人間に成った渾沌ゴアと、ミラルーツに成った少女のお話   作:サクラン

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この小説前世含めたら何度タイトル変わってるんだろう…

いや、本当にすみません…禊としてこの小説はちゃんと完結させます…

それではお楽しみください。


第十五話 異端者

「へ…ぶへっくし!!」

 

「おい、大丈夫か?」

 

「ズルッ…あ゙あ゙、問題ねえよ」

 

 吐息すら凍り付くような絶対零度の世界。常に吹雪に見舞われる“魔境”の内の一つであるノウス凍土は、少々慌ただしくなっていた。

 

「経過はどうだ!?」

 

「順調にモンスターを殲滅できています!このままのペースなら昼頃には完了するかと!」

 

「素材は残さず回収しろ!」

 

「ハッ!!」

 

「ギギザザザガガガガガガガガガガ!!!」

 

 あちこちに防寒具を着込んだ研究者が走り回り、それをかき消すノイズのような咆哮と轟音が響き渡っている。

 そう、ここノウス凍土も竜機兵の実験場所として選ばれていたのだ。極地であるだけあり、この地のモンスターは皆強大だが、仮にも古龍を相手にすることを想定している竜機兵相手には成す術なく殲滅されていく。

 その轟音と研究者達の声を聞き流しているのはキラーズの“剣道陣”を率いている腰に刀を差したアラシと、“魔境還り”とも称されるランスを背負ったフーゴとボウガンを背負ったアクレシアだった。

 彼らは竜機兵のセーフティを任されているが、今の所は特にやることがないので暇を持て余しているわけである。

 

「それにしても…ここまでの規模とは驚きましたね」

 

 アクレシアがモンスターを蹂躙する竜機兵を見て呆気に取られたように呟く。わりと常人に近い感性であるアクレシアにとっては竜機兵の存在は圧倒されるようだ。

 

「ま、雑魚相手にはこれ以上ない最適解だろうな。デカい、速い、強い、単純なスペックの暴力で圧殺するってのは理に適ってる」

 

「…ま、それを上回って来られたらどうしようもないけどな」

 

 実験地点として掘られた穴の中で焚き火を囲っている三人は竜機兵の存在に思う所はあるものの、何も起こらなければそれで良いという考え方だった。

 だが、現実はそう甘くないということもよく理解していた。

 

 

 

 

 

「ヴォアアアアアァァァァァ!!」

 

「ザザガガガガガガガ!!」

 

「うわぁ!?何だァ!?」

 

「竜機兵が!?」

 

「! 何だ?」

 

「言った側からってとこか?ったく…」

 

 

 

 

 

 何かの咆哮と竜機兵の咆哮が交差し、凄まじい轟音と振動が穴の中にまで響いた。

 異常事態にアラシは壁を蹴って穴から飛び出し、フーゴとアクレシアはロープを使って上って来た為少し遅れて出て来た。

 そこで三人が目にしたのは―

 

 

 

 

 

「ヴォオオオオオ!!」

 

「ザザ…ギ…ガガ…」

 

 

 

 

 

 ―十メートルあるかないかと言った体躯のモンスターが竜の甲殻と鋼でできた竜機兵を殴り潰し、四肢を引き千切っていた。身体を見るに大した傷は負ってないようだった。

 

「何ですか…あれは…」

 

「僅かに存在が確認されてた“剛獅子”ってやつだな。討伐例もほとんどないって話だが…」

 

「こりゃあ侮れねえな。面倒くせえ相手だが…ここでサボる方が後でどやされるな」

 

 アラシはゆっくりと刀を抜き、フーゴはアクレシアを庇うように盾と槍を構え、アクレシアはフーゴの後ろでボウガンを構え、剛獅子に照準を合わせる。

 

「ヴォルルルルル…!」

 

 剛獅子も三人の存在に気付き、唸りつつ竜機兵を足蹴にして近付いて行く。一触即発。どちらかが少しでも動けば戦闘が始まる。

 

 

 

 

 

 ―と思われたが。

 

 

 

 

 

「! ヴォルルルルル…」

 

「あ?」

 

「ん?」

 

「え?」

 

 

 

 

 

 ―剛獅子があらぬ方向を見て唸り声を上げた後、三人に目もくれず踵を返して吹雪の中に消えて行った。

 暴力的と言える程の殺意をハッキリとその身に感じ取った三人は剛獅子の変わり様に呆気にとられる。どうやら残った二匹の竜機兵が追撃に向かうが、中々捕捉できないようだ。

 

「あれだけ殺意に満ちていたのに…」

 

「一体何が…」

 

 フーゴとアクレシアは困惑が抜け切らない様子で剛獅子が逃げた先を見詰めていた。

 

「……………」

 

 だか、アラシだけは剛獅子の見詰めていた方向、真っ白で何も見えない空の彼方を見て黙り込んでいた。

 

「ん? おい、どうした?」

 

 その様子を訝しんだフーゴが話し掛けると、アラシはうっすらと冷や汗を浮かべながら口を開く。

 

「やべえのが来るなこりゃ…」

 

「あ? なんだと?」

 

「こりゃあ速くここを離れた方が良いぜ。最初から真っ向勝負は分が悪い」

 

 そう言ってアラシは二人を強引に穴の中に連れ戻す。未だに何が起こるのか把握しきれていない二人だが、かなりの実力者であるアラシがここまで焦る時点でこれから襲来する相手が相当強いことは分かる。

 

「…で、“そいつ”はいつ来るんだ?」

 

「近い。もう見えてもおかしくは―ッ!?」

 

 アラシはそこから先を言うことはできなかった。凄まじい轟音と共に吹雪すら吹き飛ばす風が吹き荒れたから。

 

「「ギギガガザザザザザ!!」」

 

 外敵を察知したのか、残った二匹の竜機兵がブレスを放った。吹雪の所為でよく見えないが、大爆発が起きなかった所を見るに着弾はしなかったらしい。

 そして―

 

 

 

 

 

ザグッ!!

 

「ガガ━━━━━」

 

 

 

 

 

 吹雪の中に浮かぶ影が目にも止まらぬ速さで前足を振るうと、空間ごと削り取るかのように竜機兵の身体を抉った。

 

「ギギガガガガガ!!」

 

「ッ!!」

 

 そして背後から襲い掛かって来たもう一匹も吹雪のカーテン越しでも分かる龍雷を纏った尻尾で地面に叩き付けた。

 

「これは…」

 

「ああ、相当だな」

 

 仮にも古龍を相手にすることを想定した竜機兵があっさりと叩き潰されたのを見て、フーゴとアクレシアはその力に戦慄する。

 

「勝てんのか?」

 

「せめて追い払う。今ならアイツは油断してる。初撃が勝負だな」

 

 フーゴの問いにアラシは刀を構えつつ言い放った。

 僅かにでも冷や汗を流していることから厳しいとは思っているものの、立ち回り次第では勝ちを拾うことも可能だと考えていた。

 何故なら―

 

 

 

 

 

アラシ(お前)は好きに動け。俺達で援護する」

 

「ああ、頼んだぜ」

 

 

 

 

 

 ―こちらは一人ではない。

 フーゴとアクレシアは単体ではアラシに敵わないが、二人で組んだ時にはアラシはおろかシンゲツやフランシスカですら目を見張る戦い方を見せる。

 戦術、戦略という点でこの二人に敵う者は存在しない。アラシの動きに即興で合わせることなど造作もないことだ。

 

「ただ、初撃で確実にダメージを与えたい。そこだけは合わせてくれ」

 

「了解した。どう動けば良い?」

 

「まず、俺達が―」

 

 

 

 

―NowLoading―

 

 

 

 

 

「ギュルルルルル…!」

 

 鉄の竜を屠った影は凍えた大地に降り立った。

 唸りつつ軽く翼をはためかせると周囲の吹雪が一瞬消散しその姿が顕になる。

 黒く煌めく身体に天に向かって生える鱗―つまり逆鱗。空の全てを覆い尽くせるのではと思える程の黒い翼、妖しく気配を放つ尻尾。頭部からは天を貫くような角が生え、この世に生きる全ての生命と相成れないと感じる圧倒的な威圧感。破壊という言葉が具現化したような龍だった。

 後に世界から抹消されるその古龍の名はアルバトリオン。煌黒龍の異名を持つ、神をも恐れさせる最強の古龍である。

 

「……………!」

 

 煌黒龍は軽く周囲を見渡し、何かを気にするような素振りを見せる。

そして何かを感じ取ったのか、目を見開いて一点を見詰める。その先には吹雪しかないが、煌黒龍にとっては何かが見えているようだった。

 とその時―

 

 

 

 

 

キュンッ

 

「ッ!?」

 

 

 

 

 

 ―何かが自身に迫ってきているのを察知し、煌黒龍は身を翻してその攻撃を躱す。

 自身の反応がギリギリになる程の速度に驚いたのか、煌黒龍は驚くように目を見開いていたが、即座に敵の居場所を把握し、全てを凍て付かせるブレスを放った。

 冷気に耐性が無ければ古龍であっても危険な攻撃。並の人間よりは頑丈とは言え耐えられる筈もない―が。

 

 

 

 

 

「!?」

 

 

 

 

 

 ―音速を平然と越えて飛んで来た弾丸に片目を撃ち抜かれ、煌黒龍は視界の半分が暗黒に染まる。

 

(よし…!ここが勝負だ)

 

 吹雪の中、盾を構えて煌黒龍のブレスを防いだのはフーゴだった。アクレシアは銃の腕前―武器の技術こそシンゲツやフランシスカとも見劣りしないが、身体能力は低く、タイマンでは古龍と戦うことなど不可能だ。

 そこを防御力に優れたフーゴが補っている形であり、そこに戦略、戦術が加われば古龍相手でも引けを取らない。

 だが、それでも攻撃力と機動力の差は覆し難く、この煌黒龍と渡り合うには根本的な地力不足が足を引っ張り、多少戦えたとしても敗北は必須だろう。

 

 

 

 

 

「━━━━━━━━━━」

 

 

 

 

 

 しかし、今はその火力を補うことができるとっておきの手札がある。

 吹雪に紛れて気配を消し、こっそりと煌黒龍の背後に回り込んでいた剣士―アラシは刀を上段に振り上げ煌黒龍に向かって飛び掛かる。

 フーゴとアクレシアのメイン火力はアクレシアの放つ銃弾になるわけだが、煌黒龍に効き目のある銃弾となると数が限られる上、点の攻撃である以上回復能力のある煌黒龍とは相性が悪い。

 だが、刀を使った線の攻撃なら。圧倒的な手数で範囲攻撃とも思える程の火力を持つアラシの攻撃ならば、煌黒龍に傷を付けることが可能だ。

 

(コイツは恐らく一太刀じゃ切れねえ。フランシスカの嬢ちゃんやシンゲツなら分からんが、少なくとも俺じゃ無理だ)

 

 刀を構え、全てが止まって見える光景の中でアラシは思考を回す。アラシの持つ刀は小回りが利き扱いやすいが、その分小さい為火力が劣る。少なくともシンゲツの大太刀や大剣のような大火力は出せない。並の竜ならば一太刀で両断できるし、悠久の時を生きた古龍であっても無視できない傷を負わせられるが、古龍の中でも最上位の実力を持つ煌黒龍相手に致命打を負わせるには足りない。

 今回は自分の攻撃で最低でも重傷を負わせなければならない。生半可な攻撃では三人の命を危機に晒す。

 

(じゃあ、やることは単純だな)

 

 故に、アラシの攻撃は決まった。一太刀で、煌黒龍の首を斬り飛ばす。アラシの戦い方とは真反対とも言える攻撃。

 だが、そもそもアラシがオーバーキルとも言える程の乱斬りを好むのは、かつて相対した鋼の龍との経験からである。自身よりも遥かに巨大かつ、生命力に満ち溢れた怪物。それを倒す為には過剰な程の手数が必要だったのだ。

 シンゲツやフランシスカの領域に至る事を諦めてしまった彼だが、技の研鑽を怠っていたわけではない。

 

 

 

 

 

 もし、あの鋼の龍をも上回る硬さを持つモンスターが現れたら?

 

 もし、あの鋼の龍より更に巨大なモンスターが現れたら?

 

 その時、自分は何もできずに指を咥えて見ていることしかできないのか?

 

 

 

 

 

 そんなことはゴメンである。まだ自分にできることはある筈だと言い聞かせ、斬れないものを斬るにはどうするか、どうすれば斬れるようになるのかという問答の果てに至った彼にとっての斬撃の到達点。

 これ以上自分が強くなれないと言うのなら、今の自分を重ねて、相手にぶつける。複数の斬撃を寸分違わず一点に束ねて叩き込む、数百以上の斬撃で放つ一文字斬。

 

 

 

 

 

「━━━━━━━━━━ッ!!!」

 

ズバン!!!

 

「ギャアアアアアン!?」

 

 

 

 

 

 周囲の気流をも巻き込んで煌黒龍の首を狙って放った斬撃は、一瞬煌黒龍の逆鱗に阻まれたものの、最終的には防御を貫き、煌黒龍の身体に大きな傷痕を残す。一見すると彼らの策が上手く嵌まったように見えたが―

 

 

 

 

 

(斬撃が止められた一瞬…身体をズラして胴体で受けやがった…!!)

 

 

 

 

 

 ―アラシとしては、煌黒龍の首を斬り飛ばし、あわよくばそのまま首を微塵切りにするつもりだった。いくら回復能力を持っていると言えども、首を生やすなんて芸当はできないと考え、首を狙ったのだが…逆鱗で防がれた一瞬で煌黒龍が身体をズラしたことで斬撃が外れた。しかも身体も硬かった為に傷は負わせられたが両断はできなかった。

 

「━━━━━ッ!!」

 

「ギュアアアアアン!」

 

 アラシは追撃として複数の斬撃を放ち、煌黒龍の身体を傷付けるが決定打には至らず、煌黒龍が躱して距離を取られてしまう。

 

「クソッ!すまねえ、仕留め損なった」

 

「外すよりは全然マシだ。マシだが…こっからは奴さんがどう動くかによるな」

 

「弾はまだありますが…」

 

 アラシは舌打ちをしつつフーゴとアクレシアと合流する。

 アラシは仕留め損なったことを謝罪するが、フーゴは冷静な表情で煌黒龍を観察し、アクレシアはいつでも弾を撃てるように照準を合わせる。

 

「ギュルルルルル…!」

 

 煌黒龍は身体の調子を確かめるように軽く翼をはためかせる。するとアラシが付けた傷が塞がり始める。

 翼から胴体にかけて大きな傷である為簡単には塞がらないようだが、それでも時間をかければ完治しそうなペースだ。

 

「どうするよ、おい…!」

 

「勝機は低いが…真っ向勝負しかねえかな」

 

「…フーッ…」

 

 煌黒龍が傷を治すのを見てアラシは焦った声を上げ、フーゴは冷や汗を流しつつも盾を構え、アクレシアは心を落ち着かせる為に深呼吸する。

 

「……………」

 

「「「…!」」」

 

 煌黒龍がその鋭い瞳を三人に向け、いよいよ戦いが始まると、三人が各々の武器を構えた時―

 

 

 

 

 

「あ?」

 

「…!」

 

「なっ…!?」

 

 

 

 

 

 ―煌黒龍の身体がみるみる内に縮小していく。

 突然かつ予想外過ぎる事態に三人の戦意も消散し呆気にとられる。そして縮小していった煌黒龍の身体は別の形に変化していき―

 

 

 

 

 

「ふー…お姉様以外にここまで大きな手傷を負ったのは始めてですわ」

 

「「「!?」」」

 

 

 

 

 

 ―小さな少女に成った。

 質量保存の法則に喧嘩を売った挙げ句唾を吐きかけるような現象に三人は困惑する。

 少女は長い黒髪に白黒のドレスのあちこちにアクセサリーを身に付けている。不思議なことにそのアクセサリーは少女が挙動を起こす度に色が変わって見える。

 少女はアラシから受けた痛々しい傷から血が流れているにも関わらず、てくてくと三人に近付き、三人は警戒心を強めて武器を構える。

 

「ちょっと、そうビビらないで下さいな。当然いつか引き裂いて差し上げますが、それは今ではありません」

 

 少女は気安く三人に話し掛ける。どう対応するか少し迷ったものの、アラシが刀に手を掛けたまま応対することにした。

 

「…話せるんだな、お前ら。持ってる力のわりには随分礼儀正しいじゃねえか」

 

「あら、あまり馬鹿にしないで下さいまし。何も知能があるのは人間達だけの特権じゃありませんのよ?人間ごときにできて私達にできない筈がないでしょう」

 

 アラシが軽く煽りつつ話し掛けると、少女も答えつつ軽く煽り返す。

 その言葉には人間に対する侮蔑の感情も垣間見えたが、ここまで言いながらも手は出してこないとなると戦わないということは本当らしい。

 

「にしても…何で戦いを止めた?」

 

 アラシは一番気になったことを率直に問いただす。

 実際煌黒龍の実力なら勝機がないわけではない筈なのだ。厳しい戦いを強いられることは三人も分かる。

 

「それは至極単純、業腹ですが貴方達と戦っても確実に勝てると言い切れなかったからですわ。一対一なら勝てたでしょうけど…私を嵌めた貴方達の手腕を見て確信しましたわ。貴方達の瞬間作戦立案能力に関してはかなりのもの。いずれ来る本場もありますし、その時に決着を着けるまで」

 

「「「…!」

 

 瞳を妖しく輝かせ、少女は宣言した。

 自然の絶対者たる古龍の頂点に立つ、禁忌としての威圧を受けて思わず後退るが―

 

 

 

 

 

「上等だよ。今度はその首きっちり落としてやるから覚悟しやがれ」

 

 

 

 

 

 ―アラシは不敵な笑みを浮かべ、挑発も兼ねた返礼を行った。

 フーゴとアクレシアも声を上げることは無かったが、退くつもりなどさらさら無かった。

 

「フフフ…それでこそ私が認めた相手…精々決着まで死なないようにすることです」

 

 少女は翼の部分だけを顕現させると、そのまま空に羽ばたく。

 そして空中で静止し、見下しながら口を開く。

 

「大いなる真祖より授かりし私の名は煌黒龍―アルバトリオン。貴方達の名も憶えておきますわ。名乗りなさい」

 

「…アラシ」

 

「フーゴ」

 

「…アクレシア」

 

「ほうほう…三人共憶えましたわ。それでは、今日の所はこれでごきげんよう」

 

 少女は丁寧にドレスの裾を摘んで礼をすると、元の姿に戻って一瞬で空の彼方に消えた。

 消えた先が僅かに黒く煌めき、まるで星のように見えた。

 

「フーッ…まさか人に化けられるとはな…」

 

「こりゃあ対策が面倒だな…」

 

「容姿の特徴が見られたのは良かったですね。仮に姿を変えてもある程度特徴が分かっただけラッキーです」

 

 煌黒龍の気配が完全に消えたと分かると、疲れ果てた三人はため息をつく。

 三対一だからこそ撤退させられたものの、これがもし誰か一人でも欠けていたらと思うとゾッとする。

 

「これからあんな奴らの相手をしなきゃならねえのか…」

 

「まあ、煌黒龍程の実力者はそう多くねえだろうが…気張るしかねえなあ」

 

「より腕を磨く必要がありそうですね」

 

 持たざる人間と異形の禁忌の邂逅は、こうして幕を閉じた。




どうにか一話に二場面纏めたかったけど…やっぱり無理だわ。

どうにかして投稿ペースを上げなければ…

評価、感想もよろしければお願い致します。

それでは次回をお楽しみに
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