ゲマトリア(偽)(かぼちゃ)の青過ぎる空 作:それがダメなら走っていこう
時間がかかってしまったのは許してくれ……
エデン条約後始末編、悩みながら書いてる。
窓を見る。
Tシャツ一枚の七色に輝くゲーミングハナコがトリニティを練り歩いている。
透き通る大人の事情により発せられる謎の七色の光だ。
コハルと一緒に――両頬に紅葉の跡がうっすらついた正実モブが慌てて止めに入っている。
そんな窓の外の一切心温まらないトリニティの日常は置いておいて、だ。
ミクパイセンが会議室の扉の鍵をかけた。
「う~ん、へぇ~、はぁ~、ふうん……」
ミクパイセンがにっこにこしている。
ハイライトゼロの糸目超怖いです。
口調はのんびりしているのに圧は……
ホシノおじさんのパイセンエミュの源流を見た気がする……
「何もなかった……にしては妙に気に掛けますよねぇ……」
「やましいことは何もしていない……本当だ……」
ミクパイセンはなぜかエアロブラスターを布で磨き始めた……
ちらりと目線でアリウススクワッドに助けを求めようとして……
アリウススクワッドが……居ねえぇええええええ!?
いや居るっ、居るには居るが居た場所には今は四つのダンボール箱があるばかり!クソゲー開発部部長のジツ!
ALERT 危険99.99!
アレは某伝説潜入工作員蛇めいたダンボール・ステルス・ジツ!
アリウススクワッド、気配ゼロ!会議室の隅っこの背景に同化!
卑劣なジツの判断が早い!! マフティー、孤立無援!
止めてくれアリウスそのジツはマフティーに効く!
救いの手を伸ばしてくれるには好感度信頼度絆ランクが足りぬ!!
マフティーの明確な敵に対する参戦の義理はあっても身内の除湿の義務はない!
目の前の物凄いプレッシャーのミクパイセンに目線を戻す。
おかしいだろ、おかしいよな……
こんなに病むまで好感度や絆を稼いだつもりは……!
黙して語らぬは再走。
賛同せれど気に召さねばこれもまた再走。
正論であってもその論に躓きがあればまた再走。
猛烈に嫌な光景を神経に受信する。
ラプラス掲示板の腰抜けのアホの教師たちの末路を思い出した。
ほら吹きの畜生共め、俺はエッチはしたいけど結婚はしたくねえぞ!
なんてある意味非常に男らしく、しかし愚かで女性を舐め腐ったことをほざいたやつは直ぐにキヴォトスとその生徒のヤバさを全身でわからされることになった。
お前それ、キヴォトスでも同じこと言えんの?
10股に加え彼女が働く横でゲームとフィギュアに興じて指揮と魅力以外能なしの教師はバレンタインデーに嫉妬と湿度の爆弾が爆発し、結託した生徒たちに気合を入れられた上、人生の残りのお時間をすべて頂かれた教師はもう二度と独身貴族を楽しめねぇ。
――先生は――
2度と地球へは戻れなかった……
ヒモと生徒みんなの共有物の中間の生命体となり、永遠にキヴォトスを彷徨うのだ。
そして、みんなの共有物になってしまった先生は、死にたいと思っても死ねないので――
――そのうち先生は、考えるのをやめた。
清廉さと高潔さを欠いた腰抜けのアホの先生が行く未来はただ一つ。
人生の墓場と再走だ。
わかっていただろうにのう、マフティー。
彼らの二の舞になるわけにはいかない。
回答を間違えたら殺されそうだ、赦してくれよ。
もうだいぶだいぶ許してほしい。
「待ってくれないか、これには深い事情があるんだ。
彼女は様々な問題を抱えていて、私はその解決の手助けをしたに過ぎない、本当だ!
キヴォトスの命運を左右するトリニティの有力者であったことも話をややこしくている。
彼女のメンタルはガチで趨勢を左右してしまうのだ……
気軽な気持ちで粉を掛けるわけがないだろう!」
プレ先直伝の達人の間合いが要るんやぞ!
「……だったら本気だったんですか?」
「いや違うよ!そういうことじゃなくてだな!
……ミカを気に掛けていたのはベアトと共にこのトリニティで起こった一連の騒動の中心人物だったからだ」
掻い摘んで編纂本編のエデン条約の流れについて説明する。
ベアおばに命令されたアリウス。
セイアが倒れ、ナギサは疑心暗鬼になり、精神の均衡を失っていくミカ、予見される大惨事。
「今回は未遂に終わったがアリウスが調印式の時にテロをかますと大惨事だ……」
「ゲマトリアを裏切った挙句暴走したベアトリーチェに取りつかれ」
「精神の均衡を欠いたミカを放ってもおけないだろう……
狂って行ったり病んで行ったり死んでしまったり……
分かってくれ、対処が必要だったのだ……」
とにかくベアおばに責任を押し付けていく!
大体なんもかんもあいつが悪い!!
「すまない、そして助けに来てくれてありがとうミク!本当に助かった……!」
ミクパイセンには丁寧に事情を説明し……
謝罪し……感謝の意を示す……
深々と頭を下げる、ちらっと顔色をうかがう。
これで……どうだ!
「ふぅん、へぇ~……まあ、まあ……
ミカって娘を人殺しにしたくなかったのも分かりました。
エデン条約でテロが起こるのも防ぎたかったのもわかります。
マフティーの清廉さと高潔さによるもので……人助けということは……」
ミクパイセンは磨いていたエアロブラスターをしまった。
大分大分ミク自身に言い聞かせている節がある……!
「マフティーのその行動が、キヴォトスの未来を考えた人助け……
納得はしきれなくても理解はしました。
もしその行為が清廉さや高潔さではなく、欲望や下心だと許せなかったと思いますよ?」
ミクパイセンはジト目だがハイライトが戻ってきた……
氾濫危険水位は脱したか……
「でも考えようによってはこれ、悪い魔女に呪われていたお姫様を助けに入った王子様ムーブですよねえ……
マフティーのやり方、正しいんですけど正しくないよ……!
私なんかマフティーを助けるため、感動のお別れの後に恥を忍んでアビドスの子達に頭を下げたんですよ!?
まだまだ聞きたいことは山ほど……」
いかん、まだまだ危険水域だ……話の流れを何とか……
「それは、すまない、本当にありがとう……
そういえばミク……アビドスで思い出したんだが……
聞いておかねばならぬことがあるが……」
「はい?」
「酷なことを聞いてすまないのだが……
高校卒業には3年間で体育祭や生徒会活動などの特別活動への30時間以上の参加。
それと必修科目のテストが必要だが……事情があったから追試は受けられるとは思うが……
……やったか? このままではアビドスを卒業できないぞ。
KIAは誤認、ゲマトリア系列の病院で意識不明の大怪我で留年していたことに出来るが……」
「あ”」
湿度が消え、やっべ、っという顔になるミクパイセン。
パイセン……ガバ……!
メガトンガバ……!
感動のお別れをしてきた後でこれは締まらないっ……!
コンコンコン、部屋の扉がノックされる。
ガチャガチャガチャ、とドアノブが音を立てる。
「おっと、来客のようだ、一旦開けてやってくれ」
「……はぁい、間が悪いなあ、今大事な話を……あ――」
「うへぇ~んはぁ~めんどくさいけど、いい機会だし話は付けるしかないよねぇ……
探したぞマフティー、ユメ先輩も居るならちょうどいいや~」
「うんうん、ダメですよ~ユメ先輩~
……こちらの話も大切なんですからぁ~」
噂をすれば影。
扉を開けた先に居たのは厳しい顔と目をしたホシおじとノノミである。
明らかにミクパイセンと私とでは態度が明らかに違う。
それはまあ致し方ないが……
「今ならば……以前よりは建設的な話が出来ると信じたいがな……」
若干引きつつそういうのが精いっぱいだった。
ミクパイセンの除湿がようやく完了したと思ったら今度はホシおじとノノミかぁ……
清廉で高潔なマフティーであり続けるとか辛すぎるだろぉ!?
おかしいよな、おかしいだろ、おかしい!
もういい加減に許してくれねえかなぁ!?
面白いかどうかとか原作再現とかは置いてきた!書きたいものを書く!
ミクパイセンの除湿が終われば今度はアビドス組です。