甘ったれた現実に絶望を。   作:あるとりあ

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実技試験に

僕のヒーローアカデミア。この作品を皆さんは知っているだろうか。

それは個性と呼ばれる超能力を持っているのが当たり前となっている世界で、無個性の少年がヒーローを目指す物語である。

ただ、疑問に思ったことは無いだろうか?なんでヴィランはヒーローを殺しにくるのに、ヒーローはヴィランを殺さないんだと。

だから私は教えてやろうと思ったんだ。現実とやらを。

 

 

 

 

 

俺の個性が発現してから約10年、俺はとある高校を受験するために門の前に佇んでいた。

その高校の名は雄英高校。脅威の倍率300倍を誇るヒーロー科の超名門校。1次試験の筆記を通過し、2次試験を受験するためにここにいる。

俺の個性《魂の道標》は前世、前前世の記憶を引き継ぎ、能力が継承されるという物だ。

ただ俺は前世で根源に接続したため、実質何度転生しても記憶は忘れることなく蓄積されていく事となる。

それ故に、出来ることがものすごく多いので万能型と言われている。

ただ、苦悩もある。個性の発現は約5歳、そこで2回分の人生が頭に入ってくるのだからそりゃ周りから浮くに決まっている。

それに使える魔術や、剣技を繰り出すための土台となる肉体が未完成なのだ。ほとんど何もできない。

前世の肉体を反映させ、急激に成長させることもできるがまだ5歳。身長が190cmもある5歳児なんて気色が悪すぎる。

故に中学生になるまで待つことにした。それまではひたすら勉強だ。やっておいて損は無いし、前世も前前世も勉強なんてしてこなかった。

根源に接続すれば問題は無いが、ものすごく暇なのだ。これ以外することがない。

そのまま勉強しかしてこなかったため、まともな友人すら出来ず今この場所にたっているというわけだ。

おかげで筆記試験は特に詰まることなく解けたが問題は実技試験だ。

予め振り分けられた試験会場に移動し、説明を受ける。

確かこの雄英高校はプロのヒーローが教鞭を務めているそうなので、当然説明もプロヒーローが行うということだ。

今回俺の会場の説明を担当するのはプレゼントマイク、妙にテンションが高く苦手である。

途中いかにも真面目そうなやつが質問したりだとか、そいつに緑の天パが注意されたりとか少しあったがまあいいだろう。

プレゼントマイクの唐突なスタートから始まり、俺を含め何人かが上手く反応して一瞬で前に出た。

周りの音や匂いから標的の場所を掴み、最短距離で移動して一撃で済ませる。今回の標的はロボットであり、種類によってポイントが違う。

特にいちばん大きいロボットは0ポイントなので無視して構わないだろう。

試験開始から約5分ほど、90ポイントほどを獲得することができている。

目標を索敵しつつ周りの受験生の様子を伺うに、このくらい取っておけば合格は間違いないと思われる。

すると、先程言っていたいちばん大きいロボットがフィールドに出現した。このロボットは倒しても0ポイントなので、説明で言っていた通りお邪魔虫なのだろう。

周りの受験生達は倒せるはずがないと脱兎のごとく逃げ出しており、俺もその場を離れようとしたその時だった。

偶然にも、ビルの瓦礫に足が挟まって身動きが取れない女子が目に映ったのだ。

(今回の試験、俺は個性を1度も発動していない。まだこの身体じゃ個性を使えない。肉体を書き換えることもできるが、、、)

すると先の説明の時注意されていた緑の天パが彼女を助けていた。

(なら、もういいか)

俺はそのまま持ち場を離れる。

しばらくして試験終了の合図が鳴り、そこで実技試験は終了した。

 

 

 

後日、住んでいる家のアパートに雄英からの書類が送られてきた。中を開けると空中にオールマイトが投影される。

「私が投影されたぁぁぁ!!!」

そうテンション高く、叫ぶオールマイトが映る。現代社会において正しく人柱となっている平和の象徴オールマイト。そのオールマイトだが今年から雄英高校に教師として赴任することが決まったらしい。

「早速だが結果を発表しよう。筆記は満点!雄英史上初めてとなる満点合格者だ!!次にヴィランポイントだか、95点で余裕の合格だな!

そして君は首席合格となる!!

来いよ雄英に!ここが君のヒーローアカデミアだ!!」

そう始まるのだ。そして俺は証明しなければならない、今の社会がいかに甘いのかを。

 

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