あれから、紘汰は自分の力について、悩んでいた。
それは、これから待ち受ける戦いにおいては大切な事である。
俺が一言言えば、それに促されて、決めるかもしれない。
だけど、本当の意味で、最後まで続けられるのは、自分の心で決めた決意。
「それを、果たして見つけられるかどうか」
それと共に、俺は、紘汰が行っているインベスゲームを見る。
それは、これまでのインベスゲームにはなかった光景であり、紘汰が以前のヘルヘイムの森で手に入れただろうイチゴロックシードを使って、召喚した上級インベス。
そんな上級インベスの強さは、下級インベスと比べれば、遙かに強く、その試合は、本当に瞬く間に終わった。
だけど、そこでトラブルが起きた。
「っ」
紘汰の持っていたイチゴロックシードが落ちてしまう。
それによって、コントロールを失ったインベスは、そのまま町の人々を襲い始めようとした。
「不味いな」
俺はすぐに戦極ドライバーを取り出して、そのまま腰に巻く。
「変身!」
俺はすぐに流浪に変身すると共に、インベスへと向かおうとした。
だが、それを遮るように、巨大な尻尾が俺に襲い掛かる。
「ぐっ、こいつはっ」
目の前にいるのはタヌキインベス。
先程まで、その影が見えなかったのに、突然現れた。
その、あまりのタイミングの良さに対して、俺は周りを見る。
奴らの影は既にすぐそこまで迫っている。
「まったく、こういう時に限って」
そう考えながらも、無双セイバーを構える。
タヌキインベスは、両手の爪で、鋭い一撃を襲い掛かる。
理性を無くし、本能に身を任せた攻撃は厄介であり、俺はその攻撃を紙一重で避ける。
「理性を捨てたぐらいで、勝てると思うなよ!」
俺はそのまま、タヌキインベスを蹴り上げる。
それは、同時に紘汰が目の前で戦っていたシカインベスを吹き飛ばす。
「うわぁ、いきなりなんだ」
「悪いな、少し巻き込んだ」
俺はそのまま紘汰の横に並ぶように立つ。
「えっ、あいつは?」
「いきなり現れた。あと、この時の姿は、俺の事は流浪って呼べ」
「えっ、あぁ」
その質問の意味が分からず、首を傾げる紘汰は、そのまま両手に武器を構える。
「俺、なんとなく分かった気がする。
この力を使いこなせなかったのは、自分だけの為に使おうとしたから。でも、皆の為に使うならばきっと」
「それが本当に正しいかどうかは分からない」
紘汰自身が導き出した答え、それが本当に正しいかどうかなんて、俺は分からない。
それでも。
「だけど、俺はその考え、嫌いじゃないぜ」
「流浪」
「さぁ、行くぜ」
「あぁ!」
その言葉と同時に、俺達は真っ直ぐと、眼前にいるインベスに向かって、飛び込む。
タヌキインベスは、すぐに爪で、再び攻撃を仕掛けてくる。
だが、その攻撃パターンは簡単に読む事ができ、不意打ちともいえる尻尾による攻撃も、容易く対応ができる。
同時に、紘汰の戦い方も見る。
以前の訓練で、ある程度、無双セイバーを使いこなしている。
それだけではない。
オレンジアームズのアームズウェポンである大橙丸。
それを同時に構え、シカインベスからの攻撃を受け止めながら、人気がない場所へと誘い込む。
同時に、無双セイバーによる銃の牽制もしっかりと行っている。
「おいおい、マジかよ」
確かに才能があるとは思っていた。
だが、既に無双セイバーと大橙丸の特徴を理解し、対応している。
おそらくは、戦極ドライバーの性能を使いこなしつつある。
「本当に面白い奴だよ、お前は」
そう言いながら、俺はすぐにタヌキインベスに向けって、無双セイバーを斬り上げた。
紘汰もまた、同時にシカインベスを斬り上げた。
だけど、それがいけなかった。
「なにっ!」
シカインベスは、すぐに地面に落ちていたイチゴロックシードに手に取っていた。
それは、紘汰が使っていたロックシードであるのは分かる。
だが、ここまで偶然とはいえ、ロックシードが落ちているのか。
そう考えていたが、集団の1人が、笑みを浮かべていた。
「あいつの仕業かっ」
そう考えている間にも、既にシカインベスは強化体となった。
膨れ上がった筋肉と共に、そんなシカインベスの上に乗ったタヌキインベス。
「あれが、インベスなのか」
インベスの恐ろしさ。
それは、この程度ではない。
「行くぞ、紘汰!」
「あぁ!!」
俺の言葉を合図に、紘汰と共に突っ込む。
このタイプとは幾度も戦闘しているから、どう対処すれば良いのか分かる。
そう、分かっていたつもりだった。
「なっ!」
なんと、シカインベスの上に乗っていたタヌキインベス。
奴が、無数のエネルギー弾をこちらに向かって、放っていた。
シカインベスの肉弾戦と共に、それを援護するタヌキインベス。
奴らの攻撃に対して、俺も紘汰もすぐに吹っ飛ばされてしまう。
そう、していると。
「はああぁぁぁぁ!!」
「なっ」
紘汰が落としてしまった無双セイバーを手に、チームバロンのリーダーである駆紋戒斗が生身で立ち向かった。
無論、瞬く間に吹き飛ばされてしまった
「やべぇ!!」『オレンジスパーキング!』
紘汰はすぐに戦極ドライバーを操作し、アーマーを元のオレンジに戻すと共に、襲い掛かるシカインベスの攻撃を真っ正面から受け止める。
同時に、俺は無双セイバーの弾丸を、インベス達に叩き込む。
「だが、どうする、このままじゃ」
現在、俺の手持ちにはこのカキロックシードしかない。
それは紘汰もまたオレンジロックシードのみ。
状況を変えるには、もう一つ、ロックシードが必要だ。
「おい、約束の錠前、今すぐ寄こせ!」
「なに?」
「今の勝負、俺の勝ちだろ。今すぐ寄こせ!」
「それって、もしかして」
その言葉と共に駆紋が渡したのは。
「パインロックシード。
まさしく、この状況にはうってつけの奴じゃないか」
「知っているのか?」
「まぁな。だったら紘汰、悪いがオレンジロックシード、貸してくれるか?」
「あぁ、分かった!」
同時に紘汰はすぐにパインロックシードを起動させる。
『ソイヤッ! パインアームズ! 粉砕デストロイ!』
鳴り響く音声と共に、紘汰はパインアームズへと変身する。
俺もまた、受け取ったオレンジロックシードを無双セイバーにセットする。
『ロックオン!』
鳴り響く音声と共に、俺は無双セイバーを柿鞘に収める。
「こいつは、流浪のとは違うのか」
「そいつは、パワー重視の戦いができる。まぁ、そいつの扱いには気をつけろよ」
「あぁ、分かったぜ!」
俺の言葉を聞くと同時に、紘汰はすぐにパインアイアンを投げる。
遠心力を使い、分銅鎖のように使う。
それは、まるで初めてとは思えないように、自在に使いこなしている。
「本当、覚悟が決まった奴はとんでもないな」
同時に、無双セイバーのチャージが貯まったのを確認する。
「決めるぞ!」「あぁ!」
『ソイヤッ! カキスカッシュ!』『ソイヤッ! パインスカッシュ!』
鳴り響く音声と共に、俺は柿鞘から取り出した無双セイバーを、紘汰はパインアイアンをインベスに向かって投げる。
巨大化したパインアイアンはそのままシカインベスの頭を。
突き刺さった無双セイバーからはオレンジ型のエネルギーが広がり、2体のインベスを完全に閉じ込める。
それを見ると同時に、俺達は同時に跳び上がる。
「「セイヤッ──!!」」
俺達二人の声を重ねながら、真っ直ぐとインベスに向かって必殺の蹴りを食らわせる。
それを喰らったインベス達は、耐えきれなく、爆散する。
「なんとか、終わったか」
周りを見ても、既に奴らの姿がない。
おそらくは、既にこの場にはいないだろう。
「さて、ここから、どう動くか」
次回作の仮面ライダーの原作は
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