ゲマトリア(偽)(かぼちゃ)の青過ぎる空   作:それがダメなら走っていこう

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今日もブルアカ怪文書&与太話を製造してイクゾー!
製造に時間がかかってしまってすまんの!

独自設定は山盛りで
読みづらいしわかりにくいかもしれんが……
悪いが書きたいものしか書けん!

セクシーフォックスは……刻の涙を見る……


セクシーフォックスは匣の夢を見るか?

 

そも

月の影でウサギがぴょん。

黒いウサギの赤い目は、正義の夢を見る。

黄金の狐がコンッと鳴く。狐の辿る足跡を――

往きつ戻りつ見渡せば、一面に彼岸の花畑。

さて。

 

昏い、昏い匣の底で。

過去と経験を見つめて。

キツネは、夢を見ていた。

 

 

【Location:ラプラス・エミュレーター・アーカイブ】

 

(online) 1 百合園セイア。

 

脳波周波数一致。

α波規定範囲内。

キヴォトス・ストリートビュー、アプリケーションを起動します。

 

 

【Κιβωτός Street View:路地裏】

 

「とりゃぁー!!!恐れることなく、前へ!」

 

「敵第12波、到達まで15秒ですレイサ」

孤独にレイサが闘っている。

それをサポートするプラナ。

ヘルメット団の波(ウェーブ)は尽きない。

 

「弾薬枯渇――」

 

「ラプラス・デーモンツール起動。

疑似クラフトチェンバー、一次開放、二次開放、三次開放。

テイラーメイド、テイラーストーン。

ノード、金属、金銀銅、プラチナ、花弁、色彩。

青春―― 情報物質化、瞬き、明かり、輝き、煌めき」

 

「ラプラス・エミュレーターに貯蓄された情報の物質化を――」

 

「……レジストリエラー発生、オーバークロック負荷増大中……

CPU及びメモリ使用率100%超過。

警告、筐体温度が上昇しています――」

 

プラナの表情が歪む。

 

「疑似青輝石を弾薬に転換します――」

 

赤黒い青輝石を基にしてプラナが弾薬を生成する。

 

レイサが青輝石を基にしたマガジンに触れると……

レイサの神経を削る記憶が想起される。

 

「アル、いいかい。よく聞いてくれ」

 

子犬のような柔和な表情と生活感のうすいぼさぼさの髪、ハイライトが消え気味などんよりとした瞳が印象的な眼鏡の優男が喋っている。

 

 

「この包みの中には、私の証言を収めたテープや証拠の品が入っている。

カイザーグループやゲマトリアの悪事を知る限り喋った。

――もし……私が死んだらこれを連邦生徒会に――」

 

じゃあね、アル。

 

元気で暮らすんだよ。

 

ムツキによろしくね。

 

シャーレが何者かによって爆破される光景がレイサの脳裏に映る。

セイアもまた、その映像を匣の中から見ていた。

 

「殺してやる、殺してやるわよカイザー」

表情の抜け落ちたアル社長と便利屋。

 

誰かの惨劇。

RE:0068

 

「わっ……、ぁぁぁあ!!うっ、ぐっ……ひっ……おえっ……」

 

辛い。弾薬に残った想いに触れただけでもツライ。

他人事だから耐えられた。自分だったら耐えられなかった。

レイサはこんなものが本人や当事者が触れたら発狂物だということを痛いくらいに理解した。セイアもまた理解した。

 

 

「そいつを……渡せ……」

 

ヘルメット団の波は尽きない。

 

「ダメです!!絶対にダメです!!

この中には忘れたい記憶、忘れなきゃいけない記憶しか入っていません!!

セイアさんから託された責任、果たして見せます!!

次っ!行きますっ!」

 

レイサは空薬莢をバラまきながら、孤独に戦う。

スイーツ部と自警団の合流にはまだかかりそうだ。

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

【Location:ラプラス・エミュレーター・アーカイブ】

 

(レイサ……!!)

匣の中から溢れ出す悪夢が際限なく皆を傷つけている。

 

0と1、記憶と経験の中でセイアはもがいていた。

 

レイサの方向へ記憶がまた一つ流れ着こうとしている。

「ち、違う、違うんです先生、私、そんなつもりじゃ!」

爆発で粉々になったシャーレカフェ。

レイサが先生を巻き込んでしまったと思しきアーカイブ!

 

「こんなのレイサが思い出したら精神が即死してしまうだろう!」

 

セイアは護身用の銃器をイメージし、電脳世界で01銃弾を発射!

レイサの悪夢の経験(アーカイブ)を破壊しデリートする!

 

「奥へ……奥へ行って管理プログラムにアクセスしないと……レイサが持たない!」

 

また新しい嘆きの記憶の奔流がセイアを襲う。

ウィンドウに触れるたびにセイアは夢/記録を見る。

 

大雨注意報。

 

ウォーターシップダウンのウサギたち。

 

Water ship Down。

 

水上船の沈没。

 

大嵐により子ウサギ公園、水没!

 

BADスチル、BADスチル、BADスチル。

また画面、タブ、ウィンドウ、セイアの視界が切り替わる。

 

カチカチ山のウサギさん。タヌキなカイザーと諸共に沈む。

タヌキなカイザー相手に不意打ちされて先手を取るのに失敗した。

ヴォーパルバニーは狂王のカイザーの欲望と謀略の炎、マハリトが強すぎて。

聖なるサーモバリック手榴弾を食らう。

子ウサギ公園地下サイロがそのまま「インレ」になってしまう。

カルバノグのウサギ達を、ウサギの死の国にて冥府「インレ」へと誘う。

 

狙撃失敗からのSRTラビット小隊ミユ以外全滅。

カルバノグのウサギたちは正義を夢見ながら、幾たびも「インレ」に仕舞われる。

 

数多の嘆き。

キヴォトスを七度滅ぼしても余りある悲劇の記憶。

 

「ぐっ、奥へ……奥へ行かないと……!」

 

セイアは、ひどい頭痛と軋む脳を堪えつつ

赤黒い奔流の中で、ひと際大きな、青く、青く輝く石に触れた。

 

 

 

 

【Laplace archive:アトラ・ハシース管制室「ナラム・シンの玉座」】

 

セイアは見た。上空75000メートルに浮かぶ空中要塞……宇宙戦艦。

アトラ・ハシースの箱舟が燃えながら落下している様を。

その中で、かつて自分を脅かしたカボチャ――

マフティー・ナビーユ・エリンの姿を見た。

 

「ええい!箱舟の自爆シーケンスが上手く作動しない……!」

 

「このままアトラ・ハシースの箱舟の大質量がキヴォトスに激突すれば生徒たちが住めなくなるぞ!!」

 

 

「冗談ではない……編纂の……最後の最後でしくじったか……」

 

「編纂完走直前……ガバ……ハハハ……笑える……」

 

 

マフティーの脇腹、両手、足の甲などからとめどなく血が流れている。

カボチャの仮面の男はプレナパテスと呼ばれたデスマスクの男に肩を貸し、引きずって歩いている。

 

 

"生徒たちを――宜しく……お願い……します……"

 

「眠たいことを言うなっ!アンタは生きるんだよ!!

先生なら卒業まで生徒の面倒を見るんだよ!

クロコを一人ぼっちでキヴォトスに放りだす気か!!」

 

マフティーが毒づいている。

 

「どうして気が付かなかったんだクソっ!!

アリスのナノマシンなら身体が吹っ飛んだって再生できる……!!

どうにかこいつをプレナパテス先生に適応できれば……!!」

 

「ベアおばを放逐した対色彩用次元放逐をプレ先とクロコの色彩に使うことが出来れば……!」

 

 

「プレナパテス先生……私は……俺は……!

貴方をこそ救いたかった!!」

 

「マフティー・ナビーユ・エリンとプレナパテスは箱舟の落下を止める!!」

 

「せ、先生!?マフティー先生!?」

「アロナ……プラナ……すまんな……幸福な未来を、生きろ!」

 

 

マフティーは、カボチャの仮面の男はシッテムの箱を脱出シーケンスで転送すると手動で箱舟の自爆スイッチを押した。

どの道この傷ではプレナパテスも、マフティーも助からない。

 

プレナパテスが静かに唱和する。

「我々は望む、ジェリコの嘆きを。我々は覚えている、七つの古則を」

マフティーが静かに唱和する。

「我々は望む、七つの古則を。我々は覚えている、ジェリコの嘆きを」

 

二人の先生の手が、眼下に広がるキヴォトスの映像を優しく撫でた。

 

「「"……愛しているんだ……君たちを……"」」

 

アトラ・ハシースの箱舟は爆炎に包まれた。

二人の先生たちを飲み込んで……

キヴォトスは救われた、二人の先生の犠牲で……

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

【Laplace archive:電車/壊れた教室】

 

酷い記憶だ、酷い記録しかない。

「はぁっ……はぁっ……はぁっ……」

そしてついに、セイアは、匣の一番奥底にたどり着いた。

 

匣の底。電車の中で、モノトーンのセーラー服の少女――

プラナは静かに語る。

 

「マクスウェルの悪魔のシステム成立要件は一つ。

因果律を捻じ曲げ、全ての未来と物質を予測演算できても自分自身は絶対に観測できない――代償は自己の記憶。見てくださいセイア」

 

 

「これは……!!」

 

プラナは電車に設置されたモニタを指さす。

壊れた蒼い教室を、セイアは見た。

 

トレードマークの青いセーラー服とスカート。

スカートは白色で裏地はピンク。ヘイローは感情などに応じて色や形状が変わる青い輪。

髪もほぼ同じカラーリングで、大きな白いリボンをしている少女。

 

アロナと沢山の先生が、教室の中で、電車の中で会う姿を。

「やっと会うことができました!私はここで先生をずっと、ずーっと待っていました!」

 

先生が去った後、アロナが独り言を呟いていた。

 

「ダメ、ですか? このままでは。

このままの世界を続けるのは、そんなに悪いことですか?

確かにこの世界には、キヴォトスには不幸なこともたくさんあります」

 

「私は覚えています。アトラ・ハシースの箱舟が浮かんだ災厄の日を。

あれに比べれば、キヴォトスは現在平和な状態です」

平和と言いながら、浮かない顔で人差し指を絡めてもじもじするアロナ。

「永遠の青春を永遠のままに暮らす。それがそんなにも悪いことですか?

……ダメですか? 破滅を避けるのは……悪ですか?」

アロナは涙を一杯に目に溜めていた。

プラナは、そっとアロナと先生たちが映る画面を消した。

 

「待って、待ってくれたまえ……情報の洪水をワッといっぺんに浴びせるのは……」

 

叩きつけられる情報の奔流に、セイアは疲労困憊だ!

 

「こんな悲劇ばかり見せられたら、アロナ――あれは連邦生徒会長か?

リセットしたくなる気持ちは無理からぬことだが!!」

 

「ええ、アロナは――連邦生徒会長が記憶を代償にして幼くなった姿です。

残った人格データをシッテムの箱に移して……」

 

「アロナは……一体どれほどの時をやり直し続けているんだ……?」

 

「回答、セイア、その問いはキヴォトスにおいてさほど意味を持ちませんが……

最低でもラプラスのタイムカウントで約2178年は経過しています。

血と硝煙で透き通る世界が穢れ切るほどに時間が経ちました」

 

「アロナは……もはや自分ではどうにもならない程にこんがらがっています。

決して間違わない独裁……絶対に間違わない独裁の止め時が掴めないのです。

キヴォトスで誰かが死ぬたびに、悲劇が起こるたびにやり直し続けています」

 

プラナは静かに首を振った。

 

「そんな、キヴォトスでは死は禁忌……そういうことか!?」

「ええ、キヴォトスの絶対禁忌です」

 

 

「アロナの間違いのそれを正しに行くのならば、同じ間違いをするわけにはいきません、しかし――

“生徒を肯定する世界を救う保護者にて先生”に“世界を管理する保護者にて生徒会長”を説得することが出来るはずもありません」

 

 

セイアは叫んだ。

 

「こんなこといい加減終わらせなきゃダメじゃないか!

マフティーが言ったように永遠にお茶会するのはヤダっ!

永遠にティーパーティで果てしなく無意味な席替えをしながらトリニティの陰湿なお嬢様の面倒を見ろというのかい!?

って、そうじゃない、プラナっ! 君が流す記憶でレイサが傷ついて……!」

 

 

そう言いかけて、セイアは気が付いた。

 

「エラー……すみませんセイア、私も、オーバーヒート、ブレイクダウン……

だいぶ限界が近いというか、正直、ブルースクリーン寸前で……情報の洪水が溢れそうです」

 

周囲の様子がおかしいことを。

アロナの教室とは対照的に。

プラナの壊れた教室は赤黒い。

 

「とっくに私のメモリもストレージの中もパンッパンです。

見てくださいこの壊れた教室、この透き通る海は全部生徒の涙のアーカイブ。

赤黒いのは先生達の血です!!この悲劇の洪水でキヴォトスが亡びる前に……!」

 

教室の水位、赤黒い水の水位は上昇していく。

プラナが謎のバリアーを張ってそれを押しとどめた。

 

 

「セイア、貴女のこころが壊れないように色彩やベアトリーチェの精神攻撃、貴女の悲劇の記憶は押しとどめます。

お願いしますセイア、先生と、マフティーと一緒に……

色彩を、無名の司祭を、そして願わくば――

永遠の青春を、このループを止めて……!」

 

プラナはセイアを突き飛ばした。

 

 

【Location:病室】

 

「うっ……」

 

セイアのヘイローが灯った。

 

キヴォトス人は寝ている時はヘイローは光らない。

 

長い夢から、漸くにセイアは目覚めた。




面白いかどうかとか原作再現は置いてきた!書きたいものを書く!

セクシーフォックス、セイアの目覚め。

匣下りのBGMとかあえて決めるなら
Mili - world.execute(me);
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