ゲマトリア(偽)(かぼちゃ)の青過ぎる空 作:それがダメなら走っていこう
ブルアカ、アニメ化されましたねえ……
「全部終わったら……私は……俺は……マフティー・エリンはどうなると思うペロキチ?」
「あはは……多分もう二度と、トリニティから出られませんねえ……
開眼イチカと薄目レイサはちょっと私でもキツイかも……」
「そういうこったぁペロ!」
「あとスイーツ部筆頭ナツ、アイツは何でデカペロロジラ様のビーム受けて平気で牛乳飲んでるんですか!
あいつヤバいですよ!!ペロロジラ様の天敵ナツと美食!」
だってナツはペロロジラの最適解の一角だからな……
「もし捕まったら助けてくれヒフミ……
だから……もう……頼れるのは……補習授業部しか……」
マフティー、サオリめいた渾身の魂のドゲザ!!
「あはは……もし監禁されたら逃がし屋料金はモモフレンズショップの買い占めで手を打ちましょう」
「流石やでぇ……クルセイダーちゃんの用意を、よろしくお願いします」
ペロログッズの為なら魂をグランバザールするヒフミ……
ハナコはまだ安心できるんだ……だってアイツトリカスが嫌で痴女やってるだけで。
トリニティの品位を滅茶苦茶にしてやる!!って感じで、実際手を出したら好感度が地の底まで落ちるタイプの女だろ……
ありゃ大人をからかってるだけで全部フリだ。
なんかわかる。
軍人ボケだけど無垢なアズサ、言わずもがなエ駄死のコハル。
ナンデトリニティの問題児の所が相対的に心安らぐんだよぉテストに出ないよぉ……
「まだだ!まだシスターフッドがある、彼女たちはお清楚なはず!!」
「あはは……シスターなら清楚というナイーブな考えは捨てません?
懺悔室で延々と男性観と情緒を破壊したことへの反省を促されますよ多分。
記憶を取り戻そうものならわっぴ~エンド待ったなしなんじゃないですか?」
「銃弾一発で死という実際安い救済は与えてくれないんですか!?」
「あはは……おかしくって腹痛いですねぇ。
生きてても死んでてもどうでもいい男や……
先生に満たない淫行教師ならその文脈とテクストの救済で良いですが――」
ゴルヒフミは考えるそぶりを見せた。
「マフティーの場合、死という救済は賞味期限切れしている可能性がありますね。
そもそも安易に、恩知らずにも復活すべき先生に死という救済を与え続けた結果が、この青春を巡る深すぎる仕組みの中で終末と黙示録が起こってる一因だと思うんですけど」
「そういうこったぁペロ!」
「そっかあ……わりぃ、やっぱつれえわヒフミ……」
「あはは、最後まで踊り切って見せてくださいマフティー、何とでもなるはずです」
「もしも監禁されたら救助はお願いねペロキチ……」
【Location:ウトナピシュティムの本船・倉庫】
私、マフティー・エリンはナイーブでナーバスな気持ちで尖り過ぎた神経を鎮めたくて、何処か一人になれるところを探していた。
アトラ・ハシースに突入するまでもう間がない。
何故か白ロリ三人も付いてくることになったし、ゲブラは本船の格納庫に積み込まれることになった。
オリチャーばかり走っているが本当にこれでいいのだろうか……
プレナパテス先生を本当に助けられるのか。
助けた後の諸々の混乱を考えると頭が痛くなる。
特に男の責任問われているのが。
ハサウェイは……
海岸がゴミだらけなのに心を痛める癖にゴミ拾いはしない、そんな男だった。
クワック・サルヴァーに言われるがままに反連邦活動に身を投じ――
結局は順当にビームバリア処刑で宇宙世紀を分からせられる。
ハサウェイと、偽マフティーに何の違いがあろうか。
生徒が曇っているのに心を痛める癖に何もしない。
ゲマトリア入りしなければあのままだったのだろうか。
「マフティーでいるの辛すぎるだろ……」
本番の出番が迫ってきて控室で緊張の極みに居る道化の気分を味わいつつ、盛大にため息をつきつつ項垂れていると……
バリボリバリボリ、むっしゃむっしゃ……
場違いすぎる菓子を貪る音が聞こえてくる。
「もー!神経が苛立つんじゃ誰だよ呑気に菓子くってるのは……!」
「あっ……」
何処か休憩できる所を探し求めていたら、モモカが明太子ポテチ食いながら寝そべっていた……
あからさまにサボっているのだ!!
連邦生徒会交通室幹部、モモカ。
特別依頼や指名手配……
交通室に線路やハイウェイを占拠したカイテンジャーの対処など、スランピアやら軍需工場からあふれたロボットの対処を先生にマルナゲしてくる。
明太子チップスを食っていっつも寝そべっている生徒。
だがカヤでさえモモカを更迭できなかった。
「て、てへへ……先生やリンやアユム、アオイには内緒だよ?
あ、マフティーもポテチ食べ……やっぱりあげない」
「くれないんかい」
いや喉が渇くだけだから別にいいけどさあ……
「どうせここに来たってことはマフティーもサボりでしょ」
「まあそうなんだが……」
暫く無言の時間が流れたが……
「マフティーって暇人なんだね、やること無ければ愚痴くらい聞いてってよ。
……キヴォトスの運行表の管轄は私だからね。
それだけしかやらないし、やる気もない」
「私の気持ちはわかんないよ。
ある日突然全てがリセットされるのを知りながら生きていく気持ちなんて……
みなよ、私なんかとっくに諦めた」
₍₍(ง ;)ว⁾⁾
「モモカ……お前、記憶が……」
「仮にもし私たちが三年間を過ごして卒業したとしてもさ。
すぐにまた連邦生徒会に戻されるんでしょ?
記憶を消されてさ」
「何時しか未来の運行表を適当に雑に書いて提出しても通っちゃったのに気が付いてさ。
手癖が作業を覚えちゃっててさ、それで気が付いたんだ」
「一生懸命アビドスに鉄道引こうとしてもビナーとかセトの憤怒にぶっ壊されるだけだし、ロジスティックスと兵站が死んでんだわアビドス」
₍₍(ง ;)ว⁾⁾
「対策委員会滅茶苦茶困窮してたのって……そういうことか」
「防衛室はどうにもできなかったし無限にお金とられるだけだからあそこ見捨てた。
連邦生徒会長の判断、そう間違いでもないとおもう」
「頑張ったってリンやアユムやアオイみたいに仕事増やされるだけなんだから……
提出する書類や会議は増えるばかり、あいつらクソ真面目な奴らと一緒にしないで、時間一杯使って明太子チップス片手に運行表だけ書いて自分の領分だけやる方が賢いでしょ?褒められもしなければ部費変わんないのに。」
「そんなだからさ、ハッキリ言って正直何をやってもやる気が出ないのさ。努力しようって気になる方が難しいよ」
「こんなつまんないことにマジになっちゃってどうするのさ」
「ま、それだって私が怠けるための下手な言い訳なのかもねーはは……
本船に乗せて私を連れてったところで役に立たないからね」
「明太子チップス持ってこいバカヤロー!やってられるか私は寝そべる!!」
モモカは乾いた笑いを浮かべた。
端的に言ってやさぐれている。
モモカの瞳は学習性無気力で曇っていた。
₍₍(ง ;)ว⁾⁾
「モモカって接点が無かったがこういう生徒だったかあ……
反省を促そうとしたときにお労しくなるの止めろよモモカ……
プレイヤ先生にはちと手に余る生徒かもしれん」
こういう奴に強く反省を促しても逆効果だ。
「自分の能力……出来ることと出来ないことを把握しようともしない奴をリスペクトする気もなければ仕える気がないんだろ」
「……お前の怠惰の罪をとりあえず赦そう……メンタルケア、しようか……?」
とりあえずモモカの組んだ輸送表を端末で調べてみる。
「運送表は綺麗に合理的に組んである……
真面目さと仕事の出来不出来は関係ない、か……
結局はノウハウがすべてだからな。
だが楽して成果を出すにもそれなりの試行錯誤がいる。
ここまで運送表を綺麗に賢く合理的に仕上げるまで相当頑張ったんじゃないか?」
こういう奴はサボるための努力は惜しまないからな。
モモカは百面相した。
「賢く……合理的……そういうとこだぞマフティー。
どうせみんなにそういうコトいってるんでしょ?
会う女の子の生徒にそんなことばかり言ってると刺されるってほんとに」
「リンもアユムもアオイも自分の仕事抱えててめっちゃ忙しいから、努力や苦労を分かち合うことはできないんだよね」
「その軽薄な態度が人の不興を買うことは覚えておいた方がいい。
サボりたいなら忙しいそぶりくらいはしておくべきだ」
典型的な有能なナマケモノ。
輸送とか運送とか兵站で連邦生徒会までのし上がったのかモモカ。
「ある意味ではモモカは出来ることと出来ないことを的確に把握している――
カイテンジャーを追い払ったりの能力や職掌はシャーレや防衛室に案件振るべきか、交通局にクレーム持ってこられても困る」
「むしろモモカが特別依頼や指名手配をプレイヤ先生に振らないと困るなこれ」
クレジットやレポート稼ぎ的な意味で。
「モモカが交通局ならひょっとして時間列車カバラについて知らないか?」
「カバラ?へえ……どっから聞いたの?
ひょっとして立ち消えになったリニア線のこと?」
「ミレニアムの廃墟とかゲヘナのアビスとかトリニティのカタコンベとか……
ハイランダーに伝わるそういう系の場所、荒唐無稽な噂話」
「キヴォトスに未練や恨みを持つ死んだ生徒を乗せて夜な夜な走り回っているとか……
幽霊列車の名前がカバラだったかな。
造られるはずだった存在しない1と1/4番、地下鉄クリフォト線、セフィロト線……5と1/4番線」
「キヴォトスの地下鉄環状線には東回りと西回り以外に2番線が存在するってはなし。
連邦生徒会長の御召列車の為の路線を造らせる予定だったとか」
「ビナーとかホドとか暴走ロボットとかを掘り当てちゃって、トンネル掘ったはいいけど発破して埋めちゃったんじゃなかったっけ?」
「あれ、見積もりと建造計画だけは出して立ち消えになったはずだよ……
連邦生徒会長も失踪しちゃったし。せっかく計画作ったのにポシャっちゃって。
その辺めんどくさかったから覚えて……あれ……?ごめん、ちょっとあいまいだわ」
「計画だけは存在していたみたいよ?
ミレニアムと協賛して大型ハドロン衝突型加速器、リニアコライダーを作るだとか……」
「マイクロブラックホールが生成される可能性があり危険であるという理由から地域住人の理解が得られなかったとか……
ゲヘナとトリニティ、駅のホームをどちらがいくつ作るかで、数で折り合いがつかず立ち消えになったとかなんとか……」
「予算だけは生徒達がぶっ壊した建物なんかの特別補正予算に振り分けられることになったんじゃなかったっけ?
そのへん財務室か連邦生徒会長預かりになったはずだから詳しく知らないけど」
₍₍(ง )ว⁾⁾
「造られるはずだった連邦生徒会長のお召列車……
予算と計画だけがあって消えたリニア地下鉄か……」
大型ハドロン衝突型加速器……光速度になると因果律は破綻する……
光の速度を超えれば理論上過去に戻ることも出来なくはなかったような……
付け替えられた予算、壊れた建物。
キヴォトスでは四六時中銃撃戦と爆発が起こっているから直されなくても誰も気に留めない……
このリニア地下鉄、多分建設されているのでは?
マフティーは訝しんだ。
面白いかどうかとか原作再現は置いてきた!書きたいものを書く!