「これはまた、いきなり物騒だな。ジョウチャン」サンファイヤーは不敵に笑う。「しかしなるほど、今のアンブッシュのキツさ……それにあのハヌマーン=サンのサンシタぶりを併せて考えれば、奴の末路は疑うまいよ……なぜ俺たちの命を狙う?」
「あなたたちザイバツニンジャは、私の家族の仇です」ニンジャスレイヤーは決断的に言い切る。「さっきまで、それをちょっと忘れかけていたかもしれません。でも今またこうやって、あなたたちがそれを思い出させてくれました」
「イヤーッ!」突如エスカルゴがスリケンを投げつけた!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは摘んで投げ返す!「グワーッ!」かわしきれず自らのスリケンを肩口に受けるエスカルゴ!
「いいぞエスカルゴ=サン!」しかしサンファイヤーがその隙に背中の剣を右手で抜き、丸盾を左手に装着……おお!こうして見れば、その武装はまさしくグラディウスとバックラー!さながら古代ローマの剣闘士か!?「家族の仇だと?貴様も俺たちと同じニンジャだろうに、くだらんセンチメンタリズムだ!」
そう言ってグラディウスに息を吹きかけると、ボウッ!剣は超自然の力で松明の如く燃え上がった!UNIXゲームのマジックアイテムじみたファイヤーソード!「そんなに家族が大事なら、今すぐ後を追うがいい!イヤーッ!」それを横殴りに振るうと、炎の一部が遠心力で千切れ飛び、炎の波となってニンジャスレイヤーを襲った!
「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはブリッジ回避!炎の波は彼女の装束の腹部分を焦がしながら飛んでゆく!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはバックフリップ!同時に両手でスリケンを投げる!
「イヤーッ!」サンファイヤーはバックラーでそれを防御!「イヤーッ!」エスカルゴは側転回避!「アイエエーッ!」モチコが怯えてベッドの陰へ転がり込むのを視界の隅に捉えつつ、ニンジャスレイヤーはサンファイヤーめがけスプリントする!急接近!
「蛮勇!イヤーッ!」サンファイヤーは垂直斬撃!炎が千切れ飛んで、隕石のごとく降り注ぐ!(右へ避けるか?左へ避けるか?)エスカルゴは思考しつつスリケンを構える!(どちらにせよ速度は落ちる!そこを俺がセクシーな援護射撃で足止めして、サンファイヤー=サンが叩き切る!)
「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは加速した!ほとんど床にうつ伏すようにして極限まで姿勢を低くして、その数メートルを疾風のごとく駆け抜けたのだ!降り注ぐ炎は彼女の沈み込んだ体を捉えられず、地面を蹴った後足の踵をわずかに炙っただけだ!「ハヤイ!?」エスカルゴはとっさに反応できぬ!
「何!?」サンファイヤーも怯んだ。相手の姿勢が低すぎる。グラディウスが届かぬ。では足技で迎撃を!その判断が遅い!「イヤーッ!」「グワーッ!?」サンファイヤーは顎を強かに打ち据えられ、後ろ上方へ吹き飛ばされた。ニンジャスレイヤーが彼の足元に飛び込んで身を屈め、下から上へ逆立ちドロップキックを繰り出したのである。
「サツバツ!」ニンジャスレイヤーは前転して膝立ちに起き上がり、空中でもがくサンファイヤーに向けてスリケンを!「イヤーッ!」エスカルゴがスリケンでインターラプト!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは構えたスリケンを急遽そちらへ投げて相殺!
「グワーッ!おのれ、ニンジャスレイヤー=サン!」サンファイヤーは窓際に後転着地!その頃にはニンジャスレイヤーはエスカルゴに肉薄し近接カラテ戦を挑んでいる!「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」「グワーッ!グワーッ!グワーッ!」ニンジャスレイヤーがたちまち圧倒!ベイビー・サブミッション!
仮に、ニンジャスレイヤーがナラク・ニンジャから自我を取り戻した直後……つまりトキシー戦序盤の状態だったならば、エスカルゴももう少し食い下がることができたかもしれぬ。
しかし今の彼女はナラクとの協調を経てトキシー戦を乗り越え、ハンザワとのカラテ訓練でナラクの記憶を引き出し、ボーンブレードの即死攻撃連打やタカミヤ・スゲンの3次元サンダンウチ戦法を突破したうえでここにいるのだ!経験してきたカラテの密度がサンシタとは全く違う!
「イヤーッ!」サンファイヤーが飛びかかりざまのグラディウス斬撃でインターラプト!ニンジャスレイヤーはエスカルゴを前蹴りで突き倒しておいてそちらに向き直り、「イヤーッ!」目いっぱい突き出した左手裏拳で敵の剣を持つ右手の内側を打ち、逸らす!燃えるグラディウスはニンジャスレイヤーの左肩をわずかに炙っただけで、虚しく空を切る!「何!?」サンファイヤーが目を見開く!
「イヤーッ!」「グワーッ!」ニンジャスレイヤーの左サイドキック!サンファイヤーの右脇腹に命中!「イヤーッ!」続けざま右ポン・パンチ!「ヌウーッ!」サンファイヤーはかろうじてバックラーでガード!「イヤーッ!」貪欲に追いすがる左フック!「イヤーッ!」なおもバックラーガード!
「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーの右ローキック!「イヤーッ!」サンファイヤーは左足を後ろへ戻してかわす!体の右側でニンジャスレイヤーを迎え撃つような姿勢!「イヤッ!イヤッ!イヤーッ!」そこからグラディウスでフェンシングめいた刺突を繰り出す!先程のように裏拳で逸らすことのできない、小振りでコンパクトな攻撃!
「ヌウーッ!」ニンジャスレイヤーはガードしつつ後ずさった。これまで彼女はボーンブレードとの戦闘経験を活かし、サンファイヤーの大ぶりな攻撃をすかして反撃を入れてきた。しかし敵はそれに対応し、さりとて攻撃性を失わず、堅実にリーチの長さを押し付ける戦法に切り替えて食い下がってきたのだ!
「俺を殺したいか!たやすくできると思うなよ、ニンジャスレイヤー=サン!」サンファイヤーが吼える。燃えるグラディウスが襲いかかる。(この一件に考えなしに頭を突っ込んだのは性急だったか?)ニンジャスレイヤーの脳裏に迷いがよぎる。すぐに振り払う。(マンダバ=サンの悲しみを思い出せ!私の家族と同じだ!奴らに思い知らせてやる!)
「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」タツジン!激しいカラテラリー!「「イヤーッ!」」ニンジャスレイヤーの前蹴りとサンファイヤーのバックラー殴打が交錯!「「グワーッ!」」相打ち!両者はアメリカンクラッカーのごとく反発射出される!
「エスカルゴ=サン!寝てる場合か!」サンファイヤーは後転着地しつつ、壁際に倒れている味方を怒鳴りつける。「ザイバツにIRCで救援要請を飛ばすんだ!急げ!」エスカルゴはよろめきながらなんとか身を起こした。「ヨ……ヨロコンデー……!」そしてIRC端末を取り出す。
ニンジャスレイヤーは電撃のように強烈な危機感を覚えた。10年前の自分がニンジャになった後のことはほとんど覚えていないが、自分は当時相当暴れたようだ。それが今も生きてここにいると知れれば、強力な増援が送り込まれるのは必定!ただでさえ目の前のサンファイヤー1人に手こずっているというのに!
「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはエスカルゴに向けて3連続でスリケンを投げつける!「イヤーッ!」しかしサンファイヤーが側転でその射線へ割り込み、3枚全てをバックラーでガード!「貴様の相手は俺だ!救援が来るまで踊ろうぞ!」
「ジゴクに行った後オニでも相手にやってください……!」ニンジャスレイヤーは再び突進!防衛線を突破しに行く!「ハハーッ!付き合いの悪い小娘!」サンファイヤーはグラディウス・ドーで迎え撃つ!
……続く0コンマ1秒に、高度な読み合いが発生した。ニンジャスレイヤーはまず右膝を、次に左膝を屈め、体を沈める。サンファイヤーは、彼女がさっき仕掛けてきた超低姿勢での突撃を連想する。そして今度こそケリ・キックで迎撃しようとした。ニンジャスレイヤーはさらにそれを読んでおり、自分の膝をスプリングとして、跳んだ。
次のコンマ1秒。ニンジャスレイヤーは空中でムーンサルトのごとく体を捻る。逆立ち姿勢。足が天井につく。1歩歩いて、右手でスリケンを投げる。エスカルゴを狙ったものだったが、外れた。2歩歩いて、左手でスリケンを投げる。今度は狙いを過たず、エスカルゴの脳天に直撃した。ニンジャスレイヤーは天井を蹴って急降下した。直後、さっきまでいた位置を燃えるグラディウスが突き上げた。
……時間の流れが戻ってきた。「グワァァーッ!」エスカルゴが頭を抑えて倒れ込んだ。抑えたところから血と脳漿が溢れた。取り落とされた端末が床に転がってカラカラと音を立てた。ニンジャスレイヤーが着地し、「イヤーッ!」KBAM!端末にスリケンを投げて、破壊した。
「チイーッ!」サンファイヤーはグラディウスを天井から引き抜き、そのままバックジャンプ!割れた窓から空中へ……はるか下の地上へ飛び降りる!「オタッシャデー!」「アバーッ!俺の写真!新作の構想がーッ!」同時にエスカルゴは絶叫し、爆発四散!「サヨナラ!」
ニンジャスレイヤーはサンファイヤーの逃走方向をひと睨みした後、早足でベッドの陰のモチコに近づいた。「アイエエエ!!」モチコは激しく動揺し、恐怖した。「ニンジャ!ニンジャ嫌ーッ!来ないでーッ!」壁際まで後退り、ベッドから毛布をかき寄せて頭から被る。「ニンジャもう嫌。コワイ」
「……」ニンジャスレイヤーは気遣う言葉を飲み込んだ。さっきまでザイバツニンジャにひどい虐待を受けていたのだろう。同じニンジャに対して敵味方の判別などつくまい。
「……あなたのお父さんから言われて来ました」ニンジャスレイヤーは一歩遠ざかり、モチコへ言う。「お父さんも怪我はしていましたが、手当はしてもらっているはず……命はたぶん、無事です」
そしてこちらを見ていないモチコを相手に、深々とオジギして……猛然と室内を走り、「Wasshoi!」割れた窓から地上13階の空中へ身を踊らせた!逃走するサンファイヤーを追って!眼下に広がるはオカキ駅前商業区の喧騒!
【Avenger in love】
『ただいまオカキ駅を出まして、次はマンジュウ、マンジュウ駅。タンボ線とオマッチャダワラ線はお乗り換えドスエ』カワクラは車内マイコアナウンスをぼんやりと聞き流した。そして再び意識をネットの世界、IRCに集中した。彼女の長い髪に隠れたうなじには合法生体LAN端子があり、ケーブルが手元のIRC端末へ繋がっているのだ。
ガタンガタン……ガタンガタン。列車の走行音と振動が低く響く。この車両の乗車率は70〜80%といったところか。通勤ラッシュの時間帯から外れているためだ。乗客のうち半分は彼女と同じようにIRCに熱中しており、残り半分は新聞を読んでいるか、眠り込んでいるか……あるいは禅問答しているか。
先頭車両側にいる数人のブディズム・パンクスの話だ。物騒なアンタイ・ブディストよりはマシだが、車内にあって大声で延々喋り続けているので迷惑である。カワクラは強いてIRCへの没入を深める。
彼女はバイオモズク製造企業「オーシャン・チカラ」のOLだ。最近このカイシャは競合他社に圧倒されがちで、カワクラもマケグミ転落への瀬戸際にある。彼女が12月も30日になって午前中出勤を強いられたのもそのせいだ。しかしカワクラは深く考えない。一介の事務員に過ぎない自分が何をしたところで、カイシャの大勢に影響はない……そう思っているからだ。過去の多くのマケグミ転落者と同じように。
(カイシャや私の将来のことなんて、どうでもいい。今は「シタタル」の年越しライブ情報の方が重要よね)カワクラは贔屓にしている男性アイドルグループの公式イベント情報を総浚いしたあと、ファンクラブIRCルームで同じファンたちと非公式・不確実な情報をやり取りし始めた。時折彼女が贔屓にしているメンバー「スズキ・スズシゲ」を批判する書き込みを見つけると、容赦なく揚げ足取りとレッテル貼りで攻撃した。
ガタンガタン……ガタンガタン。電車は走行音は無限のように長く続く。ガタンガタン……ガタンガタン。ガタンガタン……ドスン。異質な音が混じった。カワクラは少し外界に注意を振り向けた。さっきの音はすぐ後方の車両、それも車体の上方から聞こえたようだったが……線路周辺のビルから飛び降りた自殺者がルーフ上に落下したか?
ガタンガタン……KILLIN,KILLIN。「……ーッ……」「……ヤーッ!」また上の方から異音が聞こえた。高い金属音、それに人の叫び声らしきもの。心なしか近づいて来ているように思える……飛び降り自殺者が生きているのか?いや、自殺者ならいいが、アナーキストが飛び乗って来てこの電車を破壊しようとしているのでは?カワクラは少し不安に思った。マッポー治安のネオサイタマにおいては必ずしも突拍子もない想像とはいえず……
「イヤーッ!」CRAAASH!!車体側面の入口扉をカラテキックで破壊し、ニンジャが突入してきた!「「「アイエエエーッ!?」」」乗客たちは一斉に目を剥き、悲鳴を上げた!「ダッテメコラーッ!?」乗客に混じっていたギャングスタがチャカを抜く!
「イヤーッ!」「アバーッ!」ニンジャは電撃のような速さでギャングスタに接近し、右手の剣でたやすく斬殺!SPLAT!噴き出た血が壁と床を派手に汚す!「「「ニンジャ!ニンジャナンデ!アーッ!」」」乗客たちは一斉に前後の車両へ逃げようとする!車両接合部に絶望的な渋滞が発生!
「ヒカエオラーッ!」ニンジャが恐るべきニンジャスラングを発しつつそれを追う!アワレにも逃げ遅れて最後尾にいたカワクラの首根っこを左手で掴み、引き寄せる!ニンジャの眼光が至近距離でカワクラを見据える!「アイエエエーッ!?」カワクラは失禁!
「貴様、LAN直結者だな!チョージョー!」ニンジャが見咎める!「今から俺の言うIPポストに全速でIRCを……」「イヤーッ!」CRAAASH!!真上の天井が粉砕され、その破片とともに車内へ第2のニンジャが降って来た。それは古代ローマ風の装束に身を包んだニンジャスレイヤー!
「イヤーッ!」飛び降りざまのスリケン投擲!狙うは第1のニンジャ……サンファイヤーの右肩!「ヌウーッ!」サンファイヤーはかろうじて右手グラディウスを掲げて防御!しかし衝撃でグラディウスが押しやられる!
「イヤーッ!」さらに続けざまのカラテチョップ!「グワーッ!」サンファイヤーは左手を打たれ、カワクラを取り落とす!しかしニンジャスレイヤーは空中機動を欲張りすぎたか、着地がわずかに乱れる!「イヤーッ!」サンファイヤーのケリ・キック!
「ヌウーッ!」ニンジャスレイヤーはかろうじてクロス腕でガード!小柄な彼女はサッカーボールのようにゴロゴロと転がって車両後部へ!しかし休むことなく立膝姿勢となり、「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」3連続でスリケンを投げつける!
「チイーッ!」サンファイヤーは1枚目をグラディウスで弾き飛ばしつつ左手で背中の丸盾を再装備し、2枚目と3枚目をそれで防ぐ。その間に乗客たちはようやく車両から退避する。カワクラも転がり出るようにしてそれに続く……車両内には2人のニンジャだけが残り、睨み合った。
「しつこいガキめ!だがこのカラテは長引けば長引くほど俺の有利だぞ」サンファイヤーは凄み、グラディウスに息を吹きかけて再点火した。再び松明めいて燃え上がる刃!「このあたりはザイバツの勢力圏!俺が通報できずとも組織のネット監視がこの戦闘を見つけ出すわ」
(((然り。ミフデよ、いつまでこのようなサンシタに手こずっておるか)))ニンジャスレイヤーのニューロンの中にしわがれた声が響く。彼女のうちに宿る邪悪ニンジャソウル存在、ナラク・ニンジャである。(((しかし自分からニンジャを探して殺しに行った意気やよし。特別にインストラクションをくれてやろう)))
(((こやつのソウルはソル・ニンジャクランのグレーターニンジャ。グラディウス・ドーはソウル由来ではない、こやつ自身のワザ……どう足掻いても30年40年程度しか訓練しておらんヤキバ・アタッチメントよ。早々に攻めかけて押し潰せ。唯一警戒すべきはソウル由来の光や熱による目潰し、焼き焦がしのジツ……奴の盾が胡乱なり……)))
ナラクはそう忠告して、ニューロン内朱墨X字封印のさらに奥深くへ沈んでいく……このニンジャソウルとて、10年前の敗北以後、謎の要因により約5分の1にまで弱体化している。その点を情報で補い、宿主もろとも爆発四散することを防ぐべく、自発的にインストラクションを行ったものであろう。
「イヤーッ!」ニューロン世界のナラクと入れ替わるようにして、物理世界でサンファイヤーが踏み込んでくる。彼が燃えるグラディウスを振るうと、炎の一部が千切れ飛び、空中で回転収束して、拳大のファイヤーボールとなって飛来!「イヤーッ!イヤーッ!」それを2発!3発!
「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは半身になって回避し、側転で回避し、ダッキングで回避!回避しつつ間合いを詰める!「ちょこまかと!イヤーッ!」サンファイヤーがグラディウスの横薙ぎで迎撃!ニンジャスレイヤーはそちらへ接近する勢いを殺さないまま、上体を逸らし、ブリッジした。彼女の手足は電車の床を焦がしながら滑って……敵の横薙ぎをかわしつつ、その背後へ滑り込んだ!
「な!?」サンファイヤーは慌てて振り返ろうと「イヤーッ!」「グワーッ!」ニンジャスレイヤーがブリッジから逆立ち姿勢に移行し、そこから繰り出した蹴りがサンファイヤーのキドニーを直撃!サンファイヤーは振り返ろうと「イヤーッ!」「グワーッ!」2度目の蹴りがうなじを直撃!
「ウオオーッ!」サンファイヤーの強引な後ろ蹴り!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはハンドスプリングで飛び離れて回避し、空中で体を捻って着地した。「ゼーッ……!ハーッ……!」サンファイヤーが振り返る。呼吸は荒く、目は血走っている。「ゴボッ!」ニンジャヘルムの裏から血を吐いた。
「あなたの命は救援が来るまで保ちません」ニンジャスレイヤーは冷たく宣告する。「ゲホッ、フフッ、フッフッフ……」サンファイヤーは不敵に笑い、そして……バックラーを突き出した!「フラッシュオーバー・ジツ!イイイヤアアアーッ!」FLAAASH!!バックラーが眩く輝く!BOOOM!!
その瞬間、ナ、ナムアミダブツ!車両内側の広範囲が火の海と化した!床や座席、吊り革、網棚、「素晴らしい転職」などとと書かれた中吊り広告がことごとく猛然と燃え上がる!なんたるナパーム弾じみた焼夷攻撃か!?これこそサンファイヤーの奥の手、フラッシュオーバー・ジツなのだ!
【続く】