ご都合主義のキリノ推しヴァルキューレ生   作:りっくらっくろっく

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大団円でなくとも

 

 

 

大爆発の後、枯れ木の一部から血塗れの拳が突き出され穴が開く

 

その穴を起点に全体がボロボロと崩れてゆく

 

「今度こそ終わり。俺たちの勝ちだ.....。」

 

 

そう呟き完全な人間の姿で倒れるベアトリーチェをその場に残し、先生達の方へ歩こうとするが力無く倒れてしまう

 

「風紀委員長さんよぉ〜、いくらなんでも関節ぶっ壊すこたぁねえだろ?」

 

「迅速な鎮圧において最善の策を執るのは当然。イオリ、運んであげて。」

 

「なんで私が.......」

 

 

イオリは不貞腐れながらも渋々肩を貸し、先生とスクワッドの4人、キリノも駆け寄ってくる

 

「本当に良かったです!信じてましたよ!!」

 

"私はずっとヒヤヒヤで心臓もバクンバクンしてたよ"

 

「委員長の攻撃を受けても倒れないなんて、お前はまるでゾンビだな。」

 

「猛獣の次はゾンビかよ。そろそろ泣くぞ?」

 

「そんな本気な顔でへこむなよ!冗談だから!」

 

「そもそもゾンビって死んでるでしょ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「認めない.....こんな事があっていいはずがない....」

 

「ヒィィィ!なんか喋ってますぅぅ!!」

 

 

その場を去ろうとするとベアトリーチェの声が耳に入る

 

「な!?まだ動くのか!?」

 

 

サオリが素早く銃を向け臨戦体勢に入るが

 

「待て、もう動けやしない。それにコイツなんかの為にお前がこれ以上手を汚す必要もない。」

 

 

制されたサオリはゆっくりと銃を下ろしベアトリーチェを見つめる

 

「このような結末、認めない。このような安っぽい結末などあってはなりません!」

 

「ったく、まだ解らないか?お前はその“安っぽい結末„に負けたんだよ。」

 

 

ベアトリーチェは呻くだけで言葉を発する事はない

 

「さぁ、残る問題はお前の処遇だが.....どうしたもんかな。先生、なんか良い案あります?」

 

"正直わからない。異例過ぎて学園に丸投げする訳にもいかないし...."

 

「カンナ局長も大きく動けないと言ってました。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「でしたら、私たちに任せては頂けないでしょうか。」

 

 

落ち着いた男性の声が響き、皆一斉にそちらを向く

 

「は!?え!?!?首がねえぇぇぇ!?失血多量で幻覚が見えてんのか!?」

 

「耳元で叫ぶんじゃない!」

 

「そちらの生徒さんは大分驚いているようですが、私は怪しい者ではありません。」

 

「何言ってんだテメェ!怪しさ満点だろうが!鏡見た事あっか!?」

 

「失礼しました。私はゴルコンダ。そして私を抱えてくれているのがデカルコマニーといいます。」

 

「名乗れなんて言ってねぇし、絵の方が喋ってんのか!?」

 

「そういうこった!」

 

"それより、任せてってどういう事?"

 

「私たちがマダムを引き受けます。」

 

「.....!?」

 

「貴女が嫌う子供の器を用いてまで成し遂げたかった事は、たった今“知らずとも良いもの„に格下げされました。もう貴女の出る幕はありません。」

 

「それよりも、そちらの生徒さん。いえ、喜悠凪キョウタロウさん。アリウススクワッドと接触した当初から貴方のことを見てきましたが、今の貴方は非常に興味深い。是非調べさせて頂きたいのですが、どうでしょう。」

 

"大事な生徒を渡す訳ないでしょ。どうせアンタ達はロクなことしないんだから。"

 

 

キョウタロウの返事より先に先生が守るように前へ出る

 

「......他意はなかったのですが、ご気分を害されてしまったのなら申し訳ありません。」

 

「しかし喜悠凪キョウタロウさん、貴方は今の自身の身体に違和感はありませんか?」

 

「別に.....特段気になることはない。」

 

「なるほど、貴方自身は把握していないと....」

 

「話が見えねぇな。言いたい事があるならハッキリ言え。」

 

「それは辞めておいた方がいいでしょうし、ここで話し込む理由もありません。では同胞がご迷惑をお掛けしました。」

 

 

そう言い残し、皆が瞬きをした次の瞬間には2人は消えていた

 

「行ってしまいましたね....」

 

「迷惑なんてレベルじゃねぇっての.....」

 

 

辺りは先程までも激戦が嘘かのように静まり返える

 

 

 

 

 

「先生!担架を持ってきましたよ。負傷者をお運びします。」

 

 

空気を裂くように担架を持った生徒が至聖所へ駆け込んでくる

 

"ありがとうセリナ。ほら、ゆっくり寝ころんで。"

 

「イッテェ.....あ、そうだキリノ、これ返すよ。」

 

「私の拳銃....あれほどの攻撃でも壊れてなかったんですね。」

 

「勝てたのはそいつのお陰だ。ありがとな。」

 

 

担架に乗せられたキョウタロウに付き添うように全員は歩幅を合わせながらバシリカを立ち去っていく

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

「そういや先生」

 

"どうかした?"

 

「なんで俺たちの居場所がわかったんですか?古聖堂はともかくバシリカまでは相当難しいと思いますけど。」

 

"それはね、アズサちゃんに協力してもらったのとキョウタロウのBluetoothの移動履歴を追いかけてきたんだよ。"

 

「.....はい?俺、Bluetoothなんて持ってませんけど。」

 

"いやいや、キョウタロウが持ってたランチャーにその機能付いてたよ?私も繋がった時はビックリしたけど。"

 

「はい。フブキが近くのBluetoothに接続したらランチャーから音が出てきたんです。いつ付けたんですか?」

 

「いつも何もそんな機能つける訳..........あ、エンジニア部かも。改造を依頼した時に付けられたのか?」

 

"あの子達は変な機能付けたがるからね。"

 

「つまりはBluetoothに窮地を救われたワケか。」

 

「人生どんなとこで繋がってるか分からなものですね。」

 

 

そうこうしている間に一行は両学園が集まる仮拠点へと辿り着く

 

「ひとまずは手当てをしましょう。ガーゼに包帯、あと添え木になるような物も必要ですね。すぐに取り掛かります。」

 

「足なんて特に大変ですよ!もう 切断 するしかありません.....!」

 

 

ドゥルルッドゥルルッブゥンッ

 

 

「待て待て待て待て!スゲェ見上げた決断力だけどちょっと冷静になれ!」

 

"ハナエちゃん!?ホントに待って!?"

 

「この通り!!ちゃんと動くから!!そんな物騒なモンはしまえ?」

 

 

両足を半ば強引に動かす

 

「は!?すいません!!私、また早とちりしてしまいました.....」

 

 

それを見たハナエも何処らともなく取り出したチェーンソーをしまう

 

「た、助かった.....」

 

 

一波乱ありながらも手当を受けるキョウタロウのもとへサオリが近づいてくる

 

「他の3人はどうだ?」

 

「ヒヨリ以外まだ手当てを受けている。ミサキは内蔵まで傷付いているが命に別状はないらしい。」

 

「流石、アリウスで生きてた奴らは伊達じゃねぇな。」

 

「....本当にどう謝ったら良いのかわからない。無論、謝って済むとも思っていないが....」

 

「そこは謝罪より感謝の言葉をくれよ。そっちの方が後腐れがなくていい。」

 

「...........あ...ありがとう....お前にはあまりに大きな借りが出来てしまった。私に返し切れるかわからないが、いつの日か真っ当な形で返してみせる。」

 

「そんな必要ねぇよ。」

 

「だ、だが.....

 

「けどその代わりに、お前にやってほしい事があるんだ。」

 

「.....わかった。何でも言ってくれ。どんな事だろうと引き受ける。」

 

 

身体を起こしサオリを見据える

 

「いつかサオリの前で道を踏み外しそうな奴が現れたら、支えてやって欲しい。他の誰でもない、錠前サオリにしか出来ない事だ。」

 

「....私にも誰かを助けられると思うか?私はもう真っ黒に染まっているというのに。」

 

「真っ黒でも腐ってるわけじゃない。自信もてよ。」

 

「お前はそう思ってくれるのか.....」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そろそろお時間です。他の方々も乗車していますよ。」

 

 

正実の生徒がこちらに声を掛けてくる

 

「わかった。連れて行ってくれ。」

 

「そっか、流石にお咎め無しじゃ示しがつかないか。」

 

「本来ならトリニティで処理すべき問題なので。もしかしたら、貴方も重要参考人として聴聞会への呼び出しがかかるかもしれません。」

 

「え、面倒くさ....」

 

「人格変わりました?そう仰らず、呼ばれたら絶対来てくださいね?絶対ですよ?」

 

「わーったわーった。」

 

 

正実の生徒はサオリを連れ護送車へと歩いていく

 

「こちらの処置も終わりましたのでお運びしますね。」

 

"私も付き添いで乗ってくよ。"

 

「ありがとうございます。」

 

"病院につくまでゆっくり眠ったら?後のことは私に任せて良いから。"

 

「何から何まですいません。」

 

"気にしないで。キョウタロウはよく頑張ったよ、お疲れ様。"

 

 

車の揺れに身を任せゆっくりと瞼を下ろし、意識を落とす

 

 

 

 







この度、本作は皆様のおかげでお気に入り数200を突破しました。
目の肥えた皆様からすれば少ない方だとは思いますが、私としてはとても喜ばしい限りです。

今後とも本作品をどうぞよろしくお願いいたします。

キョウタロウ君がヴァルキューレ以外に入学するとしたらどの学園だと思いますか?

  • アビドス
  • ゲヘナ
  • トリニティ
  • 百鬼夜行
  • ミレニアム
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