ご都合主義のキリノ推しヴァルキューレ生   作:りっくらっくろっく

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真相は未だ遠く

 

 

「要望通り、一帯を焦土に変える程のレーザーを放てるように改造したよ。」

 

「そんな破壊兵器にしてくれなんて頼んだ覚えはないけどなぁ....」

 

「ふふ、冗談さ。」

 

「冗談に聞こえないな。」

 

アクアリウム襲撃から一夜明け、改造された2本のランチャーを受け取りにエンジニア部を訪れていた

 

「納品はこれで完了だ。あと、君はこういうのは好きかい?」

 

 

そう言って紺色の大型ハンマーを渡される

 

本来なら金属塊が付けられている筈の箇所に回転式弾倉の形状をした大型の鎚が付けられていた

 

「天啓の如く浮かび上がったアイデアをそのまま形にしてみた、名付けてガンハンマー。しかし作ったはいいが置き場所に困っていてね。君ほどの怪力なら扱えるだろ?」

 

 

実際に素振りをしても問題無く扱える

 

「妙に馴染むな...」

 

「上出来だね。」

 

「弾倉に弾があるってことは撃てるのか?」

 

「もちろん、鎚を地面に突き立てて、鎚に付いた撃鉄踏み込めば反対側から砲弾が発射される仕組みだよ。良ければ貰ってくれても構わないよ。」

 

「え!?マグナム貰ったうえにハンマーまで!?」

 

「素振りしている時の君の顔は、実に清々しいものだったからね。」

 

「ありがとうございます。では、ネル部長に見つからないうちに帰らせていただきます。他の2人にもよろしく伝えておいて下さい。」

 

「それが良い。君はメイド部のみんなから随分と気に入られてるらしいからね。」

 

「失礼します。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ミレニアムを訪れて1週間後、今度は夜更けのトリニティ総合学園に出向く

 

正門にはミントグリーンのリボンでツインテールを結った生徒が1人

 

「貴方が喜悠凪キョウタロウさん....ですか?私は円堂シミコといいます。」

 

「そうだ、君がトリニティの図書委員だな?」

 

「はい。ハスミさんから話は聞いていますよ。制限付きで図書館を利用したいとのことですよね?」

 

「ああ、よろしく頼む。」

 

「...その見るからに物騒なハンマーはなんですか?」

 

「今日貰ったばかりの武器だから、練習も兼ねて来る途中に邪魔してきた不良をシバいてきた。」

 

「そうなんですね....では気を取り直して、早速行きましょう!」

 

 

シミコに先導され図書館へ向かう

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「歴史書の類はこの一画に取り揃えてます。」

 

 

示された区画には数え切れないほどの本棚が並ぶ

 

「これ全部なのか。トリニティの歴史を甘く見てたかも....骨が折れるな...」

 

「あの....ご一緒してもよろしいでしょうか?私、この学園の蔵書は全て読破してるんです。ですから力になれるかと。」

 

「すごいな....なら、お言葉に甘えて。アリウスって文言を探し出してほしい。」

 

「アリウスですね。わかりました。」

 

 

2人は大量の蔵書から一冊、また一冊と手に取り、机に置かれたランプの光を頼りに丁寧に目を通していく

 

(現在の主な役割はトリニティ大聖堂の管理や生徒の懺悔を聞く等の慈善活動。一方、前身である『ユスティナ聖徒会』は大きな権力と影響力を有し、懲罰活動を行う組織であった.....)

 

「はぁ、これも違う...」

 

「休憩を挟みましょうか?」

 

「そうしよ、にしてもユスティナ聖徒会ってのは凄いな。こんな際どい服が正装なんて。」

 

「私も最初に見た時はビックリしました。」

 

蔵書も半分を読み終え何時間経ったかも分からなくなった頃、未だ目当ての文言は見つからずにふと窓の外に目をやる

 

夜空には煌々と輝く満月とそれを囲む無数の星

 

「綺麗だな....」

 

 

思わず洩れた声にシミコも釣られて夜空を見る

 

「わぁ、すごい....まるで宝石ですね。」

 

 

見れば見るほど輝きを増しているかの様な錯覚を覚えるが、そこに漠然とした違和感もついてまわる

 

「....ん?なんで外の光が月明かりしかないんだ?」

 

「あ、本当ですね。図書館に来るまではついていた筈の外灯も全て消えてますね。」

 

 

見渡すと外灯だけでなく学園中の施設の明かりが消えトリニティを照らすのは月明かりのみとなっていた

 

「夜間はずっとついている筈ですが。.....っ!」

 

 

窓に手を掛けていたシミコが声にならない悲鳴を上げる

 

「どうした?」

 

「今、向こうの茂みで何か動いた気がして...」

 

 

不自然に消えた光に闇夜を徘徊する『なにか』の存在に流石に只事ではないと悟る

 

「外の様子を確かめてくる。俺が出たらドアに鍵かけて、明かりも消してじっとしてろ。」

 

「は、はい....」

 

 

胸騒ぎをおぼえながら噴水が設置された広場へ出る

 

物陰に身を隠し周辺を観察していると、闇の中で蠢くいくつかの影を見つける

 

一瞬だけ月明かりに照らされ蠢く影の正体が顕になる

 

(ガスマスクに防弾チョッキ...穏やかじゃねぇな。)

 

 

ガスマスクを着けた生徒らしき集団は音も立てずに移動を始める

 

(何処の誰かは知らねえが、相当に訓練されてるな。大人数での移動もあんな静かに熟せるなんて。)

 

 

ガスマスクの集団を追いかけていくと体育館へ辿り着く

 

体育館の出入り口にはガスマスクの生徒が大勢傾れ込む

 

(これから何が始まるってんだよ。)

 

 

観察を続けていると背後から銃口を突きつけられる

 

「動くな。ここで何をしている。貴様は何者だ。」

 

「その質問、そのまま返すよ。」

 

「見られてしまった以上、このまま見逃す事は出来ない。排除させてもらう、悪く思うなよ。」

 

 

背後の生徒が引き金を引くよりも早くハンマーの柄を後ろ手に突き出す

 

怯んだことを察知し、そのまま振り返りざまにハンマーを振り背後の生徒をまとめて吹き飛ばす

 

「その校章、アリウスか...ちょうど良い、お前ら調印式の会場にミサイル飛ばそうと計画してるんだろ?」

 

「貴様、それを何処で....」

 

「話は最後まで聴けって。お前らがやろうとしてることは、ゲヘナとトリニティの両方に戦争ふっかけるみたいなもんだ。けど、そんな大それた事をアリウス単独で出来るはずがねぇ。...お前らのバックに誰かいるだろ?そいつは何者なんだ?」

 

「貴様、どこまで知っている...いや、そんなことはどうでもいい。こちらチームII、敵襲だ。場所は体育館前広場。繰り返す、場所は体育館前広場。」

 

(襲撃してるのはお前らだろ。)

 

「貴様をここで消せば何も問題はない。」

 

 

連絡を切ると同時に四方からアリウス生が続々と集結する

 

「生きて帰れると思うなよ...」

 

「ハッ!上等だ、死にてえ奴だけかかってこい!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

"......ミカ!なんでこんなことを....!"

 

「わっ、びっくりした.... 先生、そんなに怖い眼もできるんだね....うん、先生がすごく怒ってることはよく分かった。ごめんね、説明も何だか急いじゃったし、雑だったよね?」

 

 

館内では無数のアリウス生を従えた聖園ミカと先生達が睨み合っていた

 

「もっと丁寧にお話したいところだけど....まずは色々と邪魔なのを片付けてからにしよっか?」

 

「...気を付けて、先生。こいつら...かなり強い。」

 

「そうそう!さっきは油断しちゃったけど、私結構強いんだから。増援部隊もまだまだ来るみたいだし続けよっか?」

 

 

ミカの発言に桃色の長髪の生徒、浦和ハナコが怪訝な表情を浮かべる

 

「あ!今、『なんで正義実現委員会は動かないのか』って思ったでしょ?それはね、私があらためて待機命令を出したから。正義実現委員会以外にも、邪魔になりそうなものは事前に全部片づけておいたの。」

 

「つまり、こちらの増援は見込めないということか。」

 

「ナギちゃんを襲う時に、邪魔なんてされたら困っちゃうもんね。時間も無いし、ちゃっちゃと終わらせちゃおうか☆ナギちゃんの居場所は、その後にでもゆっくり聞くからさ。」

 

 

ミカの後方で待機していたアリウス生が前線へと上がってくる

 

「こ、こんな数を私達だけで何とかなるのでしょうか....」

 

「もう!やるしかないわよ!」

 

「先生、指揮をお願いします。」

 

"もちろん!”

 

 

各々が気を引き締める中白髪の生徒、白洲アズサが館内の異変に気づいてを上を見る

 

(この音は...天井?)

「....!先生!上から何か来る。気をつけて!」

 

 

アズサの警告と同時に天井の一部が崩れ落ち、粉塵の中から気絶したアリウス生とキョウタロウが現れる

 

「ここかぁ....祭りの場所は......って先生と赤点軍団?」

 

「何よその不名誉な呼び方!」

 

「キョウタロウさんが空から降って来ちゃいました!?」

 

「まぁ、随分と愉快な方ですねぇ。」

 

"なんで上から?"

 

「ヒット&アウェイを繰り返してたら、いつの間にか体育館の屋根に登ってたんですよ。」

 

"ますます訳がわからない..."

 

「私は無視?ねぇ、なんで貴方がここに居るのかなぁ?」

 

「誰かと思えば、初めて来た時に気さくに話しかけてくれたお嬢様じゃねえか。」

 

 

途端にミカの視線が鋭くなる

 

「誤魔化さないで質問に答えてくれるかな?」

 

「悪かったよ。話すと長くなるが、ここに居るのはマジの偶然だ。でも正実の副委員長さんから正式な許可を得てトリニティに来てるから安心しな。」

 

「はぁ......ティーパーティーの命令が届く限り全てのところに働きかけて、邪魔が入らないように徹底したのに最後の最後に考えもしない変数が出てくるなんてね....」

 

「どんなに聡く狡く立ち回っても、お天道様には全部お見通しってこった。」

 

「何それ、意味わかんない。」

 

 

不気味な笑顔を浮かべるミカが銃を向ける

 

「おっと、撃とうモンなら俺だって容赦はしないぞ?状況から見て、アリウスを率いてるのはお前だろ?」

 

「聞きたいことは沢山あるけど、もう面倒だから全員ここで黙らせるしかないか。」

 

 

ミカとアリウス生が連射を開始する

 

キョウタロウがマグナムの射撃で天井の崩落を進め、瓦礫で遮蔽物を造り全員を隠す

 

「助かった。聖園ミカを止めたい、力を貸してくれ頼む。」

 

「無論だ。先生、他の3人と一緒にアリウスの対処をお願いしても構いませんか?」

 

"任せてよ。アズサちゃん、キョウタロウをお願いね。"

 

「ああ!」

 

「アズサ、俺の後ろを走れ。俺が盾になるから攻撃に専念してくれ。」

 

「了解した。」

 

 

一瞬できた連射の隙をつき、2人は瓦礫の影から飛び出す

 

ミカの銃撃をハンマーで防ぎ、その後ろからアズサがカウンターを仕掛ける

 

アズサを庇いつつミカをハンマーの間合いに捉える

 

ハンマーでの攻撃を仕掛けるが、直撃ではなくミカの回避先に振るうことでアズサの射線上に誘導する

 

「おい、なんのためにアリウスを連れ込んだ?答えろ。」

 

「貴方に答える必要はないかな。それに私がそこら辺のお嬢様と同じだと思われてるのも気に入らない、な!」

 

「マジかよ!?」

 

 

突き出したハンマーを奪い取り背後へ放り投げながらサブマシンガンを2人の方向へ乱射する

 

「正直、私のこと侮ってたでしょ?」

 

「箱入りのお嬢様かと思ったら、ハンマーをぶん投げるほどの怪力娘だとはな....」

 

「貴方も大概じゃない?結構軽々と振り回してたじゃん。さすが猛獣って噂されるだけあるね☆」

 

(ゴリラ娘がよぉ....言い方がいちいち腹立つなぁ...)

 

「キョウタロウ、作戦変更だ。背水の陣でいくぞ。」

 

「使い方少し違うと思うが、言わんとする事はわかった。」

 

 

マグナムに切り替え応戦に出る

 

ミカを狙う傍らで周囲のアリウス生を牽制するが、それでも中々人数が減る気配は無い

 

「よくもまぁ、こんなに大勢のアリウスを連れ込めたモンだな。」

 

「この規模、おそらく大半のアリウスがここに来ている。」

 

(先生達の援護もあって何とかなってるがジリ貧だな)

「アズサ、先生のところに行ってくれるか?」

 

「1人でアリウスとミカを相手取るつもりか?」

 

「そうならない為に先生のとこに行ってくれ。」

 

「.....わかった。」

 

 

アズサがその場を離れ改めてミカと向き合う

 

「ねぇ、私のこと舐めてるでしょ?」

 

 

ミカが側に落ちた照明を真っ直ぐ投げつける

 

投擲で一瞬視界を遮られ、死角からミカの接近を許し至近距離からの連射を受け倒れる

 

倒れている間も連射は止まず、マグナムを持った右手も踏みつけられ封じられる

 

「な〜んだ、大した事ないじゃん。そんなんで私を相手しようなんてちょっとムカついちゃうかな。」

 

「.....なあ、ひとつだけいいか?」

 

「別に良いよ。でも手短にね。」

 

「じゃ、遠慮なく....視野は広く持った方がいいぞ。」

 

 

押さえつけていた足を払いのけ天井へマグナムを放ち、陸梁の部分を完全に破壊して天井を崩す

 

コの字に落下した瓦礫が2人を囲み分断する

 

「先生達がアリウスを制圧するまで大人しくしてろ。」

 

 

銃を向けながらも俯くミカに瓦礫の向こうから声が掛かる

 

「トリニティの生徒が一部、こちらへ向かってきています!」

 

「.....?なんで?ティーパーティーの戒厳令に背くような人たちは、押さえつけたはず...」

 

「確認できました、大聖堂からです!ということは...っ!」

 

 

アリウス生の言葉を遮るように爆発音が響く

 

「けほっ、今日も平和と安寧が、みなさんと共にありますように....けほ...」

 

2人を囲んでいた瓦礫も立て続けに行われた爆破で取り払われる

 

「す、すいません、お邪魔します....」

 

「シスターフッド、これまでの慣習に反することではありますが....ティーパーティーの内紛に、介入させていただきます。」

 

 

煙の中から修道服の生徒とハナコが現れる

 

「ティーパーティーの聖園ミカさん。他のティーパーティーメンバーへの傷害数酸及び傷害未遂で、あなたの身柄を確保します。」

 

「あはっ。流石にシスターフッドと戦うのは初めてだなー。シスターフッドを動かしたのは多分、浦和ハナコか.... さて、片付けないといけない相手が一気に増えちゃったなぁ。」

 

「ようやく顔色が変わりましたね、ミカさん?」

 

「そうかな?まあどうせホストになったら、大聖堂も掃除しようと思ってたところだし。うん、一気にやれるチャンスだって考えることにしょうかな。」

 

「あくまでも戦うつもりですか、ミカさん。この状況での勝算がどれくらいか、分からない貴女ではないですよね?」

 

「うん、そうかもね。でもここまで来て、『おとなしく降参します』なんてわけにはいかないでしょ?.....もう私は、行くところまで行くしかないの。」

 

 

銃を向けようとする腕を弾きそのまま捻り上げ手錠を掛ける

 

「観念しな、聖園ミカ。」

 

「おぉ、さすが警察官さん、素晴らしい手際ですね。」

 

「どうして?セイアちゃんが襲撃された時だって、動かなかったのに....今このタイミングでシスターフッドが介入するなんて、冗談にもほどがあるよ。....何を見誤ったのかな。」

 

 

アリウスを制圧した先生達がハナコの元へ合流する

 

「あ、先生....ふふっおめでとう、補習授業部....そして先生。あなたたちの勝ちってことにしておいてあげる。もうどうでも良くなっちゃったし、私のことも好きにして。」

 

 

ミカは抵抗する事なくサクラコのもとへ連れられる

 

「ご協力感謝します。」

 

「図書館に生徒が1人取り残されてるはずだ、そっちの保護も頼む。」

 

「ええ、直ちに人を向かわせます。」

 

 

皆の側を離れて瓦礫の傍で腰を下ろす

 

ミカとアズサが話し込んでいるがしばらくするとアズサの顔付きが引き締まったものとなり、言いようのない安堵感を覚える

 

日の出と共にミカは正義実現委員会に連行された

 

"美食研究会の時といい、今回といい、ありがとね。"

 

「礼には及びませんよ。にしても調印式が近づくにつれて騒がしくなってる気がしますね。」

 

"そうだね....これ以上のことは起きなきゃ良いけど。"

 

「......そうですね。それより、そこの4人も最後の追試頑張れよ。」

 

「「へ?」」

 

 

キョウタロウの言葉にヒフミとコハルの顔が青ざめる

 

「追試、今日だろ?先生からモモトークでそう聞いてるけど...」

 

「どうしたヒフミ?私たちは寧ろこれからが本番なんだ。試験会場まで1時間で着かないと、走ろう。」

 

「ちょ、ちょっと待ってくださいよアズサちゃん!ここから走って着く距離ですか!?」

 

「うーん、全力で走ればギリギリでしょうか?さあヒフミちゃん、コハルちゃん!ファイトです!」

 

「うぅ、もう歩くだけでも足痛いのに.....待ちなさいよぉ.....!」

 

「ど、どうして最後の最後までこんなことに....」

 

「じゃあな〜〜。」

 

 

泡を食いながら試験会場へ走るみんなを見送りトリニティを去る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「マダム、貴方に伝えておくべき事項があります。」

 

「なんですか?」

 

 

木漏れ日も差さないほどの廃墟で2人の人物が会話をしている

 

一方は至って普通のアリウスの生徒、しかしアリウス生に背を向けている人物は真紅の肌に透き通るような純白の装いでただの人間とは思えないほどの異様な風貌であった

 

「はい、我々の調印式襲撃の計画がとある人間に知られています。」

 

「....先生に知られたという事ですか?」

 

「いえ、知っているのはキヴォトスで唯一の男子生徒です。マダムの存在にも勘付いているようですが、詳細まではまだ知られていないようです。」

 

「そうですか....計画はそのまま進めます。勘付かれたと言っても所詮は1人の子供、なんの支障もありません。」

 

「よろしいのですか?」

 

「私に意見をするのですか、邪魔になるのであれば殺せばいい。貴女達はそのためにいるのですから。」

 

「....承知しました。」

 

 

アリウス生はそそくさと目の前の大人のもとを立ち去る

 

「本当に子供というものはつくづく私を不快にさせますね....」

 

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