私はただ、白い部屋から抜け出したいだけだった。   作:つのドリル

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よう実以外にも書きたい話とか色々あるんですけど原作の知識量とか私の文才の問題で中々手を出せませんね。

しばらくはよう実以外書くつもりはないです。


ここやばくない?

 どーも、私です。ってそう言われてもわかんないよね、なぜかいつの間にか転生してた私だよ。

 

 まぁオレオレ詐欺みたいなことはおいといて、この世界に来て大体1年くらいたったから分かってきたことを纏めようと思う。

 

 まず私について。私の名前は「小諸 咲(こもろ さく)」というらしい。キラキラネームとかじゃなく普通の名前で良かったよ。光柱(ピカチュウ)とかだったら冗談じゃなく自分の名前を一生名乗らないかったかもしれない。

 

 そして私に関することでもう1つ重要なことがある。私の両親、どうやらいないっぽいんだよね。

 

 と言ってもこれは私だけではない。この部屋にいる他の子達も同じようである。普通に考えたらおかしいけど、これもこの施設の特徴なのかな。

 

 …っと、まだここの施設についてもまだ言ってなかったね。じゃあ説明しておこう。

 

 ここの施設はホワイトルームって言うらしい。ここで何をしているか、と言うと様々な子供達を集めて「人工的に天才を作れるか」といった実験を日々してるらしい。要は私達はその実験台である。

 

 

 

 いや、怪しすぎない!!??

 

 人体改造とかではないけど人体実験の一種だ。私の前世と倫理観が同じなら間違いなくイリーガルなものだ。

 

 それでもってやる内容が人工的に天才を作る、ということだ。正気の沙汰ではないよ、これ。

 

 孤児を集めたのか、それともどこかの誰かの子供を買い取ったのか、それは分からないがこのホワイトルームでは赤ちゃんを集めてそこから天才をつくろうとしているようである。

 

 うん。やっぱり頭おかしいよ。

 

 というより自分の両親は何でこんなヤバそうな施設に私を送ったんだ。事故か何かで両親が死んで私がここに引き取られたらのなら仕方ない。けどもし両親が生きてて私をホワイトルームに渡すことに同意したならそれはヤバいやつである。

 

 私の両親は死んでいるか、我が子を怪しい実験施設に送るヤバいやつ。究極の2択すぎる。

 

 

 私の両親については考えないようにしよう。

 

 

 

 とここまでホワイトルームに関するネガティブなことが続いたけど一応、ここもいい所があるんだよね。

 

 それは教育を受けるには最高の環境だということだ。そりゃあ人工的に天才を作るんだから環境はトップクラスである。衣食住が完備されていて、しかも教育の質もとても高い。確かにここで育てられた子は頭が良くなりそうである。

 

 でもね、私転生者なんだよ?前世ではそれなりの大学にいってたし、大学の授業も一応真面目に受けてたので基本的には高校卒業レベル、ものによっては大学レベルの知識がある私にとってここでの教育ははっきり言って退屈だ。

 

 下手に目立つのも問題なので適度にこなしてダラダラ過ごしていくとでもしますか、これが転生者の特権なんですよ、ガハハハハハハ

 

 

***

 

 そんな風に思ってたこともありました。こんにちは、小諸咲、10歳です。

 

 言い訳させてくださいよ。私が見栄を張ってたとか、馬鹿だったとか、断じてそういったことではないんですよ、多分。

 

 私が想像してた以上にここの授業がハイレベルだった、それだけなんです。

 

 改めて言いますが、私たちは今10歳です。じゃあどんな内容をやっているかというともう大学レベルの内容やってるんですよ、それも色々な分野の。

 

 ものすごく足の早い高校生がいると聞いてインターハイレベルかなと思ったら100m世界記録保持者が来た、みたいなものである。いや例え分かりにくいな。

 

 ともかく、こんなのレベルが高すぎて天才しかついていけないよ。いや、ここは天才を作る施設だったんだ。

 

 その為私は手を抜いてダラダラするつもりだったのだが必死になって勉強しているわけである。正直逃げ出したいけど怖くて逃げ出せない。何が怖いってここでの勉強についていけなくなった子からどんどん消えていくんだよね。

 

 ついていけない子を排除していったらそれは人工的に天才を作るっていうより、先天的な天才の選別になってるんじゃないかと思ったけど、私達は実験対象でしかないからね。モルモットがここの実験ちょっとおかしくないですか?って言えるわけが無い。

 

 実際その子達がここから消えた後どうなったかは分からない。でもここからいなくなったから普通の、幸せの生活が送れる、と思うのは楽観的すぎるでしょ。

 

 後やばかったのが、ここでは運動能力も鍛えること。ただでさえ高い学力要求してんのに運動能力まで求めんのかー、天才の基準高すぎない?って思わず思ったよ。

 

 しかも前世での運動能力は女性の中でも並だったから、正直言って自信は全くなかった。

 

 ところが何故か私は運動系ならホワイトルームの中でトップだった。これがいわゆる「転生特典」ってやつなのかなと思った。実際はどうなのか分からないけどね。

 

 それはともかく私が危惧してた運動能力は思わぬ形で助かった訳だ。ここの施設の大人は「綾小路清隆の方が凄かった」って言うけど。

 

 この綾小路清隆って人物が中々厄介だ。私達の1つ上の世代で今までのホワイトルームでの歴代最高の成績をどんどん更新しているらしい。これが天才か。

 

 そして綾小路が素晴らしい結果を残す度に一つ下の私達は綾小路と比べられる。たまったもんじゃない。

 

 それはホワイトルームの他の子達も同じようで綾小路に対して憧れを抱いたり、嫉妬をしたり、超えようと励んだり様々な反応をしている。

 

 でも様々な反応をしている子達に共通してることがある。

 

 それは私と仲良くしてくれないこと…

 

 ホワイトルームの子は基本的に自分のことにしか興味が無い。綾小路清隆は例外だ。その為私が仲良くしようと話しかけても素っ気なく対応されるか、最悪無視される。

 

 その為ホワイトルームの人達と仲良くなるのは無理だった。

 

 勉強も辛いしここの辛さを共有できる友達もいない、そしてこの生活がいつまで続くか分からない。

 

「抜け出したいなあ…」

 

 そんな風に私は思うようになっていた。

 

 ただここは厳重な監視がかけられている。私1人で抜け出すのは不可能だろう。そしてついてくれる味方になりそうな人はいない。つまり私が脱出することはできないってことだ。

 

 抜け出したいと思いつつも抜け出せずに日々の勉強をこなす。それが日常となり、時が流れていった。

 

 

****

 

 綾小路清隆がホワイトルームから脱走したらしい。綾小路はここを作った人の息子だからその執事の伝手を使って逃げ出したとか。

 

どうして。

 

才能も産まれも良くて将来を確約されていたお前が。

 

どうして。

 

私が散々やろうとして出来なかったことをあっさりと成功させる。

 

 

才能はどこまでも残酷だ。




鬱展開に…なるのかなあ…
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