仮面ライダー流浪   作:ボルメテウスさん

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涙の覚悟

 あの洋館での戦いを終えた俺達は、そのまま家に帰っていた。

 

 菜々子にとっては、本当だったら、今日は楽しい一日になるはずだった。

 

 だが、シドによって誘拐され、奴から、俺が菜々子の親友を殺した。

 

 その事実を聞いても、俺を信じると言ってくれた。

 

 だからこそ、これ以上は、俺は、菜々子に嘘をつく訳にはいかない。

 

 その話を終える為に、互いに対面した状態で、俺達は座っていた。

 

「それじゃ、本当にお兄ちゃんが、澪ちゃんを殺したの」

 

「ああ、そうだよ。俺がやったんだ」

 

  「.そっか、そうだったんだね」 

 

 菜々子の目尻に涙が浮かんでいた。 やはり、ショックなのだろう。 

 

「言い訳は、しない。お前が俺を恨んでも仕方ない。だけど」

 

「うぅん、大丈夫、お兄ちゃんが私の事を大事にしてくれているのもっ、澪ちゃんを大切にしていたのもっ知っている」

 

 泣きながらでも、菜々子は、そのままスカートを掴む。

 

「だからっ教えてっ、お兄ちゃんがっ、澪ちゃんを殺したっ経緯っをっ」

 

 嗚咽混じりで必死に聞いてくる菜々子を、ただ黙って見つめていた。 

 

「・・・」 「・・・」

 

  沈黙が続く中、俺は、覚悟を決めた。

 

  「分かった、全部話すよ。まずは、どこから話せばいい?」 「.最初からお願い」

 

  俺は、一度深呼吸をして、語り始めた。

 

 ユグドラシルでの出来事。黒の菩提樹の事。

 

 それらを全て話し終えた後、俺は菜々子に土下座した。 

 

「すまない! 俺のせいで、こんな事になってしまって!」

 

  頭を下げた状態で、菜々子がどんな表情をしているのか分からない。 ただ、それでも、このままではいけないと思った。 

 

「お兄ちゃんが悪いんじゃないよ。悪いのは「違う! 俺が甘かったせいだ」っ」

 

 あの戦いで、俺が奴の悪意に気づけなかった。

 

 それに気づかずに、油断してしまった。

 

 その結果、澪ちゃんを殺してしまったのだ。 そんな自分が許せなかった。 

 

「お兄ちゃん、顔を上げて」

 

 言われて、ゆっくりと顔を上げると、そこには優しく微笑む菜々子がいた。 

 

「お兄ちゃんも悪かった。けど、お兄ちゃんっ、お願いっ! これからは、沢山の人を救ってあげて」 

 

「菜々子.ああ、約束する。もう二度と、こんな事は起こさせない」 

 

 俺の言葉を聞いた菜々子は満足げに笑った。 

 

「うんっ、ありがとうっ、お兄ちゃんっ」

 

  その後、少しの間だけ、二人で泣いた。 俺は、この日初めて妹の前で涙を流した。 

 

 その涙と共に、俺はこれからの戦いに、決して後悔しないように、戦い続ける。

次回作の仮面ライダーの原作は

  • 響鬼
  • カブト
  • ウィザード
  • ドライブ
  • ゴースト
  • エグゼイド
  • ビルド
  • ゼロワン
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