ダンジョンに遊園地の支配人が居るのは間違っているだろうか?   作:驚楽園の売店員

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支配人とダンジョン

「おはようございます神様…」

 

「おはようベルくん…」

 

「皆さんおはようございます、朝食代わりに我が遊園地の軽食でもいかがでしょう?」

 

「「うぇっ!?」」

 

翌朝、目覚めた神様とベルはいつの間にか居たアルレキーノに驚く。

 

その両手にはホットドッグにチュロス、ポップコーン等と言ったテーマパークの軽食でよくある食べ物が浮いていた。

 

その光景にポカンとするも、意識を戻して二人はアルレキーノを見る

 

「そ、それは食べて良いのかい?」

 

「良いですよ」

 

そう言うと神様にチュロスを渡す

 

目を輝かせてチュロスを齧れば、神様はツインテールをぶんぶん揺らしながら目を輝かせる

 

「何これ美味しい!?」

 

「これは我が遊園地が提供するチュロスというお菓子だ、他にもあるからご堪能下さい!」

 

そうアルレキーノが言うと神様とベルは渡されるままに軽食を食べた。

 

「ふー…久々にジャガ丸くん以外のものを食べたよ」

 

「ですね…」

 

「それはよかった」

 

アルレキーノは軽食のゴミを見て指をパチンと鳴らす

たったそれだけでゴミは消えてしまった。

 

「アルレキーノくんのお陰で腹ごしらえも済んだし、装備を買いに行っておいで!」

 

「はい、神様!」

 

「行ってきますね」

 

神様に見送られ、二人は外へ出て行った。

 

 

ーーーー

 

 

「アルレキーノさんは得意な武器はありますか?」

 

街中を歩きながら、ベルはアルレキーノへ質問する。

 

「私は遊園地の支配人だからね、精々護身用に杖程度しか持たないようにしているんだ」

 

そう言うと慣れた手つきで小道具のステッキをポンと呼び出す。

 

「武器としてはこれで十分、装備についても余り重いものは着れなくてね」

 

「じゃあ、ダンジョンに行ってみますか?一層辺りなら問題ないと思います」

 

「そうだね、行ってみようか」

 

 

 

 

 

ーーーー

 

 

 

 

 

そのままダンジョンに潜った二人は、さっそくモンスターと遭遇するも

 

「アルレキーノさん、ゴブリンです。弱いとはいえモンスターなので気をつけ…」

 

「ほい」

 

「ゴギャッ!?」

 

ステッキの先から放たれた紫色の球体が発射され、ゴブリンは魔石を残して消えてしまった。

 

「うーん、これくらいか」

 

「…アルレキーノさん、普通に強いんですね」

 

そりゃそうなのだ、アルレキーノの打点(こうげきりょく)は2600。大型モンスター(2700以上)とか効果持ち(厄介なやつ)とか以外なら殆どの場合負ける事はない

 

遊戯王(ほんらいのばしょ)では手札にあれば罠カードに反応して気軽に飛んで来るので、割と助かる存在である。特に蟲惑魔とかラビュリンスでは入れやすいので助かるのだ。

 

「これが魔石です、ギルドに持っていくと買取してくれるので、僕達冒険者にとっての主な収入源になります」

 

「なるほどなるほど…」

 

アルレキーノは魔石をじっと見つめる。

 

「ではその魔石を貰っても?」

 

「はい、これはアルレキーノさんが討伐したので貰って大丈夫ですよ」

 

そう言ってベルは魔石を差し出す

 

「どうも」

 

その後もベルが頑張って倒すのを見たり、自分でも倒したりしたアルレキーノ

 

そこそこの魔石を手に入れた頃、ベルの帰りましょうの一言で出口を目指す

 

「ブルモォォォ!」

 

そんな時、背後からミノタウロスが現れる

 

「うわぁぁ!?」

 

「おや」

 

驚いて腰を抜かすベルと『見慣れた』姿な為に冷静なアルレキーノは杖をミノタウロスに向ける。

 

「申し訳ありませんが、またの御来場を」

 

そう言って杖から放たれた紫電は、ミノタウロスの姿を消す程眩しく輝く。

 

ゴトン、と魔石が落ちたのでアルレキーノはそれを拾う。

 

「それでは帰りましょうか」

 

「あ、アルレキーノさん…ミノタウロスを一撃で…?」

 

腰が抜けたのか立てないままのベルはアルレキーノを見上げる。

 

「おや、ミノタウロスとは結構強い部類なんですか?」

 

「いや強いですよ!?」

 

そうなのか、とアルレキーノは顎に手をやり考える。

 

「……ねぇ、ここにミノタウロス、来なかったかな?」

 

そんな二人に声がかけられた。

声の主は長い金髪を揺らし、心配そうにこちらを見ていた。

 

「ふぇっ!?」

 

ベルはその姿に顔を赤くして見惚れ

 

「ミノタウロスならこうなりましたが…」

 

アルレキーノは拾った魔石を見せる。

 

魔石を見せられた声の主は少しだけ目を見開くと

 

「……頑張って倒したんだ、ありがとう…その魔石は、自分達の為に使って」

 

そう言い残して、スッとダンジョンの奥に戻って行った。

 

「ほわぁ…

 

「ベルさん、ベルさーん?帰りますよー?」

 

惚けた顔のベルの目の前でヒラヒラと手を振るも、反応がない為

 

「仕方ない、背負って帰りますか」

 

惚けたままのベルを背負うと、アルレキーノは神様の待つホームに向けて歩き出した。

 

 

 

 

 

 

ーーーー

 

 

 

 

 

 

「………」

 

報告の為に戻るアイズは、先程の光景を思い出す。

 

腰の抜けた白髪の少年と、変な衣装の男がミノタウロスの魔石を持って何でもないように見せるのを

 

あの少年は強くなる、何となくアイズはそう思った。

しかし男の方は、底知れない恐怖心を覚えた

 

アイズ自身も、何故なのかは分からない。

しかし、直感的に感じたのだ。

 

『この人は何かを隠している』と

 

 

それが何なのかは分からない、ただ味方であれば心強い(・・・・・・・・・)だろうとアイズはそう思った。

 

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