僕は
もう一度言おう。僕は
捨て子だった僕を拾ってくれた人が
だから僕も
◇◆◇◆◇
今僕が居るのはとあるバー。僕達の拠点の一つであり、そこそこ気に入ってる場所。そこで友達とボードゲームをしている。
「おい。次オマエだぞ。」
おっと、呼ばれていた。時々ボーっとしてしまうのは僕の悪癖だな。直そうとはしているのだが。
「ハイハイどれどれ……あ、ここ。」
「な!?」
「これでチェックメイトだね。はい僕の勝ち。」
「クソッ!おい!もう一回だ!」
「え?そんな時間あるの?」
「……チッ。」
不満そうにドカっと椅子に座り込む彼。名前は死柄木弔。まぁ偽名だけど、そこらへんは面倒なので省く。五本の指で触れたものを全て崩壊させるというトンデモ個性を持っている。本人の怒りっぽい性格も相まって、すぐなんでも壊そうとする危険人物。そして、僕の人生初の友達だ。
「遊びの途中で申し訳ありませんが、時間です。死柄木弔、全能未来、準備して下さい。」
黒いモヤモヤした頭の男、僕達の世話役こと黒霧が店の奥から姿を現し、僕達を呼ぶ。ああ、ちなみに僕の名前は全能未来。自分で言うのもなんだけど、濃い青色の目と髪の街で見かけたら必ず二度見されるべっぴんさんだよ~。
え?僕っ子だし男だと思っただって?……そう思ってたやつ後で全員会いに行くよ♡
「はーい。」
「先生からの脳無は?」
「オールマイト用の特別製を用意してもらっています。既にいつでも行動可能です。」
「ハハハッ!いいなぁ!じゃあ行くか、平和の象徴オールマイト殺し…!」
そう、コレはヴィランに育てられ、ヴィランとして育った僕が、■■■■■■■■■物語だ。
◇◆◇◆◇
さて、今僕達は何をしているのかというと、平和の象徴とか言われている、クソ強チートヒーローを殺して今の世の中をぶっ壊そう作戦を実行しようとしているのです。
まず、マスコミの騒ぎに乗じて黒霧の個性ワープゲートでオールマイトが今年から先生をやってる学校、雄英高校の内部に侵入、時刻表などを閲覧してオールマイトや他の教師陣、生徒の動きの把握。
次に、実行日を決め、それに備えてチンピラでもいいのでとりあえず頭数を揃える。そしてついでに僕達の
そして最後に決行。ナンバーワンヒーローオールマイトをヤッちゃって、今の社会をぶっ壊す。
完璧だね(確信)、とはならない。雄英高校侵入は分かる。情報無しで倒せる相手ではない。頭数を揃えるのもまあ分かる。チンピラでも使い所さえしっかりとすれば使えるから。ただ、不確定要素盛り沢山な上先生は今回助言しないときている。弔君に作戦を考えさせるなんて無駄だし、黒霧もそこらへんはあまり期待出来ない。それに僕は何故か先生から作戦の立案や助言を禁止されている。なんでも、『今ここで弔自身でやることに意味があるんだ』だそうだ。よく分からないけど、先生が言うのなら正しいのだろう。
そんな不安要素だらけの計画の第1段階。今から僕達は、雄英高校に行く。
「おい未来行くぞ…!」
おっと、二人を待たせちゃってたか。
「ごめんごめん。今行くよ。」
「いい加減ぼーっとすんの直せ…!」
「いや〜直そうとはしてるんだよ?」
「お二人共、行きますよ。」
「はーい。」
「……チッ。」
未だに少し不機嫌な弔君と、そんな弔君の言うことなら大抵聞いてしまう黒霧。同行者に不安しかない…!こんな感じで行って、本当にあの雄英高校から時間割を盗めるんだろうか?
◇◆◇◆◇
結論、簡単に盗めてしまった。それで良いのか雄英。まあ助かるけど。そして、決行する場所はあのUSJ!!ではなくUSJ(ウソの災害や事故ルーム)である。大丈夫か雄英。まあいいけど。
チンピラも簡単に集まった。フフン、弔君のカリスマにかかればこんなの余裕だよ〜!――え?僕?何もしてませんけど?……え?何か?
……ゴホン。という事で準備は整いました。作戦はまあ……弔君に任せるって決まってたからコレは予想できたことだ。
いくら子供だからって仮にも雄英高校のヒーロー科に受かった金の卵達を分断すればチンピラでも殺せるって甘く考え過ぎな気がしなくもないけど。
頭数の意味?って思わなくもないケド。
オールマイトの打倒案一つは少なくね?サブプランは?って思わなくもなイケド。
てかそれ以外何も決めないの?脳無任せ?って思わなくもナイケド。
……まあ脳無強いし?弔君も触れれば勝ちだし?黒霧にも即死技あるし?僕、結構強いし?向こうの情報あるし?まぁなんとかなる…よ……多分………。
あー、まぁそんな感じで着々と準備が進んでおります。決行は明日!なんと明日です!急ですね~。集まるチンピラ共暇人しかおらん。まあ犯罪者だけど。先程先生からも『フフフ、頑張っておいで。弔、未来。』と、ありがたいエールを貰いました。頑張ります!
「おい。次オマエ。」
おっとまただ。ぼーっとしてた。デジャヴを感じざるを得ません…!
「ほいほい。えーっと、ここかな?」
「チッ。……ここだ。」
「狙いが分かりやすいよ〜弔君。殺意は隠さないと。こんな風に♪」
「なっ!?」
「フフッ。また僕の勝ちだね。」
「クソッ!!」
あ、弔君がボードゲームをボードごと崩壊させた。
「あ~!!ちょっと!コレ3つ目だよ?」
「知らねぇよ。」
「知っててよ!」
まったく短気め。そんなんじゃ明日変なトコでミスする羽目になるぞ?
「さてと。僕はそろそろ筋トレとイメトレするかな。」
「そうか、俺は寝る。」
「弔君はしないの〜?せっかく一撃必殺持ってんのに。鍛えないの勿体なくない?」
「めんどくせー。」
「さいですか。」
まったく。いつか後悔するぞ?
「じゃ、おやすみ弔君。」
「ああ、おやすみ未来。」
明日は頑張るぞー!!