ダンジョンに遊園地の支配人が居るのは間違っているだろうか?   作:驚楽園の売店員

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あーでもないこーでもないと悩みながら書いていたらすごーく長くなってしまった。

( ´・ω・`)駄文かもしれませんが、よろしくお願いします


支配人とロキファミリア

 

「ここが酒場なのかな?」

 

「だと思いますが…」

 

アルレキーノとコミカはオラリオを歩き続け、『豊穣の女主人』を見つける

 

「にゃ?お客さんかにゃ!ようこそ、『豊穣の女主人』へ!2名様かにゃ?」

 

「ああ、2名だよ。案内お願い出来るかな?」

 

店の前に立っていた猫人の少女にそう聞かれ、返答したアルレキーノは案内されるままに店の中へと入る

 

中では冒険者達が小さな集まりを作って飲む者が多いが、その中でも人一倍目立つ集団が居た。

 

「彼らは一体?」

 

アルレキーノはその集団を指差して、猫人の少女に質問する

 

「にゃ?お客さん知らないのかにゃ?あれは『ロキ・ファミリア』にゃ。オラリオでは有名なのに知らないなんて…外から来たのかにゃ?」

 

「ええ、まだ来てから2日でして…色々と知らないんですよ」

 

アルレキーノはそう言って席に座り、コミカも隣に座る

 

少し遠くでは、ロキ・ファミリアの団員達が大量の料理や酒を注文していた。

 

「ダンジョン遠征ご苦労さん!今日は宴や!遠慮せずに飲めぇ!」

 

その集団の中で、一際目立つ女性がいた。

 

アルレキーノがその女性をジッと見ていると、不意にその女性と目が合った。

 

すると、女性はニンマリと笑いこちらを指差した

 

「おーい!そこの派手な服着たヤツ!ジロジロうちを見てきて、惚れたかぁ!」

 

「いえ、これっぽっちもございません」

 

ニッコリ笑顔で即答したアルレキーノは、遠くからでも分かる存在感から彼女も(お客様)だと確信する。

 

「ぐはっ!?笑顔で即否定…やるやないか…!」

 

上半身を大きく逸らすオーバーリアクションをした後、すぐに立ち直りアルレキーノを見つめる

 

「そんな遠い所で見るよりこっちに来たらどうやー?うちの話し相手になら奢ったるで!」

 

そう言う女性と共に、ロキ・ファミリアの団員達もこちらを見つめる

 

「どうします?支配人」

 

コミカは支配人にそう問いかけながら、いつでも守れるようにと臨戦態勢を取る

 

「あちらのご好意だ、私達も来て日が浅い…色々と知れるのならそれに越した事は無いだろう?」

 

「…分かりました、敵対するようでしたら排除します」

 

そう言って立ち上がったアルレキーノに続いてコミカも立ち上がり、手招きする女性の所へと向かう

 

歩いて行く最中、アルレキーノは別の視線を二つ感じた。

感じた方向に目を向ければ、ダンジョンで出会ったあの少女がこちらを見ていた。

もう一つの視線は、狼の特徴を持つ青年からだった。面白くないという顔でアルレキーノを見ながら、酒を飲んでいる。

 

コミカはそんな青年に冷たい目線を送り、アルレキーノはそれを宥めるように頭を撫でる

ムスッとした顔で自分を見上げるコミカに、アルレキーノは苦笑した。

 

すると痺れを切らしたのか、女性がわざわざ立ち上がり団員達をかき分けてこちらへと歩いて来た

 

「巷で噂になってた派手な服装のヤツってアンタか!うちはロキや、よろしく!…それにしてもイケメンやな、どうや?うちに入らんか?」

 

そう言ってにっこりと笑うロキに、アルレキーノは問いかける

 

「私はもうとある所に所属してまして、お断りします」

 

「んなーっ!?どこに所属しとるんや!」

 

そう言われた時、アルレキーノはふと思った

 

自分の所属しているファミリアとその神の名前、なんだっけ…?と

 

ヘスティアが迎え入れる時に全て教えているのだが、アルレキーノは帰ってから驚楽園(アメイズメント)でキャストとして多忙なくらいに働いていた為に、すっかり忘れてしまっていた。

 

「…小さくて、子供みたいな方の…」

 

何とかヘスティアの特徴を絞り出すアルレキーノ

 

「ヘスティアんとこか!?…ぐぬぬ、こんなイケメンに美少女を仲間に入れてるなんて羨ましい…!」

 

そしてそんな特徴から即座にヘスティアの名を出すロキ

 

「いえ、私は何処にも所属していませんが」

 

そんなロキへ自分は所属していない事を淡々と告げるコミカ

 

「ほんとか!?ロキ・ファミリア来るか!?」

 

「いえ、支配人と共に居なくてはならないので所属はしません」

 

「ぐはっ!」

 

再びオーバー気味に体を逸らしてリアクションするロキを見て、コミカは無表情になり、アルレキーノは引き攣った笑みを零す

 

そんな中、不意にアイズが椅子から立ち上がると、スタスタとアルレキーノの方へと向かって来る

 

「アイズたんどうしたんや?」

 

「おや、どうしましたか?」

 

そんなアイズを見てアルレキーノとロキは問う

 

「貴方は、どうやってミノタウロスを倒したの?」

 

無表情のまま、アルレキーノをジッと見つめながらアイズはそう問いかけた。

 

「ああ、ミノタウロスですか?このように杖で消し炭にしただけですよ?」

 

ポン、と普段の小道具の杖を出してアルレキーノは普通に答える

 

それと同時に、酒場が静まり返る。

 

どうしたのかと首を傾げるアルレキーノに、遠くで酒を飲んでいた冒険者が問う

 

「アンタ、それどうやって出したんだ!?」

 

「魔法か?魔法なのか!?」

 

「いえ、私は魔法は使えませんよ」

 

その問いかけに魔法は使えないと即答する。

 

何度でも言うが、アルレキーノは魔法使い(魔法使い族)ではなく、超能力者(サイキック族)である。

因みにコミカとディライアは機械族、ブーフォは獣族である。

 

「魔法じゃないって事はマジックか!?」

 

「いや、その前にミノタウロスを消し炭にするってなんだよ!?幾ら何でもおかしいだろ!?」

 

魔法じゃない事に驚き騒ぐ者と、ミノタウロスを消し炭にした事に冷静にツッコミを入れる者とで、酒場は混沌と化した。

 

スッとコミカがアルレキーノを守る体勢になるが、冒険者達は立ち上がって詰め寄る事はしなかった。何せすぐ近くにロキ・ファミリアの主神が居るのだ。何かあればただではすまない。

 

そんな中でもアイズは無表情のまま、アルレキーノに問いかける

 

「貴方のその強さの秘訣は…なに?」

 

「秘訣…」

 

そう問われ、アルレキーノは考える。

 

驚楽園(アメイズメント)で支配人をしているが、正直な所暴れるお客様相手や出張やらで戦闘をするだけであり、そもそもな所強さの秘訣なんて物はなく、既に持っていた強さだ。

 

一応、一部のアトラクション(A・∀・MM)を使えばより強くなるが…

 

「私の強さに秘訣はありませんよ。強いて言うのなら…目標を持ち、その目標に向かって無茶をせず、少しづつ成長して行く事です」

 

「…無茶をせず、少しづつ…それだと、早く強くなれない…」

 

そう言って首を傾げるアイズに、アルレキーノは驚楽園(アメイズメント)で遊ぶ子供達の姿を重ね、優しい声音で答えた。

 

「目標を達成する為に急いでするのは、余り得策とは言えませんよ。よく周りを見て、少しづつ、少しづつ努力すればいいんです。例えば…日々のほんのちょっとの成長でも、前の自分と比べれば強くなっているでしょう?」

 

その言葉を聞いて、アイズは小さく頷く

 

「それに、無理をすれば、周りに迷惑をかけますからね」

 

そう言ってニコリと笑うアルレキーノをチラッと見てコミカが小声で呟く

 

「…なら、無断で出張してボロボロになって帰って来るのもやめて欲しいですが」

 

関係ない話だが、最近だと無関係なクシャトリラに出張した(筆者のデッキ)

 

そんなコミカの小言にうぐっ…となりながら、アルレキーノはアイズを見た。

 

「…貴方を最初に見た時、底知れない恐怖を覚えた。それが何なのかは分からないけど…貴方はきっと、私より強い…だから」

 

淡々と、アイズはアルレキーノを見て言った

 

「…私と、手合わせして欲しい」

 

「アイズたん!?」

 

その言葉にロキは驚きの声を上げ、他の団員達や冒険者も驚いた表情を浮かべた

 

唯一狼人の青年だけは、心底面白くないと酒を飲みながらこちらを見ていたが

 

そのままじっと見つめて来るアイズに、アルレキーノはふむと考える

 

(思えばこのオラリオの冒険者がどれ程強いかは分からない…私の目的の為にも一度戦ってみるべきか…)

 

結論を出したアルレキーノは笑顔で応えた。

 

「ええ、軽い勝負(・・・・)でいいのなら、応じましょう」

 

その言葉を聞いて、アイズは少しだけ不満そうな顔を見せた

 

そんな中、コミカだけは溜息を吐きながら思う

 

(支配人の遊び(・・)に…彼女は耐え切れるんでしょうか…)

 






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