ほんの数日、傷が癒えるまで静養することになったナルトはトビと過ごしていた。
トビは優しく、彼の話を否定することもなければないがしろにすることもなく、楽しげに話すナルトを見守り、相槌を打って、仮面を着けて顔を隠しているとはいえその状況を楽しんでいる様子すら感じられる。
ナルトはこの時を心から楽しんでいた。
初対面でこれほど受け入れてくれる人は初めてだろう。
出会った人間の大抵は、うるさいガキ、ただのバカ、口先だけの人間じゃないのか、などと面と向かって酷評してくる。気が強いのはもちろん、承認されることに飢えている彼は簡単には自分を曲げられず、他人と口論になることが少なくなかった。だからこそ自分を理解してくれるトビに懐くのが早かったのだ。
色々な話をした。最初はトビの些細な質問がきっかけだっただろうが、気付けば自発的に話をするようになり、自らの想いを隠さずに伝える。
ナルトにしてみれば、素直に話せるこの時間がただただ楽しかった。
「それでさ! それでさ! オレが螺旋丸でドバーッて吹っ飛ばして、カブトのヤローをぶっ倒したんだってばよ!」
「螺旋丸か。いい術を使うな」
トビの素直な賞賛にナルトは喜び、嘘偽りのない笑顔になる。
決して長くはない。そして長く続くわけでもない。この時を心から楽しんでいた。
「ナルト……やはり木ノ葉へ帰るのか?」
ふとした瞬間、トビが問いかけ、ナルトが表情を変える。
辺りは暗闇。パチパチと焚火が音を立てる。
静寂の中、不意にトビは視線を逸らし、迷いを見せるかのように語った。
「サスケや仲間に対するお前の気持ちはわかった。里への愛情もある。だが、火影を目指すのはあまりに困難な道だぞ」
「そりゃ、わかってる。でもオレは決めたんだ」
「お前はこれからきっと成長する。多くを学んで強くなるだろう。ただその時、お前が正当に評価してもらえる環境とは限らないと俺は思う」
親兄弟のように、彼を心底心配し、忠告する声に思えた。
思い当たる節があったのか、ナルトが暗い顔をした。
「少し話を聞いただけだが、お前はよくやっている……こう言うと偉そうか?」
「ううん。んなこと言ってくれんのイルカ先生とカカシ先生くらいだ。カカシ先生はボケ~ってしてやる気ないし、イルカ先生はいっつも説教ついでなんだけどな」
「お前の努力や実力が純粋に報われる環境であってほしいと願う。俺は、木ノ葉の人間ではない。だからお前について調べる中で見聞きしたものはほんの一部。真相はお前にしかわからない。本当に平気なのか?」
優しい声で問いかけられる。
こうして意見を聞いてもらえる環境というのも、実のところ多くない。彼が心から信頼する限られた相手にしか、その中でも「うるさい」と言って話を聞いてもらえないことは思い返してみれば多々あった。
「……へへっ! でもさ、でもさ、そういう環境だからやってやろうじゃんって思うんだ! あいつらオレのこと化け狐だって思ってるからな! めちゃくちゃ強くなって任務もバンバンやって、里の奴らとか助けちゃってよォ! そんでオレってば火影になって、里の奴らにオレのこと認めさせてやるんだ!」
ナルトはいつも通りの態度を装い、意を決して発言したのだが、トビの返事はすぐには返ってこなかった。
沈黙。痛々しさすら感じる時間だった。
ナルトが冷や汗を流し始めた後、トビがぽつりと呟く。
「偏見や差別は他人に言われた程度で消え去るものではない。三代目火影をはじめ、お前を守る大人が居たのは事実だろうが、心のどこかでは思う。己の感情に蓋をすることはできても、些細な出来事で噴出してしまう恐れがある」
「あぁ……なんとなく、わかるってばよ」
「俺はお前に酷なことを言っているだろう。だが、これは逃げか? 里を抜けろ、捨てろと言いたいわけじゃない。他の生き方があるんじゃないかと尋ねたいんだ。俺の仕事を手伝ってくれれば、今とは違った形で認められるかもしれない」
改めての説得。しつこい、などと思う余裕はない。むしろ繰り返し言うほどに自分が求められているのだと受け取っている。
ナルトは真剣な顔で考え込み、しかし考えを変えるに至らない。
「トビが心配してくれてんのはありがてぇ。でもオレはやっぱ逃げたくねぇんだ」
「危険な目に遭うかもしれないぞ。正直なところ、こうして里を不在にすること自体がお前の立場を悪くする可能性がある」
「そうかもしんねぇけど……里には仲間も居るし」
「それだけが救いだな。お前に理解者が居てよかった」
パチッ、と火が跳ねる。
暗闇の中で自身を照らすそれを見ながら、不意にナルトの声が小さくなった。
「なぁ……オレの他にも、その人柱力ってやつが居るんだよな」
「ああ」
「どんな奴なんだ?」
「砂漠の我愛羅には会ったことがあるんじゃないのか? 彼は砂隠れに与えられた“一尾”を封じられた人柱力だ」
名前を聞いてすぐに顔を思い出し、出会った時の出来事を思い出す。
自分と同じ境遇に身を置いていたことを悟り、初めて共感して、拳を交わすことでようやく理解し合えた存在。うちはサスケとの関係とも違う、特別な相手だったことは間違いない。
ナルトの顔に笑みが浮かんだ。
「我愛羅とか、他の人柱力とかさ。仲間になれるかな?」
「俺はそうなりたいと思っている。お前たちは特別だ。だが決して悪い意味ではなく、お前たちにしかできないことがある」
「そうか」
里に戻ると決意している。しかし胸の内には得も言われぬ喜びがじんわり広がっていた。
孤独ではないのだ。
それを知っただけでも十分な収穫。心からそう思っていた。
帰還から数日経過してもなお、シカマルは俯いたままだった。
急造された“サスケ奪還部隊”の小隊長を務めた彼。任務から解放された現在でも自責の念に駆られ続け、誰が声をかけようとも態度は変わらない。
任務の結果は失敗。
里を抜けようとするうちはサスケを連れ戻すことができなかった。
まずいのは、それだけに終わらず、隊の一員だったうずまきナルトが失踪した。うちはサスケを連れ戻すため単独行動を許した結果だった。連絡を受けて後を追った木ノ葉隠れの上忍、はたけカカシが現場に辿り着いた時、そこには誰の姿もなかったのだという。
許可を出したのは自分だった。
作戦を考案し、可能な限り戦闘を避けつつ、どうしてもという場合、一人一殺で。
仲間たちは命を賭けて戦っていた。なんとしても任務を諦めるわけにはいかなかった。
シカマルは自らナルトの背を押して、サスケを取り返せと命じたのだ。
「シカマル」
名前を呼ばれて顔を上げる。
病院の一室。椅子に座っていた彼は碌に眠れていないようで顔色が悪く、目元には濃い隈ができていて、昼寝が好きなめんどくさがり屋の彼とは思えない様子になっていた。
シカマルが見たのは、彼と同班に所属する山中いのだった。
その後ろには友人の春野サクラが暗い表情で立っている。
「また来てたんだ」
「ああ……」
「あんた、ちゃんと寝てる? チョウジのことなら私が見とくし、起きたらすぐ教えるからあんたも休まなきゃだめよ」
返事をするほどの気力すらないかのように、シカマルはすぐに視線を落として俯く。
彼の場合、精神面における傷がよほど深かった。
まるで今までとは別人かのような態度に、いのとサクラは悲しげな顔をする。
シカマルは入院中の秋道チョウジ、日向ネジ、犬塚キバの下へ連日見舞いに訪れていた。
意識不明の重体で死の境を彷徨ったチョウジとネジは今もなお眠ったまま目覚めない。
キバは重症ではあったが早々に意識を取り戻している。骨折箇所が多く、自らの足で歩くことすらままならないが、時間さえあれば無事に治ることはすでに伝えられていた。
シカマルは最も軽傷であった。精神的なダメージを与えられたとはいえ、外傷は少ない。だが隊長に任命された責任感からか、帰ってからずっと思い詰めている様子だった。
嫌に静かだった。
帰還して以来、正規の報告の場を除いて、シカマルは必要以上に口を開かなかった。
慰め、叱責、或いはそれ以外の雑談。誰が何を言おうともシカマルの反応は無。聞こえていないかの如く黙り込んでいることが多い。
それでいて折れているようには見えないのだ。以前からめんどくさがりだというのに、こんな仕事はしたくない、やはり忍には向いていない、などと考えている顔には思えない。
ただ、考えている。
何も語らないだけで思考は動き続けていて、何を考えているのかを知ることはできないものの、忍であることを諦めたわけではなさそうだった。
「そうだな……ここに居ても、俺には何もできねぇし」
ぽつりと呟く声に生気が感じられない。
心配そうにするいのの態度に気付いた素振りもなく、ふらりと立ち上がり、おもむろに部屋を出ようとしたシカマルだが、扉の前で足を止めて彼女へ尋ねた。
「アスマ先生は……どうしてる? 流石に今も忙しいのか?」
「あっ、うん……ナルトを探さなきゃいけないから、多分」
「そうか。親父も、そうなんだろうな……将棋、指したかったんだけど」
足取りが怪しい。普段の彼も脱力していて歩き方がフラフラしているが、今のそれは明らかに意味合いが違っている。睡眠も食事も取らず、体に力が入っていないのだろう。
放っておくのはまずいとわかっていながら、父親や母親でもどうすることもできずにいる。
何を言っても無駄かもしれない。それでもサクラは声をかけずにはいられなかった。
「あの、シカマル……ごめんなさい。本当は、私が」
「ナルトを送り出したのは俺だ」
全てを言い終える前にシカマルが言い放った。
明らかにさっきまでとは声色が違って、異様な力強さがある。
「いまだに考えがまとまらねぇが……俺が甘かったのは間違いない。隊長として任された時に少なからずわかってたはずだ。失敗の責任は俺にある」
「ちょっと、そんな自分を追い込まなくても――」
「月並みな発言だが、俺に力があればこうはならなかった。まだそれくらいしか言えねぇな」
制止しようとしたいのの発言をぴしゃりと止め、わずかに振り向いてシカマルは言う。
その目は暗く、以前の彼とは何かが違っている気がした。
自分が悪いのだ。そう言って、反論する暇を与えずに彼は歩き去ってしまう。普段を知ればこそ心配せずにはいられない状態だった。こんな時、親友のチョウジが眠ったままであることがひどく後悔されてしまう。
サスケとナルトの失踪。原因はともかく責任は自分にあるのではないか。
彼らと共に第七班の一員であるサクラは、シカマル同様に激しく自責の念に駆られていた。
青白い顔で俯く姿に黙っていられなかったのだろう。いのがサクラの肩に手を置く。
「あんた、自分のせいなんて思ってんじゃないわよ。サスケ君もナルトも自分の意志で動いてた。あんたはあんたのできることをした。でしょ?」
「……うん」
いのは、勝気な少女でライバルだが、心根は優しく面倒見が良い。これまで彼女が先を歩いていてくれたから自分が勇気を持てたのだとサクラは思っている。自分たちが敢えて明言することこそなかったとはいえ、互いに特別な親友だと考えていた。
その一方、いのの言葉を受けてもなお、サクラは顔を上げられずにいる。
自らの無力感に押し潰されそうで、仲間たちが姿を消した今、後悔が止まらなかった。
同期の忍として、最も二人の近くに居ながら、どちらの気持ちも理解できていなかった。
サスケは一族の復讐のため、力を求めて大蛇丸の下へ旅立った。
ナルトは友としてそのサスケを連れ戻すため、彼を止めることのできなかったサクラから想いを託され、無茶をしてでも努力したのだろう。
二人ともこの場には居ない。自分だけが残されてしまった。
一体何ができただろう。本当は自分もナルトと一緒に行くべきだったのではないか。
ぐるぐる回り続ける思考はナルトの失踪以降、常に彼女を責め続けていた。
「サクラ、あんたのせいじゃない」
「……うん」
「シカマルも、今は余裕なさそうだけど悪くなんか全然ないんだから。チョウジが起きたら多分いつもの感じに戻れるわよ。改めてちゃんと言わなきゃね」
いのは優しい。だから救おうとしてくれる。守ろうとしてくれる。
それでも、彼らが居ないままでは気が晴れることはない。
せめて捜索に協力させてくれればと思うのだが、上忍のはたけカカシが二人の捜索のためあちこちを駆け回っている一方、班員の一人に過ぎないサクラは待機を命じられている。
「私……何やってんだろ」
サスケは死を覚悟してでも目的を果たそうとした。
ナルトはきっと、仲間を連れ戻すために死ぬ気で戦ったに違いない。
里に残ってぬくぬくしている自分は何なのだろうと、チョウジを見舞ういのの背後で、サクラはぽつりと呟いた。
はたけカカシは里からの招集を受け、捜索を打ち切って木ノ葉隠れの里へ戻った。
うちはサスケ、うずまきナルト両名はいまだ見つからず。状況は非常に悪い。呼び戻されたということはこれまでとは異なる捜索を始めるのであろう。
まずい予感がする。そう感じていたのは彼だけではないはずだ。
続々と集まる上忍・中忍を見やり、よほどの大事なのだと里の人間が気付かずにはいられない状況となっていた。
「カカシ。まずいことになったな」
同期の上忍、マイト・ガイが歩み寄って声をかけてくる。
傍らには猿飛アスマ、夕日紅の姿があり、いつもとは違って緊迫した顔をしている。
今がどういう状況なのか、彼らの年代が知らないはずもなかった。
「結局手掛かりなしか」
「ああ……サスケも含めて、忽然と消えてしまった。誰かが手引きしている可能性が高い」
「大蛇丸か? うちはサスケについては聞いていたが」
「いや、奴が執心しているのはサスケのみだ。ついでで手に入れるような性格じゃない。別枠だとは思うんだが」
「その相手が誰かもわからん状況だろう。悔しいだろうが、このままではナルトに対する悪評が溜まる一方だ。そうしたがっている連中は少なくない」
ああ、と小声で返事をして、カカシは目を細める。
噂を止めることは難しく、他人の心情など知ったことかと、人から人へ伝えられていく。気付けば里内にはどんよりした空気があった。それを感じているのは、ひょっとするとうずまきナルトに好意的な感情を抱いている者だけなのだろうか。
表立って喋ることを禁じられている。だからこそ、人に隠れて不平不満を口にする人間は決して少なくない。
うずまきナルトは九尾の狐だ。大人たちはそう認識している。
十年以上前に木ノ葉隠れの里を襲い、里を破壊し、家々を焼き払って、大勢の人間を殺した狂気の化け物。
なぜそんなものを里の中に置いておくのだと、ましてや、一人の人間として尊重して扱うようになどと、里長に強要されなければならないのか。
三代目火影の頃から続く、うずまきナルトを人間として扱うようにとの厳命。
三代目の死後、五代目火影に代わってもその状況は変わらなかった。
仮に必要だというなら、どこか目につかないところに閉じ込めておけばいいのに。なぜ里の中に人間みたいに入れてしまうのか。なぜ殺してしまわないんだ。
本人に届かないようにと配慮をする一方、そうした意見は今もなお絶えない。
うずまきナルトが里の人間に襲われたという事実はない。
ただ、人間として扱え、との厳命が出て納得できなかった結果、彼らが選んだのは不干渉。誰しもがナルトと話すことなく、顔を合わせないよう極力避け、関わらなかった。
ナルトが失踪したという噂が流れる今、里の雰囲気は混沌としている。ようやくかと開放感を感じて笑顔になる者、ふざけるな、だったらこれまでの時間は何だったんだと憤る者、今からでも遅くない、殺してしまえと主張する者。
どれにしても、ナルトを擁護する声が少ないのは間違いない。
これが木ノ葉隠れの里の現状だと、受け入れ難いがそう認識するしかなかった。
嘆息する余裕さえなくなり、疲弊した様子のカカシは視線を落とす。
「あの子はどんなに辛かろうと逃げ出したりしないよ。サスケのことは、残念だった。だが仮にサスケが去ったとしても、ここに帰ってくるはずだ」
「俺もそう思う。あの子には不屈のガッツがあると。俺の弟子にしたいほどに」
「バカ言うんじゃないよ。その髪型とスーツはお前とリー君だけで十分」
「なんだとっ」
ガイは外見も性格も個性的だった。批判したいわけではなく、それでいいと認めている。しかしだからといって自分の教え子がそうなるのは認めたくない。
カカシの気のない発言の後、煙草の煙を吐きながらアスマが口を挟む。彼の隣に立つ紅も憂鬱そうな顔で発言した。
「そんな奴だからってわかってるからこそ、余計なことしてる奴が居るとしか思えねぇな」
「ナルトが人柱力だってことは、昔から隠せてるとは思えないしね。問題なのは無理やり拉致したならともかく、何か吹き込まれて、ナルトが自分の意思で里を離れるなんてことになったら」
「説得すんのは難しいかもなぁ……あいつ、長いこと一人暮らしなんだろ。帰りたいって素直に思えるんならいいんだけどな」
この場に居ないせいか、嫌な予感がする。そのせいか嫌な想像だけは簡単にできてしまう。
彼を取り巻く環境について、今更ながらに後悔していて、自分たち大人がどうにかできなかっただろうかと不意に考える。
まだ何が起こったのかを理解していない。それなのについつい考えてしまっていた。
忍が集まった火影屋敷の前に、五代目火影の綱手が現れた。傍らには補佐役のシズネ、彼女が飼う子豚のトントンが一緒だった。
緊張が走る。全員が一様に口を閉ざして黙った瞬間、皆が求めているだろう話を綱手が始める。
「皆、すでに聞いているだろう。人柱力のうずまきナルトが行方不明になった」
危険なほどに単刀直入。肌に感じるほどの緊迫感が辺りを包み込む。
どんな反応があるかわからない。
そうした状況下において綱手は堂々と切り込もうとしていた。
「捜索のため、我々はこれから――」
しかし全てを言い切る前に、異変を目撃する。
一体どこから現れたのだろう。彼女の視界には液体のような漆黒の胴体を持つ、蛇。巨大な何かがいつの間にかそこに居て、異物感の強い白い仮面を着けているのを目撃する。
誰かのペット、そんなはずはない。
正体不明とはいえ、それは明らかに里にとっての脅威以外の何物でもなかった。
「敵襲‼」
綱手が叫び、気配を感じなかったからだろう、集った忍はそれからようやく反応した。
途端、漆黒の胴体から無数の触手が伸び、辺りを薙ぎ払った。
建物を呆気なく破壊し、人間を軽々と吹き飛ばして、粉塵に包まれる。蛇というには白い仮面があまりに人工的で、戦意も殺意も気配もなく、それでも確かにそこに存在する異物感。
辺りは一瞬で騒然となった。
少なくとも攻撃してきた事実から敵であることは確実。対応するには戦うしかない。
幸い、そこにはうずまきナルト捜索の手を増やすため数多の忍が集められていたところだ。
一秒とかからず多くの忍がその気になり、正体不明の怪物へ敵意と殺意をぶつける。
名すら名乗らないその何かは、首をもたげて触手を伸ばし、周囲への警戒を強めていた。