「待てよ、暁……!」
「…………」
空樹は暁の手をもって、睨みつける。
「なぜ、あれほどのカードを持ちながら使わない! どんなレアカードかと思えば、セカンドシリーズ『ダークライト』! なんであれほどのカードを使わない! お前ならば、あれらのカードを使いこなせるのに!」
「…………」
暁は黙ったままうつむき、何も答えようとしなかった。
「何も答えるつもりは無いようだな……」
「うん」
「ならば、俺とデュエルだ!」
「え!?」
暁はデュエルディスクを開く 空樹を見る。
「お前の本気のデッキと戦うために、組んだデッキがあるんだ……。俺が勝ったら、お前がなぜそのデッキを使わなかったか教えてもらおうか!」
「ダークライトと戦うためのデッキ……?」
突然、暁の顔が笑顔になった。
暁の意外な反応に空樹は驚くが、調子を取り戻して、真剣な顔に戻す。
「いいよ。その代わり、僕が勝ったら誰にも僕がダークライトを使っていたことを言いふらさないでほしい」
「ああ、わかったよ」
二人がショップ戻り、ディスクディスクを開き、センサーを向けあいながら、叫ぶ。
「「デュエリストターゲットロックオン!!」」
お互いのライフがARビジョンにより表示される。
「「デュエル!!」」
「先行は俺から行かせてもらおう! 俺のターン! 俺は『1stシーズン』を発動!」
「『1stシーズン』?」
暁は見たことがないカードに不思議に思う。
「『1stシーズン』はデッキから、『番組』カードを手札に加えることができる! 俺はデッキから『Dr,フローズン シーズン1st』を加える! そして、発動!」
空樹が発動した刹那、フィールド上に大きなテレビが出現する。
「こ、これは……?」
「いくぞ! 電源スイッチオン!」
空樹は全速力で走りだし、テレビのスイッチを入れる。
すると、テレビから電源が走り、番組が始まる。
「このカードは! 『Dr,フローズン シーズン1st』に登場するキャラクターを同時にデッキ、手札から攻撃表示で特殊召喚する!」
「同時に!?」
「現れよ! 『C-HERO Dr,フローズン』『C-HERO デビルDr J』『C-HERO フランケンタロウス』『C-HERO アイスガール』『Dr,ドックワン』!!」
テレビからはOPが流れて、終えると5体のモンスターが同時に現れる。
「5体のモンスターが同時召喚……!?」
「しかし、この『Dr,フローズン シーズン1st』が放送されている限り俺は他の番組……つまり、他のモンスターの召喚、特殊召喚、反転召喚、セットができない。俺はカードを二枚伏せてターンを終了する」
「たった3枚のカードでこの展開力……」
暁は空樹のカード達が自分が思っていたよりもよいのに驚いていた。
「僕のターン! ドロー!」
(『おろかな埋葬』に『ダークライト・メイド』……か)
暁は自分の手札を見て、様子を見ることにする。
戦ったことのないカードは効果を確認することはできないからだ。空樹の場に並んでいる5体のモンスターの効果もわからないのに、こちらの足を無駄に見せるわけにはいかない。
「僕は『おろかな埋葬』を発動するよ!」
おろかな埋葬を発動すると、大きな洞穴が暁の前に現れる。
「このカードはデッキからモンスターカードを1枚墓地に送る事が出来る。僕は『ダークライト・プリンセス』を墓地に送る!」
暁はデッキからカードを取り出すと、墓地に送った。
「そして、手札から『ダークライト・メイド』を召喚!」
攻撃力1900!
「そして、『ダークライト・メイド』のファースト効果発動! このカードが召喚、特殊召喚、反転召喚された場合、墓地から『ダークライト』と名の付くモンスターを特殊召喚する! 僕は墓地の『ダークライト・プリンセス』を特殊召喚する!」
空樹は特殊召喚された『ダークライト・プリンセス』を見て、構える。
「そして、『ダークライト・プリンセス』のファースト効果を発動するよ! 空樹の全てのモンスターを守備表示に変更!」
『ダークライト・プリンセス』は空樹達のモンスター達につめより、誘惑しようとする……が。
「守備表示にならない……!?」
なんと、空樹のフィールド上のモンスター達は『ダークライト・プリンセス』がいくら誘惑しても守備表示にならないのだ。
「残念だったな暁……。俺のモンスター達は映像の世界のモンスター……よって、お前の『ダークライト・プリンセス』の効果は俺のモンスターにはきかん!」
「なんだって!?」
暁と『ダークライト・プリンセス』が同時に驚く。
「そして、俺のモンスター達はどんなモンスターからの攻撃もきかん! ……まぁ、こちらからもお前のモンスターを攻撃することはできないがな」
暁は少しうつむき、考え込む。
(どんなモンスターからの干渉も向こうにする映像世界のモンスター! あちらからもこちらの世界のモンスターに干渉ができないが空樹がそのことをほったらかしにしているとは考えられない……)
「……楽しくなってきた」
「?」
空樹は暁が急に笑いだし、驚く。こんな暁の笑顔、見たこともないと空樹は思っていた。
「バトルフェイズに移るよ! 僕は『ダークライト・プリンセス』で『C-HERO Dr、フローズン』を攻撃! プリンセスビーム!」
暁はバトルで破壊はできなくとも、戦闘ダメージは与えられるのではないかと思い、戦闘を行う……が。
攻撃された『C-HERO Dr、フローズン』はなんと発動している『Dr,フローズン シーズン1st』に隠れ、『ダークライト・プリンセス』のビームを避けたのだ!
「プリンセスビームが避けられた……!?」
「だから言っただろう! 俺のモンスターにはお前のモンスターの攻撃はきかん!」
「僕は、カードを1枚セットしてターンを終了するよ」
(どうすれば、あのモンスター達を攻撃することができる……?)
「俺のターン! ドロー!」
空樹はドローしたカードを見る。
そして、迷わず、罠カードを発動させる。
「リバースカードオープン!永続罠『バックミサイル』!」
空樹の目の前に5つの銃口を持つランチャー砲が出現する。
「ば、『バックミサイル』……?」
「このカードは自らのモンスターのパワーを銃弾にすることで発砲できるカード! つまり、俺の全てのモンスターの攻撃力の半分の合計を暁! お前のライフに与える!」
「な、なんだって……!?」
空樹のモンスター達の攻撃力は!
『C-HERO Dr,フローズン』 1800
『C-HERO デビルDr J』 1800
『C-HERO フランケンタロウス』1600
『C-HERO アイスガール』 900
『Dr,ドックワン』 600
つまり、3350のダメージ!
「発射!」
5つの大きさの異なるミサイルが暁に向かって飛んでくる。そして、5つ同時に直撃する。
「うわああああああああああああああ!!!!あああああ! ぁぁぁぁぁぁあ゛あ゛あ゛!!」
暁 高騎 LP650
暁は3回地面に跳ね返り、吹き飛ばされる。
「このカードの効果を発動するターンは俺はモンスターの特殊召喚、バトルフェイズを行うことができない。俺はターンを終了する」
暁はボロボロになりながら立ち上がり、デッキにカードを当てる。
空樹は自らのセットしている自分のカードの破壊を無効化にするカード『王家の呪い』を見て、勝利を確信していた。空樹の『C-HERO』達は自分達の番組カードを破壊されない限り、死なない不死身のモンスター。それゆえ、空樹はその対策も完璧にしていた。
「暁、このデュエル俺の勝ちのようだな」
「それはどうかな……」
「なに?」
「こんな楽しいデュエル、そうそう終わらせたくないよ……」
(楽しいデュエル……? そういえば、暁はいつも自分とやってる時は笑ってはいるが楽しそうではなかった……。どちらかといえば無理をしていた)
「僕のターン! ドロー……。 空樹、君のそのモンスター達の攻略方法を見つけたよ……」
「!」
「僕は『セカンドドロー』を発動!」
「あの時の……」
空樹は暁が必ず二枚のカードをドローすると確信した。そして、今の状況でこのカードを引き当てるとは、やはり暁にはデュエルの才能というものがあるのだとも思った。そして、もう一つ……デュエルへの執念というべきか、何らかの思いがとても強い気がした。
「このカードは一度カードを一枚ドローし、そのカードがセカンドモンスターだった場合、もう一枚ドローすることができる!」
暁はデッキからカードを一枚ドローすると、ニヤリと笑って。
「僕が引いたのはセカンドモンスター! 『ダークライト・ハッター』! よって一枚ドロー!」
暁は引いた二枚のカードを手札に加え、元からあった一枚のモンスターを召喚する。
「僕は『ダークライト・バトラー』を召喚! そしてファースト効果発動! 手札の『ダークライト・ハッター』を特殊召喚するよ!」
「モンスターを並べて何をする気だ……?」
「僕はレベル4『ダークライト・メイド』でレベル4『ダークライト・バトラー』をチューニング!」
「し、シンクロ召喚だと!? そいつチューナーだったのか!」
『ダークライト・メイド』が4つの星にわかれ、『ダークライト・バトラー』を包み込む。
「闇と光の狭間にて千年の眠りから今目覚める時!」
『ダークライト・バトラー』が光に消え、一直線の光が現れる。
「ファースト召喚! 現れよ古代の魔術師『ダークライト・セカンドマジシャン』!!」
『ダークライト・セカンドマジシャン』 レベル8攻撃力2500 守備力2100
「ダークライト・セカンドマジシャン……!?」
「このモンスターはシンクロ素材にしたモンスターをオーバレイユニットとしてこのモンスターの下に重ねる!」
「シンクロモンスターなのにオーバレイユニットを使うだと!?」
「このモンスターは特殊召喚に成功した時、相手の魔法・罠カードを二枚までデッキに戻す事ができる!」
「デッキに戻す……!?」
(効果モンスターの効果であり、カードを破壊する効果じゃない……! これじゃあ『王家の呪い』を発動することができない!)
「僕は『バックミサイル』と『Dr,フローズン シーズン1st』をデッキ戻す! 魔法撃!」
ーードンッ!
『ダークライト・セカンドマジシャン』は自らの杖から特殊な魔道を放ち、二枚のカードをデッキに戻した。
「そして、映像世界を失った5体のモンスターは破壊される!」
「っく!」
5体のモンスターが叫びながら、破壊されていく。その破壊されたモンスターからは霧が現れ、空樹を包み込む。
「いくよ! バトルフェイズ! 『ダークライト・セカンドマジシャン』で攻撃! 闇・光・魔・導《ダークライト・マジック》!」
『ダークライト・セカンドマジシャン』は杖を巧みに使い、魔法の玉のようなものを発生させて攻撃する。
霧を魔法の玉が振り払い、空樹に向かって飛ぶ。
「悪いけど、この勝負貰っ……!?」
空樹に向かった魔法の玉は霧から現れた光線によって消える。
「すまない……暁。お前の『ダークライト・セカンドマジシャン』で俺の『C-HERO』を破壊した時、俺は手札からモンスターの効果を発動していた」
「手札から……!?」
「暁。セカンドモンスターを持っているのはお前だけじゃないんだ」
「!?」
霧が消えていく。空樹は手札からモンスターカードを召喚する。
「このモンスターはッ! 自分の戦士族モンスターが二体以上破壊された時! 特殊召喚できる!」
空樹の上に一つの銀色の石盤が現れる。
「戦士の死を嘆く銀色の涙よ! 今、伝説の竜復活のため、悲しみを力に変えよ! ファースト召喚! 現れよ銀色の眼を持つ竜!」
「銀色の眼……!」
石盤が割れ、竜の手足が出現し、咆哮する。
「銀色眼の二想竜《シルバーアイズセカンドドラゴン》ッッッゥ!」
「シルバーアイズ……セカンド…………ドラゴン!」
レベル8 攻撃力3000 守備力2500
「暁! 俺を倒すなら、この『銀色眼の二想竜』を倒すことだな!」
カード召喚コーナー!
今回召喚するカードは『ダークライト・バトラー』! 暁 高騎が愛用するセカンドモンスターの一体だ!
闇族性 魔法使い族 レベル4 セカンド
攻撃力1800 守備力1000
このモンスターはルール上 光属性 戦士族としても扱う。
①このモンスターの召喚に成功した場合、手札からレベル4以下の「ダークライト」モンスターを特殊召喚できる。
②このモンスターが破壊された場合、デッキからレベル4以下の「ダークライト」モンスターを特殊召喚できる。
他のダークライトのサポートに回る強い執事だ!