ありふれない光は剣士達と共に最強の親友と歩む   作:匿名希望のK

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大迷宮とベヒモス

 

先日の一件以来アラタと光輝は口を合わせていない。話しても必要最小限である。

 檜山達はあれ以降ハジメに対して嫌がらせはやっていないがアラタへの視線はまるで怪物を見るような感じになっていた。それもあの時の一部始終を見ていた通りかかった生徒の1人がその話を広めた。「アラタは4人がかりでも敵わない。」「その拳で地面を貫通した」

 それ以降アラタの周りにはハジメや和人や明日奈と偶に雫か香織しか寄ってこなくなった。

 

「お前大丈夫か?」

 

 和人が心配そうにアラタに話しかける。付き合いが長い分心配しているのだ。アラタはその質問に対して微笑みながら答える

 

「別に俺はクラス隣だし関係ないし、興味ないね」

「ちょっとそこでクラ◯ドやっても笑えないよ」

 

アラタのボケにハジメはそう答える

 

「居心地が悪いなら無理しなくても」

「結城さん俺は本当に大丈夫だって、ハジメに対してのイジメが無くなったなら安い物だよ」

「でも......」

「ハジメ有り難く受け取っとけ。俺の努力が無駄になる。それに本当に後悔はしてない。」

 

 3人にそう答えるアラタ3人は納得したのかそれ以上は言ってこなかった。

 

 

 

食事を終え訓練の時間になる。必然的にアラタと訓練を受ける人物は和人と明日奈のみ、この状況にメルドは口を挟もうとしたがアラタが首を振る。

 

「・・・それではお前らは俺が直接相手をしよう!さぁ3人がかりでかかってこい!」

「よし、和人合わせろよ?」

「はっ、お前こそちゃんと合わせろよ?」

「2人とも油断しないでね」

 

俺たち3人はメルド団長に突撃した。

 

 

 

 

 

 

 

 

結果を言えば負けた、それはもう経験の差だろうな。身体の使い方がプロのそれだった。

 力でゴリ押そうにも超能力で拘束しようにもそれを読まれるように対処された。

訓練後メルド団長から明日以降の話を聞いた

 

「明日からは訓練の一環としてオルクス大迷宮に向かう各人それぞれ準備をしておけ。解散!」

「迷宮か.........」

 

アラタはワクワクと同時に気合を入れるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして俺たちは王国を出る準備をしていた。時間には余裕があったので王城を見て回ろうとしていた所にこの国の王女であるリリアーナの姿を発見する。俺は近づき話しかける

 

「眠れないのですか?王女様?」

「貴方は、アラタさんそちらこそどうしたのですか?」

「え?いや〜ちょっと気晴らしに散歩を」

「王城内で散歩とは贅沢ですね」クスクス

 

それから少し軽口を挟みながらリリアーナと話をする。しかしリリアーナの表情は暗いままである。思い切って聞いてみる

 

「そんな暗い表情をしてどうしたんですか?」

「・・・皆様の事で少し思い詰めていました。」

「俺達の事?」

「はい皆様は平和な世からいきなりこちらへ来てそして戦争に参加してくださいました。しかしいきなりこのような事を言われて不安ではないのか、そして明日から向かう迷宮で命を落としてしまわないのか不安でして」

「・・・しっかりしているなアンタ。」

「これでも王女ですので」

 

俺は正直言ってこの国は何処か違和感があった。王よりも聖職者が立場が上など亜人や魔人に対しての知識が妙に煽るような書き方。そして神であるエヒトの異常なまでに信仰。普通おかしいと思うはずだしかしそれを許容しそれが当たり前となっている。そして召喚された俺たちを戦うのが当たり前と言う事象..........正直気持ち悪かった。しかし中には真剣に考えて心配してくれている人物がいることが嬉しかった。

 

「そう不安になるなって、俺たちはそれなりのステータスがある。それに俺は力だけなら勇者よりも上だ。いざとなったら俺が皆を守るさ。」

「アラタさんは強いのですね」

「まぁな、だから心配すんなって」

 

俺は無意識にリリアーナの頭を撫でていた。それに気づいた時慌てて手を離す。

 

「わ、悪いつい頭を撫でてしまって.........」

「い、いえ!正直誰かに頭を撫でるのは久しぶりで驚きましたが、安心したと言うかなんと言うか.........」

「え?」

「も、もう寝ます!アラタさんも夜更かしは程々に!」

 

リリアーナはそう言って走って行った。今度会ったらちゃんと謝ろう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 朝日が上り俺たちは馬車に乗り込み迷宮の前にホルアドという街に寄るここで一晩過ごした後に迷宮に向かうらしい。

俺はハジメの隣の部屋に和人は俺の隣だ。明日奈は女子で割り振られた場所で両隣は雫と香織だった時

夜になり俺達の男子3人はハジメの部屋に集まりハジメの錬成による武器開発をしていた。

 

「くっ!.........あぁ」

「壊れちまったな、やっぱり銃を作るにはそれなりの鉱石が必要だな」

「でも和人、俺たちがこっそり鉱山に行って取ってきた鉱石もそれなりに耐久値があるやつだったぜ?」

 

俺の発言に和人は考える

そして思いついたかのように手を叩き仮説を述べる

 

「もしかするとこの世界の鉱石の硬い部類はまだあるのかもしれない。ハジメ確か精密鑑定で鉱石の強度を調べられたよな」

「うん、さっき見た時硬度は10あるうちの5で最高値の半分だった。それなりに硬いから出来ると思ったんだけどね。」

 

 俺たちが3人で話し合っていると不意に扉をノックする音が聞こえた。

俺と和人は警戒をしていると「南雲君?白崎です」と声が聞こえ警戒を解く、しかし万が一という可能性もあるので俺が出る事にした

 

「あれ?アラタ君?もしかしてお部屋間違えちゃった?」

 

香織は白のネグリジェに薄いカーディガンを羽織って入り状態だった。これには俺は一瞬息が止まったがとりあえず話す

 

「・・・いや、ちょっと俺と和人が南雲に個人的に要件があっただけだ。俺と和人はもう部屋に戻るけど入るか?」

「ちょっと!そんなの聞いてないけど!?」

「うんお邪魔します」

 

後ろで南雲が叫んでいるが聞こえない、聞こえない。俺が和人に視線を送ると和人はいじめっ子のようにニヤけるとすぐに理解したらしい。

 

「じゃあハジメ俺ら帰るわ」

「和人!?」

「じゃあなハジメ後は頑張れ」

「アラタ!本当に帰るの!?」

 

俺と和人はハジメの部屋を出て扉を閉め廊下を歩く。しばらく歩くと中庭に出た。そして俺が右手を挙げると和人も右手を上げパシィィィン!とお互いにハイタッチをする。

 

「やったな和人!ハジメに春が来たぞ!」

「これは明日問い詰めて辱めてやろうぜ」

 

和人はそんな事を言ってはいるが本当に嫌がっていたら止める事ができるやつなので俺は特に言わない。

 俺たち2人が喜んでいると後ろから声をかけられる。そこに居たのは寝巻きを着用しカーディガンを羽織った雫と明日奈だった。

 

「アンタたち何やってるのよ」

「2人とも元気だけど何かあったの?」

 

 そう聞いてくる2人に俺と和人は月を見ながらこう言う

 

『親友を2人っきりにして来てやった』

 

それを聞いた2人は納得したように苦笑いした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日

 

俺達は今迷宮の入り口に集まっている。メルド団長は説明を前でやっている。俺は深呼吸をしながら考えるこの世界の事を魔人と達と戦う為にも今できる事を.......俺の予想が正しければコレは罪を背負う事になる。

 

 

戦争とは()()()()なのだから...............

 

「それでは今から迷宮に突入して行く!気張れよお前ら!」

 

メルド団長のその掛け声と共に俺たちは迷宮に入っていった

 

 

 

 

 

 

 

迷宮内

 

迷宮内はゲームで見たような感じだった。魔物が現れ倒すと魔石を落とすうさぎなどの可愛い見た目のやつもいたが手加減は出来ない、すればこちらがやられるからな。

 

「ウオォォォォ!」

 

俺は召喚したデュアルソードを使い魔物を倒して行く。デュアルソードは金色を主としており柄の部分は展開された状態で丸い宝石が埋め込込まれている。

 

(この階層のモンスターはどうにか出来ているな、だけど油断は出来ない........もしかしたら敵が予期しない事をしてくるかも知れないからな)

「おいアラタどうした?すごい険しい顔してるけど」

「和人.......いやちょっと警戒しているだけだ」

「無理はするなよ」

「あぁ........にしてもハジメは律儀だよな。弱ったモンスターもしっかり錬成で拘束してからトドメを指してるからな」

「備えておけば損はないさ」

「だな」

 

俺と和人は後方で自分のできる事しっかりやっているハジメを見ながら目の前のモンスターを倒して行く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今俺たちは20階層まで下に来ていた。団長が言うにはそこら辺の冒険者にも負けてないとの事らしい。嬉しいような少し複雑なような..........

 

「この階層からはモンスターが擬態している!よーく観察しろ!」

 

団長にそう言われて俺は周辺を見渡す。辺りには洞窟特有の光る鉱石や黒色の壁や天井に地面そして少し色の違う岩.........

 

「もしかして.........」

「どうしたアラタ?」

「どうしたの?」

「和人、明日奈あの少し白い岩、あれモンスターだ」

 

俺の言葉に和人と明日奈は剣を構え臨戦体勢をとる。少しして岩が動きゴーレムのようなモンスターが現れた。

 

「ロックマウントだ!あの腕の攻撃には気をつけろ!」

 

団長がそう言っている中ロックマウントと呼ばれたモンスターは雄叫びを上げる。確かハジメが言ってた咆哮ってスキルだったな!

 俺達は少しの金縛りを感じながらロックマウントの動きを観察する。ロックマウントは近くの岩を持ち上げるこちらに投げてくる。岩石投げかと思ったが投げられた岩は空中で手足を生やす。そう投げられた岩もロックマウントだったのだ。

 しかもこのロックマウントは目が赤く光っており何故かル◯ンダイブの様な格好をしており投げられた方向の女子に欲情の眼差しをしている(多分)

女子達はその行動に恐怖を覚えたのか「ひぃ!」と言っている。

 

「剣で斬れるか分からないし........使うか」

 

俺は意識を集中させる。すると俺の左腕に金色のプロテクターが装着され右手だけにも同様のプロテクターが装着される。

俺のスキルの一つ「怪力」だ

このスキルを使うと能力値に補正がかかり普通では出せない力を出せる様になる。しかし何故かステータスには表示されないんだよね。それと和人に教えてもらってわかったけど怪力を使うと目の虹彩が両方とも赤になる。超能力はその逆

 俺は飛んできたロックマウントを片手で受け止める。止められたロックマウントは腕と足をジタバタと動かすが短いため虫がひっくり返ったような感じでしかない。そして振りかぶると俺はロックマウントを投げ返す。ぶつかり合ったロックマウントはゴチンと言う音と共に目を回していた。

 

「ふぅ、こんなもんか。にしてもすげぇな怪力って」

「後は任せろ」

「私と和人君で片付けるわ」

 

 和人と明日奈は武器を手に素早い動きでロックマウントの元まで行くと明日奈は剣を突き刺し、和人は水平に一閃する。倒されたロックマウントは魔石となって消えていった。

 

「コレで安心かな.......ッ!雫!」

 

安心していると雫の横から紫の液体が飛んできていた。俺は雫を抱き寄せ右腕で液体を受け止めるとすぐに飛んできた方向を見る。トカゲのような魔物が赤い目をコチラに向けながらもう一度液体を吐き出そうとしていた。

 

「させるかよ!」

 

俺は力強く踏み込むとその反動を使い拳をトカゲの魔物に叩きつける。トカゲの魔物は「ギュエ‼︎」と言う鳴き声を残して魔石となった。

 魔物を倒した後に俺の右腕が痛み出した。液体を受けた部分から煙を吹き出しながら赤く腫れていた

 

「無事かアラタ!ッ!?毒を喰らったか!ライル!すぐにポーションを!」

 

 団長は素早い指示で俺の治療をして行く。治療を終えたが俺は一応怪我した右腕に包帯を巻き怪我を抑えるために白崎からも少しだけ治療を受けた。

 

「うん大丈夫だサンキューな白崎」グッ!パ......グッ!パ......

 

 俺は右手をグッパーと繰り返し無事である事を知らせる団長も頷き俺たちは道を進もうとした時不意に近くの岩肌が崩れ光輝く鉱石が見える

その鉱石にその場にいた全員が魅了される

 

「綺麗.......」

「ほう、グランツ鉱石か。装飾品として有名な鉱石だな。大きさも中々だ」

 

 白崎が見惚れていると檜山がニヤけグランツ鉱石に向かって歩いて行く

 

「だったら俺が取って来てやるよ」

「檜山!戻らんか!まだ安全確認も出来ていないんだぞ!」

 

 そう言う団長の言葉に耳を向けず檜山は壁をつたってグランツ鉱石に近づいて行く。檜山が手を伸ばし鉱石を触ろうとしたその時、騎士の1人が叫ぶ

 

「団長トラップです!」

 

 叫ぶは時すでに遅く檜山は鉱石に触れる。その瞬間足元に大きな魔法陣が現れ俺たち全員を包み込む

 

「全員今すぐ逃げろ!!」

 

 叫ぶ団長、しかしその叫びに虚しく俺たちは光に包まれる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 光が収まり次に目を開いた時俺たちは大きな橋の上に立っていた。此処がどこかを団長に聞こうとした時団長は驚愕と絶望の表情になっていた。そしてすぐに行動をとった

 

「お前達!今すぐ上に続く階段に向かって走れ!」

「団長!此処は何処なんですか!?」

 

 俺の質問に団長は答えようとした時橋の中央そして階段入り口の付近から魔法陣が現れる。階段方面の魔法陣からはスケルトンのモンスターがそして橋の中央から現れたのは巨大な体格に四足歩行の大きな牛のようなモンスター

 

オォォォォォォォォ!!!

 

牛のようなモンスターがそう叫び団長は小さな声で呟いた

 

「ベヒモス.......なのか...........」

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