ゲマトリア(偽)(かぼちゃ)の青過ぎる空 作:それがダメなら走っていこう
相変わらず独自設定マシマシです。
もうちょっとビシッと決められる文章力と文才が欲しい。
余談ですが名もなきカボチャがぶっ飛ばされた
一番最初の爆発オチの時に居たのは
アロナ、リン、モモカ、カヤ、アオイ、アユム、ハイネ、スモモ。
遍くガバの収束点/ウトナピシュティム解放戦
【Laplace archive:クレジットゼロから始めるキヴォトス生活カルバノグ編】
『もしも、マフティーが路上生活してたら……』
過去最高に神経が苛立っている。
大体カヤとカイザーが悪いんだが。
そんなんだから株がストップ安するんだよ。
「所確幸デカルトぉおおおおおおお!!俗物がよぉおおおおおお!!
RABBIT小隊いいいいい!!欠食児童ホームレスガキ共がよぉおお!!
哀れだと思うが戦場に出てきた以上容赦はしねえ!
この、マフティー・ナビーユ・エリンの名に懸けてえええ!!!
貴様らなんぞに、貴様ら兎という名の狼に!俗物という名の狼に!
半額焼肉弁当は渡さねええええええ!!」
「話が長い、話が長いぞマフティー!
この私の澄んだ目が見出した、所有せずともここにっ!
確かにある幸せを奪わせはせん!奪わせはせんぞぉ!!」
「「「「あなたたちのような大人が嫌いです!!」」」」
「「「「ちょっとは子供に譲る気ないの!?」」」」
「うるせー!!食をかけた生存競争になぁ!ガキも大人もへったくれもあるかぁ!
この場でえらいのは半額弁当様だけだぁ!」
「クズッ……!!サイッテイの大人たちです!!」
「こちとら先生じゃねえんだ!先生ならなぁ!やさしーく知りたいことを教えてくれるがなぁ!
敵はなぁ、知らなきゃいけねえことを教えてるんだぁ!
傷つくのが嫌なら戦場に出てくるんじゃねー!見えたっ!そこだぁ!」
ゴミ箱にドロップキックを食らわせひっくり返すマフティー。
清廉さの欠片もないというか今回は過去一で汚い。
「きゃあ!なんでぇ!?」
「ミユッ!!クソカボチャあああ!!銃弾で踊ってなさいよおおお!!」
「ウゥウ兎いいいいいいいい!!俺の踊りにそんなヘロヘロ玉が当たるか!
ドタマをぶち抜いて見せろ出来ねえなら登頂訓練でもやってろおおおお!!
弁当争奪戦をなぁ、お前らのやってるちょっと痛いサバゲーと一緒にすんな!
半額弁当様に敬意を払え敬意をぉ!弁当様は脆いんだ台無しにする気かぁ!」
「くっ、ヒッピーが抜けた!やかましいカボチャにばっかり構ってると作戦達成できない!!」
「CQCに切り替えて!」
「認めてやろう貴様らは恐るべき戦士たちだとぉ!!!」
「あら、この焼肉弁当安いわね……」
「便利屋ぁ!!半端な覚悟でぇ!ウサギとヒッピーとのぉ!
半額弁当争奪戦にノコノコ入ってくるんじゃあない!
兎ぃ!爆発物や銃を使うなっつってんだろ弁当様が吹き飛ぶだろうがぁ!
殺してやるぞ陸八魔アルうううう!」
「ちょっとー!?こいつらアウトローってレベルじゃなくない?」
(白目)
レスバに次ぐレスバ。
憎しみとエゴとエゴをむき出しにしまくった真っ青な空に響き渡るとっても浅ましい戦い。
僕らは只、分かり合えないということがわかっていた。
半額焼肉弁当は一つしかない。
我らは何故戦うのであろう。
なんと高邁で無意味な問いか。
「神経が苛立ち過ぎたせいか……よく生きてたな俺……
何で……RABBIT小隊と弁当賭けてCQCしてんの……?
俺が奴らを知っていて……
空腹で判断と練度鈍ってなかったらこんなもんじゃすまなかっただろ……
正気だったら喧嘩売らない手合いじゃん……」
「ちいっ半額ノリ弁か……成果ゼロより、ましか……」
半額鮭弁を手にこれこそ所有せずともそこにある小さな幸せ……と宣うデカルト。
半額焼肉弁当を前にハイタッチをしているRABBIT小隊。
便利屋社長は白目を剥いて暗くて冷たい総菜コーナーの床で寝ている。
三つ巴の地獄の弁当争奪戦に迂闊に来るから……
所確幸とRABBIT小隊共がいる時点で激戦になるに決まってんだろ……!
すまんなアル社長……便利屋先生に慰めてもらえ……!
疲れ切った体に誰ともなく思いを共有していた。
皮肉なことに俺達の心は一つになっていた。
「「「「あんなめんどくさい奴らと二度と戦いたくねえ」」」」
「「「「でもまた特売日になると争う宿命なんだよな」」」」
戦いの虚しさを……!
RABBIT小隊のヘイローは空腹と疲労でちっかちっか点滅しとる。
デカルトは煙吹いて色々服が千切れてる。
俺、カボチャわれそうだしもう踊り切れねえんだけどぉ!
これ絶対使ったカロリーの方が多い!
とはいえ……争奪戦の結果は芳しくないものの、奇妙な充実感と一緒にのり弁を味わっていた……
確かに俺は、今、キヴォトスの一員として生きている……!
共に泣き、笑い、いがみ合いつつ、底辺生活を共有する真の隣人たちだった。
所確幸の俗物共がエンジェル24の廃棄弁当を独占しようとしたり、不倶戴天のマフティーとRABBIT小隊が協力して所確幸を修正してやって反省を促し……
最終的には所確幸、マフティー、RABBIT小隊が分け合うようになった。
「奪えば足りぬ、分け合えば余るのか」
デカルトがいい感じに締めようとしたので神経が苛立つ。
「良い感じに締められると思うなよ俗物!!
妥協を覚えろカス!!配分権を握るのが上に行くのは共産主義だ!
シャーレの権力を脅したり気持ちワリー媚び売りやがって!」
「詐欺師のお前に言われたくないぞマフティー!」
「利権を独り占めすれば同じ底辺の怒りと反発食うに決まってんだろ!
楽しいレスバと廃棄弁当巡ってRABBIT動物園withカボチャヒッピーやるか?」
「「「「こんな大人になりたくない!!」」」」
RABBIT小隊、声をそろえてデカルトとマフティーをディスる!
「おーおーなるななるなこんなド底辺に転がってくんな。
大人になるって悲しいことなんだよ!!
負いたくもねー責任負ったり日々の生活に追われたりな!」
「なんでSRT潰したし……何が悲しゅうてエリート特殊部隊の卵とガチバトルせなあかんねん」
「興味本位で聞くがマフティー、お前がシャーレの先生と交渉したら……
どうするつもりだったのだ?」
「情勢が落ち着いたらSRTを再開する約束でRABBIT小隊をシャーレに暫定で預かってもらう。
舐め腐ったこといってヒッピーやってたり株で失敗して底辺に転がり落ちた俺たちは百歩譲って自己責任だとしてもよお。
学生政治に振り回されてメスガキがホームレスやってんのは流石に違うだろ」
「シャーレの先生を脅して我々のささやかな権利を認めてもらうのはダメか?」
「今更遅いけど修正すっぞデカルト、助かる切符があるならまず女子供からだろ。
それでも真の漢か?腰抜けのアホなのか?」
「「「「じゃあなんで私たちにお弁当譲ってくれないのよ」」」」
「おめーらは女子供だからシャーレか連邦生徒会が拾い上げる目がワンチャンあるだろーが!
腐った大人と違ってあんじゃねーか未来がよぉ!
俺たちには切符がそもそもねえよ。だからお前らとレスバ&弁当争奪戦してんだろうが。
持たざる者は持っているものも取り上げられるというマタイの名台詞を知らねえのかよ!マフティー性に反するがこの世の真理だ」
「で、本音は?」
デカルト……こいつ判ってて聞いてるだろ……
「いや、RABBIT小隊が拾い上げられればライバルが減ってホームレス同士の争いが楽になるぞ」
「「「「コイツ!!やっぱり汚い大人だった!!」」」」
「我々は考えねばならない……食育、フードロス、若年ホームレスそういったものに反省を促さねば……!!」
「「良いこと言っても締まらないぞマフティー!」」
全員にボコられた、解せぬ。
このルートには先がなかった。
カルバノグの兎までは生きていられる、それだけだった。
公園を再開発しようとするカイザーの私兵をRABBIT小隊、所確幸、マフティー連合が協力して殴り返す。
カイザーセキュリティの私兵となって過酷な研修で自我を失ったデカルトを正気付かせ……いや、俗物に戻っただけだな……
このあたりが限界だったな……
カイザーの私兵の銃弾が脇腹に食い込むことを感じた時。
俺はこのルートの限界と再走の確定を悟った。
最終的にはシャーレの先生の介入があったが……
「RABBIT小隊!シャーレの先生が欲望透き通るクズだったら喉笛を噛み切ってやれ!
救うって名目で透き通る欲望を満たす淫行教師が一番神経が苛立つ!!!
デカルト!お前が今日からゴミ溜めの王だ!!」
「マフティー、マフティー!!所確幸はホームレス同士の主導権を握るのに都合のいい大義名分だったが……
マフティーのマフティー性……を……教えて欲しい……」
「そうだなあ、お前らと清掃会社やるの、リサイクル会社やるの面白かったかもしれねえなあ……
カイザーみたいなブラックじゃなくて、薬莢拾いとかさあ……
例えば運び屋やるとか、いろいろあんだろ、なんか」
「こいつはいい!死ぬとき傍に誰かが居るのは寂しくない!!
来世で会おうぜ!愛してるんだぁ、君たちを!!
あーはっはっはっ! わーっはっはっっは!!」
大往生を前にして、割られたカボチャは笑ってた。
そっか、そっか道理で一人じゃ笑えない。
あったけえ、最後の最後あったけえ……
あっ……これ……路上生活最強伝説マフティーエンドだこれ……
デカルトは、子ウサギ公園の片隅に置かれたカボチャにカップ酒を置いた。
RABBIT小隊は、花束を供えた。
透き通るような……いや、青すぎる空は滲み。
良く晴れた日中に、地面に何もなく自分の体が他の物体の影に入らないような状態の場所でカボチャの影を10秒程度じっと見つめ、それからすぐに空を見つめると、さっきまで見ていたカボチャの影が5秒程度映る。
影送り、陰性残像の一種。
誰ともなくポツリポツリと語りだす
「私たちはあの大人げない大人が嫌いでした」
「私もあの詐欺師が嫌いだったよ。
突かれたくない痛いところを付いてくるわりにはあいつも株で失敗した落伍者……」
「正義って何ですか?」
「敵を切らしてしまいました。かじりつくカボチャのないのは寂しいですね」
「わからん 音楽、ダンス、人間や自然との直接的なふれ合い……
いつ、私はヒッピーの理念を忘れた武装ホームレスになったのだろうな。
マフティー性と所確幸のレスバを楽しんでいたのに……」
誰からともなく始めたカボチャの影送り。
デカルトと、RABBIT小隊と、マフティーの影が青空に映し出された。
マフティーの影送りは、浮いてきたアトラ・ハシースの箱舟と聳え立つ虚妄のサンクトゥムタワーにとって変わられた。
ラプラスの匣に仕舞われた記憶。
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【Location:アビドス砂漠 ウトナピシュティム解放戦】
傷ついたヒナをはじめとした生徒たちの努力と先生の指揮によりウトナピシュティムの本船、暴走停止!
黒煙を上げて砂漠に停泊!
「クックック……素晴らしい……古代の英知と防衛機構の悉くを退け……
それでも、生徒の一人として倒れた者はいない……
先生の指揮と、生徒の絆に敗れた、完全に……
それでこそ……私と端末の計算式を超越する……奇跡にして崇高の体現者……
ああ……それでも、先生に勝ちたかったですねえ……クックック……」
現れて分離した黒服が本船の演算装置に組み込まれた上、神秘を吸われぐったりしたユウカのケーブルを引きちぎるとユウカをプレイヤ先生の方へ突き飛ばした。
(◠ڼ◠;)
"ユウカ!!"
プレイヤ先生は見事にユウカをキャッチ!!
「……先生……」
早瀬ユウカ♡FAVOR RANK50!
そして黒服自らが演算装置のケーブルを掴んだ。
「クックック……これが、たった一つの冴えたやり方、というものですよ。
本船の帯びている属性は「恐怖」ですからね。
恐怖の扱いはゲマトリアが一家言あるというものですよ」
演算装置の生体ユニットを求めるウトナピシュティムの本船に黒服の細い足が沈んでいく!
「クックック……ウィナー・テイクス・オール……敗者が得るものは何もない……
プレイヤ先生は……気兼ねすることなく本船を利用すればよろしい……
ゲマトリアは……マフティーがなんとでもするでしょう……」
(◠ڼ◠#)
"アビドスの子達とホシノに謝ってもらうのが残ってるぞ!!"
"そのケジメと反省はどうなる!!"
プレイヤ先生は黒服の襟首を掴む!
「ククッ……これをもって詫びとさせて頂きますよ。
勝手な汚い大人のやり方で申し訳ないですが……」
その間も容赦なく代償と生体ユニットを求める本船に取り込まれつつある黒服!
ケーブルがプレイヤ先生に伸びるのも見逃さぬ!
黒服は名残惜しそうに襟首を掴むプレイヤ先生の手に触れると思い切り、決断的にプレイヤ先生を突き飛ばした!
細い腕には似つかわしくない、ゲマトリア異形由来の剛力!
「クックック……そう、これが……『崇高』……『Q.E.D.』、と……」
無慈悲にも、生体ユニットを収める扉が閉じた!
ウトナピシュティムの本船、静止!
シャーレのコントロール下に置かれる!
"黒服ーっ!!"
プレイヤ先生の叫びも虚しく、本船は静かになった。
……ウトナピシュティムの本船が暴走した跡地からは清らかな清水が滾々と湧き出していた……
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【Location:キヴォトス首都 D.U.】
時は現在のキヴォトスに戻る!!
マフティーとセイアと死んだ目のゴルヒフミが騒乱の中心に向かって走っている!
「ハァハァ……夢の中ならともかく現実で走るのは辛いね……!」
息が上がるセイア!運動不足!!
元々頭脳で勝負のタイプの上寝たきりだったゆえ故無理からぬこと!!
行く手を遮るカイザーセキュリティ!しかし!
「カイザーセキュリティ諸君に申し上げる、私はマフティー・エリンだ!
カイザーの株式は大体買い取らせてもらった!嘘だと思うのならば確認したまえ!」
暗黒マネーパワー!カイザーの兵隊がペコペコしながら道を開けようとするが……
「し、しかしですねカイザーCEOマフティー殿!
この先は武装ホームレスたちがダンスデモで占拠していて危険で……!」
武装ホームレスのリーダー、デカルトが進み出た。
「寝そべったままだとカッコ悪いままキヴォトスの歴史に残ってしまいそうですからな!」
「これを答えられたら通してあげましょう。
エンジェル24の廃棄弁当争奪戦の鉄の掟は?」
「エンジェル24……廃棄弁当争奪戦……?すまない……」
セイアが首を傾げる。トリニティのお嬢様にわかるはずも無し!
「あはは……そんな底辺の事わかるわけないじゃないですかー!」
ゴルヒフミが絶叫する。
「銃と爆発物の使用は禁止、廃棄弁当に敬意を払え、だ。
弁当を奪い合っているのに吹っ飛んだら元も子も無いだろ?」
マフティーがそう答えると道を遮っていたデカルトは澄んだ目でニッコリ笑った。
「どうぞ、通ってください、所確幸サブリーダー、同志マフティー殿……
いや、今回の周回では株式取引に成功して落ちてはこなかったのですかな。
残念ですが……いいことなのでしょう」
「デカルト……お前、記憶が……!!」
「敵対派閥ではありますがメスガキホームレス共とは廃棄弁当を争奪した仲。
未来ある女の子たちにホームレス生活は相応しくないですな。
連中が水没するのも、サイロと共に爆死するのも見たくはない……」
「大丈夫だ、カイザーは解体する。今は私、マフティー・エリンが株主だ」
「それは……目出度い、カイザーが強欲すぎることはわかり過ぎるくらい良く分かってますから」
「デカルトはカイザーに自我を研修され社畜にされたことあるからな……」
「さっさとRABBIT小隊はシャーレに拾われて欲しいですな。ライバルが減る故。
それと、死なないでくださいねマフティー。
折角の焼肉弁当とカップ酒を貴方の墓にやるのはもう御免です。
あと……誼に免じてなにがしかの便宜を……」
「俗物だなぁ!!全部終わったらデカルトには清掃会社の設立資金を出してやる!」
「そのカボチャはまさか……助けて──!!
我らを導いてくれ!!死の神と色彩の横暴から救ってくれ──!!」
マフティーに縋りつく無名の司祭G!
「無名の司祭だと!?妙なことになっているではないか!!」
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【Location:キヴォトス首都 D.U. ラプラス争奪戦・混沌の中心】
「うちの……青春……が……」
赤い髪にロングスカートを履いた、ギザギザの歯の少女が、倒れた。
へたり込むレイサの持つ、ラプラスの匣に手を伸ばしながら。
ヘルメット団、死屍累々!!
スイーツ部も自警団も疲労困憊!!誰一人無傷の者は居ない!!
「連邦生徒会のスキャンダル!?」
「そんなものに頼ってSRTを復活させても意味ないでしょう!!」
「私たちの信じた正義はSRTって箱でも、そんな匣でもない!!」
RABBIT小隊とFOX小隊、激しい銃撃戦を繰り広げる!
奪い取ろうとするFOX小隊!!
それをさせまいとするRABBIT小隊!!
紆余曲折あり、RABBIT小隊、レイサとスイーツ部、自警団サイドで参戦!
その時、クロノス報道部がカイザーの汚職を放送!!
防衛室長カヤが関係者として拘束!!
ミノムシ状態のカヤが街頭モニターに映る!!
FOX小隊と操られていたヴァルキューレ警察学校の士気が乱れる!!
ミクパイセンがどうにかこうにか騒乱の中心にたどり着く。
「マフティー!!レイサと匣、見つけましたよ!!」
そして、この場には絶対に居てはいけない人物──
「ん、もう大丈夫、それは先生の箱 ちゃんと「せんせい」にわたすから──」
砂狼シロコも。
「おふとんでねてて。レイサ、貴女は実際限界でしょう?」
朦朧とするレイサは、先生という言葉に反応して、そちらの方に匣を……
「お願いします──この匣を……プレイヤ先生に……」
「ん、大丈夫、この匣はプレ■■■■先生に渡すから」
「警告!極大の色彩反応を検知!!」
「ダメですレイサ、それは──!そいつは!!
アビドスの砂狼シロコじゃない!!」
プラナと、ミクパイセンの警告は遅きに失した。
「あっ」
レイサの首へ、鋭い手刀の打撃!
頸動脈へのショックが意識不明を引き起こす!
「ん、ラプラスの匣は、ちゃんと──プレナパテス先生に渡すから」
「ん、この体は良く馴染む」
存在圧だけで、スイーツ部も、ミクパイセンも、自警団も!
全ての人員が恐怖に縛られたように動けぬ!!
クロコはラプラスの匣を何事か操作する!
「ん、本当はベアトリーチェが色彩を召喚しないと、キヴォトスの正確な座標が分からない。
そうは、させない、ぬかりはないから」
クロコはミカの抜け落ちた羽に付いた赤い瞳を握り潰した!
あの時、サオリに撃ち抜かれたベアおばの残渣は回収済みなのだ!
ベアトリーチェの持っていた神秘と恐怖の残渣が一滴の血となってラプラスの匣に滴り落ちる!
ベアおばの欠片に残っていた色彩召喚術式を起動!
アトラ・ハシース浮上フラグ、ベアおばタイマー起動!
「対色彩……ファイアウォール……ブレイク・ダウン……」
ラプラスの匣のプラナが目を回して崩れ落ちる!!
砂狼シロコの形をした何かが、その漆黒のヘイローが!!
ごうごうと唸りを上げて黒い光に輝き出す!!
「ん、入れた──」
「はいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれた」
砂狼シロコの背後にナイスバディになったクロコのソウル体現出!!
並行世界/閉校世界で不幸な末路を辿った砂狼シロコ達の残留思念!!
それらを纏める力あるビジョンにして死の神アヌビスの完全なる顕現、降臨!!
絶対恐怖クロコ……シロコ*テラーwith色彩!
コワイ!! 色彩、降臨!!!
「はいれた はいれた はいれた はいれた!」
「いいな、いいなぁ、ユメ先輩が生きてるアビドスっていいな」
色彩、キヴォトスに侵入!!
色彩も、クロコも、愛に狂っている──!!
プレナパテス先生のデスマスクが血の涙を流す!
「おお、それは恵の座──!!」
「恵の座が遂に我らのもとに帰ってきた──!!」
「つまり、何を意味する!?」
オーパーツがパンパンにつまった緑の風呂敷を抱えさせられている無名の司祭A~Fが歓喜の声を上げる!!
「遂に憎き忘れられた神々を粛清し、我らの神が唯一のものとなるのだ!!」
「しかし──パスワードが変えられている、理解できぬ──!!」
「ん、問題ない、起動パスワードは、知ってる」
そう言って、クロコはラプラスの匣にパスコードを決断的入力!
「……我々は望む、ジェリコの嘆きを。……我々は覚えている、七つの古則を」
ナムサン!!
何もコユキやヒマリに代表される高度な遠隔電子ハッキングばかりがハッキングの全てではない!
アナログなショルダーハッキング!!
クロコは当然プレナパテス先生のパスは知っている!!
ソーシャルエンジニアリングハッキングである!!
生体認証を突破するため、血塗れの大人のカードを乗せた!!
「たとえアビドス以外のすべてを犠牲にしても、先生を取り戻す……
ん……プラナも、そう思うでしょう?そうおもって?いいね?」
「嫌……です……やめ……アッ……ハイ……」
プラナはイヤイヤをするようにもがき続けたが、その筐体にはクロコの色彩が──黒い虹が瀑布のように降り注ぎ続けている!!
プラナのファイアウォールに地獄のように熱いコーヒーを直接注ぐがごとき暴挙!!
ナムサン!プラナの瞳が完全に曇って赤く染まる!!正気にあらず!
「忘れられた光輪持つ神々にとってのミザリーコード(Misery code)。
名もなき神にとってのミゼリコード(Miseri cord)」
「Miseri cord」は英語で特免[禁じられている飲食などを許されること]特免室の事であるが……
「misery」は英語で、苦悩や悲惨さを意味する名詞である!
「無名の司祭による、アトラ・ハシースの導にて多次元絶対者観測装置──「恵の座」マーシー・シート。
ラプラス・エミュレーター、メインOS──P.L.A.N.A。
いいえ、A.R.O.N.Aは、再起動し、再定義されました」
ナムサン……おお……ナムサン!
プラナは……
ドゥームズデイ・デバイス……終末装置と化してしまった!!
「実行します 抹殺します 実行します 抹殺します」
偽の三位一体が完成しそうになる。
終わりの時の神聖でない三位一体。
黙示録の獣と、偽りの先生と、偽預言者。
シロコ*テラーとプレナパテスとA.R.O.N.A。
あまねく奇跡の始発点にたどり着けなかったモノをことごとく抹殺する。
「捻じれて歪んだ先の終着点」にキヴォトスを導く。
連なる数多のキヴォトスに終わりを突き付けたモノ達。
偽りの先生を欠くが故に、終末は留保されているが……
それも時間の問題であろう。
OBJECT CREATION
「オブジェクト生成。虚妄のサンクトゥム、一番から七番まで起動」
「七つのラッパ、七つの封印、七つの鉢を解凍します」
「名もなき神の、激しい怒りの七つの鉢を、地に傾けよ」
1th Trumpet ヒエロニムス(色彩)
2th Trumpet グレゴリオ(色彩)
3th Trumpet ビナー(色彩)
4th Trumpet シロ&クロ(色彩)
5th Trumpet ケセド(色彩)
6th Trumpet ホド(色彩)
7th Trumpet ペロロジラ(色彩)
「疑似クラフトチェンバー・オーバードライブ」
「オブジェクト生成……プロトコルATRAHASISを実行します」
ラプラスの匣から、莫大なエネルギーが天に向かって放出!
赤い光の柱がキヴォトスの透き通る青空を血の様な真紅に染める!!
黒い球体が遥かなる上空75000m地点に出現!!
色彩本体、クロコのハイライトゼロの真ん丸お目眼がキヴォトスを覗き込む!!
禍禍しきエジプト十字アンクめいた円形と邪悪なクロスレット紋章めいた鍵を混ぜ合わせた形状の宇宙戦艦にして多次元解釈を可能とするチップを金属粒子レベルで鋳込まれた……巨大な量子コンピューター。
キヴォトスに終焉を齎す赤黒き船アトラ・ハシース、浮上。
キヴォトスの透き通る青い空が血のような赤に染まる!!
エネルギーだけは有り余っている通電。
倫理も優しさもありはしない。
あるいは、デストロイモード。
遠くでマフティーが叫んでいた
「ブルアカのラストダンジョンだよ!!アトラ・ハシースは!!
何で今アトラ・ハシースが浮いてんだよ!!
魔大陸浮上RTAじゃねーんだぞ!!おかしいだろ、おかしい!」
「ん、先生を生き返らせる、そうしたら、けっこんしきをあげようね。
わたしたちは、ネテル=ケルテトへ、あたらしいせかいにたびだつの」
葦の海に。平和の野原に
古代エジプト神話における天国で「アアルの野」や「エジプトの葦の原野」とも言われる。
ネテル=ケルテト (Neter=khertet)とは、エジプト神話における冥界の名称である。
杖を高く上げ、手を海に向かって差し伸べて、海を二つに分けなさい。
「ん、けっこんしきには、みんなもよぼうね。
きっとキヴォトスのみんなも、しゅくふくしてくれるよ」
「よろこびなさい、あなたたちののぞみはようやくかなう。
そして、わたしののぞみも」
絶対者、シロコ*テラーは無名の司祭をまん丸お目眼で睥睨する。
六人の無名の司祭はただただ恐れてひれ伏した。
クロコ、転送シーケンスを起動!!
デスマスクを手にしたクロコとプラナ、無名の司祭たちが赤い柱に包まれ
真っ赤な空へと舞い上がってゆく!!
紅海は割れた。エジプトの死の軍勢が猛追してくる。
絶対恐怖がやってくる。
冥界の狼が口を開けてやってくる。
面白いかどうかとか原作再現は置いてきた!書きたいものを書く!
今回特に登場人物が多くてごちゃごちゃしていてすまん……
アトラ・ハシース、浮上。