続ける場所
冬華の残したメッセージから、最悪な事態が起きようとしていることを察した獠は口を開く
獠「香、千束、車だ! 早く!!」
香「わ、分かった!」
千束「獠さん、もしかして心当たりが!?」
獠「あぁ、こいつは思ったより深刻なことが起きそうだぜ……」
獠は香と千束に早く車へ乗るよう指示し、ある場所へ向かうのだった
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栞「ぐっ……!」
シュンエン「おいおい物足りねぇな、こんなのが日本を守るエージェント様なのかぁ〜!?」
マッシュ「その辺にしておけ、こいつらは意地でも吐かないつもりだ。」
都内某所
光の差さない廃倉庫で、サードリコリスの桜木栞は絶対絶命のピンチに陥っていた
ターゲット抹殺の為、仲間のリコリスと共に現場へ向かったものの、それはマッシュの罠だったのだ
そんな仲間のリコリスは既に全員息絶えており、残るは栞しか残されていない
シュンエン「チッ、何も吐いてくれないんじゃ生かしておくわけにはいかねぇなぁ!!」
栞(あぁ、もう駄目だ……)
手下「マッシュ様! 冬華の居所が分かりました!」
マッシュ「……そうか、行くぞシュンエン。」
手下「この女は?」
マッシュ「適当に始末しておけ。」
手下の報告に、主犯の2人はこの場を去っていった
手下「さて、まずはじっくりと……ぐぁう!?」
栞「……!?」
その時、鈍い音と共に手下が倒れた
後ろに立っていたのは、2人組の男
?「嬢ちゃん、大丈夫か〜?」
栞「あ、あなたたちは……?」
?「ただの通りすがりさ、強いて言うなら少しリコリスに詳しいだけのおじさんだよ。」
2人組の男は息絶えたリコリスたちをそっと抱き上げて、そっと布を被せていく
栞「どうして、私を助けてくれたんですか……?」
?「獠の奴、さっきの連中に首突っ込んでんだろ? こりゃ面倒な相手だぜ?」
?「ま、獠なら何とかすんだろ。」
栞「冴羽さんを知ってるんですか!?」
驚くことに、2人はリコリスのことだけでなく、獠のことも知っていたのだ
栞は獠に会ったばかりだったので、その懐かしい名前に思わず反応した
?「嬢ちゃんにはこいつを渡しておく。」
栞「これは……?」
?「マッシュたちのアジトの場所を記したメモさ。」
栞「な、何で私に……!?」
?「大ボスは獠たちが何とかしてくれるさ、嬢ちゃんはアジト壊滅に向かいな。」
栞「ま、待っ……!!」
栞を窮地から救ってくれた男2人は、マッシュたちのアジトの場所を教えると、その場から立ち去るのだった
近年のシティーハンター映画で伝言板は復活していますが、それに対しやっぱりこれ!というリアクションの香
獠は年齢不明の自称ハタチですが、香って最新作だと何歳設定なんですかね? エンジェルハートの時には27歳で亡くなっている設定でしたが…
こだま監督ではありませんが、個人的にはシティーハンター'91も結構好きです
そして終盤に登場した男たちは…どこで出すかは迷いましたが、やっと登場です!
それでは、次回もお楽しみに!!
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