彼岸花は燃えているか…?   作:ローマン

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 リコリスのアニメ1周年を記念し、新作を投稿します!

 今回はルパン三世とのクロスオーバー作品になります!

 それではどうぞ!!




 


第一章 Thief and Lycoris
始まりの事件


 

 

 

 13という部屋番号が記されたアパートの一室

 

 今は空き家になっているはずだが、その部屋の地下にはある男が住んでいた

 

 

 

?「ははっ、日本の治安は世界一だって? ふざけんじゃねぇ、犯罪にまみれた国家だろうが。」

 

 

 

 ある男がそう呟いた

 

 男はろうそくの火を消して、部屋を出ようとする

 

 

 

?「覚悟しろリコリス、俺が世界一の犯罪者になってお前らを潰してやる!!」

 

 

 

 

__________________

 

 

 

 

 所変わって寂れた郊外

 

 暗がりの雑居ビルに2人の男が居た

 

 

 

「約束のものは持ってきてくれたんだろうな?」

 

「あぁ、ここにあるぜ。」

 

 

 

 男2人のケースの一方には金、もう一方には書類が入っていた

 

 

 

フキ「司令、配置につきました。」

 

楠木【うむ。】

 

 

 

 その取引の裏では、フキ率いるリコリスの部隊が身を潜めていた

 

 彼女たちリコリスは、明治時代より暗躍する治安維持組織の暗殺部隊だ

 

 

 

楠木【取引が終わったと同時に両方始末しろ、そして書類を回収だ。】

 

サクラ「了解っス……!」

 

 

 

 全リコリスたちは、取引が終わる瞬間を待ち伏せ、銃を構える

 

 いつでも突撃できる準備はできている

 

 

 

フキ(金が渡った……! 今だ……!)

 

 

 

 フキが合図を出そうとしたその時だった

 

 白い煙に辺りが包まれたのは

 

 

 

サクラ「な、何スか!?」

 

楠木【フキ、どうした!?】

 

フキ「煙幕が撒かれました! 敵の罠かと思われます!」

 

楠【我々の行動を読んでいたということか……】

 

サクラ「先輩、どうするんスか!? このままじゃ逃げられちゃいますよ!?」

 

フキ「くっ! 全員サーモカメラを使え!」

 

 

 

 フキたちが使用したのは、組織特注のサーモカメラ

 

 これを使うことにより、相手の体温で位置を探る事ができる

 

 

 

フキ「居た……! まずはあいつらを……」

 

 

 

 サーモカメラが見事2人の男の姿を捉え、フキが銃を向けたその時だった

 

 突如として、刀らしき武器を持った男が斬りかかったのは

 

 

 

フキ「ぐわっ!?(何だ……!? 何が起こった……!?)」

 

 

 

 フキの銃はその剣士によって、真っ二つに切り裂かれた

 

 ありえない光景にフキは驚きを隠せない

 

 よく見ると、他のリコリスたちの銃も真っ二つにされている

 

 

 

フキ「全員下がれ!!」

 

サクラ「皆どうしちゃったんスか……!? あっ! 書類が!!」

 

 

 

 サクラが見たのは、書類を抜き取る全身黒ずくめのスパイスーツを着た男らしき人物

 

 2人組の男も、そのスパイスーツに何かの薬品を嗅がされ眠らされた後のようだった

 

 

 

サクラ「逃がすか〜!!」

 

 

 

 サクラがスパイスーツの男に銃を向けたその時、今度は真逆の方角から飛んできた1発の銃弾がサクラの銃を弾き飛ばした

 

 

 

楠木【どうした、何の音だ?】

 

フキ「分かりません、どこからか狙撃されています!」

 

サクラ「司令、私たちの銃が斬られたり狙撃されたりしてるんすけど、どうなってるんスか!?」

 

楠木【書類はどうした?】

 

フキ「……その男たちに奪われました。」

 

楠木【奴らを追跡しろ。】

 

フキ「……車に細工をされています、追跡用のドローンも全て真っ二つに……」

 

楠木【……死傷者は?】

 

フキ「0です、ターゲットの男2人も気を失っています。」

 

楠木【……分かった、ターゲットを連れて全員本部へ戻れ。】

 

フキ「了解……」

 

 

 

 予想外の事態に、楠木はその場のリコリスを撤退させる決断を下した

 

 

 

サクラ「しかしどうなってるんスかね? スパイスーツに剣士に狙撃手、訳分からないっスよ。」

 

フキ「……」

 

サクラ「って、先輩聞いてるんスか?」

 

フキ「サクラ、敵はあれほどの実力だったのに、何故誰も殺さなかったんだろう?」

 

サクラ「え? たまたまじゃないんスか?」

 

フキ「はぁ……全員本部へ戻るぞ。」

 

サクラ「了解っス!」

 

 

 

 こうして、フキたちは本部へと帰還するのだった

 

 

 

 

__________________

 

 

 

 

 所変わって、喫茶リコリコ

 

 今日は常連さんが多く来店しており、いつも以上に盛況だった

 

 

 

千束「たきな〜! チョコレートパフェ出来たから運んどいて〜!」

 

たきな「はい!」

 

 

 

 この2人の名は、錦木千束と井ノ上たきな

 

 表向きは喫茶リコリコの看板娘だが、裏ではDAの一員として暗躍している

 

 

 

千束「先生、クルミは?」

 

ミカ「さっきから押し入れに篭ってるぞ。」

 

千束「まだ押し入れに居るんだ。」

 

たきな「手伝ってほしいんですけどね。」

 

ミズキ「ふ〜ん、フランスフェア……」

 

 

 

 テレビには、フランスの重要文化財が日本で展示されるというニュースが放送されていた

 

 

 

千束「フランスねぇ……あっ! クルミに頼んで今度行ってみようよ!」

 

たきな「また行くんですか……?」

 

千束「だって〜! 行きたい国たくさんあるんだも〜ん!!」

 

ミカ「いざって時、本部に呼び出されたらどうするんだ?」

 

千束「ううっ〜……しょうがないかぁ……」

 

クルミ「ん? 千束、どうしたんだ?」

 

ミズキ「また海外に行きたいんだってさ。」

 

クルミ「そんな何度も偽の戸籍は作れないんだぞ、それに今、フランスフェアがやってるからそれで我慢すれば良いんじゃないか? アルセーヌ・ルパンの展示が盛り上がってるらしいが。」

 

千束「へ〜、やけに詳しいね!」

 

クルミ「知り合いのハッカーにアルセーヌ・ルパンが好きなやつが居てな。」

 

ミカ「アルセーヌ・ルパン……」

 

 

 

 たきなは、ルパンという言葉に戸惑いを見せたミカを気にかける

 

 

 

たきな「何か知ってるんですか?」

 

ミカ「昔、ルパンって名前のやつに会ったことがあってな、もう10年以上も前の話だが。」

 

千束「今度の休みに皆で行こうよ! フランスフェア!!」

 

クルミ「ボクはパス……って何してるんだミズキ!?」

 

ミズキ「千束が行くっつったら行くんだよ! もう風呂には入れてやんないから!」

 

クルミ「く、くっ……! しょうがないな……」

 

 

 

 そんな会話をしていると、来客を知らせるドアのベルが鳴る

 

 

 

千束「いらっしゃいませ! こちらの席へどうぞ〜!」

 

 

 

 店に入ってきたのは、2人の老人だった

 

 

 

たきな「ご注文はお決まりですか?」

 

老人A「ほほう、ではこのチョコレートパフェを頂こうかのう。」

 

老人B「それじゃあワシは、この彩り団子の詰め合わせを頼もう。」

 

たきな「かしこまりました、少々お待ち下さい。」

 

 

 

 注文を受けたたきなと入れ替わって、今度は千束が2人の来客に話しかけに行く

 

 

 

千束「こんにちは! お2人はこのお店に来るの初めてですよね!?」

 

老人A「おぉ、何とも可憐なお嬢さんだ。」

 

老人B「そうじゃよ、ワシらはたまたま通りがかってこの店を見つけたんだ。」

 

千束「そうだったんですね、お2人は近くにお住まいなんですか?」

 

老人A「生まれは日本じゃが、今は海外に住んでおるのじゃよ。」

 

老人B「この爺さんがフランスフェアを観に行きたいと聞かなくての、渋々ワシもついてきたという訳じゃ。」

 

千束「お爺さんたちもフランスフェア観に行くんですか!? なら私たちと行きましょうよ!」

 

老人B「ほほっ、それもまた良さそうじゃのう。」

 

老人A「サンダース。」

 

千束「え?」

 

サンダース「ワシの名前じゃよ、で、こっちはケイン。」

 

千束「錦木千束です! で、あっちが井ノ上たきなって言います!」

 

 

 

 千束と老人2人は、軽く自己紹介をした

 

 

 

サンダース「マスター、ここは喫煙OKかのう?」

 

ミカ「残念ながらうちは禁煙なんです、外に喫煙所があるのでそちらをご利用下さい。」

 

ケイン「ほっほっ、すまんのう。」

 

 

 

 そして、サンダースとケインは店を一旦出て行った

 

 

 

ミカ「さてと、今の内に作ってしまうか。」

 

クルミ「ミズキ、さっきからテレビばっか見てどうしたんだ?」

 

ミズキ「……えっ!? な、何でもないわよ!」

 

クルミ「どうしたんだ、急に?」

 

ミカ「ルパン三世……だな?」

 

ミズキ「な、何でそれを!?」

 

たきな「ルパン……何ですか?」

 

 

 

 たきなは、ルパン三世という聞き慣れないワードに首を傾げる

 

 

 

ミカ「ルパン三世というのは世界中を股にかける大泥棒だ、今フランスフェアがやっているだろう? ルパンが現れるかもしれないって裏社会じゃ話題になってるんだ。」

 

千束「ふ〜ん、DAに消されないといいんだけどね〜。」

 

ミカ「アイツはそう簡単には消せないな、お前たち2人でかかっても。」

 

たきな「私たち2人でも!?」

 

 

 

 ミカは少し皮肉めいたように言った

 

 こうして喫茶リコリコは、今日も忙しい1日を送るのだった

 

 

 

 

__________________________________________

 

 

 

 

 〜喫煙所〜

 

 

 

サンダース「さてと……この辺りなら大丈夫なんだかね……?」

 

ケイン「知るか、今の日本はどうなってるんだよ。」

 

 

 

 会話をしているのは、先程リコリコから出て喫煙所へ向かったサンダースとケインなのだが……

 

 

 

ケイン「ルパン、俺にはどうもあの喫茶店が裏組織の連中には思えねぇ。」

 

サンダース「次元、人は見かけによらないって言うだろ? ああいうカワイ娘ちゃんでも日夜、銃を振り回して戦ってるんだぜ?」

 

 

 

 そう、2人の正体はルパン三世と相棒の次元大介だったのだ

 

 ちなみに、サンダースとケインは2人の変装である

 

 

 

ルパン「そろそろ戻るとすっか、フランスフェアまでもう少しか〜。」

 

次元「……ルパン、お前の狙いは本当にアルセーヌ・ルパンの遺品なのか?」

 

ルパン「ん? どういうこっだ、次元?」

 

次元「ルパンが予告状なしに盗みに入るのはよっぽどのことがある時だ、なにか裏があるんだろ?」

 

ルパン「さっすが次元、分かってらっしゃる!」

 

次元「で、お前さんの狙いは何なんだ?」

 

ルパン「そいつはな……」

 

 

 

 ルパンは次元に、真実を話すのだった

 

 これが、大泥棒とリコリスたちの戦いのプロローグである

 

 

 

 

 

 







 ここまで読んで下さりありがとうございます

 よければ感想と評価もしてくださると嬉しいです

 それでは、次回もお楽しみに!


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