自分はギリギリ完走できました!(完走したの昨日の夜…)
時期的にこれからは秋刀魚漁ですかね?
無理せず頑張って参りましょう!
「さて、では熊野丸のもとに案内しよう…」
「あぁ、…でもその前に日向、一つ聞いてもいいか?」
「ん?なんだ?提督よ。」
「ももち、第百一号輸送艦はなぜ、ここに来ているんだ?」
「なんだ、ダメなのか?」
「いや、そういうわけじゃないんだ。ただ、珍しいというのか…なんと言うか…あまり、こういう道場で鍛えてるイメージがなくてな…」
「なるほど、そういう意味か。確かに中々イメージしにくいと思うが、実はここ最近1番ここで鍛えてるのは彼女だぞ。」
「えっ、そうなのか?」
「あぁ。私も君と同じように彼女のことが気になってな。聞いてみたんだ。」
「そしたら…?」
「『私は日向さんや他の皆さんに比べて撃たれ弱く、速力も遅いです。ですが、私の任務の特性上、敵海域まで行かないといけませんし、海域に到達しても、敵から最も攻撃を受けるところまで接近しないといけません。その上私には敵機や敵艦艇に対して有効打を与えるほどの装備は積めません。ですが、私の任務は私にしか出来ません。そのためには私自身が撃たれ強くならないといけません。なので、私はこの泊地で一番タフな艦娘を目指さないといけないのです。』っと言われたさ。」
「そうか…」
彼女もまた、自分の弱点と向き合い、自分が出来ることを一生懸命になっているのか…
確かに、彼女の敵陸上型に対する攻撃を何度か動画で見たことがあるが、陸上型に対する攻撃力は彼女は間違いなく第一線級だろう。
しかし、彼女自身が言っていた通り撃たれ弱いのも事実。高難易度の海域に彼女を無傷でたどり着かせるのはそこそこ大変だと聞く。
だからこそ、自分に足りないことを自覚し、それを努力する姿はまだ着任して浅いが、立派な第一線戦力の艦娘だ。
「なら、俺も彼女の頑張りに応えないとな。」
「あぁ、我ら戦艦も彼女に負けてはいれぬな。」
「…さて…熊野丸!提督が来たぞ!」
「おう!来てくれたか!提督殿!来てくれぬのではと少し心配したぞ!」
「約束したからな。で、確認だが、俺と手合わせということでいいんだな?」
「あぁ!」
「了解だ。じゃあちょっと準備するから少し待っていてくれないか?」
「あぁ、無論だ。」
…
「お待たせ熊野丸。まぁ、お手柔らかに頼む。」
「いや、貴様のためにも俺は手加減無しでいかせてもらう!悪く思うなよ!」
「さて、提督殿、よろしいか!?」
「あぁ、よろしく頼む。」
…
で、結果だが…意外にも俺が勝った。
いや、決して熊野丸も手加減してたわけじゃない。ただ、彼女は幾ら陸軍所属の艦娘とは言え、女性だ。確かに最初は少し及び腰だったが、少しすると俺自身がこの手合わせを楽しんでいた。
…別に艦娘と手合わせしているからだけじゃないぞ。お互いが全力でぶつかるそれが俺にとっては久しぶりの感覚でとても楽しかった…。
「熊野丸、お疲れ様。流石陸軍の艦娘だな。」
「提督殿…いや、俺は貴様に負けた。戦場での負けは死を意味する。俺は手合わせ前の俺とは決別する!そして提督殿!また貴様に手合わせを申し込む!」
「…うーん。」
「なんだ?何か問題でもあるのか?」
「俺としては、これはあくまで手合わせで、熊野丸にそこまでしてほしいとは思ってない。確かに戦時では君は死んでいるかもしれない。だが、これはあくまで手合わせだ。誰も死なないし、誰かが不幸になるわけじゃない。」
「…」
「だから、俺としては熊野丸には例え君なりのケジメだとしてもそういうことは言ってほしくないかな。」
「…」
「なら、例えば俺が君に負けたとしよう、そこで俺が昨日までの俺とは決別する!って言ったらどうする?」
「…」
「わしは嫌じゃのぅ。わしにとって昨日までの、いや今もじゃな。わしにとって提督は昨日より前からの延長線上にいるのじゃ。もし提督がここで昨日までの提督と決別するというなら、それはもう…わしが知っとる提督じゃないのじゃ。」
「日進…」
「だから、わしはそんなことは何があっても御免なのじゃ!」
「あ、あたしも!」
「うむ、私もだ。」
「熊野丸はどうだ?」
「俺は…俺も提督殿にそんなこと言われると嫌だな。提督殿には俺が初めて出会った時のままの提督殿でいてほしい。」
「そうか…俺も同じ気持ちだ。だから、熊野丸、あんな事あまり言わないでくれ。絶対に言うなとは言わない。ただ、こういう手合わせの時にはそういう事言わないでくれ。それに…」
「それに…?」
「朝食の時に俺に手合わせを誘ってきた熊野丸の顔をもう見れないのはとても悲しいからな…。」
「提督殿…」
「…ん?」ハッ///
「ん?どうした?熊野丸?」
「き、貴様!今こっちを見るな!」///
「われも悪い男じゃのぉ。どれ、もうすぐ昼餉じゃ。そろそろ出るとするかのぅ?のぅ提督?」
「?あぁ、そうだな。悪いな日向、そろそろ行くよ。」
「うむ。また、来てくれれば誰かしら相手するからいつでも来てくれ。何なら私が相手しよう。」
「あぁ、ありがとう日向。」
「あー!日向ずるい!提督!あたしも待ってるからね!」
「あぁ、また来るよ。じゃあ短時間だったけど、ありがとな。お邪魔しました。みんなこの後もお互い頑張ろうな。」
「「「「「はい提督(殿)!!!」」」」」
ガラガラガラバタン
「…熊野丸よ。よかったな。君も提督にとって大切な存在らしい。」
「ちょっ!日向さん!滅多な事言わないでくれ!」
「だがあぁ言われて嬉しかったのだろ?」
「…否定はしない…。」
「だからこそ、我々艦娘は日々頑張れるのだ。熊野丸よ。」
「な、なんだ?」
「提督を悲しませるようなことはするんじゃないぞ。」
「あ、あぁ。俺もあいつを悲しませるつもりはないさ。」
…
……
「それにしても…われ見事な手合わせじゃったのぅ。」
「そりゃどうも。俺もあんな結果になるとは思っても見なかったがな。」
「でも、あたしは提督がきっと勝つって思ってたよ!」
「ありがとう長鯨。でも、まぁ次熊野丸と手合わせしたら負ける気がするな。多分俺がこの泊地で勝てる相手なんて殆どいないからな…。」
「そうかぇ?」
「あぁ、まぁ、俺としてはその辺の強さにあまり拘りはないからいいんだけどな。」
「そういうもんかぇ?」
「あぁ。…っと話している間に食堂に着いたが、食堂で良かったか?日進、長鯨?」
「うむ、構わんよ。」
「あたしも食堂で大丈夫だよ!」
「オッケー、じゃあ入るか。」
「…えっと今日の昼食は…?」
「あら、提督こんにちは。提督もこれから昼食かしら?」
「お姉ぇ!ちょっと待って!って提督。何でここにいるの?」
「提督、こんにちは。」
「あっ!提督!こんにちは!」
「おう、千歳、千代田、祥鳳、瑞鳳、こんにちは。あと、千代田。その言い方は流石に少し傷つく…。」
「提督すみません!ほら!千代田謝りなさい!」
「で、でも…千歳お姉ぇ…」
「ち、よ、だ?」
「うっ、ご、ごめんなさい…」
「誰に対してかしら?千代田?」
「て、提督に対してです…」
「そう。なら、そうしっかり言わないとダメでしょ?」
「て、提督…ご、ごめんなさい…」
「すみません、提督。後で千代田にはよく言っておきますので。」
「あ、あぁ。こっちこそ悪かったな。折角の姉妹の時間に。」
「いえ、大丈夫です。それに、私が自ら進んで提督の元にやって来たので、気にしないでください。」
「そ、そうか…」
「それで、提督もこれから昼食ですか?」
「あぁ、千歳達もか?」
「はい。私たちもこれから昼食にしようと。」
「提督!」
「うぉ?!なんだ瑞鳳?」
「私たちも提督とご一緒してもいい?」
「ちょっと、瑞鳳!?」
「あぁ、俺は構わんぞ。どうだ日進、長鯨?」
「わしゃあ構わんぞ。昼餉は多ければ多いほど楽しいからのぅ。」
「あたしもいいよ!」
「…だそうだ。」
「じゃあ、お邪魔するね!祥鳳はどうするの?」
「提督、私もご一緒してもよろしいのでしょうか?」
「あぁ、構わないぞ。」
「で、ではよろしくお願いします。」
「千歳さんと千代田さんは?」
「えっと…私は提督とご一緒したいけれど…」
「ムー」プクー
「千代田がね…」
「のう、千代田よ。」
「何よ。」
「元同じ水上機母艦のわしらの仲じゃけぇ、言わせてもらうと、千代田よぉ、自分の気持ちに嘘ついてはおらぬか?嘘ついておるならやめとくことじゃ。」
「な、何を言ってるの?」
「ん?お主の態度がわしにはそう見えただけじゃ。」
「…」
「まぁ、最終的に決めるのはお主自身じゃ。わしゃこれ以上は言えんからのぉ。」
「…」
「…て、提督!」
「な、なんだ?千代田?」
「い、一緒に食べてもいいわよ!」
「いいのか?千代田?」
「千歳お姉ぇのためよ!」
…
「…さて、今日の昼食のメニューは…?」
「おすすめは唐揚げ定食らしいよ!」
「おっ、ありがとう瑞鳳。」
「エヘヘ〜。」
「本当だ。確かに今日のおすすめはか、ら、あ、げ…ん?これは…誤字か?唐揚げのからの字が空になって、空揚げになってる…」
「提督、きっと今日の昼食のメニューがそうなっているのは料理の担当者のせいかと。」
「ん?そうなのか?千歳?因みにその担当は誰だ?」
「はい。誰と言いますか…担当は基地航空隊の一式陸攻の野中隊ですね。」
「なるほど、そういうことか。」
厨房の方を見ると笠を被った妖精さんがトテトテと歩いていた。
と、ふとこちらの視線に気がついたのか、俺たちがメニューに注目していたのを見ていたのか、その妖精はこちらに向かってグッと親指を立ててきた。
「味は保証する」と言っているかの様な堂々とした合図だった。
「提督〜?」
「うん?あぁ、じゃあ俺はその空揚げとやらにしようかな。」
「じゃあ私も!」
「私も空揚げにします。空母として、少々気になります。」
「わしもそうするかのぅ。」
「あたしもそれにするわ!」
「私達はどうするの?千代田。」
「わ、私は千歳お姉ぇと同じでいいわ!」
「そう…なら、提督と同じ空揚げにしましょう。」
「了解、じゃあ空揚げ定食を7人分だな?行ってくるよ。」
…
「提督!この後は空いてる?!」
「きゅ、急にどうした?瑞鳳?」
「空いてる?!」
「えっと…」
「瑞鳳、順を追って話していかないと、提督が混乱してますよ。」
「えっと…空いてるかどうかって話だが空いてないか、な…?」
「えっ?そうなの…?」
「あぁ」
「そっか…」ズーン
「えっと…」
「はぁ…えっとですね…提督、瑞鳳はおそらく、今日の空母の集いに提督が来て欲しいのだと思います。」
「空母の集い…?あぁ、あれって昨日?一昨日?やったんじゃなかったのか?」
「当初はその予定だったのですが、実はその日は宴会が入ってしまい、開催できなかったんです。」
「それって…一昨日のあれか?」
「はい。それに昨日は赤城さん達が演習訓練だった影響で開催できなかったんです。」
「だから、今日の夜開くことにしたんです。」
「そっか…ん?夜?」
「はい、予定では一九三〇頃から始めようかと。」
「そうか、結構遅くないか?」
「確かに少し遅いですが、皆さん結構お忙しいので…。」
「なるほど…瑞鳳。」
「何?提督?」ズーン
「執務によってだが、多分行けると思う。」
「何に?」ズーン
「その、空母の集いとやらに。」
「そう……えっ?」
「だから、多分行けると思う。」
「そうなの!?本当に!?」パァ
「あぁ、努力するよ。」
「わかった!提督待ってるね!」
「あぁ、頑張るな。」
「よかったわね。瑞鳳。」
「うん!」
トテトテ
「なんじゃ?ふむふむ…そうか…われ、昼餉ができたみたいじゃ。」
「ん?わかった。じゃあ取りに行ってくるか。」
ガタン
「どれ、わしも手伝うとするかのぅ。」
「あ、あたしも手伝うわ!」
「千代田。」
「なぁに?千歳お姉ぇ?」
「あなたも提督について、手伝ってきなさい。」
「えぇ…」
「行ってきなさい。」
「は、はい…」
「はい、頼んだ。」
「わかったわ。」
「ほい、日進。」
「うむ。任しとき。」
「…提督。」
「ん?」
「その…手伝いに来たわ。」
「おぉ、ありがとう千代田。じゃあこれ頼む。」
「分かったわ。って提督、それ全部持ってくの?」
「あぁ、そのつもりだが?」
「ちょっとそれは危ないわ。私がもう一つ持つわ。」
「ありがとな。千代田。」
…
「さて、
「「「「「いただきます!」」」」」
「美味しい!」
「「んー!!」」
美味いなこれ。これまで食べた唐揚げの中でも1、2を争う程の美味さだ。
これ…空自の空揚げとどっちが美味いんだろう…?
「提督!」
「ん?何だ?瑞鳳?」
「美味しいですね!」
「あぁそうだな。本当に美味しい。」
「…だそうよ。よかったわね。」
ん?よく見ると、祥鳳の肩に野中隊の妖精が乗っていた。
「…!」
「…そう、提督に伝えておくわね。」
「…!…!」ピシッ
妖精の言葉は分からなかったが、最後はきっと「では、提督!失礼します!」と言っていたと思う。
「提督、妖精さんからです。」
「うん、何だって?」
「まだまだこれから美味しくなっていくので期待していて下さいと。」
「そうか。それは楽しみだな。」
最後まで読んでくださりありがとうございます!
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次回は駆逐艦娘がたくさん登場する予定です。
次回の投稿は来週の水曜日の予定です。
お楽しみに!
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