リコリコショートムービー2話、面白かったですね〜!
さてさて、本編どうぞ!!
?「……!?」
手下「うおっ!? 危ねぇ!!」
千束を乗せ、山の方へ向かっていた風鈴組のバンだったが、交差点を青で進行しようとしたところ、歩いてきた歩行者と接触しそうになった
実際のところは、手下が急ブレーキをかけたことで事なきを得たのだが
手下「馬鹿野郎! どこ見て歩いてるんだ!!」
?「……御免。」
手下「ったく、和服なんか着こんじまってよ……」
モアイ「コンナヤツノアイテシナクテイイ、ハヤクイコウ。」
手下「チッ……」
手下は舌打ちすると、再び車を走らせる
車内にいた千束は、持ち前の視力を活かしその人物の顔を見たのだが、間違いなく五エ門だった
それは向こうも気が付いていたようで、こちらへ視線を向けていたように見えた
けれど、五エ門の武器である斬鉄剣はたきなが持っている
あの時、斬鉄剣を預かるのを断っていれば……と今更ながらに後悔した
千束「ねぇお兄さん方? これから私は死んじゃうんだからさ、最後にお願い聞いてくれない?」
手下「何だ?」
千束「お兄さんって、好きな映画はあるの?」
手下「俺は任侠映画しか見ないんだよ。」
モアイ「カンコクノゲームゲンサクノエイガ、ナカナカヨカッタ。」
千束「あ〜! それ私がこないだ観ようとしてたやつ!」
モアイ「アノラストハスバラシカッタ。」
千束「ネタバレすんな!」
手下「随分と余裕だな……」
千束「そっちはそっちで、流石に大袈裟なんじゃないの?」
バンの周りには、護衛として配置された黒塗りセダンがぴったりついていた
警備などの話ならまだしも、あくまでも対象の人物を抹殺するのにこんなに人員を割くのは大袈裟過ぎるのではないかと千束は感じていた
まぁ、それだけ千束を警戒しているということなのだが
モアイ「ヨシ、アトハコウソクニノレバアットイウマ。」
助けは間に合わなかった……か
そう確信していた千束をよそに、クラシックカー特有のエンジン音が聞こえてきたのは、その直後だった
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五エ門(今のは、千束殿……?)
走ってきた車に気づかず歩道に出てしまったことについては、かなり自暴自棄になっていたのだなと五エ門は感じつつも、あれほどの強さを誇る千束がなぜ見知らぬ男たちのバンに乗り込んでいたのかが謎だった
その時、五エ門にとって聞き覚えのある仲間たちの乗るクラシックカーのエンジン音が聞こえてくる
五エ門「ルパン、お主たちもやはり……!」
たきな「五エ門さん、斬鉄剣を返します!」
五エ門「ん? たきな殿……?」
フィアットに乗っていたのはルパンたちでなく、たきなだった
千束のスマホの発信を追いかけていたところ、たまたま五エ門の姿を見つけたのだ
五エ門「しかし、某は……」
たきな「五エ門さん、千束を救うにはあなたの力が必要なんです。」
たきなは五エ門の目の前に斬鉄剣を差し出す
たきな「ミズキさんは、五エ門さんのそんな姿を望んでいないと思います。」
五エ門「……!」
五エ門は斬鉄剣を手に取ると、刀身を確認する
曇りひとつ無く、斬鉄剣は全てを映し出すかのように輝きを放っていた
五エ門「……某も加勢する、千束殿は何処でござるか?」
たきな「今高速に乗ったみたいです、急ぎましょう!」
五エ門「御意!」
五エ門もフィアットに飛び乗ると、たきなはアクセルを踏み込み、バンを追跡し始めるのだった
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イメージBGM
THEME FROM LUPINⅢ 2019 [Playback'80]
大野雄二
(映画 ルパン三世 THE FIRST オリジナルサウンドトラックより)
千束「キタキタキタキタ〜!!」
手下「!?」
モアイたちが高速へ入った直後、クリーム色のフィアット500がこちらへ爆走してきていた
フィアットはバンを追い抜き、目の前でスピンターンを決めながらバック走行に切り替え走っていく
手下「おい! あの車を止めろ!!」
手下の命令で周りについていた黒のセダンから、仲間が銃でフィアットを狙う
対するフィアットからは、青い制服を着た少女……たきなが銃を向けていた
たきなの放った銃弾は護衛のセダン2台の前輪に命中し、そのままコントロールを失い2台とも横転した
手下「何者なんだ、あれは!?」
モアイ「……タブン、タダモノジャナイ。」
そしてバック走行のまま、フィアットの上部に五エ門が姿を見せた
たきなはバックミラーを見たまま、上空へ4発発砲する
放たれた弾は真上にあった道路標識のボルトに擦り、標識がそのまま落下した
モアイ「グゥ!?」
モアイたちの乗るバンはブレーキが間に合わず、そのまま標識に激突し、バンは宙へと浮かび上がる
その時、五エ門がバンに向けて飛び上がり、斬鉄剣を一振り……車は見事真っ二つに斬られた
モアイ「……!?」
手下「あ、ありえねぇ……!」
千束「五エ門さん、やる〜っ!!」
真っ二つのまま道路を走り続けるバンは、右側にモアイと手下、左側には千束がいた
たきなが運転するフィアットはバンの左側に寄せ、千束はそのまま飛び乗って救出は成功
一方モアイたちは制御を失ったバンの右側だけで走り続け、やがて爆破炎上した
手下「くそっ! 何なんだ、あいつら!!」
モアイ「ヤッパリタダモノジャナカッタ……」
そんな常夜灯が消えかかった高速道路で、モアイはポツンとそう呟くのだった
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千束「ふぅ〜、助かったよ〜!たきな、五エ門さん!」
たきな「千束、道案内をしてた人がどうしてあんなヤクザみたいな連中の車の中にいたんですか?」
千束「あ〜、あの時道案内を頼んできたデッカい人が風鈴組の幹部だったわけ。」
五エ門「千束、風鈴組とは何だ?」
千束「ざっくり言うなら、永田さんの命を奪ってお宝を頂こうとしてる連中かな。」
たきな「じゃあリコリコを襲撃したのも……!」
千束「うん、奴らの仕業で間違いないよ。」
千束は、自分が連れ去られた場所が風鈴組のアジトだったとたきなたちに告げた
たきな「そういえば千束、探していた例の永田さん専属の鑑定士が見つかったんです。」
千束「見つかったの!? 流石たきな〜!!」
たきな「いや、見つけたというよりは……連れてきてくれたんです。」
千束「ん? 誰が?……あぁ、なるほどね。」
たきなの連れてきたという発言を聞いて、千束はなんとなく察した
見つからないものや人を盗み出すといえば、彼らの右に出る者はいないということを
千束「てことはたきな、この車はやっぱり……」
たきな「えぇ、ルパンさんのです、さっき宿の前で会ったので拝借しました。」
千束「やっぱりか〜、これは面白くなってきたよ〜!」
たきな「面白いんですか……?」
攫われた身とは思えないスリルある千束の発言にたきなは困惑しつつも、フィアットは拠点の宿へと向かうのだった
千束の救出シーンの元ネタは、とあるルパン映画のワンシーンをもろもろパロディしてます笑
リコリコショートムービー第2話、いみぎむるさんネーム脚本だったからか、本編では見られなかったデフォルメな2人が見られて嬉しかったです!
それでは、次回もお楽しみに!!