八幡、提督やるってよ   作:たかおお

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八幡っぽさを出すのむずすぎではないか?



挨拶

 

大淀から用意してもらった資料を仕方なく読む。うーん…駆逐艦と軽巡洋艦の練度平均が戦艦、正規空母に比べて圧倒的に低いなぁなんてことを考えていると曙から声を掛けられる。

 

「大淀さんへのあの質問は何だったの?」

「あの質問って?」

「人間が好きかって聞いてたじゃない。誤魔化したら蹴るわよ」

 

はい!誤魔化そうとしてるのばれてました!仕方ねぇ補佐艦だもんな。話しておくか。

 

「この鎮守府の前任者はおそらく艦娘反対派だ。それはわかるな?」

「ええ。大淀さんやほかの艦娘たちを見てたらそう思うわよね」

「俺は誠に遺憾ながらこの鎮守府の提督だ。この鎮守府を正常な運営にもどさなくちゃならねえ。だからどれだけ人間を嫌いになっているのかを知ることができれば、艦娘の日本を守るモチベーションが分かると思ったわけだ」

「そういうこと。ならよかったじゃない、嫌いではなさそうで」

 

曙の目は誤魔化せたようだな。だが日ごろから人間観察をしていた俺の目をごまかすこととは出来ない。

 

「大淀は「私たちが人間を守っている事が示しているのでは?」といった。本当に人間のことが好きならそんな答え方をするか?俺ならしない」

「…たしかにそうね」

 

大淀は俺が望むであろう答えを出したつもりでいるだろう。しかし、心の底から思ってもないことを言うことはできない優しい子だからあんな言い方になったのだろう。そんな子達があそこまで軍人に恐怖をあらわにし、人を嫌うひど追い詰めた前任者はなにをしたんだ?ふつふつと湧き上がる怒りを抑えて引き続き資料に目を通す。

 


 

どうしようこれ。あまりにも駆逐艦の練度が低すぎて哨戒任務もこなせるかわからん。駆逐艦で哨戒任務に出せる練度をしているのは島風と雪風だけで、あとは軒並み建造直後と大して変わらん練度をしている。しばらくは軽空母と島風、雪風で哨戒任務を回すか。

 

「そろそろ時間よ、クソ提督。準備はちゃんとできたんでしょうね?」

「ああ」

「…やけに素直じゃない。今までのやる気なさはどこに行ったのかしら?」

 

曙に意外そうな顔をされる。そうだね、やる気なんてなかったね。俺がやる気を出すのは小町からお使いを頼まれたときか、戸塚から遊びに誘われた時だけだぜ!

 

「さすがの俺でもこの鎮守府の惨状は思うものがある。」

「………」

「ん?どうした?」

「何でもないわ。じゃあ行きましょう」

「殺されたりしない?大丈夫?」

「大丈夫よ。腐ってもこの鎮守府の提督なのだから私が守るわ」

 

あけぼのさぁぁん!中学生の俺なら勘違いして告白して主砲ぶっ放されてたわ。結局殺されるのは変わらないんですね。

曙の頼りになる言葉を聞いて腹をくくる。覚悟を決めろ比企谷八幡。

俺はこの日本を守るなんてことはどうでもいい。解決ができることが近くにあって解決できるのが俺しかいないのなら俺がやる。当たり前のことだ。

 

…でも怖いから今からでもはいれる保険を探していいかな?

 


 

逃げたい。え?さっきの覚悟はどうしたのかって?そんなもん消え失せたよ。怖すぎんだろ艦娘。ただの提督候補生の前に立った時現実逃避で何も考えないようにしていたのに、それより多い数の艦娘の前だぞ?いつどこの誰が俺のことを殺そうとするかわからない状態で冷静に要られるほうが珍しいだろう。ふぇぇこわいよぉ。

 

そんな俺の内心を察した曙が俺を助けて…くれない。むしろ退路を断ちやがった。もうどうにでもなれぇ!と内心唱えながら朝礼台に上り艦娘の前に立つ。

 

「どーも。前任者に変わりこの鎮守府の提督となった比企谷八幡だ。この鎮守府を良くしようとかそういった高尚な考えは持ってないからそのつもりで」

 

後半の発言を聞いた艦娘がどよめきだす。意見を整理するためか一人の艦娘が質問してくる。

 

「提督は私たちが何をされたか知っていながらそんなことを言っているのだろうか?」

 

質問してきたのは長門だったか?冷静に質問してはいるが失望の目を隠せていない。

 

「俺自身上から嫌われているからな。お前らがどんなことをされていたかなど知らん。まあ前任者よりはお前達が楽にできる鎮守府にするつもりだ。」

 

俺が楽したいからね。専業主夫の夢は変わっていないので、仕事をしなければならないこの鎮守府の現状は俺にとってもマイナスなのだ。

そんなことを考えながら言うと怒声が耳に入る。

 

「信用できるか!お前達人間は平気で裏切るからな。俺はお前を認めない!」

 

あいつは天龍か。好戦的な性格でよく士官学校の時に屁理屈言ってボコボコにされたわ。

 

「別に認めてほしいなんて言ってないし思ってもない。ただ天龍、なら俺にどうして欲しいんだ?お前達は前任者に苦しめられ待遇を改善して欲しい。違うか?」

「違くねえよ」

「なのに改善するって言ったら言ったで信用できない?随分と都合がいいやつだな」

「てめぇ!!」

 

うえぇ天龍が向かってくるよぉ!ボーノ助けてぇぇ!

 

「やめろ天龍!提督が正しい。天龍が無礼を働いたことを許してくれ。処罰が必要なら私が代わりに受けるから、何とかして天龍を許してもらえないだろうか」

 

長門の奴俺より優秀なんじゃね?一瞬で場を静まり返らせ、失態を肩代わりしようとしている。俺の上司になってくんねえかなあ。

 

「問題ねえよ。俺はそもそも怒ってない。まあそんな感じでゆるくやっていこうと思うから。んじゃ、曙後よろしく」

「ちょっ…どこ行くのよこのクソ提督!…まあいいわ。これからの予定は演習を中心に……」

 

これからの予定を曙には伝えてあるのでそれを艦娘に伝達してもらう。俺はその間ベストプレイス探しでもしますかね……

 

 




この手の作品での天龍の扱いやすさは神。
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