ゲマトリア(偽)(かぼちゃ)の青過ぎる空 作:それがダメなら走っていこう
アーマゲドンはハルマゲドンの別読み。
主にマフティーと先生がペラ回してるだけの回。
ゴルヒフミがはやくきてー!はやくきてー!とモモトークで泣き叫んでいるが、すまないがオープンスケベと組んでムッツリスケベと軍人少女に勉強を教える系の仕事をしてもらう。
オープンスケベの方はトリカスが嫌になって痴女やってるだけで本当は才女だからな……
ベアおばの所為で軍事知識以外の学習が遅れてる軍人少女の方と見栄っ張りのムッツリスケベの方が問題。
なんとかナギサ様を宥めつつ勉強の面倒を見てもらおう……
「あはは……補習授業部の皆と比べたら私は普通ですよね?」
「そういうこったペロ」
「こやつめ、ハハハ抜かしおる」
って書いて返信っと……
ペロキチの犯罪王ファウストにしてブラックマーケットを練り歩くゲマトリア内でもやべーやつがモモトークでなんかぬかしよる。
補習授業部の面子も大概キャラが濃いが、自分で普通と抜かすやつは普通じゃないってそれ一番言われてるから。
「はあ……現実逃避と胃の神経を鎮める作業はこの辺にして、だ……」
神経にガンガンに警報が鳴り響いている。
いい加減先生を避けている場合ではないようだ。
覚悟ミカ*テラーにウカツに先生が接触した時点で再走が確定する。
ゴリラの檻に引きずり込まれてゲームセットだ。
それだけは避けねばならない。
マエストロに頼んでシャーレとの回線の確立をしてもらう。
マエストロは先生に自分の芸術を理解してもらいたいだけでゲマトリアが手に負えない神秘を取り扱っていたことに薄々気が付いていた節のある比較的中立の常識人寄りだ。
芸術が絡むと爆走しだすが……よりによってエデン条約の真っただ中で作品をお披露目しに行くからな……
だがどうすんだこれ、給食部にヒエロニムスをパクられるとか……
あーもうめっちゃくちゃだよどうすんのこれ……
先生とマフティーが通信回線越しに初めて会談する。
マフティーとはなんと辛い役目なんだろうか。
辛いってレベルじゃねえんだけどぉ!?
正直言ってこの極限の混沌をなんとでもなるはずだなんて軽々しく言えるわけないだろ!!
カメラの前に立つ前に一応、オーダーメイドのジャケットスーツと黒のスラックスに着替えておく。
やり手のビジネスマンといったいで立ちだ。
ミクパイセンがゲマアジトのどっかから革張りの厳ついアンティーク椅子やら黒檀のアラベスク模様入りテーブルとかを用意した。
マエストロもミクパイセンも椅子もってきて座っていいのよ?
どうして近衛みたいに両脇に立ってるのさ。
「通信開きまーす、3、2、1……」
ミクパイセンがのんびりした口調でカウントする。
こっからどうやってペラを回せばいいんだよ……
「独立連邦捜査部シャーレ閣僚各位に申し上げる!!」
「わたしは、マフティー・ナビーユ・エリンだ!!」
「諸君らを無駄死にさせる意志は無い。
単刀直入に言おう、一時休戦と情報交換を申し込みたい」
ざわつくシャーレの面々。
先生は――ああ、なるほど。
これは先生だ、アロナの落書き……そのお面を被っている。
……これ本当にお面か?立体映像にも見える。
攻殻機動隊の笑い男みたいで割とシュールだな……
先生の身柄の価値を考えるとわからなくもない。
顔がバレると発生する面倒は両手の数に余るだろう。
どうやらアロナがリアルタイムですべての顔情報、先生の個人情報を電子的、視覚的に保護しているようだ。
"ここは私に任せて"
肉声さえも男か女なのかも判然としない。
先生は初手で大人のカードを構え、ざわつく生徒たちを暫く控えていてくれ、とジェスチャーで促した。
……滅茶苦茶警戒されてないか?
"マフティー、貴方には聞きたいことも言いたいことも山ほどある"
「だろうな……まず面会の機会を作って戴いた事には感謝しよう……
生徒たちの為に奔走し、忙しい所すまないな」
なるべく清廉さと高潔さを維持して刺激しすぎないようにしないと……
"……どういうつもりだ?"
「先に述べた言葉の通り、一時休戦と情報交換の申し入れだ。
本来、私はエデン条約に干渉する気は無かったが……
状況が変わってしまった、キヴォトスを滅ぼしかねない危機的状況と認識している」
"……………………"
「話を続けても構わないかな?
生徒の絶対的な庇護者である『先生』と……
我々……生徒たちを己の利益の為利用したり研究対象としたり、踏みにじったりする所謂『悪い大人』とは相容れない、それは理解する。
だがマフティーにはマフティーの道理がある」
「喫緊の課題はゲヘナとトリニティの緊張が極限まで高まっていること……
キヴォトスが亡びれば元も子もない……
大人の理屈を振りかざして遊んでいる場合ではなくなったのだよ……」
先生との交渉とか会話のペラ回しってこういう感じで良いのか……?
"……シャーレのカフェ爆破はどう説明するつもりだ?"
「なに……?」
モニターにシャーレのカフェで暴れるレイサ。
血塗れのタブレットを抱えるセイア、乱入してくるラブやヘルメット団などのシャーレの監視カメラに残されたと思しき映像が映し出される。
どういうことだよ、おかしいよな、おかしい!宇宙猫になりそうになったわ!!
"……ラプラスの匣を狙ったマフティーの差し金じゃないのか?"
「なんだと、ラプラスの匣……?アレは本来誰の手にも届かない場所に……
そうか、レイサか!!何が起こってもおかしくはない……
ええい、セイアにはあれほどに危険性を説明したのに、やってくれる!
いやこの程度で済んで僥倖なのか……?」
ウソだろ……何でラプラスの匣が実体化してるの……
いやレイサバグが起こるとなにが起こるか分からんし、こっちもマジで意味不明なんだよぉ!
"……どういうことだ? 一人で納得していないで説明してくれ"
(◠ڼ◠)も困惑している……
神経を尖らせて現状把握に努めねば……
「ええい、冗談ではないぞ! 猶更状況を整理せねばならなくなった……
レイサがキヴォトスを情報的な意味で吹き飛ばしかねないオーパーツを抱えて逃げ回っている……セイアは昏倒して入院中……だと……!?」
"……ヘルメット団とか裏で動かしてるんじゃないの?"
「馬鹿な!エデン条約の真っただ中で匣が開封されれば連邦生徒会が倒れるだけならまし、キヴォトスを消し飛ばしかねない!
……あれは本来誰の目にも触れられずひっそりと眠らせておくべきもの……」
情報デバイスでラプラスの匣で調べると出てきてしまった……
なんか不良やヘルメット団の中で噂が独り歩きして連邦生徒会のスキャンダルが詰まっているだの全不良とスケバンを全国統一する総長旗扱いされとる……!!
眩暈がしてきた斃れそう……
レイサがなんか匣を抱えたままキヴォトス中を飛び回っている……
「ええい、よりにもよって『匣』が不良の偽りの王冠になるとは……!
匣の捕捉や処遇は後回しだ……アレはアレで危険物だが……
政治的になんとかなる方から整理する……エデン条約だ……
これは連邦生徒会長肝入りのゲヘナトリニティの和平条約だが……」
"……そのことなんだけど……"
(◠ڼ◠)からマコト様が謀略を全部ゲロったことで下から崩れかけていることを教えてもらった……
先生は今シナシナヒナのメンタルケア真っ最中だという話だ……
「何たることだ……トリニティゲヘナのナイト・ビフォア・アーマゲドン(最終戦争前夜)ではないか……
給食部が失踪し兵站が崩壊したゲヘナ、突如として上層部が崩れたトリニティ……」
「食糧を求め暴徒と化したゲヘナ生がトリニティになだれ込めばそれだけですべてが終わりかねん!
終わりなきキヴォトス戦国時代に突入しかねん!
この件で私、マフティー・エリンは事態を収拾する側に回る!」
"……状況が不味いことはわかった、でも……"
「信用……はしきれるはずもないか。
放置すれば私も大損だということだ、これでは不服か?
ともかく、給食部が抜けた分、ゲヘナに食料を回さねば……」
情報端末を操作し……
キャバァーン! ゲヘナの食糧及び食品関連会社に決断的投資!
「クレジットの一つも出さない約束事など空手形になりかねん。
これはマフティーの誠意と受け取ってほしい。
これで多少マシになると良いが……あ、美食研究会は何とか抑えてくれ!
こんな非常時にテロられたらたまったものではない!」
"……納得はしきれないけど、わかった、手助けはありがとう"
「今はとりあえずそれで構わない」
"……正直なところ私もゲヘナで手一杯だから……"
「だろうな……先生の激務には頭が下がる……敬意を示さねばな……」
"……気になることは山ほどあるけど……あのミカって子は……"
「本来はああなる筈ではなかったのだ……ベアトリーチェ……
ゲマトリア失格の愚かな女め……!
迂闊にトリニティ最強の神秘聖園ミカを操ろうとして逆に取り込まれるとは……!
何たる無様だ……!アリウスへの杜撰なマネジメント……文句が山ほどある!
兵隊と領地の管理ひとつまともに出来んとは……!!掣肘しておくべきだったか……!」
ベアおばぁ!!お前のせいでマフティーの胃が踊っとるんやぞ!!
ふざけるな、ふざけるなバカヤロー!
「ああ……先生が彼女……ミカ、あるいはトリニティに掛けるべき言葉がある、こっちを片付けたら助けに行くから、待ってて、というべきだろうな……
私見だがミカは明らかに暴走状態、先生には迂闊に近づいてほしくはないがな……」
先生には迂闊に近づいて囚われてほしくないし、優しい言葉をかけて何とかミカテラーを宥めてくださいオナシャス!
"……マフティーに言われなくても、そう言うし、助けに行くよ"
「……流石は先生だ……実際大したものだ……」
いやほんと大したもんだわ、走者として迷惑かけてごめんね!
"……私はそんな大それた者じゃないよ"
謙虚なのは結構なことだけどそれじゃ困るんだよな……
「いいや、一つだけ、認識の齟齬を訂正し、マフティーから反省を促しておこう。
先生には生徒を庇護する義務があり、そのための大きな政治権力がある、と考えてほしい。
超法規的な捜査権を有するシャーレの責任者としてな」
「神や崇高、あるいは権力や玉座には興味は欠片も無くても……
……真の漢、責任を果たす立派な先生をやりたいのであるのならばな。
どうしても生徒を護りたいのなら、権力の振るい方を覚えねばならぬ。」
「否が応でも願いを叶えたいのなら、大それた者にならねば無理だ。
私を超える清廉さ、高潔さ、権力に溺れることなき先生を……
やって見せろよ先生、なんとでもなるはずだ」
"………………肝に銘じておくよ"
「叶うのならばもう少しゆっくり話していたいところだが……
エデン条約の本来の流れやカイザーに対する警戒や……
何もかも懸念の全てを話しておきたかったところだが……
お互い、立て込んでいる身だ、まずは目の前のことを片付けないと明日がない」
"……マフティー、貴方が何を考えているのかはわからない"
"……アビドスの行方不明になった子についてもお話があるしね……"
"……でも、貴方の計画が生徒を踏みにじるようなものであれば、好きにはさせない"
「今の所それでいい、それでこそ先生だ。
最低限、情報共有と連携がいる。
秘匿チャットのほうにチャンネルを設けておこう」
「最後に一つだけ、先生は一体どこまで覚えている?
キヴォトスに以前来たことはないか?
もしかして……初めて、コホン……新任先生なのか?」
"……何のことだい?キヴォトスには初めて来たよ"
マジか、記憶がないか 新任先生?マジか!?
とぼけているのかどっちだ?
「そうか、変なことを聞いたな」
シャーレの方が慌ただしくなってきた。
神経があまり長話もしていられないと直感で訴えてくる。
「今回はこんなところか、話は終わりだ、ではまたいずれ」
ようやく先生が構えていた大人のカードを降ろした。
というか手汗が見えた……
モニターと通信が切られた。
めっちゃ警戒されてない!?
面白いかどうかは余り自信がない。
ぴったりとイメージにハマりそうなファンアートを
萩野遊助さんから頂きました。
挿絵に使わせていただいた事、この場で重ねてお礼申し上げます。