恋する復讐者◆暗黒の7日間   作:ボブ・ニンジャ

28 / 58
最終章
ブレーク・ザ・ブレード:ベッピン#1/10


 

(これまでのあらすじ:ニンジャスレイヤー=ミフデ・シュノンは、ついにワイヤープラー=スズリガ・タグルと正式なカレシ・カノジョ関係になった。しかしザイバツが放った凄腕の刺客・アイボリーカラスがついに彼らを捕捉する。2人は仲間であるヤバイ級ハッカーの老婆・チェミの支援でひとまず逃げおおせたのだが……。)

 

【恋する復讐者・第1部「暗黒の7日間」最終章】

 

【ブレーク・ザ・ブレード:ベッピン】#1

 

12月30日。

 

ポーン!『地下49階ドスエ。ご安全に!』無機質なマイコ音声とともにエレベーターは停止し、扉がガラガラと音を立てて開いた。「ご安全に、だってさ!」降りてきたのは女性である。パーカーにショートパンツというラフな姿だ。「いい加減ちゃんとしたやつに建て替えた方がいいかな。工事用だぞこれ」地上へ伸びるエレベーターシャフトを見上げる。彼女の瞳は宇宙空間めいた暗黒色だった。

 

「賢明なお考えだと思います」続けて降りてきたのはスーツ姿の若い男性だ。顔にはメンポをつけている。ナムサン!あからさまにニンジャだ!「ここはヤツバ=サンと我が社にとって重要な施設ですから、設備投資をなさるのがよいかと」腰には長短2本の剣を帯びている。胸元には「ムゲンダイ・コミュニケーション」なる社名の書かれたバッジをつけていた。

 

「そう?ワーシップ=サン。本当に?」ヤツバと呼ばれた女性が聞き返す。エレベーターの先は一本道の通路である。歩きながら周囲を見渡すと、洞窟めいて岩に囲まれた地下空間であり、壁と天井に鉄骨の補強が入っている。数メートルおきに置かれたタングステン・ボンボリが青白い光を発していた。「たしかにここは重要だけど、私たちみたいなごく一部の職員しか入れないんだし、豪華な設備は要らないんじゃない?」

 

「それも、そうですが」ワーシップと呼ばれたニンジャは口ごもり、パーマのかかった髪をいじった。「どっちなのさ。イエスマンじゃ困るよ、キミ!」ヤツバは悪戯っぽく笑う。……2人はすぐに、分厚い装甲扉に行手を阻まれた。扉の表面には「厳しい警戒」「大砲を防いだりする」などとミンチョ書きされており、周囲にはいくつか自動機銃が設置されていた。

 

「ドゥー、ドゥルドゥー、ドゥードゥルドゥー」ヤツバはWW3以前のアンティーク・ロック音楽を口ずさみつつ、扉の脇のUNIXで自分の網膜や指紋を認証していく。ワーシップは神経質そうに周囲の自動機銃に目を配り、いつそれらが認証不能を咎めて発砲してもヤツバを庇えるような位置に陣取ったが、幸いにしてその警戒が活きることはなかった。

 

『認証しましたドスエ。開錠アリンス』ガコン!ゴゴゴゴゴ!マイコアナウンスとともに、装甲扉は鈍重な動きで左右に開いた。2人はその奥に入っていく。

 

扉の奥は、竪穴めいたきわめて天井の高い空間だった。読者の皆様には巨大な枯れ井戸の底を想像していただきたい。外の明かりや外気が入ってこないあたり、はるか頭上に天井があるようだが、そこまでは照明が届いていない。見上げても見上げても暗闇が続いている。

 

ヤツバとワーシップはその枯れ井戸の底で、その存在に対面していた。……ボンボリの青白い明かりの中、真っ先に目に入るのは、巨大なシシマイめいたマスクである。そして相応に巨大な右腕、それらを繋ぐ胸部……その存在を構成するものは、今となってはそれだけだった。元はシシマイマスクを頭部とする人型だったようだが、他のパーツは破壊されて失われているらしい。

 

「ドーモ、マスター・トータス=サン」ヤツバが手を合わせ、オジギする。「ヤツバ・ミユです。こちらはワーシップ=サンです」シシマイマスクの奥で目玉がぎょろりと動いた。シシマイの顎がガタガタ揺れ、言葉を発する。「ドーモ、偉大なる父祖の影よ。マスター・トータスです。私は未来を見ます。余り遠くまでは見えませんが」電子的に増幅された不気味な声だ。

 

「体の加減はどうだい?」ヤツバはトータスの周囲にいくつも置かれた腰の高さほどの薬剤シリンダーを見た。それらからはチューブが伸びて、トータスの体の各所に挿管されていた。さながら点滴だ。逆に何らかの廃液をドレナージしているシリンダーもあった。「オカゲサマで、遥かにいいです。未来のビジョンが冴えます。ご厚情への感謝に堪えません」

 

「緩和ケアでしかないけどね。相変わらずキミの体を修理するアテは見つかってない。悪いね」ヤツバはさほど悪いとは思っていなさそうに言った。「それで、そう。その未来のビジョンってやつの話をしにきたんだよ。この年の瀬にわざわざ呼びつけたからには、重要な予言なんだろうね?5年前のオナタカミ・ショック並みの経済変動とか?」

 

「明日、この都市のどこかに」トータスは淡々と予言を発した。「偽りのベッピン……その一つを砕き、ザイバツ・シテンノを倒す者が現れます」

 

【Avenger in love】

 

同日。

 

「ニンジャスレイヤー=サンだと!?」ヘクターは驚いて立ち上がった。座卓に膝がぶつかりガタンと音を立てる。「それは……確かなんだろうな?」ルストレスが問いを重ねる。「私のベッピンと同質の力を使うのを確認しました。間違いないかと」アイボリーカラスは淡々と答える。

 

ここはタタミ敷きの広いザシキである。トコノマには「罪罰影業組合」「秘密会議」のカケジク。ショージ戸が開け放たれ、外には枯山水の庭が広がっている。空は紺碧で、地平線近くには入道雲が湧き上がっていた。ジーワ、ジーワ、ジーワ、ジー……。微かにオーガニック・アブラゼミの声が聞こえる。

 

このザシキにいるニンジャは4人である。まず、ルストレス、ヘクター、ラプンツェル……彼らは暗黒ニンジャ組織「ザイバツ・シャドーギルド」の幹部である。そして下座にいるのがアイボリーカラス……彼はルストレスの部下で、「ザイバツ・シテンノ」と呼ばれるエリート集団の一員だ。

 

「そうか、間違いないか……フフ、ハハハハ!」ヘクターは興奮のままにその場をぐるぐる歩き回った。「やはりフウジマでの冷凍封印から解放され、活動を再開していたか。期待を裏切らない奴だ」「バカな、なぜ奴がchemy=サンと組んでいるのだ」対してルストレスは悩ましげだった。「奴は今回の機密データ流出騒動には関係ないはず……」

 

「ニンジャスレイヤー=サンのワザマエはどうでしたか?」ラプンツェルが口を挟んだ。今日はアサガオ柄のユカタを着て、鼻から上を覆う木製のメンポを装着した艶姿だ。虹色の髪はどこまでも長く伸びて、エンガワを這ってその先の暗闇へ続いていた。「10年前の彼女は当時のグランドマスターを殺害するほどのタツジンだったと聞いていますが……」

 

「さほどでもありません。私でも優位に戦うことができました……それだけに、取り逃してしまったのは実に口惜しいことです」アイボリーカラスの額にはいまだタタミの跡が残っていた。先ほどニンジャスレイヤーらを取り逃した責についてドゲザした時のものだ。「ラプンツェル=サンにも急遽の支援をいただいておきながら……」

 

「何、リリーフに入っておきながら敵ハッカーを仕留められなかった私にも落ち度がありますゆえ……しかし」ラプンツェルは木製メンポの奥で目をキラリと輝かせた。「その敵ハッカー、chemy=サンに関して、先ほど新たにわかったことがあるのです」

 

「というと?」ヘクターが隻眼を細める。「chemy=サンのハッキング形跡を分析したところ、先日のヨロシサン製薬スギナミ支社襲撃事件のそれと共通する点が多いのです」「とすると……chemy=サンがヨロシサンを襲ったものと?」「おそらくは。スラッシャー役は他にいましょうが」

 

「すなわち、ニンジャスレイヤー=サンか、ワイヤープラー=サンですか……それにしても、解せませんな」ルストレスが眉根を寄せた。「ハーデンベルギア=サンたちを殺した時点で我々ザイバツに追われるのはわかっていように、この上ヨロシサンにも喧嘩を売っていたとは。何を考えているのやら」

 

「なんにせよ、これで奴らの罪状は増えたのでは?」ヘクターがルストレスにからかうような視線を向けた。「機密データの持ち逃げ、ヨロシサン襲撃、そしてニンジャスレイヤー=サンの脅威……もうオカキ駅だかどこかで何人か殺されたんでしたか?」「3人ですね。たしかサンファイヤー=サンと……」「まァ誰でもいいです」ヘクターはラプンツェルの補足を薄情に遮った。

 

「仰る通りで」ルストレスがヘクターの話を引き継ぐ。「件の機密データの内容は、あなた方お2人や他のグランドマスターにも明かすことはできませんが……それらの別件も含めれば、chemy=サンの追跡は重大事であるとご理解いただけるのではないかと」

 

「私は理解いたしましたとも」ヘクターが体の前でフッと手を振ると、空中に電子的ポップアップが2つ現れた。それぞれ異なるニンジャのバストアップだ。「彼らは私の配下のニンジャだ。アイボリーカラス=サンたちとの共同任務に就いた経験がある……彼らを増援として派遣いたしましょう」

 

ルストレスはうっそりと微笑む。「ご協力、痛み入ります」「何、何!私もコンサルタントめいて後ろで話だけ聞いてふんぞり返っているだけでは居心地が悪い」ヘクターはかぶりを振る。「私自身もニンジャスレイヤー=サンとは再戦したいとは思っていましたが、ま、弱体化しているというならつまらんでしょう」

 

「私もヨロシサンに襲撃ハッカーの始末を約束してしまった身」ラプンツェルはヘクターと同じように手を振ってポップアップを1つ出現させた。表示されるのは、やはりニンジャのバストアップ。「この部下を派遣させていただく。優秀な情報支援ニンジャです」

 

「ふむ」ルストレスはポップアップ表示されたニンジャたちの顔に目を通し、目を細めた。「元々この任務に就いているアイボリーカラス=サンとミーター=サンを合わせれば、マスター位階が2人、アデプト位階が2人、アプレンティス位階が1人。計5人」

 

「1つの作戦にニンジャが5人!ソウカイヤの拠点にカチコミでもするような陣容ですな」ヘクターが冷やかす。「この戦力をもって確実にデータを回収し、ニンジャスレイヤー=サンを殺すと……殺してしまってよろしいんですな?」ヘクターがルストレスを横目で見る。「10年前に奴を捕らえてアレコレしてからこの冬まで、わざわざフウジマで冷凍保存していたわけですが」

 

「構いません」ルストレスは厳かに首肯する。「ニンジャスレイヤー=サンの力の研究はほとんど終了しています。奴を殺したところで、我々が奴から得た『ベッピン』の力に影響がないことも確認済み……今となってはむしろ、奴を生かして野放しにしておくことの方が色々とリスキーです」

 

「仰る通りですね。しかし、今のこの時が1つのポイント・オブ・ノーリターンということになりますか」ラプンツェルがメンポの裏でシビアに目を細める。「グランドマスターがこうして3人も揃って時間と労力を割いて、この上実際に部下を動員して、何も得られない結果では……ロードや他のグランドマスターに対して申し訳が立ちません」

 

「無論です。しかし我々はソウカイヤのようなヤクザとは違い、理想がある」ルストレスが応じる。「その理想の実現を乱す不穏のタネは、芽吹く前に踏み潰さねばならない。そのための時間と労力は払わねばならない……何も、困難な話ではありません。戦力は十分です。あとは敵を探して、正面からぶつけるまで」

 

「年越しの"ボネンカイ"の前に、ですな」ヘクターが渋い表情で付け加えた。ジーワ、ジーワ、ジーワ……ジジッ!庭のマツの木の幹からアブラゼミが飛び立つ。何かに怯えるように。

 

「ギルドの益々の繁栄のために!」ルストレスの号令の下、一同は起立する。そして繰り返し両手を振り上げ、叫ぶ!「「「ガンバルゾー!ガンバルゾー!」」」おお……それは禍々しきバンザイ・チャント!もしも非ニンジャがこの場に居合わせたならば、そのあまりの恐ろしさに発狂死したであろう!

 

「「「ガンバルゾー!ガンバルゾー!ガンバルゾー!ガンバルゾー!」」」……。

 

【Avenger in love】

 

……12月31日、朝。

 

ネオサイタマ市内、スミダ・リバー沿岸。大晦日にあっても、いつもと変わらず灰色の雲が低く垂れ込めている。朝の冷たい重金属酸性雨が廃墟の摩天楼を洗う。はるか遠くにマルノウチ市街の喧騒と霞むネオンの煌めき。

 

ここはオシガン・ディストリクト……ネオサイタマ有数の巨大廃墟地域である。かつてとある暗黒メガコーポが社運をかけて開発を進めたが、地区内の違法イモケンピ工場からの汚染物質流出が発覚し、地価が暴落。メガコーポは倒産し、多くの住民が流出。代わりにヨタモノが住み着いて治安が崩壊し、街は死んだ。

 

そして、ネオサイタマの社会を裏で二分する2つの暗黒ニンジャ組織「ザイバツ」「ソウカイヤ」……この地区は2者の勢力圏の中間に位置した。一方が配下のメガコーポを使ってこの地区に干渉しようとすると他方が妨害することの繰り返しで、再開発も行われないまま放置されていた。いわば2勢力の緩衝地帯である。

 

荒廃したビル群の中をカチドキ橋の方へ進むと、一際大きな廃墟がある。ショッピングモール「オシガン・ラクイチ」……かつて多くの来場客で賑わったその建物は、今ではカイジュウの死体めいて陰気に横たわっている。陰気な雨がその死体を濡らす。

 

「はあ、ドッコイショ!」ハンザワはサイバー削岩機をぞんざいに投げ捨て、発電機から伸びる充電コードに繋いだ。ごつい顔に玉の汗が流れるのを、首にかけたタオルで拭う。「おいバアさん、例の床の穴は終わったぞ!次はどこに穴を空けりゃいいんだ?ザイバツニンジャの尻か?」

 

「穴はもう十分だよ」ヤバイ級ハッカーの老婆チェミが答える。2人はオシガン・ラクイチ内部、テナント・ヤキニク店の廃墟にいた。ヤキニク店とはサーブされる肉や野菜を各テーブルの小型グリルで焼いて食べる、屋内バーベキューを提供する飲食店である。

 

「その削岩機でザイバツニンジャと戦えるなら、ぜひ引き続きお願いしたいけどね……」そう言うチェミ婆はテーブル席の一つに座っていた。錆びついたテーブル・グリルの上にUNIXを設置し、キーボードを叩く。UNIXも給電コードで発電機に繋がれている。

 

ハンザワはいかにも不機嫌そうにそれを見やり、スポーツ・マッチャを煽る。「俺にドカタやらせるのはいいけどよ、あんたはさっきからカタカタ何やってんだ?この建物にはもうまともなネットなんて通じてねえだろ?電気もないんだしよ」

 

「こいつを分析してるのさ」チェミはUNIXの横、それに接続されたデバイスをポンと叩いた。3Dプリンターによく似た、フレームを組み合わせた箱状の機械である。ハンザワがその内部を覗いてみると、手のひらを二つ合わせたほどのサイズの金属片が内部に収められている。

 

「何だこりゃあ?」「タカミヤ・スゲンの置き土産だよ。奴のパワードスーツの顔面パーツだ」ハンザワは眉をひそめた。スゲンといえば、ヨロシサン施設でニンジャスレイヤーと戦った敵である。旧オナタカミ社の人間を名乗っており、おそらくザイバツではない。「……奴の鎧を分析すんのが、ザイバツニンジャを迎え撃つのに役に立つのか?」

 

然り、ハンザワたちは今まさにザイバツに追われる身である。彼らの仲間であるニンジャスレイヤーとワイヤープラーは昨日、手練のザイバツニンジャに襲われた。2人はチェミのハッキング支援でなんとか逃げ延びたものの、もはやチェミとハンザワの方も安全ではないと考えられた。そこで4人は合流し、このオシガン地区まで避難してきたのである。

 

「まだわからないね。でも奴にはヤバイ級ハッカーの仲間がいたわけだし、もしかすると他の仲間もいて、オナタカミ残党の組織ってものが存在するのかもしれない。この破片からその情報が抜けるなら……他の誰かと交渉するうえで、取引材料になるかもしれない」チェミがUNIXを操作すると、箱状デバイスの内部でサイバー光が破片を繰り返しスキャンする。「ま、他にできることもない。今は藁をも掴みたい心情だしね。とにかく今日この1日を乗り越えるために」

 

……ハンザワたち4人は、理想的には今日中にスミダ・リバーを超え、その先のソウカイヤ勢力圏に逃げ込むことを画策していた。しかし勢力圏の境界はザイバツの監視も強く、越境は困難であった。そこで4人はひとまずこのオシガン・ラクイチに腰を据え、追っ手を迎え撃つこととしたのである。

 

長年裏社会で生きてきたチェミが知っていたことだが、ザイバツという組織は、オショガツには決定的に動きが鈍る。年越しから元日の朝にかけて幹部総出の宴会「ボネンカイ・パーティ」があるからである。単に部下への統制が緩むというだけでなく、幹部同士の派閥争いが激化するため、幹部が日頃組織としての活動に割いている有形無形のリソースをそちらに費やしてしまうのだ。

 

ゆえに、オショガツを狙えばおそらくはソウカイヤ勢力圏への越境も可能であろう……問題は、年越しまでまだ20時間弱あるということである。今回追跡してきているザイバツニンジャは、ニンジャスレイヤーが目立った動きをした直後だったとはいえ、チェミのハッキング情報隠蔽をものともせずに追跡を続けてきた手練れである。おそらく年越しまでにこの場所を突き止めて襲ってくるであろう。

 

「フムフム、表面を一層剥がしたところに記憶回路がありそうだね」チェミは破片のスキャン結果をうなじへのLAN直結で直接脳内へ取り込む。モニタを肉眼で見ることはない……彼女はザイバツニンジャに拷問されたことで今や盲目なのだ。「さあ、ハンザワ=サン!休憩はもう十分だろ。さっき空けた床の穴にLANケーブルを通しておくれ……調達したケーブルは多分その辺に置いたはずだよ」

 

「チェッ、頭悪いアナログな仕事は俺の担当かよ。ヤクザのキャリアが活きやしねえ」ハンザワは不満を口にしながらケーブルの束を担ぎ上げる。「悪かったね、我慢しとくれ。あいにくアタシにはケーブルを通す穴がどこかも見えやしないし、ニンジャの連中には敵が来るまで少しでも休ませてやりたいだろ」

 

チェミは頭上を指差す。彼女の言うニンジャの連中……ニンジャスレイヤーとワイヤープラーは、施設上層にいた。

 

【続く】

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。