ダンジョンに遊園地の支配人が居るのは間違っているだろうか? 作:驚楽園の売店員
皆さんが楽しめるように頑張って書くのでよろしくお願いします
「次はあのジェットコースター乗る!」
「じゃー、僕はゴーカート!」
「あの列車乗りたーい!」
ここはとある遊園地
そしてこの遊園地に退園時間はない。
チケットさえあるのなら気軽に入れて、いつまでも楽しめる。
そんな遊園地だ。
そんな、夢のような遊園地へ誘うチケットの裏面には、こう書かれている
驚きと楽しさが貴方をおもてなしする当園の《アトラクション》をご満喫ください。
そんな遊園地の支配人である青い髪に煌びやかな衣装を着て顔にピエロのメイクをした男は、バックヤードで一人悩んでいた。
「今でもお客様が入ってくれているが…新しいお客様を迎える為に、そろそろ何処かへ『出張』する必要があるか…」
そう言って、支配人は普段の『出張』で使うホラーハウスのセットを見ながら、地図を開いて考える。
様々な地図を見る中で、ふと目に止まる場所があった。
その場所の名はオラリオ
説明にはその場所には『神』が居て、様々な種族と『冒険者』と呼ばれる人々が、『ダンジョン』と呼ばれる場所で日夜戦いに明け暮れている…と書いてある。
「ふむ、この場所は娯楽が少ないに違いない!是非とも遊園地に招待しなければ!」
しかし、遊園地…《アメイズメント・プレシャスパーク》ではこうして考えている今でもお客様が楽しんでいる。
しかし、このオラリオという場所では普段の出張で使うアトラクションだけでは心から笑顔にさせる事は出来ない
悩みに悩んだ支配人は
営業を続けて初めて、遊園地に『退園時間』を迎えさせた。
〜〜〜
遊園地からお客様が居なくなり、キャスト達が何事かとバックヤードへ帰って来る
「どうかしましたか?支配人」
「そろそろ新しいお客様を招こうと思ってね、次はここにしようかと」
そう言って、支配人は地図に書かれたオラリオを指差す
「なるほど…またチケットを配りに行けばいいですか?」
「いや、せっかく新しい場所に目を付けたからね。ここは私自らが赴き、宣伝してお客様を招こうかと思うんだ」
そう言って支配人はニッコリと笑う
「もちろん、このオラリオに着いたら必要であれば君達を呼ぶよ。
ただ、君達は大事なお客様を楽しませる『キャスト』余り怪我をさせたくはないからね」
「それを言ってしまえば、支配人はこの遊園地の管理人です」
「そうですよ、偶に『出張』でホラーハウスの予備のセットを台車に積んで居なくなってますけど…私達だって心配なんですから」
そう言ってずいっと迫る
そんな支配人の足にモフッとした感触が伝わる
ふと支配人が目線を下せば
子供程度の大きさのクマが支配人の足をガッチリと掴んでいた
「ほら
「大丈夫さ、これまでの出張でも私は無事だっただろう?」
「…偶にボロボロになって帰って来てましたよね?」
ジト…と無表情だった顔からジト目に変わった
「うっ、そこを突かれると痛いなぁ…」
「でも、支配人はこうすると決めたら止まりませんし…許しますよ」
やれやれ、と肩を落としてため息を吐いた
「遊園地を開く時以外で、危なくなったら私達を呼んでください。私達はお客様を楽しませるキャストですが、支配人が居ないと《アメイズメント・プレシャスパーク》は真に遊園地とは呼べません」
その言葉に
「分かったよ…それじゃあ、私はオラリオに行く為の準備があるから」
そう言って遊園地の
その部屋には普段着ている衣装や小道具、風船が並べられているが
数着のみ、血のように赤い衣装があった。
「いやぁ、しかし楽しみだ…どんなお客様が居るかな?」
その赤い衣装を撫でながら、まだ見ぬ場所と楽しむお客様を想像して
そしてとある日、オラリオに奇抜な姿の者がやって来たという話が神々や冒険者の間で話題になった。