彼岸花は燃えているか…?   作:ローマン

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 第五章、最終回です

 それではどうぞ!!







最終回 変わらないもの

 

 

 

 

 〜喫茶リコリコ〜

 

 

 

 

 永田絡みの事件で岐阜から帰ってきて数日

 

 徳は現地の警察に逮捕され、風鈴組にも家宅捜査が入った

 

 今日も今日とて、リコリコは通常通り営業していたのだが……

 

 

 

千束「……」

 

たきな「千束、やっぱり元気がないですね……」

 

ミカ「依頼人とその関係者が亡くなってショックを受けているんだ、今はそっとしておこう。」

 

 

 

 千束は自分たちに依頼してきた永田と、ルパンたちによって刑務所から脱獄してきた彼の関係者であるフェルンの死(明確には、彼自身が望んだことであった)を引きずっていた

 

 

 

ミズキ「そういえば、クルミはいつになったら帰って来るのよ?」

 

ミカ「さっき連絡があった、もう少しで千咲ときなこを連れて帰ってくるそうだ。」

 

 

 

 クルミは面白い所があると言って、千咲ときなこを連れ北海道に旅行へ行っていたのだが、そろそろ帰って来るようだ

 

 本来は千束たちも同行する予定だったが、前述した永田の一件があり、3人での旅行となっていた

 

 

 

ルパン「邪魔するぜ〜。」

 

ミカ「いらっしゃい。」

 

ルパン「いつもの頼むわ〜。」

 

ミカ「分かった。」

 

 

 

 ルパンはすっかりリコリコの常連で、日本へ戻ってきている間はよく顔を出すようになっていた

 

 普段は次元と来ることが多いのだが、今回は不在のようだ

 

 

 

千束「……」

 

ルパン「……なぁたきな、千束、どうかしたのか?」

 

たきな「この前の一件で、永田さんとフェルンさんが亡くなったのを気にしてるみたいなんです。」

 

ルパン「なるほどな……」

 

 

 

 ルパンはカウンター席から立ち上がると、千束の方へと歩み寄る

 

 

 

千束「ごめんねルパンさん、私らしくないよね……」

 

ルパン「千束はよ、変わらないものってあるか?」

 

千束「変わらないもの?」

 

ルパン「あぁ。」

 

千束「変わらないもの……リコリコの皆とか?」

 

 

 

 千束はリコリコの店内を見渡す

 

 店長のミカがコーヒーを淹れ、ミズキがカウンター席に突っ伏して、クルミはお客さんたちとボードゲームを楽しみ、そして相棒のたきなと一緒に接客をする……そんな風景が彼女にとって変わらない日常なのであった

 

 

 

ルパン「そんなもんでいいんだよ。」

 

千束「ルパンさんにとって、変わらないものってあるの?」

 

ルパン「変わっちまったものの方が多いけどな〜、けど仲間たちと飲む美味い酒と美味い煙草……これだけは変わらねぇな〜。」

 

ミカ「ルパン、コーヒーだ。」

 

ルパン「あぁ、頂くぜ。」

 

 

 

 ルパンは注文したコーヒーを一口飲む

 

 

 

ルパン「時代が変われば自分も変わる、俺はそうやってきた、けど、あいつだけは変わらずに居てくれた。」

 

千束「あいつって?」

 

ルパン「さぁな。」

 

千束「ふふっ♪」

 

 

 

 ほんの少しだけ、千束に笑顔が戻ったのをたきなは見逃さなかった

 

 その光景を見て、ミズキとミカもホッと肩を撫で下ろす

 

 ちょうどその時、喫茶リコリコの電話が鳴った

 

 

 

ミカ「もしもし……あぁ、分かった。」

 

千束「先生、誰から〜?」

 

ミカ「古い知り合いからだ、しばらく店を開ける。」

 

 

 

 ミカはそう伝えると、杖をつきながらリコリコを後にしていった

 

 

 

ミズキ「店を開けるなんて珍しいわね。」

 

たきな「まさか、今度こそ司令と……!」

 

ルパン「女相手にミカは逢引きなんてしねぇだろ。」

 

千束「あれ? ルパンさん、知ってたんだ。」

 

ルパン「まぁな、ミカとはそこそこ付き合いがあるからよ。」

 

たきな「となると、ルパンさんも店長と付き合っていた時期が……」

 

ルパン「そんなのあるわけねぇだろ〜!? 俺は女一筋だよ〜!!」

 

千束「そこ、不二子さん一筋じゃないんだ……」

 

 

 

 ご存知な方も多いと思うが、ルパンは生粋の女たらしだ

 

 その為、同性との恋愛経験は一切無い代わりに、女性相手には猛烈なアプローチをかけている(特に不二子に対しては)

 

 

 

千束「じゃあさ、私はどうなの?」

 

ルパン「千束か? もうちょい良い女になったら俺が迎えに来てやるよ。」

 

千束「じゃあ、たきなは!?」

 

たきな「私ですか?」

 

ルパン「たきなもまだまだだな〜、俺に見合う女になるにはまだまだ修行が足りないぜ〜?」

 

たきな「あなたの女にはなりたくありませんが……そう言われるとムカっとしますね。」

 

千束「なら、ミズキはどう!? 五エ門さんといい感じになってたじゃ〜ん!」

 

ミズキ「な、何で、私まで!?」

 

ルパン「ミズキは……大丈夫だ、きっと良い男が現れるよ。」

 

ミズキ「何よ、その間は!?」

 

ルパン「さぁて、そろそろアジトに戻るとすっか〜!」

 

 

 

 ルパンの妙な間にミズキが突っ込みながらも、財布からお金を取り出す

 

 そして代金だけを置き、ルパンは去ってゆくのだった

 

 

 

ミズキ「行っちゃったわね……」

 

千束「あ、クルミからメール……おっ! もう直ぐリコリコに着くって!!」

 

たきな「早く出迎えてあげましょう。」

 

千束「千咲ときなこも元気かな〜!?」

 

 

 

 その数秒後、リコリコの扉の開く音がする

 

 妹ポジションであるクルミ、千佳、きなこの3人が帰ってきたのだ

 

 そしてリコリコには、元気な声が響くのだった

 

 

 

 

 

___________________________________________

 

 

 

 

 〜都内某所のBAR〜

 

 

 

 

 

ミカ「来たか、ルパン。」

 

ルパン「あぁ、時間通りだな。」

 

 

 

 リコリコでの出来事から数時間後、ミカはルパンをあるBARへと呼び出していた

 

 

 

ルパン「マスター、バーボンの水割り頼むわ。」

 

マスター「かしこまりました。」

 

ルパン「そんで? 俺に用ってのは何だよ?」

 

ミカ「ルパン、お前の命を狙って、海外から来た奴がいるって話は聞いたか?」

 

ルパン「あぁ、そういや次元がそんなこと言ってたな〜。」

 

ミカ「楠木が調べた限りじゃ、相当腕の立つ殺し屋らしい。」

 

ルパン「それをわざわざ俺に教える為に?」

 

ミカ「そんなところだ。」

 

 

 

 ルパンは注文したバーボンを一口飲むと、グラスを回し始める

 

 

 

ミカ「それと、ルパンともう1人標的になっている奴がいる……」

 

ルパン「誰だい、そりゃ?」

 

 

 

 ルパンはミカから、もう1人のターゲットになっている人物の名を聞く

 

 その名前に、ルパンは心当たりがあった

 

 

 

ルパン「なるほど、どうやら俺には後がないらしいな。」

 

ミカ「ルパン、このことはDAにも伝えておく。」

 

ルパン「よせやい、あいつはDAを嫌ってるんだぜ?」

 

ミカ「しかし今回は相手も相手だ、事前に準備をしておけば……」

 

ルパン「俺は先に帰るぜ。」

 

 

 

 ルパンはミカの話を遮って席を立つ

 

 そして、ゆっくりと店の外へと歩き始めた

 

 

 

ミカ「ルパン……死ぬんじゃないぞ。」

 

ルパン「……俺は死なねぇよ。」

 

 

 

 外に出ると街の明かりが落ち、ポツポツと雨が降り始めていた

 

 ルパンは傘をささず、何事も無かったかのようにネオン煌めく街へ消えてゆく

 

 

 

ルパン(今度の相手は……少々厄介かもしれねぇな。)

 

 

 

 

 

 

    XYZ……LUPIN THE THIRD

___________________

イメージED

想い出があなたを離さない

平井菜水

(TVSP ルパン三世 燃えよ斬鉄剣 ED曲)

 

 

 

 

     〜登場キャラクター〜

 

 

 

 

  ルパン三世       錦木千束

 

  次元大介        井ノ上たきな

 

  石川五エ門       中原ミズキ

 

  峰不二子        ミカ

 

  銭形警部

 

 

         風鈴徳

 

         フェルン

 

         モアイ

 

         永田

 

 

 

 

 

 






 第五章最終回、ご閲覧頂きありがとうございました!

 五エ門とミズキをメインで描いてみましたが、いかがだったでしょうか…?

 不死身の血族、公開まで1ヶ月を切りましたね

 楽しみです!!


 そして、大変長らくお待たせ致しました!!

 XYZ……俺を呼んだのは君だろ?
 次章よりシティーハンター&キャッツ・アイのお話がスタートします!!

 お楽しみに!!





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