というわけで地下霊廟での戦い。
原作より思いっきりボス強化が為されていたり。
カルシオンとマッドがノヒルリア様を食い止めている間に俺たちが周りを確実に眠らせる。
方針さえが固まるや否や、俺たちはすぐに行動に移していた。
この亡者たち、奥深くに葬られていたこともあって一人一人がそれなりの強さだ。
普通の亡者にしては明らかに堅いし、より俊敏になっている。
カルシオンが最初に倒してくれて数はこちらが優勢になっても、即座に片づけられるほどの相手ではない。
セリアードのブローチが発した魔力の影響は間違いなくありそうだね。
「あーもう!ヒョイヒョイ避けないでよ魔力が無駄になっちゃうじゃん!」
「キュイ、落ち着きなさい。アンタは当てさえすればいいんだから、小ぶりな魔法ないし顕魂術を使うのよ」
その証拠に、亡者たちはキュイが放つ火球や火炎を悉くと避けている。
ナマリエの弾丸についても、致命打になり得るものだけ最小限の動きで対処していた。
乱戦になっていることも相まって、味方を巻き込みかねない魔法と顕魂術が多いキュイは特に辛いだろうね。
「英雄相手でも力比べなら負けるつもりはないぞ!」
「よしきたな!毒蛇の餌になってろ!」
後衛の様子を横目で確認すると、ウィンが押し止めていた亡者を力技で押し返していた。
そこにカルトの顕魂術で産み出された毒蛇が食らいつく。
闇属性と水属性の混合のそれはマッドの得意分野だけど、カルトも習得が早かったからその熟練度は高い。
相手は亡者、要するにアンデッドだから毒の効き目は薄い。
だからこそ、狙うのはその身に着けた鎧だ。
鉄とかを溶解する方向性の毒を蛇の姿に変え、噛み砕きつつ防御力を削いでいる。
毒の成分まで細かく調整するなんて、変なところでこだわりが強いカルトらしいね。
マッドも言ってたね、カルトは変なところで凝り性発揮するからしれっと面白いって。
さて、そんな考えは一旦中断してトドメと行かないとだね。
「トドメこそ確実かつ正確に!」
カルリッツと母さんが口を酸っぱくして教えてくれた心構えを復唱しながら、火の魔力付与した剣戟を食らわせる。
相手も結構消耗していたみたいだから、派手な一撃はいらないと判断したけど……丁度よかったみたいだ。
これでまた1体の亡者が土に還った。
「よし、後2体だ!奥の弓使いは飛ばしておくから、一旦手前の足止めをお願いするよ!」
皆に聞こえるように言うと共に、俺は残り2体の内遠い方の遠距離攻撃担当の亡者に突進する。
ドラゴン──それも上位種の古龍の突進をイメージした一撃だ。
見た目は至ってシンプルな、ただの突進を放つ顕魂術。
しかし、単純動作だからこそ込められる効果を強く、複雑にイメージしやすい。
このことは、レオン様やマッド、後はイグノックス様が実証済みだ。
二人の十八番顕魂術『スティンガー』はまさにその実例そのもので、イグノックス様も自身で改良を加え威力と汎用性を両立させることを続けているのだから。
「あらら、随分と吹っ飛んでいったわね……単純な火属性の突進ではなさそうだけど」
「あれは土属性を混ぜているな……マドラーシュ様らしい魔力の使い方をとひたすら試行錯誤した結果だろう」
ウィンの言う通り、マッドやイグノックス様の見様見真似だ。
それなりに魔力動作の精密さが問われる複数属性運用だけど、俺は双方のやり方を混ぜることにした。
特に土属性の方の魔力は、使い方ひとつで突進の質そのものを変えることが出来るってことに気付くことが出来たのは大きかった。
マッドは魔力制御が出来ても、パワーが足りないから生かしきれないって悔しがってたっけ。
だからか、マッドの土属性の術は震脚などを織り交ぜた小技が多い印象だったりする。
まあ、あっちはその代わり全属性が扱えるというとんでもアドバンテージがあるからお相子だと思うけど。
ひとまずはこれで2体の距離を離せたし、強烈な衝撃を与えたからおとなしくなるはず。
そうなれば、後は火力を集めての各個撃破あるのみ!
もう1体の方はウィンがきっちり止めて、3人でじわじわと消耗させているからすぐにやれるはずだ!
「ウィン、そのまま止めておいて!カルト、一気に行くよ!」
「言われなくても分かってるっての!」
時間も惜しいし、ここは一気にカタをつける!
カルトはウィンを隠れ蓑にしながら、俺は再度土属性の魔力を加速に用いて相対している亡者の背面に回り込んでいた。
俺はこれまたイグノックス様のイメージを基にした突進突きからの連続攻撃を確実に当てていく。
対するカルトはその扱いが難しい鎖付きの2本の剣で、幾重にも亡者を切り裂く。
「ヘッドショット一発、これはプレゼントよ!」
トドメはナマリエの的確な頭部への射撃だ。
正確無比、こちらもまたマッド譲りの凝縮された魔力弾で亡者を確実に土に還した。
これで後は1体……ってあれ?
あっちの方に吹っ飛ばしたはずだけどどこに行ったんだ?
──って、何か熱くない?
「あれ、そういえばキュイがいないような……ってああ!?」
「おらおらまだまだ行くよ!ずーっとウチの攻撃避けた罰なんだから、燃え尽きるまで付き合ってもらうよ!」
しまった、キュイのこと完全に忘れてたよ!
さっき3人が足止めと削りを行っている間に、一人でコッソリ吹っ飛んだ亡者に向かってたのか!
あんまりな言い分と共に、ストレス発散とばかりにボコボコにしている。
「いやいやキュイ、流石にそれはやりすぎだってば!」
オーブで空中に釘付けにしているところに火球連打、キュイならではの極悪ハメ攻撃だ。
避けられてばかりでストレスが溜まっていたとはいえ、その八つ当たりは亡者が可哀想になるから!
魂まで灰になっちゃいそうだし、あんまりやると俺たちも巻き添え貰いそうなんだけど!?
さっきカルシオンが言ってたような地下火災を俺たちがやらかしたらマッドに迷惑がかかるし、何とか宥めないと……!
「チビ、少しは抑えろ!おま、更に何撃とうとしてんだ!」
「こらキュイ、これ以上は過剰だから止めるんだ!このままだと灰になりかねないぞ!」
「ああもう、ちょっと目を離すとこうなんだから!」
──俺たち4人がかりの必死の説得で何とか抑え込んでくれた。
八つ当たりが終わると同時に最後の亡者も倒れてくれたのが幸いだったよ。
過度な攻撃にはなっていない……と信じたい。
地下火災という最悪の事態もかろうじて防ぐことは出来た。
やっぱりキュイを食い止めるにはマッドがいないとダメだね……。
「ちぇっ、何で止めるのさー……まだまだ燃やしたかったのに」
「アンタがやりすぎたらここが崩壊しかねないのよ!ちょっとは加減を覚えなさい!」
「このチビについては、あのバカ王子の苦労が偲ばれるところだな……」
あれだけやって燃やし足りないのはおかしいって……。
キュイの魔法と顕魂術は、その魔力の多さから範囲も火力も過剰になることが多い。
下手をすると、地図が書き換わりかねない事態も引き起こすとんでもっぷりを誇っている。
ちなみにその時の顕魂術は何かの本で読んだ隕石を模したもので、興に乗り過ぎて結構な数を放ってしまっていた。
その時はマッドやエリオ様が上手いこと誤魔化してくれて、カルリッツや母さんのお説教だけで済んだから良かったけど……。
キュイの顕魂術については、マッドの方でも何とか規模を圧縮できないかと試行錯誤中らしい。
普段は同じようにやりたい放題のマッドにここまでさせるなんて……天才兼天災は伊達ではない。
いや、感心するのはダメだけどね。
俺はちゃんとキュイを反面教師にして、絶対にやりすぎないようにしよう。
「……あの、マッド様とカルシオンさんは大丈夫なんですか?」
「今は互角みたいだけど、時間が経ったらどうなるか分からないかもしれないよ」
二人に言われて奥の方に視界を向ける。
……確かに、状況はいいとは言えない。
グランナイツとそれに次ぐ実力持ちの2対1にも関わらず、ノヒルリア様は二人に対して互角に立ち回ることが出来ている。
母さんとレオン様が言ってたことだけど、ノヒルリア様は実質ナンバー3とされていたらしい。
当時のイグノックス様やカルシオンに対して安定して勝てるなんて、最初は耳を疑ったけど……。
それは嘘でも何でもないってことは遠目で見ても分かる。
防御と攻撃をハイレベルに両立して、更に一切の無駄が無い。
レオン様のような派手さは無いけど、その堅牢さは相当厄介なのは見れば分かる。
攻めが変幻自在そのもののマッドと、軌道や基点が読みづらいカルシオンが相手でも引けを取らないのがその証拠だ。
勿論、二人も互いに攻撃的タイプでありながら個々の100に近づける形で連携は取れている。
大体の人間が最も相対したくないと思うよ、あのコンビは。
しかしその二人の猛攻の大半をきっちり凌ぎ、隙があれば攻撃を加えることすら出来ているのだ。
これが、グランナイツ最強の防衛力か……改めて見ると、差を実感してしまう。
勿論、その差は昔から分かっていたから臆するってことはないけど。
「まあ、懸念だったバカ王子の精神面も問題なさそうなのが救いか」
「そうだな。敬愛しているグランナイツを愚弄されてかなり怒っていたが……遠目でも分かるくらい、いつも通りの戦い方ではあるな」
カルトとウィンの言う通り、今のマッドはいつも通りのえげつない戦法が取れている。
さっきはどうなるかと思ったけど、カルシオンの一言は本当に助かったよ。
──俺も、ああやってマッドを止められるようにしないとだね。幼馴染としても、特別近衛騎士としても。
「あの顔を見る限り、二人はすっかり盛り上がってるわね。特に破天荒王子様は楽しそうにしちゃってまあ……」
「ただあんまり時間をかけられないからね……すっごく悪い気はするけど早く助けに行こう」
「いい感じで助けて、追加報酬せびってやるんだから!」
一瞬だけ見えたマッドの表情は……昔からよく知ってるあの笑みだった。
格上との死闘の時にのみ垣間見せる、童心と狂気がきっちり混ざった──それはもう楽しそうな、いい表情だ。
狂気は混ぜないで欲しいんだけど、それが無いとらしくないから仕方ない。
多分、こんな事態じゃなければいつまでも戦い続けたいって思ってるんじゃないかな。
……折角巡ってきた、幼い時に死に別れたグランナイツの一員との稽古、最初で最後になるかもしれないからね。
その気持ちも大いに分かるよ……でも、今は一刻を争う事態だ。
確実に先に進むためにも水を差させてもらうよ。
本当に悪いとは思うけど、こればかりはどうにもならない。
これがもう少しまともな状況だったらどれほど喜ばしいことだったか。
俺の目の前には、物心がついたかついていないかでこの世を去ったグランナイツの一員がいる。
その防衛力は現代でも知る者からは『最堅』と語られている。
屋台骨や縁の下の力持ちとも言われている、当時のナンバー3……ノヒルリア。
もし生きていたら、どのようなことを彼から学べたのだろうか。
デイジー師匠やカルリッツ父さんの元の稽古の時も、カルシオンやイグノックス兄さんとの実戦の最中でも考えていたことだ。
もしもを考えてしまうくらいには、望んでいた。
──ああ、それこそ本当に狂おしいくらいにな!
「まさに伝聞通りだな。亡者といえど、全然衰えが感じられねえ!」
「俺やイグノックスを普通に負かすほどだ、これくらいは序の口さ。だがそれにしたって堅すぎだな……」
カルシオンも割と出し惜しみはせず、鎖による影縛りや毒蛇の具現による持続ダメージで消耗はさせている。
俺も負けじとセイリオスの突貫、千紫万紅の精密な斬撃で的確に着実に狙う。
しかしノヒルリアは、それらをほとんど動かずに受け流し、防ぎ、そして凌ぎ切る。
隙を見せればあっという間に距離を詰められ、その手に持つ巨大な槌が襲い掛かる。
これがまた大振りではなく、如何にこちらに決定的な隙を与えないかに重点を置いていた。
更にはその強靭な肉体を生かした体術も絡めてきていると来たものだ。
防御など無いに等しい俺にとってはこれすらも捌かないといけないのが余計に厄介なんだよ!
多少の隙は見せてくれるが、そこを突いても決定打にはなり得ない。
それもまたキツイったらありゃしねえ。
まさに堅実にして堅牢、派手さこそないが、確実に優位を取っていく様は本当にとんでもないことこの上ない。
ああくそ、これって俺としては完全に相性が悪いじゃねえか!
こりゃあ、普通にレオン先生に次いでやりづらい相手だ。
カルシオンがいなかったら、間違いなくどうにもならなかったな。
「まあ、弱音を吐いている暇なんてないけどな」
何度目かは忘れたが、俺は再度自分から仕掛けに行く。
あの防衛の上で一撃を浴びせるには、相手の虚を完全に突き切るか、または防御を貫くかのどちらかが必要になる。
俺が今回狙うのは前者だ。
そのためにも、とにかくアドリブ全開で攻めまくるしかねえよな!
「今咄嗟に思いついたディレイ発射!『エヴォリューション・レザルト・バースト』!」
アル兄さんの決闘でも使った基本の光と雷の混合砲撃顕魂術。
その最も手数が多いバリエーション、キメラテックを時間差かつあらゆる方向から放たれるように調整!
単純な攻め手ではあの防御を崩すことは不可能だからな。
複雑怪奇に放っておいたブレスの合間を縫うように、俺は一見性懲りもなく『スティンガー』で突っ込む。
──ように見せかけて!
「この程度で貫けるとは思ってねえが、いつもの一発食らえ!」
「おっと、俺も忘れるなよノヒルリア!」
光と雷を帯びたブレスは未だ時間差で放たれていて、その上で突進と見せかけて手前で風の散弾を放つ。
更にカルシオンが援護として闇属性魔力の手裏剣型の刃を飛ばし、その直後に幻影と共に怒涛の猛攻を仕掛けていた。
これで足りるとは露にも思っていない、これはあくまで始動だ!
風の散弾の反動を利用した後退で一呼吸を……あえて置かない。
途中で足場を作り、そこを起点として再度距離を詰める!
「お次はベッタベタの手法で行かせてもらおうか!」
セイリオスで放つ剣風で乗せた魔力の刃、そしてセイリオス本体をブーメランのように投げつける。
風の散弾とカルシオンの追撃で不安定なところに放たれる斬撃だが、この状態でもその盾で防ぎきるのは計算づくだ。
当然一緒にセイリオスも弾かれるが、ここでこいつのキワモノ特性を生かす。
ブーメランのように投げたのは、弾かれても俺の魔力を検知して戻ってくるのを利用する腹積もりだからだ。
頭上で手に取り、今度はそこから兜割り──
「なんて分かりやすい真似誰がするかっての!」
「はっはっは、随分捻くれてるな!いや、いっそ捻じ曲がってるって言うべきか!」
喧しいぜカルシオン!
一手でも二手でも三手でも先を行くためなら、いくらでも根性捻じ曲げて定石を蹴っ飛ばす!
もはやコンマで思いついた、半ば本能による行動選択だ。
ノヒルリアも流石に虚を突かれたのか、防御態勢に僅かな綻びが見える。
ただ、再度投げたとは言うが位置は当たらないギリギリを狙ったものだ。
要するに、ただのこけおどしでしかない。
変に防がれて弾かれでもしたら回収の手間が余分にかかるからな!
生まれた僅かな間隙を突く形でカルシオンが両腕の得物を伸ばして変幻自在の斬撃を浴びせていく。
態勢が僅かに崩れているから、さっきまでよりは手応えはありそうだな。
よし、ここは便乗させてもらおうか。
手には、もう一方の相棒を既に握られている。
「1つくらいは入ってくれよ!」
急降下を伴う疾走居合と風属性のランダム斬撃!
落下と共に、もはや兜割りと言っていいような要領で使うのは態勢の問題で難易度は高い。
まあ、俺がそれを一切想定しないでぶっつけ本番なんてするわけがない。
これだけじゃあ寂しいし、そしておまけにもう1つかましてやる。
瞬間的に物理エネルギーと魔力を溜めてかーらーのー!
「鎧は殴ると痛いってのは知ってるが、何事もやってみてだろうが!」
闇属性と火属性の魔力を込めた右の拳をその強固な鎧に叩き込む!
そして続くように、同じ2属性を左に込めて掌底突きもブチかます!
手応えは当然あるのだが、やはりというべきかまるで岩盤を殴りつけたかのような感覚に苛まれる。
「ちぃっ、やっぱり痛てえな!何で出来てるんだよその鎧はぁ!」
流石のノヒルリアも、ゼロ距離からのこの強烈な打撃を食らっては数メートルほど後ずさりを強制されたようだ。
──ただ、後ずさりさせたってだけで進展は何も無いのが悲しい所ではあるな。
それなりのダメージにはなっているはずなんだが……どうにも手応えがない。
くそったれ、手が痛くなった分ただのお相子なだけじゃねえか。
「やれやれ、このままじゃあジリ貧だな」
カルシオンの援護もあってのことだが、それでも考え得る限りのアドリブ混ざりの連撃だ。
何度か明らかに虚をつけたし、そういう意味で手応えはあった。
しかし、亡霊だからって理由もあるのだろうがまるで怯む気配がない。
折角技能自体は当時の本人そのものに近いってのに……ちょいと切ないな。
「ブローチの影響もあるだろうな。当時のアイツでも、流石にここまでされたらもう少し反応は見せてくれていたよ」
だよなあ……やっぱアレのせいで変質しちまってるってわけだ。
しかし、それでも技能がまるで陰りが見受けられないっていうのもまた凄まじい話だ。
囚われている本人の魂がよほど強固だからかね……。
「それはさておき──攻防が整ったグランナイツ屈指の防衛力を相手にしての感想は何かあるか?」
「笑えてくるほど相性が悪いね。12年程度じゃあ、背中がやっと見えたっていうのも烏滸がましいくらいさ!自分が如何にただのクソ雑魚成り上がりなのかを改めて実感したよ」
そんなことはずっと前から痛いほど分かっている。
武そのものの才はせいぜい中の上くらいの俺が、ただ血反吐を吐いた程度で追いつける存在じゃねえんだ。
だからこそ昔から生死の境目へも突っ込んでいった。
人の身でありながら、鬼や悪魔のような地獄の地平は今でも追い求めている。
『イカれている』、『トチ狂っている』、『ただの死にたがり』……他には何て言われたっけか。
だが、それがどうした?
そこまでしないと到達できないのに、やらない理由がどこにあると言うんだ。
──それに、この12年でその行為そのものに対して別の感情も抱いていた。
「それこそがどうしようもなく楽しい。俺自身はまだまだぶっ壊し甲斐があるってことで……それを一生の命題に掲げてもいいくらいだ」
そうさ楽しい、ああ楽しい。
己が命題の為に命を燃やし尽くす、いわば生物としての業。
それこそが生きる上での至高のスパイスであることに、気が付いてしまったんだから。
彷徨っているそこは地獄だ?
はっ、生の感覚すらあやふやなつまらねえ箱庭で野垂れ死ぬことを強制する気かよ。
それならば、血潮を沸き立たせて最後は蒸発する方が綺麗さっぱりスッキリ爽快だろうが。
無論、それは俺自身だけの話だから周りは巻き込むつもりは一切ないがね。
──これらを再認識した今、それはもう完全に嫌な笑み零してる状態だろうね。
状況的に不謹慎ってことくらい分かっているんだが、抑えられないものはしゃあない。
さっきまで怒り任せにしてた分際で何言ってるんだとは思う。
だがな、これは仕方ねえことだろうが!
自分の不足を、手合わせする機会がまず無いと思われた相手に突きつけられてるんだぞ!
この奇妙な巡り合わせにだけは感謝してやってもいい。
勿論、あのクソ野郎には感謝じゃなくて色々意趣返しをしてやりたいが……。
「だが、この時間も終わりにしないとだな。ひよっこ共も終わったみたいだ」
「いつまでも遊んでいたらクソ盗人をボコボコにできねえからな……」
──楽しい時間はあっという間、これもまた世の真理か。
まあ、仕方ない……状況が状況だ。
俺の我儘に付き合わせてたら、セリアードとロムに示しがつかねえし。
──そうなれば、あの堅牢な防御を貫く手段を考えなければならないな。
それこそが、俺なりのノヒルリアへの手向けとするに相応しいのではないか。
エゴでもなんでも好きに言え。
意志は無かったとしても、最初で最後の稽古をつけてくれたんだ。
違う世界線では確実に素晴らしき忠臣なんだ、せめてもの礼は当然のことだろう。
「マッド、カルシオン。加勢するよ」
「助かるぜひよっこ共。意思は無いんだが、やたら堅牢さに磨きがかかっててね」
ラス達が合流して、これで7対1。
並の連中では邪魔にしかならないが、未来の特別近衛騎士たちならば相手がノヒルリアでも戦力足り得る。
そして、その絶好のタイミングで……完成した。
あの理不尽とすら言える壁を完膚なきまでに破壊する、絶対的力のイメージがな。
「──よし、時間もあれだから一気に決めるぞ!」
「マッドは後方……なら、まずはいつも通りの陣形で頼むよ!」
俺たち7人はそれぞれの役割に向けて駆け出した。
先陣を切るのは、ノヒルリアと同じく守りを担当するウィンと純粋近接火力最強のラス。
カルトとカルシオンは二人の間隙を補う形で前衛寄りの中衛。
キュイとナマリエは言うまでもなく後衛。
俺はとりあえず、二人よりは前に出る形の後衛寄りの中衛を位置取った。
「ぐっ!堅いだけじゃなく、槌の攻撃も重いし的確とは!流石はノヒルリア様というべきか!」
「くっそ、これじゃあ足を縛っても全然意味ねえ!こっちは多少無理してでも腕を狙うぞ!」
ただ闇雲に数を増やしたところではその悉くを纏めて凌がれるだけだ。
カルトは手っ取り早く機動力を奪ったが、堅牢鉄壁が売りのノヒルリアに対してはあまり有効手段ではない。
最小限の動きで攻撃を捌くという一点では頂点に近いから、別に速度なんてそこまでいらないんだよな。
数の有利を生かすには虚実入り乱れた、相手の防御を空かさせて本命を当てる波状攻撃しかない。
「さっきのマッドの砲撃からピコーンって思いついちゃったもんねー!そこだあ!」
俺の
流石は俺と共に顕魂術研究をしてきた天才キュイ、この土壇場でイメージが閃くとは。
ノヒルリアもこれには流石にやべえと判断したようだな。
変な風に体幹を逸らしたから、小さくも明確なチャンス!
いきなり手繰り寄せられたんなら、俺たちもそれに合わせないとだ。
「俺はキュイに合わせて防御無視で揺さぶる、ナマリエはヘッドショット頼んだ!」
「言われずとももうやってるわよ!」
キュイが作った僅かな隙を見逃すならスナイパー失格だよな?
ヘッドショット判定という俺の防御貫通と似たような特性を持つ風属性の弾丸をここぞとばかりにナマリエは連打する。
俺は位置を適宜変えながら、セイリオスの魔力剣風と闇属性の
この後にここぞとばかりに状況を動かさんとばかりに動くのは、遊撃要員のベテランの方だ。
「ちょいと色が地味だが、置き土産をくれてやるよノヒルリア!」
カルシオンは突っ込んで鍔迫り合いに持ち込む……ように見せかけて即座にバックステップで距離を取った。
文字通り置き土産として置かれたのは、己の形をした影だ。
この影、7年前に顕魂術そのものをお披露目した時にいきなり使っていたのと同じものだったりする。
あの時は特に何でもない影だが、顕魂術の理解が進んだらあっさりと新機能が追加されてたっけな。
──その機能の中には、今回はアレで無理やり復活させられたことに対する意趣返しもある。
ノヒルリアはつられるように空いている拳を向けていることがその証拠だ。
そしてその拳の衝撃はそのまま影の爆発に繋がった。
「あはは!これで少しは生前の表情を戻してくれよ!」
「あの野郎、相変わらず滅茶苦茶しやがるな!」
デコイであることが主目的なので、爆発自体には大した威力はない。
だが、ノヒルリアに無駄な行動を強いた上で虚を突けるのは何よりも大きかった。
そして、この流れを読んでいたのかスムーズに更なる追撃に繋ぐのは……。
「やっぱりカルシオンならここで影爆弾を使うよね!」
「おおっと、ラスも俺のことをよく分かっているようで!」
そう、それでこそ我が親愛なる幼馴染だってことだ!
俺もそうだが、ラスもカルシオンとの付き合いはいい加減長い。
その飄々とした様子の裏にある意図をきっちりと読み切っていた。
予定調和と言わんばかりに火属性の魔力刃と共に回転してノヒルリアに突進する。
──って随分仰々しいの使えるようになってるなアイツ!
あの魔力刃って、確かイグノックス兄さんが使ってたやつだったよな。
それを自分に纏わせ、身体操作のイメージと共に火力を更に引き上げる。
バランスの良い身体能力を持つラスだからこそ出来る、まさになりふり構わずだ。
「そして、ここでマッドの真似をさせてもらうよ!」
「おいこら、それは著作権違反だ!」
いやそんなもん無いがつい言いたくなっちまった。
回転突進はギリギリのところで防がれるも、その反動を更に利用して距離を取る。
そこから今度は素直に剣を構えて突進を試みていた。
──なるほど、俺の風属性散弾フェイントの亜種か。
攻撃の隙消しに加え、攻勢を途切れさせないのが狙い。
……ったく、俺みたいな戦い方をいつの間にか覚えやがって。
「もう1発ですよノヒルリア様!」
すれ違い様に斬っただけでは終わらず、ラスは更にその場で反転して更に一閃をかます。
これまたイグノックス兄さんを彷彿とさせる、スピードを生かした怒涛の連続攻撃だな。
スピードはまだまだだが……1発1発の威力については引けを取ってない。
流石のノヒルリアもやや押されているようだ。
……これは更に状況を動くな。
そろそろ締めを意識した行動に移っておくとしよう。
「これなら追撃もいけるな!ウィン、続け!」
「分かってるさ!重量級勝負、受けて立とうじゃないか!」
ラスが離れたと同時に鍔迫り合いから解放されたカルトとウィンが動いた。
特にカルト、あの手この手で品を変えての足止めマジでお疲れさん!
陰の重労働の影響も何のその、カルシオンのと同じ魔力で生み出した自身の影と連続連携攻撃を放つ。
……いや、カルシオンのより影の数が1体多いぞ?
お陰でノヒルリアを確実に翻弄しつつ、ダメージを蓄積させる。
カルトの連撃が終わるとともに、ウィンは少し離れた位置から豪快に飛び上がる。
そして、得物である大き目サイズの槌を地面に叩きつけていた。
槌に込められている土属性の魔力が放ったのは、俺が震脚で放つのと同じ地鳴らしだ。
無論、脚と槌では込められるイメージからして威力は段違いである。
更に影響範囲もきっちり凝縮されていて、味方への影響はほぼないと来たものだ。
細かい工夫の結果、地鳴らしだけでなく瞬間的な地面の隆起に繋がっていた。
ノヒルリアはその場で倒れ伏さないことに意識を集中せざるを得なくなっている。
「更なるダメ押し、行くわよキュイ!」
「オッケー!避けるのも防ぐのも許さないよ!」
そこに更なる追撃をかますのは遠距離組二人。
ナマリエが放つのは、俺の十八番を徹底的に奥行きに範囲を広げたもの。
俺が風属性の散弾ならば、こっちは範囲だけならばバズーカみたいな感じだな。
キュイは俺の『エヴォリューション・レザルト・バースト』のように熱光線を複数展開している。
この凶悪なまでの追撃は、堅牢城塞の擬人化と言えどたまらないだろう。
ノヒルリアは完全にその場に釘付けとなり、その防御も見るからに分かるほど綻びだらけとなっていた。
「アンタの最大火力、ぶちかましてやりなさい!」
「いつものように、無慈悲に頼んだよ主演様!」
主役を煽るような空気とは裏腹に、心中は静寂そのものだ。
しかし、それはすぐに正負が入り混じった混沌然に変わる。
あの堅牢な防御を突破する弾丸──もとい顕魂術のイメージは既に弾倉に収めてある。
俺の魂に刻み込まれた根源……始まりは失望と怒りだ。
そこから、理不尽染みた下らない秩序を魂の叫びに……力への渇望へと変化していった。
死してなおノヒルリアを縛り付ける下らない鎖を纏めてぶっ壊す力。
これまで得て糧にしてきたあらゆる技法や知識を調和させ……千紫万紅に込める。
おっと、魔力の漏洩が凄まじくて暴風を引き起こしているようだが……。
すぐに収まるから観客の皆はちょいと我慢しててくれ。
──さあ、カーテンコールの時だ。
マドラーシュが放ったのは、千紫万紅を用いる移動式居合の更なる派生形。
自身と分身と言える影を2体ほど生み出し、縦横無尽に魔力斬撃の連打を瞬時に見舞う超大掛かりな顕魂術だ。
とはいえ、これを派生と言うにはいささか魔技に寄りすぎているのでは?
放った張本人以外は、モチーフを理解すると共にそう思ってしまった。
2体の影のベースは言うまでもなくカルトとカルシオンの顕魂術だ。
マドラーシュの持てるイメージの問題で、二人ほどの早さと精度の両立は出来ない。
多少の時間を使うことにはなるが、恐るべき集中力と繊細な魔力操作でその欠点を補った。
そこに若干のチャージ時間も含めることで、許容範囲ギリギリまでの加速の顕魂術もかける。
最後に、風属性と水属性の魔力斬撃もサブとして付与するのを忘れずにだ。
そして、トドメとばかりに次元斬も放つことでこの顕魂術はかろうじて成立する。
結果、ノヒルリアの堅牢な防御すらも機能しなくなるほどの暴力的手数と火力を得ることに成功した。
普段は手数と速度という技巧寄りの要素を重視するからこそ、真逆の手法を取った時はまさに暴虐方面に振り切れていた。
「──流石にここまでやれば行けるか」
涼やかな音の納刀と共に、亡者として蘇ったノヒルリアはようやく倒れていた。
マドラーシュの放った顕魂術というか魔技のとんでもっぷりに、カルシオンを除く一同は少しの間唖然としていた。
が、最強の亡者が倒れた音で即座に思考を回復させる。
もう襲い掛かることはないと判断したのか、セリアードとロムも倒れ込むノヒルリアに近づいていた。
「黒き龍は……兵士、たちは……」
うわ言のように呟くノヒルリアは、未だ生前の記憶に縛られているような様子だった。
その姿を見て、セリアードは何かに導かれるかのように更に近づく。
そして慈しみの表情と共に、その顔に触れると──
「えっ──これは、記憶……?」
セリアードの意識に直接何かが流れ始める。
魔物がこれまで見たことないほどに溢れ、更に奥には恐ろしき存在を感じる光景。
多数の兵士に混ざって凄まじい勢いで魔物を押し返している者もいた。
その中にはちょうど現在同行しているカルシオンの姿も見えたことから、当時のグランナイツなのだろうか。
「これは──黒龍との戦?ノヒルリア様は殿でこの場に残って……」
セリアードの呟きを聞いて、その場の全員が悲痛な表情を浮かべた。
当時の黒龍と眷属たちの猛攻は、筆舌に尽くしがたい被害を生み出していた。
防戦一方のままでは遠からず全滅、そう思ったものが大半を占めるほど。
故に、唯一黒龍を打倒し得るレオンを筆頭とする最大戦力を送り込み奇襲をかける……いわば先手必勝の電撃戦を挑まざるを得なかった。
その際に必要な最小限の防衛をノヒルリアが一手に担い、そして……。
「ノヒルリア様。黒き龍はもう倒されました。貴方とその部下たちの犠牲は、決して無駄ではありませんでした」
「それは──良かった。私は民を……そして、あの御方も守れたのだな……」
その言葉を聞くと、セリアードは無言でマドラーシュの手を取り、同じようにノヒルリアの額に乗せた。
その意図を理解すると、マドラーシュも重い口を開く。
「貴方が最期までその役目を担ってくれたからこそ……今でも皆健在だ。今更遅いかもしれないが──その勇猛な献身を俺が讃えよう。だから、もう休んでいいぞ」
「マドラーシュ、王子殿下……何と、ありがたきお言葉……」
僅かに残っている自我は、民と共に守りたかった者の言葉を認知していた。
セリアードの力に加え、マドラーシュの最後に放った彫魂の一撃も影響していたのだろうか。
13年越しになってしまっているとはいえ、魂は覚えていたのだろう。
ささやかながらも望外の褒賞を受け取ると、ノヒルリアは二度目の眠りについた。
兜越しでもその表情は安らかなものだと分かる。
それと共に、残された者は一斉に安堵の息を吐いた。
「セリアード、今のは……ノヒルリア様の記憶が流れたってことかな?」
「はい。唐突に黒龍討伐戦の時のノヒルリア様の記憶が頭の中に流れてきたんです。それと共に、彼の自身への怒りや悲しみが流れ込んできて……」
「アイツは黒龍を倒した瞬間には立ち会えなかったからな。だからずっと未練だったんだろう。同僚として礼を言うよ、お嬢さん。お陰でアイツも安らかに眠れるはずだ」
当のセリアードはすっかり恐縮しきっているが、カルシオンとしては心の底から感謝していた。
実際セリアードの行ったことはノヒルリアにとってどれだけの救いになったことだろうか。
他のグランナイツがいたとしても、カルシオンと同じ心境であっただろう。
「不思議な能力ね。魔法っていうには明らかに精霊由来のって感じじゃないし」
「ウチ、顕魂術でも魔法でもあんなこと出来ないよ。やっぱりセリアードは凄い子ってことだね!」
「い、いえ!アレはあくまで自然に流れ込んだ感じっていうか、そこまで大層なものじゃあ……」
だが、記憶を読み取るという術は魔法でも顕魂術でも今のところは存在しない。
明らかに本人由来の異能で、キュイの言っていることはあながち誇張表現ではなかった。
「おい、とりあえず亡者問題は解決したんだ。とっとと本題の盗人野郎を追跡し直すぞ」
「ひとまずはここを出よう。それから方針を定めなければな」
その場の全員がラスの提案に賛同し、早速これまで来た道を逆走していく。
感傷に浸っていて最後方になっていたマドラーシュだが、急いで皆に追いつくように走り出そうとする。
が、その前に後ろ髪を引かれるように振り返り、呟いた。
「今回の稽古を糧にして……いずれグランナイツと肩を並べ、超えてみせる。そっちから見ていてくれよ、ノヒルリア」
13年越しにして、最初で最後の稽古試合の相手に向けての意志表示。
そう宣言した後、霊廟の最奥にも関わらず僅かながらの風が吹きだす。
まるで、破天荒の行く先を後押しするように。
ノヒルリア強くね!?となるかもしれませんが、これは別におかしなことではないはず。
カルシオン先輩とかイグノックスは普通に勝ててないって描写ありますからね。
個人的には当時のグランナイツナンバー3の実力じゃないかと思ってたり。
更にこちらでは例のブツで強化されての登場なので、マドラーシュとカルシオンという作中強者二人相手でも普通に捌き切る結果に。
まあ、ラス達が入って来たお陰で勝負には勝ってるけど試合的には負けです。
でもマドラーシュ的には、ノヒルリアもまたグランナイツだからそれで当然と笑って受け入れます。
むしろ中途半端に蘇生しようものなら『俺にこんな簡単に負けるような蘇生させてんじゃねえ、侮辱に当たるからあの盗人ぶっ殺す』となります。
どっかの宿命のライバルよろしくな面倒臭さ全開です。
ちなみに、ラストで使ったのはルビで分かる人は分かる『次元斬・絶』です。
正しく言うなら、それをイメージの軸としてグランサガ風に再現したもの。
威力は当然本家より低いですが、それでも決戦兵器級の絶大な火力です。
ただし本家よろしくな隙の多さなのでラス達が乱入してなかったら使えなかった。
現代組の強さはこの時点でも原作1章より強めです。
特にラスはグランナイツたちの指導とマドラーシュの戦い方を自己流アレンジして取り込んでいるので、技巧的に強さが跳ね上がっています。
タンク、遊撃、物理・魔法それぞれの遠距離も揃っているので集団的強さもバランス良さげ。
三次元的動きを取り入れたDMCなど混ぜ混ぜのグランサガ戦闘描写、これもまた書きたかったものですね。
ストーリーでひいひい言いながら戦ってた光景を浮かべながら書けるので、喜びもひとしおです。
Youは何を求めてこの作品を?(要するに需要調査です)
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転天キャラでのNLとか他絡みを所望
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グランサガの二次がレアすぎて
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バトルハードモードに釣られた
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ちらほらある(?)デビルメイクライ要素
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その他(そもそもの作風とか)